土日満員のため検査と説明で厳しかったが、キャンセルがあったのでその時間でSIGMAによる写真撮影がなんとかできた。
笹越橋の家 基本性能(高耐震性、超高断熱高気密)
耐震等級3、設計積雪量1m、UA値0.28w/m2K、完成気密性能C値0.3cm2/m2。
敷地35坪での都市型住宅であるためか、当初から2階に家族の間(リビングダイニングキッチン)のご要望をうけ、基本設計がスタートした。「緑の家」では最小敷地の35坪・・・駐車場とアプローチが予算の中で設けられるかがポイントなった。
母屋組み込みの駐車場ならこのサイズの敷地でも問題ないと思ったが、組み込み駐車場のコストは、今回設置した既製品アルミカーポート屋根の3倍以上にもなる。できれば コストを 駐車場に掛けることをしたくない。そこでアルミカーポート屋根とバルコニーを重ねる事でコスト削減をしつつ駐車場2台と予定のどおりの床面積を確保できた。
2階が家族の間になった時、「緑の家」の多くが2階に大きなバルコニーを持つ。そしてそのバルコニーによってプライバシーが確保される計画をする。これは「緑の家」の基礎が高く、一階の床高が地上から1500mmのところにある事が優位になる。一般的な家は一階の床高は600mmであるから当然900mm高い2階の床となる。その高さでバルコニー手すりを高くすれば上の写真のように隣家窓は視界から消え去るのである。
また2階家族の間と同じく当初からのご要望だったのが紙障子である。
壁がほとんどなく紙障子だけで仕切られる家族の間の雰囲気がとても良い。仕切り戸を開けると畳部屋とつながる。
紙障子は独特の空間をつくることは経験上ほとんど方が知っている。天空日射が更に紙障子によって広く分散され室内にある程度均一な明るさをもたらす。
下は同時刻で照明オフにおいて撮影した、障子があるときとないときのショットを並べた。
照度は障子がない方が高いがコントラストが強くなるのでメリハリのある空間になる。一方紙障子を閉めたときには日射が分散され天上面まで明るくなる。もちろん絶対的な光の量は障子がない時である。しかし紙障子を閉じたときは、 コントラストが弱くなり天井までハッキリと見えるようになる。このことが窓に紙障子を設置した空間は柔らかいと呼ばれる所以だろう。