防水検査と杉の超仕上げの造作材

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本日松浜ヒルサイドの家に防水検査に伺ってきた。

南面にある上の右窓のから広い阿賀野川が見える。

2階リビングのこの家は、キッチンに立つとご覧のとおり阿賀野川の水面が見えるまさしく丘の中腹に立つ家である。

ご覧のとおり真南に近い方位の窓であるが、この頃の日差しは足が長く、軒の出1100mmあっても奥まで入り込む。この時期にこれだけ入り込むと、遮熱ガラスでないと結構暑くなる。当然のこの家の窓は紫外線を95%防ぐ遮熱型のトリプルガラスである。

さて話は本題となるが、防水検査を行いつつ、通気層チェックもおこなう。

通気層チェックしなくとも通気層はまず間違いなく健全である。それはこのクロス通気でだからであり、どうやっても空気の流れを止めることができないのがこのクロス通気のよいところ。換気扇貫通穴部分でも、クロス通気なら通気性能をを落とすことなく耐力もあり、確実に空気が流れる。

壁に設置される重い設備下地でもしっかり浮いて通気するようにできる。

横材が混み合っていても縦の通気胴縁(パッキン)でシートから浮いている。

この透湿防風防水シートはこれで見納めのもの。これ以後はタイベックシルバーになる。

「緑の家」は安定性(耐久性)実績があるブチルテープをできる限り使いたいとこの夏宣言しているが、この松浜ヒルサイドでも実践している。

サッシの上部左右はブチルテープの両面テープの上、片面アクリルテープ。下部は片面ブチルテープの納まりとする。この納まりで超断熱仕様になってから雨漏りは一度も無い。

瑕疵担保保険の標準施工では窓廻りは両面防水テープであるが、このテープは透湿防風気密シートとの相性がよくなく浸潤伸びがあり口が開きやすい。そのため「緑の家」は最も弱点となるサッシ下には片面のブチルテープをはる。当然アルミの表面タイプを推奨する。

そして杉の造作材である。下の写真のようなところは造作材と言わないが、造作材以上の品質の「杉」を使っている。こんな軒裏実はいままで一度も無いくらい質が高い。これは先回申し上げたとおり施工方法も釘が表に出ない丁寧な方法にしている。

無節の杉で長さ4mものが惜しげも無く軒裏に貼られる。

しかしこの軒裏材より更に上品な仕上げが室内造作仕上げとなる超仕上げされた杉の無節である。通常カウンターやテーブルはサンダー仕上げという紙やすりでこすって仕上げる方法。この仕上げも堅木で番手が多ければ(400~800以上)それなり良いが、それとは一線を画す仕上げが「超仕上げ」という刃物仕上げである(昔でいうカンナ仕上げ)。

軒裏の杉材は手で触れないところなので「モルダー仕上げ」となるがそれにしても良材。

当然室内にはホントの造作材が大量に待機している。これをみるとうれしくなる。この超仕上げされた杉の肌触り・・・当然超仕上げは無塗装で使う事だけに許された日本独特の仕上げでありその手触りは杉でもヒノキでも最高である。これぞ日本の建築様式と言える仕上げ方法である。当然堅木(ナラやオーク、カバ、栗)などには採用しない(できない)。

出番を待つ超仕上げされた「杉」たち。配達するだけでも大変気を使うほど繊細。

最近では使われない超仕上げした杉の窓枠、戸枠そしてヒノキの床を今でも無塗装でふんだんに使う・・・「緑の家」である。

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