「て・こあ」でのある一日 弐百七拾五 挑戦者

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ヒラタケのソテー。

キノコをフライパンで焼いた・・・。勘のよい人はこれが何だかわかるはず。

表面にはぬめりもなく幼菌から成菌まで同じ灰色。

「て・こあ」の薪小屋1号の前にあった薪の切れ端に生えたこのキノコ・・・。

そう、食べたのである。私も含め家族は道の駅で販売しているようなキノコも基本的に買わないほど、キノコには注意している。しかし今回は直感が働き「これは食べられる」という変な自信があったので、何度もしらべるとどうもヒラタケということがはっきりした。

はっきりしたが、似ている毒キノコにあの日本一誤食される「ツキヨタケ」がある。猛毒のこのキノコはたちが悪くこのヒラタケと同じ木に生えていることもあり、ヒラタケに混じってうっかり間違って食べる人もいる。

ヒラタケとの最大の違いは・・・裂いたときの茎にある黒っぽいシミで、これがあれば間違いなくツキヨタケ。しかし・・・幼菌にはシミがないこともある。

裂くと美しい白色。うまそうである。

そこで何本か大きめのキノコを裂いてみる。シミは皆無で茎がはっきりしない事はヒラタケの特徴であり、その両方を満たしている。

茎と傘に明確な境界はない。石突きも柔らかくツバがなく綺麗。

管理人が「まあ死なないよ」
との言葉を信じて?もう収穫時期の過ぎたヒラタケを数本洗ってフライパンで焼く。

多くの毒キノコは数日の潜伏期間が多いがもしツキヨタケなら超即効性。食してから30分から1時間(長くても3時間)以内に腹痛と嘔吐が始まるらしい。時代劇TVドラマでもよくある、食事中にお椀を持って倒れれる「アレ」である。

で、最初は半分を食べる・・・。手が震えるが意を決して飲み込む。味はいつもスーパーでかうヒラタケと同じか少し濃い味でうまい。実はツキヨタケも苦みや臭気がない。

・・・

食してから一時間経過。何もない!
それから2,3枚を食べる。違う毒キノコと言うことはあり得ないがもし遅効性毒キノコなら翌朝布団から起き上がる事はないだろう

・・・

翌朝いつもどおり起き上がる。

「ドキドキ」した。この感覚久し振りである。相当調べてからであり自信はあったが皆さんはまねをしないで頂きたい。というか私だけだろう・・・食べたいより挑戦したかったのかも。

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コメント

  1. Asama より:

    hachikoku様

     コメントありがとうございます。

    太鼓判を頂き・・・よかったです。確かに食べる決断前に「大丈夫であろう」とのコメントを頂くと自身で調べることがおろそかになり、次ぎにつながりません。
    白こぶ病にもなっておらず見た目も綺麗でした。なるほどツキヨタケと株の出方が違うのですね。今度ツキヨタケの実物を探してみます。

  2. hachikoku より:

    実物を見ていないのでバイアスがかかると迷惑だと思っていましたが、品質の良いヒラタケだと思いました。倒木に生えているのは裏側が白くなる白コブ病になっているのが多いですが、大丈夫だったようですね。これからのシーズンは立木のヒラタケが多く収穫できるので楽しみにしている人が多いと思います(葉が落ちて見つけやすい、柄の長い鎌を持って山に入っている人はナメコとヒラタケ狙いで、雪があると落としてもくずれにくい)、天然物はバター炒めが美味しいと思います。私はツキヨタケとは株の出方で一次的に見分けます。