金沢市戸板の「緑の家」中間気密測定

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昨年末に足場が外れ、その直後に能登半島地震が起きた。

今年の元旦に石川県能登半島を中心とした地震があった時は、真っ先に思い浮かんだのがこちらの現場。ほぼ被害もなく一年を経過してようやく中間気密測定にこぎつけた。

建て主さん了解でゆっくり建築しているわけだが、夏前には完成する予定。その中間気密測定だが・・・

工事を行って頂いている建設会社さんが初めて本格的な超気密住宅をつくるため、万一があってはならないとのことで、気密シートを抑えるボードはほとんどないままで測定。このためいつもより若干悪いがここからボードで抑え込めばさらなる数値アップが望めると思う。

C値は0.5㎝/m2であり、ボードを貼れば0.1から0.2くらい上がるとの経験値。

家はかなり大きく延床60坪。初めての超気密施工でかつ下屋あり張り出しありで難易度は高い構造となるがこの数値は立派である。

気密施工といえば、最近は様々な気密施工が巷では行われているようであり、最も有名なのは現場発泡ウレタンフォーム等で気密と断熱を同時に行う施工や、合板など木とシーリング等で気密を構成するやり方、また板状断熱材を気密テープで張り合わして気密をとるやり方、最後に緑の家にようなポリエチレンフィルムを重ねて押さえつける気密施工である。この中で国のマニュアルで記載された気密施工となっているのは、「緑の家」の行っているポリエチレンフィルムを使った気密施工である。これを26年間行っている。

何度も申し上げているが、気密施工と防湿施工は同義ともいえるほど両方があって初めて内部結露が防止される。よって気密施工とは防湿施工もかねている。この時気密シート(ポリエチレンフィルム0.2mm)を使用しなければ、内部結露の恐れが高くなるので、透湿抵抗の計算など裏付けがなければならない。特に国が指定しているポリエチレンフィルム以外を使う施工はその点を決して忘れてはいけないことである。つまり国が認めた方法以外施工方法は、一団体(一個人)が全責任をもって気密設計するリスクがある。そんなリスクを背負って行うことは勇気が必要で、私にはなかなかできないことである。

中間気密測定をするために取り付けた玄関戸はいつもの北欧製。杉の外壁との相性もよいので使い勝手がよい。

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