金沢市で始まった金沢戸板の家が先月上棟を終え耐力壁検査が出来るようになったので昨日伺った。往復600kmとなかなかの距離、住宅の大きさも延べ床面積58坪と大きめで性能はAsグレードの家であるため、スタッフと2人で休憩無し4時間の時間がかかった。一人で行なっていたら8時間であるがその前に疲れて次の日に持ち越しそうな大きさと量の耐力壁である。
UA値0.17w/mkと超高断熱となる。耐雪1.2Mで耐震等級は3での確認。そして・・・
この穴はいつもの桁上合板の内部結露対策となる換気口。
2階南側外壁の耐力壁をギリギリまで絞り込んだので、2階の屋根桁上の水平面の剛性は最も重要になる。このため上の写真のように28mm合板を田の字で取り付けその耐力は7.84KN/m(所謂壁倍率換算で4倍)となる。
甲乙梁が2階の天井桁面に入ることは「緑の家」では珍しい。このようなガチガチに固めた天井水平面で大きな空間を取る。そして「緑の家」オリジナル発想の穴が厚物合板に多数開けられる。
小屋裏からみるととても綺麗に見える穴。湿気の移動は桁違いに空気に流動によって運ばれることを利用した内部結露対策である。
都市部の密集地に建築されるので、半外部である光庭を設けている。この手法は昨年の今朝白町の家と同じ・・・というか実はこちらの金沢戸板の家のほうが先に設計を終了していたが、ウッドショックなどでようやく昨年に着工になっていた。↓は光庭をもつ今朝白町の家である。
この金沢戸板の家の吹き抜け(25帖)は過去3本の指に入るほど大きい。完成時にどこまで広がり感がでるのか楽しみである。