原村の家の中間気密測定と・・・日本の先行き

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測定は国内老舗の日本住環境さん。

昨日、長野県諏訪郡原村に建築中の「原村の家」の中間気密測定が行われた。結果は0.3cm2/m2であり大変よかった。

これだけ県外の遠隔地で実績ができると浅間は超気密住宅指導請負人といってもよいかなぁ。

0.3cm2/m2で大変よかったとは・・・って浅間は甘いなと思う強者読者さんもいるだろう。しかし施工されたスワテックさんでは、このような本格的超高気密住宅は初めて行うとの背景があり、しかも・・・張り出し2階床が2区画あり、それも床合板剛性が優先という難易度は相当高い住宅である。

よって初めて行う超高断熱住宅で0.3cm2/m2は必要かつ十分で背景を考えると素晴らしい数値。たぶん読者ご自身(施工者さんなら)が初めて超高気密住宅を作ったときのことを思い返してほしい。相当気をつかったと思うし、手取足取り気密指導してくれた方が周りにいたと思うが、スワテックさんでは私が気密施工のチェックに2度行って教えただけ。それだけで(当然現場では熱が入って声が大きくなることもあったが・・・)、いきなり普通に新潟県内と同じ超高気密住宅を作ってしまう。携わった関係者さんにはこの場でお礼申し上げる。

いつも言っていることだが、気密施工はその想いと責任を施工者側に伝えることができれば問題なく初めての業者さんでも施工が可能なのである。特別な技術ではない。しかし自身で心から思っていないと相手には伝わらない。

外壁が施工される中、中間気密測定時にはまだ搬入されていない大きな開口も有り、そこは気密シートでふさぐ。つまりAsグレード特有の、窓施工後やりが可能な(取り替え簡単な)納まりを持つ。

「緑の家」はこの13年で県外の設計と工事監理が多くなったが、いずれの現場でも県内と同じように超高気密住宅(たしか0.4cm2/m2以下)という結果を残しているので、初めて超高気密住宅の施工を行う工務店でも全く気にしていない。

次に住宅外の話題であるが・・・

昨日、国税庁が音頭をとって来年から始まるインボイス制度についての講習会を受けてきた。

インボイスを簡単に説明すると消費税の実質引き上げのような感じである。また税率が10%から上がるのか言われればそれは違っており、現在年間売り上げが1000万を超えない事業者(個人)は、実質消費税を免除されている。たとえば・・・個人で太陽光発電をしている人も該当する場合がある。仮にAさんが太陽光発電で全量売電を選択し20年間売電契約をして年間の売電額が100万だったとすると、買い取った電力会社さんは100万+消費税10万をAさんに払うことになる。しかしをAさんは事業として年間1000万以下の売り上げなら国にその10万を消費税として納付しなくてもよいことになっている。ところがインボイスが始まると1000万を超えなくとも消費税を納めることにほぼなる。仮にAさんが納めなくとも、Aさんに支払った方が消費税を納めることになるのがインボイスとのこと。つまり今まで消費税を納めなかった少額売り上げ免除事例がなくなり誰かが、少額でも払うことになるので、実質消費税の増収をめざした税率アップと同じことになる訳である(との説明だったが専門家ではないので間違っていたらお許しを)。

そんな説明会で配られたのが上の表が入ったパンフレットである。

うすうすわかっていたが、この表を見て愕然とした。一人あたりの労働生産性が日本は世界28位である。私が高校生だったころは、1位から3位であったはずが今や28位で日本より上位にかつての東側諸国が名を連ねる。あの一度経済破綻したギリシャの6個上でしかない。労働生産性は効率よく物作りができているかを表す指標。よって現在よりも将来の日本のGDPに影響すると思われる数値。これがこんな低ければ先行き暗い。はっきり言えばもう先進国ではない。もっと効率よく働くことを国民皆が心がけたい。そうすればその恩恵を受ける子孫がさらに幸福になるのである。

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コメント

  1. hachikoku より:

    労働生産性に関しては掲載された表の数値だけではなくて、デリケートな議論が必要ではないかと思います。この数字を追いかけていくと中小零細規模の企業は不要だという事になります。
    特に”もっと効率よく働くことを国民皆が心がけたい。”このコメントは何を言いたいのか理解できません。
    個人の運営されているブログなのでどうでもいいとは思いますが。
    コメント欄には反映されなくて結構です。