大野町の家 2ヶ月メンテナンス 

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7月にお引き渡しし既に4ヶ月経過して遅くなったが大野町の家の2か月点検に伺って来た。

基礎外断熱の打ち放し部分。

布基礎で内外断熱材を施工したので基礎外側は打ち放し部分をわざと残し、シロアリメンテナンス部分を残す。お隣は大きな木々の伐採を昨年行っているのでここ数年間はしっかりとシロアリ管理の必要がある。

既に床下暖房を深夜だけ行って蓄熱暖房(電気代が安価になる)しているが、外断熱基礎なので基礎のスラブ周囲熱橋は少なくなるはず。

今朝の気温は10度だが家族の間の室温は蓄熱直後なので27度近くまで上がる。RH(相対湿度)はまだ冬の初めなので結構まだ高い。あと一ヶ月で45%を切るように調整したい。

さて・・・

依然何度か紹介したこの格言・・・。

家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。 深き水は、涼しげなし。浅くて流れたる、遥かに涼し。細かなる物を見るに、遣戸は、蔀の間よりも明し。天井の高きは、冬寒く、燈暗し。造作は、用なき所を作りたる、見るも面白く、万の用にも立ちてよしとぞ、人の定め合ひ侍りし。                     徒然草 五拾五段

特に後半部分の

「造作は、用なき所を作りたる、見るも面白く、万の用にも立ちてよしとぞ」とは

特に用が無いような所をつくることが大事ですよ。と解釈されている。このスペースって何に使えるの?的な空間こそその家に面白みをあたえるとのこと。

事実・・・施工中この天井高1.2mのこの場所って何にするの?と思って見学会を見られた方もいるだろう。

何に使うのか想像できないような1.2mの天井高スペース。この写真は施工中である。

今は・・・子供のドリームランドである。

子供の頭の中がここにある。こんな空間を作ると親はこれだけ広がっていても気にしないでいられる。

子供時分に自分の世界に集中できることが将来の想像力を生むと言われる。

ご飯だから、

もう寝る時間だから

と言ってブロックで作った基地や城を壊されその世界を途中で遮られると、とても悲しい気持ちになった子供の頃の自分を思い出した。しかしこの空間は大人の空間から少しだけ隔離されているので、そのままでもお客さんさえも迎えることができる。大人の都合で片づけなくともいいのだ。

家族の間と続き空間にあるので、子供からいつも親の姿が見える。カウンターが階段の一部となる。

大人には狭い空間で使いにくくても子供にはお城のような空間に浸ることができる。

就寝前にも片づける必要が無いため布団の中でも明日の続きに期待を膨らませ夢をみる。当然翌朝すっかり続きを忘れて初めから創造しても良い。

数年して子供に使われなくなったら倉庫、はたまた親のコレクションでもよいだろう。一見無駄なスペースを造るとおもしろい家になるのである。実は吹き抜けもそれにあたる。だって実際物を置けないしね。でもあると空間が豊かになることは間違いなし。

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