笹越橋の家 耐力壁最終確認

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

昨日笹越橋の家の工事監理に行った。耐力壁の最終確認である。

以前もお話ししたが、笹越橋の家は市街地ど真ん中の住宅密集地である。よって道路上に車を停車できないが、直ぐ近くにコインパーキングがあるので大変助かる。中途半端な市街地では月極駐車場しかないので工事監理等に伺った時に大変苦労(心労)する事を考えるとありがたい。

次ぎに・・・

エクセルシャノンさんの樹脂サッシでYKKの430より上の最高レベルの断熱性。

「緑の家」Asグレードで使われるトリプルガラス+フレームに断熱材入りの超高断熱樹脂サッシ。これが笹越橋の家では家の半分以上に設置され、特に枠の結露しやすい水廻りを中心に計画されている。今後このAs仕様で使われるYKKの430より高い断熱性能のUF-HやUF-Lのシャノンサッシを従来のトリプルサッシ並みの値段で使えるようになったので是非お勧めしたい(来年まで)。30坪くらいの家でBグレードのペアガラスからの差額は30万ほどなのでとてもお得になっている。是非ご検討頂きたい。

さて・・・本題であるが

規定以上に縁によってしまったの釘の横に正しい位置で釘を打ち込む。

先回の確認で釘位置がすこし規定外だったところがあったので是正してもらい、その確認に伺った。

「緑の家」の面材耐力壁はJISで定められた構造用合板の特類を使う。巷では新建材の耐力壁(ダイライトやモイスが有名)が大変多いが、コストとその材料の長期安定性を考えると、このような汎用の国で規格を定めた構造用合板が最も無難。これは30年以上その製造を含めた品質に改善がなく、それは現時点でも欠点がない証拠である。一方、いちメーカーが自社の基準でつくる新建材の耐力壁は、その材料の改善があったとしても社内的なことで公にされる保証もなく、長期安定性は構造用合板より不安が残る。人の造ったものは長期的にみると問題があることが考えられる。つまり現在は防護服としても使われるタイベックのような素材も改善を重ねて現在があるが、構造用の素材は特に慎重になりすぎてもおかしくない。

柱と梁の見える真壁貼りは美しいと思う。

それで今回伝えたいことはなにかというと・・・

「緑の家」はこの構造用合板でつくる耐力壁は真壁貼りが大半をしめて来たが、3週間後に着工する白山裏の家からは、大壁貼りになる予定。大壁貼りの方が施工は楽になるが、釘打が耐力壁と耐力壁以外で変わるので、工事監理も施工も別の神経をつかう。また真壁貼りの耐力壁は上の写真のように貼りと柱が外部からみて美しいのも捨てがたい。しかしこれは断熱材で隠され完成したら全くわからなくなるので柱内に納まるように切断し、断熱材を丁寧にいれる事のデメリットと比較すると大壁がよいのではということになった。

ところで・・・

先日ご紹介した星名邸のせがい造りのコンパクト版がこの笹越橋の家でも使われている。

星名邸は1.8mはありそうな軒の出寸法。これで積雪1.5mで雪下ろしをするようだ。

上が重要文化財星名邸の屋根見上げで、
下が笹越橋の家の屋根見上げ。

笹越橋の家の軒のでは1200程度。もう少し出したかったが、耐震等級3にはならないのでこの位に計画。

どちらも持送り桁がありその上に垂木がある。この手法は雪の荷重のため垂木だけでは耐力上軒の出を確保出来ないので、持送りした桁に載せて軒の出を大きくするやりかた。結構構造的には頭を使う納まりとなる。

セカンドリビングとなる有効奥行き1720mmの2階バルコニーを覆う屋根の出は1200mm。このくらいあれば多少の雨ならサンダルも濡れないし、同時に明るさも得られるはず。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする