素材を見直す 3

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UA値0.16w/m2kの超高断熱である原村の家。上の写真の玄関側からみると窓の統一感で住宅感が少ない。

同じ建物でサッシの色を変えるのは殆どないなか、とてもはまったと思っている。規則的に窓配置された北側は常に逆光になるのでコントラストがつきやすい白サッシ。一方南側は外壁と同色サッシでランダムな窓配置の印象を薄める。

庭からみた南側の外観と玄関がある北側の外観を並べてみるとこんなに印象に違いがある住宅も珍しいかも。

北側は樹脂サッシ本来の素材感をいかした白とし、それを均一に並べている。一方南側はそれぞれの用途に応じ窓を自由に配置している。その代わり黒色で統一することで全体のバランスをとる。高所寒冷地住宅でひときわ目を引く大きなサッシを内側から見ると・・・

地上から2.5m高い窓なのにすぐそこに地面が感じられる程距離感がないように感じるのは、やはり枠がないためであろう。実際はかごから出して設置されるフロアーライトも優しくてすてきである。

白壁から急にガラスに変わるような納まりでそこにガラスの存在さえも希薄にしている。真ん中の手すりは真空ガラスの製作上大きさの制限があるのでやむ得ないと最初は思ったが、この真ん中の手すりがないと本当にガラスがないと勘違いして顔をぶつけそうな感じや、木や枝が強風で落下して窓を不安感も増える気がするので、これでよかったと思っている。

1月31日15:30の日差しを受ける原村の家。枠無しの窓と普通の窓の違いがよくわかる。

これら並んだ窓を外から見ると下のような感じになる。窓という素材の見方を改めて考えるようになった。

順光での見え方。

「素材」シリーズで最後の外壁であるが、ガルバニュームよりさらに耐食性を増したSGLは共に金属系の素材である。暗色の金属系素材の凄いところは、なんと言っても光の反射に特徴があると思われる。

下の写真はまさにそうであるが、日射あたるところはみる角度により白っぽい色になりとても黒とは思えない表情を見せる。

一つ上の写真と同時刻に撮影。実際もこのような感じに見える。光が当たるところは光の反射でコンクリートの灰色と変わりない色に見える。これはフラットなSGLだからより一層強調される。

一方陰となる部分はより深い暗色感でそのまま感じることができる。このような光の反射を意識して使うなら、今回のような外壁がよりフラットで凹凸のない意匠と暗色が最適であると感じた。

陰はより深い暗色に、光が当たる部分は反射して白っぽく・・・。暗色の金属系素材の特徴。

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