富山県高岡市 赤祖父の家 完成 3

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
淡い色調と大胆なコーナーサッシのバランスが良いと私は感じる。

この写真のとおり柔らかく淡い感じの室内が「緑の家」である。

しかし家の基本性能は耐雪1.5mで耐震等級3、さらにUa値は0.23w/m2kとHEAT20 のG3をクリアーする超高断熱性能を持つほどスーパー質実剛健。それを表にはあらわさないところに奥ゆかしさ無難さがあると勝手に思っている。

見晴台のような突き出たホール。なんの役に立つのか?といえば特に決まった機能もない。しかし徒然草にあるとおり、用途もない遊びの空間が家にゆとりをもたらすとのこと。たしかに・・・。

最近はフラットバーというスチール手すりをよく見かけるが、「緑の家」では20年前からこの手すりが壁と同色が多い。つまり白・・・。

20年ほど前からスチール手すりは白が多い。確かに今の「緑の家」とほぼ変わらない色調で何時の時代にも優しく家族を包み込む。

あえてスチールの硬さを打ち消すような淡い白を好んで使う。その一方スチールを黒系で堅いイメージで使う事もある。下写真は少し前の建築例である。

伊達の家(2017年)では床が黒基調なので階段もダークグレー色で仕上げた。
京極町の家(2020年)では建て主さんの好みで黒色となる。取り外しが必要無い手すりなので白矢印のように足下は床に埋め込むことでスッキリさせる。

床材は赤祖父の家はパイン、伊達の家はオーク、京極町の家では道産杉となり印象もそれぞれ違う。素材はほとんど変わらないがちょっとした色の差で大きく印象が変わるところが面白い。

話は再び赤祖父の家に戻る。

先日紹介したとおりエアコンも手の届く位置でメンテナンスできるように配慮した。

スチール手すりはピアノ搬入時、取り外す必要があるため足下はボルト止めとしている。
エアコンのメンテナンス用の足場板も階段上に当初からセットする。

また・・・赤祖父の家では2方向道路で公園から見たときの窓外観も重要だと考え、通常寝室には床からの窓を設けないが、その例外となっている。

白い外壁、白いサッシでまとめた外観は曇りの時のほうが細部がわかって感じが良く、拘り感がでている。日本海側では冬期曇りが多いのでやはり白は特別。
一般的に写りが映えるとされる晴れでは白い細部の良さがちょっと薄れる。。

このコーナーサッシを内部から見ると・・・

2階寝室にはまず計画されることのない地窓。

こんな開放的な寝室はあまり設計例がないが、赤祖父の家には必然だったデザイン優先の窓配置。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする