昨日は井岡の家の配筋検査に伺ってきた。井岡の家はこのように俯瞰的に眺められることが敷地の特徴であり、ある意味では魅力的である。
「緑の家」のいつものフラットスラブのベタ基礎。スラブが真っ平らになるのが特徴で、今日も午後4時まで配筋の組み立てがかかると言われたが、作業してみたら午後2時には終わってしまったので、約束の一時間前の午後3時に着いたときには、既に鉄筋屋さんは早々に帰ってしまいお目にかかれなかったくらい作業性がよい。実はこの井岡の家から「緑の家」基礎標準配筋を少しだけ変えている。それは・・・立ち上がりの主筋。
立ち上がりの主筋が従来は2-D13(13mmの異形鉄筋2本)だったのが、D16(16mmの異形鉄筋1本)にした。今までD13だったのは基礎屋さんが扱いやすいように細めの鉄筋を数多くいれる事としていた。しかし既に基礎屋さんが自身で鉄筋を組み上げることはなくなり、鉄筋は専門の鉄筋屋さんが組み立てるので、D16という手で曲げることが容易に出来ない太さの鉄筋でも、現場で加工することはほぼなくなり使用しても特に問題なくなっているのである。
2-D13だとどうしても継ぎ手や定着で数多くなり煩雑になる。時には4本以上の重なりが重要な部分でできてしまい、その修正や割り振りが大変だったのである。これが解消されたことは大きい。本題の鉄筋検査だが、ほぼパーフェクトで特に大きな修正もなかった。
さてこの配筋検査の前に、今朝白町の家の打ち合わせと気密チェックに伺っている。
開口間口が5.8mの車庫の乗り入れについての打ち合わせをおこなった。長岡市(旧長岡市)には、私が長岡段差と命名した道路と歩道もしくは敷地との境に勾配のきつい段差がある。コンビニからでるときに、又はGSからでるときに気をつかって注意しないと車のお腹を擦ってしまう事が多い。多分これは雪の融雪水を気にしているためと思うが、今後の町造りでなんとかならないかと思う。
内部の方だが、現場に行った次の日には(今日は)気密測定が行なわれるため、気密シートの上にPBを急ピッチで貼っている。吹き抜け上の大きな窓はいつもなら絶対に行なわない不透明ガラスとした。これは正解でやはり着工前の最終確認で敷地に伺ったことがよかったと思う。
近隣の近さを気にする必要がないこと、光が優しく拡散されること、視線は光庭だけで十分で、それがかえって家の中の広がり感を演出する。
車庫もほぼ出来つつ有り、車庫を通過して玄関に行くアプローチも町中の小路を抜ける感覚で気持ちがよい。しかも屋根に開けた穴が効果的になると確信できる。和室か窓からの見え方も道路からの視線を気にすることがなく、青空まで見える事は想定していなかった。その一方近隣に圧迫感を感じさせない建物のプランで、近隣の窓や玄関を気にしてプランを考えたその効果はある。このあたりはもう少し工事がすすんだらご紹介したい。いずれもとても完成が楽しみで、町屋の作り方としてはお手本になるのではないかと思う。