予想通り! 国が全ての家に高断熱を義務化!しかしユニクロ化は・・・

最近は住宅も「ユニクロ化」しているような気がします。ある程度の品質で安い既製品。家も最近はこのような造りが多いですね。
しかし家は衣料と違って数年で取り替えられるような事はできません。ここが衣料と全く違うところです。
家の基本性能を数年後変更しようと思うと、総新築費の半分程度お金が掛かります。そこをよく考えて仕様や会社を選んでほしいと思います。

特にこれからは低炭素社会(脱化石燃料)に必ずや向かいます。家造りでこの対応を間違えると、とても大きな資産の損失となります。

まずこちらをごらんください。政府が下のような発表をしてます。

http://www.asahi.com/politics/update/0204/TKY201002030475.html

政府が「温室効果ガスを2020年までに1990年比25%(05年比30%)削減する」中期目標を達成するため、家庭部門はなんと40~50%(2005年比)の削減が必須だからです。

このため政府は

①太陽光発電の最低でも10世帯に1世帯

②新車はすべてハイブリッド車

③新築はすべて高断熱化

④住宅全体の8割を高効率給湯器とする。

と宣言してます。①と②はいつでも、数回でもできますが、③の新築の高断熱化は一回だけです。ここで慎重になって考えましょう。もしこの「高断熱化」が次世代省エネルギー基準といわれる現在の高断熱仕様ならば・・・

業界ではすでに知れ渡っていますが、北陸、東北以北では高断熱化では暖房エネルギーが以前より増えてしまうのです。これはあたりまえで、高断熱化すると全室暖房することになります(リビング階段などオープンプランです)。

高断熱化する前の住宅では家中暖房は不可能でしたから、我慢してリビングだけとか暖房していたのです。だから意外と暖房エネルギーを使っていなかったのですが、次世代省エネルギー基準といわれる現在の低い高断熱仕様程度では、全室暖房すると以前より1.5倍もエネルギー消費(暖房費)が増えてしまします。

では少し良い性能のQ値1.8~2.0位でようやくとんとん(同じくらい)。しかし削減目標は50%ですから、これを考えると目指す新潟県の断熱性能はQ値が1.0付近は確実です。

1998年以来断熱性能を10年以上も強化していないのは、様々な政治的理由があるのでしょう。実は去年断熱性能が1.4倍程度引き上げられるはずでしたが、強い業界圧力で小幅に引き上げられています。この基準は、新潟市ですと

Q値2.7→1.9に引き上げ(1.4倍程度)

でしたが大きな抵抗があり分譲業者だけの基準となってしまったのです。だから一戸建て住宅は11年前の基準のQ値2.7のままです。

業界の同意が得られる新潟県の2年後の基準はQ値1.9で、2018年くらいに更に上がりQ値1.3~1.4くらいになるだろうと想像できます(今までこれらの予言は当たってます。予言は確実な情報を分析すれば現実となります)。そして2030年にはQ値0.9くらいでしょう。たった20年後ではまだローンが残っている頃です。

建て主さんより強い業界の抵抗・・・。大手メーカーの都合でしょうか?ですので建て主さんは自分で自分を守らなければなりません。私が20年前にQ値1.9の自邸を建てたとき、まだ高断熱推進など政府は言ってなかった時でしたが、今でもその断熱性能は十分通用します。これが本来の家の性能ですね(最低20~30年くらい先の標準性能)。

さて、普通は借金して家を建てるとと思いますが、そのローンは30年くらいではないでしょうか?それなのに10年もたつと断熱基準を満たさないエネルギー浪費の家になってしまう。それが住宅の、住宅のユニクロ化の行く末です。心ある設計者はQ値0.9以下をまず勧めます。

さて、今家を建てるならQ値は高すぎる事はありあません。床面積を少し小さくしても、高い自然素材を少し減らしてもQ値を0.9くらいにしましょう。必ず後悔しません。・・・どうしてもという方はQ値1.3以下が最低限ですね。

但し、Q値1.3では1990年比で「目標未達」ですからエネルギー消費住宅になります。


新潟の家 広告、営業話術に惑わされるな。

ブログでもよく申し上げますが、広告(チラシ、HP)がすべて正しい情報とは限りません。どちらかというと誇大広告が殆どです。これは表現の自由という憲法により、故意に人を惑わす事が書かれて限り自由表現OKということです。

例えば、
TV通販でも「○×を食べたらで目がすっきりした」という体験談ならOKで、「○×を食べたら目の視力が直ります」と販売会社が宣伝すると薬事法?に触れます。「目がすっきりするのは個人差があります」とトドメにテロップで流せば、目がすっきりしなくて責任はありません。

同じように住宅でも社長の思い込みで、この家は「地震に強い家」と宣伝してもそう大きな問題になりません。が、もし裁判にでもなれば思い込みだけ(裏付けなし)で「地震に強い家」と言って販売し、それが購入に大きな影響を与えたとなると、たぶん耐震等級2以上の基準を満たしていなければ詐欺か等級1を満たしていなければ建築基準法違反になります。

広告会社はこれを回避するため、小さい字で「プランにより替わります」とか「オプションです」とか記載されてます。が、それを読む人はあまり多くありませんし、重要なことと思って気にとめる人もいません。その後すぐに説明があれば仕方無いことですが、契約まで無いとすると問題です。そのあたりの解説が詳しく載っているHPは下のところです。

http://www.ads-network.co.jp/mitumori-zumen/koukoku-01.htm

耐震性では、特に私は許容応力度設計で構造計算しますから、通常の会社で行う壁量計算はあまり眼中になく気にしていなかったので、

建築基準法の壁量×1.25=耐震等級2ではない!
は考えたことがありませんでした。 

http://www.ads-network.co.jp/mitumori-zumen/zumen-11-jiku.htm

のサイトで数値で説明してます。なぜそうなるかは、建築基準法は雑壁を耐力壁として算定していな事と、多雪地域の雪加重の考慮がないことが原因と思います(雑壁ってなに?はおいといて・・・)。
同じように断熱性能表示Q値=1.9といって広告していた建物が、しっかり計算すると遙かに悪いQ値2.5だったりします。これは建て主さんにとって殆ど詐欺ですよね。
とにかく大事なことは、世界に一棟しかない注文住宅なら個別にみんな計算して数値で表示してもらうことですね。数値は後で残りますが、「高気密高断熱ですよ」とか「地震に強い」という曖昧な表現では、建設会社に逃げを許した事になり・・・×です。

上のリンクはおもしろいサイトなのでいちど立ち寄る事をおすすめします。ただ開設者が太平洋側の人なので、温熱環境については参考にならないところもありますが、その他は頷くことが多いサイトです。[E:shine]


高気密高断熱住宅の欠点④ 基礎内断熱とシロアリ 新潟の家から

家を造る勉強をされているかたなら、基礎断熱という断熱工法を知っていると思います。
15年くらい前から北海道で開発され次第に南下し、今では大手ハウスメーカーにも標準採用されている断熱工法です。前々回のブログでも申し上げているとおり、断熱方法としてはとても理にかなった方法でとても優れています。

がしかし、
①シロアリを呼び寄せる
②シロアリに対し進入されやすい部分が多い
③シロアリが進入した場合駆除がし難い
という欠点も併せて持ちます。

当事務所では90%くらいが基礎断熱工法を採用しており、そのうち98%くらいが基礎内側断熱です。基礎内断熱に拘るのは②の欠点を和らげるためです。

下の図は(財)住宅金融支援機構刊の木造住宅工事仕様書(解説付)からの抜粋です。
この団体は国と変わらないくらいの権威がある団体で、40年以上も日本の住宅の基準を作ってきました。そこには・・・

関東以西の地域は必ずこの仕様。シロアリ予防の仕様.

新潟県を含む北陸以北で採用が可能な基礎断熱。但し家の周囲にシロアリが生息している場合は採用注意とある。

とあります。つまりシロアリ予防が高いのが基礎内断熱です。基礎外断熱はシロアリが現在いなくてもいつ家の周囲に来るかわからないので、当事務所では10年以上前から採用していません。

 これは当社がSSプランの標準基礎内断熱の図です。

このように基礎の内側に断熱材を貼り付けます。これは地中から進入しようとするシロアリをコンクリートでブロックするためです。が、基礎のL字を一回で打ち込む工法でないと効果は薄いです。それは2回でコンクリートを打ち込むとそのうち次ぎ面にわずかな隙間(設置金物錆、ジャンカ)が残りやすいためです(Sプラン布基礎の場合はこれを改善した方法で対処します)。
またこの方法では基礎内断熱の欠点である熱僑をうまく防いでおり、シロアリに侵入を目視できるようにしております。詳しくはこの日のブログです。

またオーブルの緑の家オリジナル仕様は、床下エアコンによる蓄熱暖房をしているので、人がいる階上よりはかえって断熱性能が高く考えてあることです。その一部が外部土の中に設置される外断熱です。

こんなに丁寧にブログで解説すると、他業者さんがまねをしてオーブルさんには不利益になるのではないですか?とのご心配をいただきますが、

「出し惜しみしない事が建て主さんの、そして自分の幸せになるよ」とのある方の教えがあり、私もその通りだと感じます。もし私の考えにご共感頂ければもっと詳しくご説明します。


超高気密住宅にデメリットはない。新潟の家から

超高気密住宅にデメリットはない。

と言いきります!
様々なネット情報では「高気密はいいけれど超高気密まではいらないし、そこまで性能を上げるとデメリットがある」と説明してサイトがあります。でもその事を書いている方全てがその超高気密住宅に住んだことがない人です。20年近くもほぼ超高気密住宅に住んでいる私が「もっと気密が高い方がよい」と言い切れます。

まず住宅に気密がどうして必要か原点に戻りましょう。お寺や神社の建物では気密が必要ないですね。家や店舗建物はどうでしょう。何となくあった方が暖かいと思いますね。そうです。この二社の違いは、暖房するかしないかの違いなのです。赤道直下の家に気密が必要ないように暖房しないところでは不必要なのです。神社も神様には暖房が必要ないので気密の建物がいらないのです。

つまり気密は暖房するために必要ものなのですね。だから沖縄などを除く日本の住まいでは必ず必要なのです。すると
「昔の家は気密などなかったのに問題なかったのでは・・・。」というとんちんかんな質問する人がいます。
「ではその昔に車が走っていたり、電気や石油があったでしょうか?」
文明は進化し、現代の人間は99%の人が「暖房」を好み「暖房生活」するのですね。それを直視しないで「昔はなかったから必要ない」という人は、電気も使っていない生活に戻ればよいとおもいます。でもできませんよね。全てはバランスで成り立つ世の中です。今は暖房を必要としている文化なので高気密住宅は家のバランス上必要な絶対条件です。

さてようやく本題ですが・・・
長くなりそうなのでこの続きはHPでご覧ください。


ATOK導入!

一太郎を知ってますか?PC98やDOSの頃からお世話になった有名なワープロソフトです。5インチFDDの時代ですよ(笑)。失礼ながら懐かしいですよね。
現在まで継続して25年間使っている人もいると思いますが、ほとんどの人がこの日本語エンジンATOKのみを好きで使っている人が多いと思います。
そうです。私はWindowsに標準でついてくる日本語変換機能MS-IME又はIME-2007等をここ15年くらい使っていました。ところがこのMSーIMEの変換の悪さがとてもイライラするようになりました。何度となく変換している漢字でさえ学習しないというか、漢字変換を思うようにしてくれないのです。そこでやっぱり無料でついてくる変換機能はそれだけのものということを悟り(無料設計も大概はその程度が多いですね)、「そういえば一太郎(ATOK)があったよね」ということで2010年版一太郎を予約しました。

5日の発売日に発送され、6日に手元に到着。写真のようにパッケージ版を購入。今はネットでダウンロード購入できるので無駄を排除するならこのようなパッケージ版を購入しない方がよいのでしょうが、そこは古い人間。やっぱりソフトはこのような箱に入っていないと気がすみません。
直ぐにインストールしこのブログを早朝4時に書いてます。

PCで文字を多く打つ方はこのATOKがやっぱりいいですね。15年ぶりに日本語変換ソフトを買いましたが、その価値はあったと思います。
注意する点は、IMEの場合直ぐに変換しておかないと全く違う漢字に変換してしまうので、5文字も打ったら直ぐ変換してましたが、ATOKでは長文を正確に変換してくれるので、なるべく変換しないで一気に打ち込んだ方が良さそうです。
さて「直ぐ変換」の癖が直せるか・・・。


高気密高断熱住宅の欠点③ 玄関とシロアリ 新潟の家から

家の設計はバランスに尽きます。いくら地震に強い家でも、寒い家なら長持ちしないし、いくら自然素材を多用した家でもシロアリのことを考えていない家は耐久性が低いでしょう。高気密高断熱で暖かくても、地震に弱かったり耐久性がない家でもだめですね。本当に良い家はすべての性能が高次元バランスで成り立つものなのです。

緑の家のSSプランは、シロアリに対して至高の方法を標準としています。最近のシロアリ被害は、玄関付近と風呂、勝手口付近に集中しております。これは、今の99%の住宅で土と接しているところが玄関付近と風呂、勝手口に限定されるためです。土壌型シロアリは、巣を土の中に造ったり、地中から家に進入する事がほとんどです。このため土と接しているところが加害部分になるのです。特に玄関部分はどうしても土と接っしなけらばならない機能を持ち合わせているので、家のしろありに対しての一番の弱点となります。だからこの部分さえ注意すれば、玄関部分の侵入を著しく防ぐことが可能です(緑の家の場合)

 他社 一般の家の玄関部分のコンクリート

上の写真は一般の家の玄関部分を作っているところです。このように土と玄関戸は接しているので、ここからシロアリが侵入してきます。

 それに対し緑の家のSSプランの家は玄関ポーチ下が空間なのです。また玄関ポーチのコンクリートは外壁や玄関戸と接してません。だからシロアリの侵入が困難で且つメンテナンスが簡単なのです。
県内でここまで気を使う設計はないでしょう。
「シロアリ予防に対しここまでやる必要があるのか?薬剤予防でよいのでは?」
といわれたこともありますが、SSプランの家は100年以上の住宅のあり方を真剣に考えて提案しております。耐久性に最も大きく影響を及ぼすシロアリの加害にはできる限り注意を払いたいと思ってます。特にシロアリを引きつけやすい「基礎断熱」工法は注意しすぎることはありません基礎断熱工法は安易に採用してはいけません。

また薬剤による予防は、所詮「化学物質」です。その効能は長くて10年(加圧注入でも30~40年)で且つそのほとんどが危険で中止になった歴史があり、40年も継続し販売されている薬剤は聞いたことがありません。物理的に半永久なこの方が理にかなってますね。当然ヒバ油とか炭とかという自然素材はおまじない程度の効き目しかありません。その情報は先日ブログで紹介したシロアリサイトに詳しくあります。

どうですか? あなたの家の設計者は、シロアリ予防とメンテナンスをしっかりと説明しバランスよく提案してますか?


緑の家にお住まいの皆様へ 連絡

新潟市で数十年来の豪雪になっております。
新潟市で建築された「緑の家」は、通常1mの耐雪住宅です(一部1.2mの耐雪で計画された家もありますのでご確認ください)。仮に1mを少し超えても安全率を見てありますのであわてて雪下ろしをお考え頂かなくとも大丈夫です。また屋根に設置されたトップライトも1mの耐雪荷重があります。
天気予報では今週で寒気は終わるとされております。今は家の中で暖かくお過ごしください。


雪すごいですね。

今日は三条に泊ってましたので早朝3時に起き、三条の駐車場の出入口の雪かきをしてから寺泊に行き今これを書いてます(4時30分)。娘をバス停まで送らなければ・・・。
寺泊も久しぶりに一晩で雪が多く積もってます。今日の雪は海岸から平野部で降ったようです。すごーい^2降りようです。[E:snow][E:snow][E:snow] 雪の多いところの方は大変お疲れ様です。 o(_ _)o

PS
8時30分加筆 何と新潟市の積雪深が長岡市を越えました。


高気密高断熱住宅の欠点② 床下暖房とシロアリ 新潟の家から

 この写真は一昨年前に計画した「緑の家」の床下暖房で、発熱体を直接基礎に埋め込み蓄熱させる仕様の基礎築造前の写真です。勿論現在はエアコンで床下暖房するほうをお勧めしてますが、5年くらい前からこのような床下蓄熱暖房も行っております。

この写真は基礎スラブに発熱体(所謂ニクロム線)を入れ深夜電力で蓄熱させるため、そのコンクリートの温度は45度にもなる場合があります。いくら地中の断熱性能がよくてもこのこの温度では、地中への熱損失が大きいので断熱材を基礎の下全面に敷きこみます。

この写真の断熱材の厚さは50mmでスタイロフォームATを使ってます。この「AT」という選定が重要で、スタイロフォームの中でも「AT」だけネオニコチノイド系の防蟻剤を混入し断熱材自体にシロアリの食害を防ぐ効能を持たせています。「これにより断熱材がシロアリの蟻道やコロニーになったりする可能性がほとんど有りません」とのメーカー紹介があります。

無論可能性は0ではなく、多少の蟻害はあると想像できますが、大きな空隙ができることはないと思います。
ここが重要です。
多少加害があっても家そのものに影響を及ぼさない可能が高ければ、土に埋め込むことは問題はありません。また仮に蟻害があっても厚さ5cmですから、致命的な空隙ができるとは想像しにくいです。この家は埋め込む断熱材と家との縁が切れており、直接接しておりません。こういう配慮も肝心ですが、通常の施工では縁をわざわざ切ることは少ないでしょう。

しかしこのスタイロフォームATは普通の同等の断熱材の倍近い価格です。ですのでこういった防蟻性のある断熱材を使う工務店(建設会社)さんは多くありません。これは断熱材が地中に隠れてしまうので大きな加害があってもわからないからです。しかし大きな加害があれば、この断熱材を施工し蓄熱した熱を逃がさないように計画した意味がありませんね。

地中に埋められる断熱材がある場合は、必ず「防蟻性」のある断熱材かどうか確認が絶対必要です。
10年くらい前に基礎の下で断熱材のような発泡素材(防蟻剤無)を数十センチ埋め込む事で地盤改良する工法のメーカーが近隣県にありましたが、その時営業マンに

「その発泡材に蟻害はないのですか?」との問いに
「この材料はシロアリの食材ではないので蟻害はない。高速道路の路盤下地としても実績がある」
と答えてました。
しかし10年後の今の業界の統一見解では、

「シロアリは直接食べ物でない発泡性材料でも状況がよければ食べるし、コロニーも作る」

となってます。このことは昨日のブログのリンク先にしっかりと写真入りで解説があります。
http://www18.ocn.ne.jp/~union/131101.html

数十センチの厚さでシロアリの加害を受けたら怖い気がします。高速道道路のようにいつも補修ができるならよいのですが・・・。

このように地中内に設置する断熱材には細心の注意が必要です。当事務所は8年前に蟻害を受けてしまいその教訓を最大限生かし、建て主さんにご提案します。


高気密高断熱住宅の欠点 土壌型シロアリ 新潟の家から

このブログは1月25日の追加修正版です。

真冬なのでシロアリはまだまだ「旬」な話題ではありません。が、シロアリは今も活動している事が多くなりました。その理由は冬季の地表面(深さ2mまで)温度の上昇です。その温度上昇の原因が基礎断熱によるものであるとされてます。
基礎断熱は地面を断熱材とするので、数年で基礎の下の接している地面の温度が15度から10度くらいで安定します(常時湿潤土地を除く)。するとこの暖かさにつられてシロアリがやってくるとシロアリ駆除の技術者から解説がされてます。

これは全く同意で、拙宅の20年を迎える高気密高断熱の壁の断熱材や、天井の吹き込み断熱材の中に、おびただしい数の団子虫やゲジ、ムカデが干からびて死んでいます。彼らは「暖かさ」に惹かれ、越冬地として選んだのですがあまりに断熱材の中が乾燥するので春を迎えることなく死んだのでしょう。自然の中では木の皮の下や石の下が越冬地ですので、湿気は多量にありますが、高断熱高気密の断熱材の中は、相対湿度が20%から50%のところも存在するので干からびます。

基礎断熱を施すと間違いなく地中の虫を呼び寄せます。虫も越冬するのに暖かい方がよいに決まってます。あまり温かすぎて干からびたのは彼らの誤算でしょうが、とにかく暖かい事はみんな(昆虫も動物、植物も)好きです。
だからこそ基礎断熱では注意が必要です。特に次の工法で基礎断熱を施工するところは、今一度熟考が必要です。

1.基礎外に断熱材がある場合(耐白蟻剤含有製品を含む)。

2.基礎のコンクリートを2度に分けて流し込み作った基礎。

3.玄関土間下(勝手口土間下、ユニットバス下)が「土」の場合。

4.排水管が地面から見えないところで内部に引き込まれている場合。

です。

オーブルデザインでは8年くらい前に一度シロアリに玄関内部のかまちとよばれる木材を加害され、それ以降この問題にはとても注意してます。理由については次回にします。

シロアリの詳しいHPはいっぱいありますが、上の4つを比較的わかりやすく偏りが少ないところは

http://www.skunion.ecnet.jp/

がよさそうです。無論当HPの

http://homepage2.nifty.com/arbre_d/kisodannnetu/01.htm

にもありますし、

http://www.sinfonia.or.jp/~isoptera/myhtm/dannetsu/dannetsu.htm

も少々主張が強いですが、いろいろな所でご活躍されている方が主宰の有名なシロアリサイトです(このサイトでは基礎断熱は結構悪者ですが知見は深いです)。

基礎断熱は温熱環境を考えた時はすばらしい方法ですが、一方でシロアリのリスクがあります。この部分はコストが安いだけではいけません。当事務所が薦める「緑の家」ようにきっちっりとメンテナンス対策がされているが重要です。


超高断熱の家 重要なのは防湿気密シート!

このあおり角度でないと吹き抜けが写せなかったので写真が歪んでいて見苦しいのはご勘弁ください。

このように6mを超える吹き抜けの床温度と天井温度の温度差が0度の家が、超高断熱の家ですね。高気密高断熱の家の性能の2.5倍以上の性能をを持つQ値0.97W/m2kという家。本当に必要でしょうか?

必要です!

超断熱の家が完成して本当にそう思いました。温度差が0度で、何も暖房をつけないなのに23度を19時間も維持できる性能(完成見学会時)は、来るべきエネルギー費高騰のときの備えと快適性の先取り!多少家の大きさが小さくなってもこれは最も賢い選択です。

最近のどのメーカーでも「高気密高断熱」です。といってお勧めしていますが、実はその中身には相当の差があります。特にウレタン吹きつけ系で気密を確保する高気密高断熱の家は、木の経年変化と中小地震時の揺れに固い断熱材が追随せず気密性が悪くなる事がわかってます(結果断熱性も悪くなる)。最初販売する時よければ10年後の性能は悪くてもよいという発想です。どこかで同じような事を聞いたことがありますね。
そうです。新建材と呼ばれる材料も同じでした。表面だけ取り繕ったフローリング材や、ビニールクロス、新建材の扉セットがその事です。これらは10年も経つと表面が剥がれ中身が露出します。綺麗な状態は最初が一番でその後化粧がとれていくように・・・。

高気密高断熱の基本は、室内側から防湿気密層、次に断熱材、最後に通気層があるのが基本中の基本です。いずれも省く事は何らかのデメリットが生じます。所が最近は防湿気密層(ポリエチレンフィルム)を省略する工法が多いですね。
外壁周囲に先貼りされるポリエチレンフィルム(薄ピンク色)
この防湿気密シートはとても重要で、建物の多少の挙動変化があっても、重ね200mm以上の伸縮性のある防湿気密シートはその変化に追随し、長期間気密性を確保します。拙宅の20年前の高気密高断熱住宅でもこの防湿気密シートは貼ってあり、今でも高い気密性を確保してます。こういった基本的なことを省いてお勧めする安価だけな高断熱高気密住宅の20年後は・・・少し無残な気密性になる可能性が高いでしょう。たまにこの防湿気密シートの耐久性を疑問視される意見を聞きますが、防湿気密シートの先進国北欧では、その耐久性が70~85年くらいは問題ないとの考えです(耐温度耐紫外線品)。

高気密施工にはこのような防湿気密シート(ポリエチレンフィルム)を真面目に使っているか是非ご確認ください。


高気密高断熱を科学的に検証!無暖房の見学会から

先週行われた見学会では、上の床下熱回収システムをみて、

「今までこのシステムを設置した事はあるか?」と尋ねられ、

「本物設置は初めてです」とオーブルデザイン

「よく初めてのこの装置を建て主さんは了解したね」と見学者

「我々にとって注文住宅はいつも世界に唯ひとつのもので所謂初めてです。ですので様々なシュミレーションや根拠を検討し、それが形になって根拠が間違いなかったと証明しているだけです。それが技術者ではないでしょうか?」とオーブルデザイン

「なるほど。そうだよね」と見学者

私たちにとってはいつも始めての事だらけです。だからこそ様々な角度から検証し根拠だてして家を造るのです。

さて、今回の見学会では雪降り日にも関わらず、暖房機がずっとOFFなのに16時間も23度が維持されてました。この現象は魔法でも何でもないので、これについて分析をしたのでご報告します。

見学会の温度と床下暖房の蓄熱分析

Q値が0.98W/m2Kの建物が16時間も暖房OFFで室内を約23度に維持できた理由を分析します(平均外気温3℃、曇りで直達日射量はなし)。

照明器具の総発熱量 約1000 W/h(見学会のため全照明器具の80%ON状態)

待機人の総発熱量 約300 W/h(3人)

来客者の発熱量 約 0 W/h(玄関の開け閉めなど熱ロスで相殺)

すると1.3KW/hの発熱でほぼ23度を維持していた事になります。

(アメダスによる外気の平均気温は3度・・・温度差20度)

一方この建物の設計熱損失Q値は0.98=約1W/m2Kですので 

1×105m2×20度の温度差=2.1kw/hの発熱が必要です。

よって暖房OFFから16時間も変わらず23度維持していましたから

2.1-1.3=0.8KW/hが床下の蓄熱によって支えられた事になります。

すると使用された蓄熱量は0.8KW/h×16h=12.8kw ・・・①

一方

コンクリートの表面温度がエアコンOFF時23(24)度で、16時間後21(22)度くらいまで低下しました。コンクリートの容積比熱2013KJ/m3℃、基礎内部の蓄熱コンクリートの容量12.5m3ですので、2013×12.5×(23-21)=50325KJ→14KWh

コンクリート温度有効面積80%とすると14*0.8=11.2KWh ・・・②

①と②は非常に近い熱量です。よって

照明・人体による発熱と、床下のエアコンによって暖められた床下空気で基礎コンクリートに蓄熱され、それが温度維持できた理由ではないかと考えられます。

このような根拠がわかる技術者がこの超高断熱住宅を支えます。感や経験だけではありません。エコという美麗な言葉で広告される家だけでは許されません。いまや家は科学的根拠がなければ眉唾です。


見学会に来れなかった人のために・・・。超高断熱+床下暖房の家 ②

外観デザインで重視するのは、どの面がファサード(正面)になるかです。通常玄関アプローチ側ですが、今回は玄関ではなく西側になります。この面は、畑を挟んで遊歩道があり、この遊歩道側の往来が正面の道路より多いことと、このように全体が見れる距離があるのでとても目立ちます。実際見学会を行っていたときも、必ず遊歩道を通る皆さんの目線が来ました。ですので模型製作時点からこちらの外観を重要視しております。見学会にお越しいただいた皆様は、意外とこの外観は見ていなかったのではないでしょうか?

夜景のシルエットもきれいです。
外壁は軒の出(屋根の出)がないため屋根材のガルバニュームしか選択肢はありません。加えて防火関連の法律を厳守したとき、外壁に105mmも外張り断熱を施すと、このIGサイディングしか現時点では選択できません。よって一番シンプルな形状をを選びました。

今回の内部インテリアは、何と言ってもDIY施工の壁の「漆喰」でしょう。この漆喰は昔ながらの「コテ」で塗る漆喰で、一切化学のりや水引材を含まない数少ないメーカー物をチョイスされました。写真をクリックすると拡大写真が見れます。この部分のコテむらがこの場所に合ってました。決して大きすぎないコテむらは経年で埃も溜まりも最小限度でしょう。

この部屋の大きな壁にこの仕上がりは最高でした。とてもよい雰囲気です。そしてこの素朴さと無垢のヒノキの床の無塗装とそして超高断熱性能の暖かさが融合し、決して派手ではなく穏やかで豊かな空間を提供します。


見学会に来れなかった人のために・・・。超高断熱+床下暖房の家 ①

彫りの深い窓がこの住宅の高性能を物語ってます。屋根形状は、ソーラーパネル(太陽光発電パネル)をできるだけたくさん載せたいがための形状です。屋根の勾配は27度で一番効率の高い30度とほぼ同じです。片流れ屋根でないのは、
1.高さが高くなりすぎて10mを超え、近隣に迷惑をかける。
2.屋根に出入りしやすい形状を配慮した。

サッシ周辺に窓枠(凸)があるのは飾りではなく、サッシ単体交換を可能にするためのもので、欧州や北米の住宅や集合アパートメントは交換が可能なようにこのような形状になっていますね。SSプランなので庇は必ず設置されております。

大きな吹き抜けがありますが、これで耐震性は最高等級の3を取得認定しております。1階床から吹き抜けをとおし2階天井まで6mあります。この高低差でも温度差が限りなく0度でした

2階のホールです。左にシーリングファン(大型扇風機)が見えますが、これは超高断熱住宅にありがちな太陽日射による冬期のオーバーヒートした空気を拡散させるものです。
2階の天井は屋根下地のままで、天井高さを2.7m確保しつつコスト削減と「木」の視覚的なものを楽しむためのものです。むき出しの構造柱や天井の合板など、無垢材には拘りませんが、木の素地に拘る質実剛健仕様です。

インテリアはほぼ木の「素地」と漆喰の壁の色だけです。この雰囲気は感じよいですね。


新潟の 超高断熱住宅の見学体験会終了

 今日の見学会もお昼を食べる時間がないほど大盛況でした。ありがとうございます。

特にHPをごらん頂き、超高断熱や床下のHeatingFactoryにご興味を抱きお越しいただいた方には、きっとその事実をご自分の目で見られてご満足されたかと思います。

今日の夜7時30分ごろの1階床温度です。見にくいですが23度(赤点が測定点)。
今日は深夜12時ごろ暖房OFFでしたから、この時間は全ての暖房OFFの19時間後の床温度です。脅威です。脅威。温度が全く下がっていないのではなく、朝の床温度22.5度より上がっているではありませんか?今日の新潟の平均気温は3度です。ほぼ曇りで、お日様はほんの10分くらい射した程度です。
次は吹き抜け天井の温度。なんと22.5度です。床表面温度との差はほぼ0度。これが暖房が全くなしの19時間経過後の温度です。まだ窓にカーテンがひとつもついていない一番不利な環境で、もしカーテンを設置すると更に断熱性能は増します。

これがオーブルデザインの「超高断熱住宅」緑の家の実力です。この性能があって初めて「超高断熱」と言えるのです。

こんなに窓が多くてもしっかり設計し施工する事で、計算と同じ結果(同じよりよい結果)が得られますね。設計した当人が一番感動しびっくりしてます。

天井の梁がきれいに見えます。
お越しいただいた方から、
「暖かい家という見学会に数多く参加したけれど、みんな暖房器具がしっかりと設置され運転していた。しかしこの家は暖房が全てストップしている。暖かい器具や部分が全くないのに、どうして家が暖かいか不思議で信じられない」

というご感想を頂いた。そして、

「どこかに隠して暖房機があるのでは?」との疑りさえ感じるその暖かさ!私もそう思います。想像できないこの暖かさがはQ値0.9W/m2Kの「超高断熱」+「超高基礎蓄熱」の効果なのです。名前に偽りはありません。その実力は県内最高でしょう!

超高断熱だけではこのようになりませんし、蓄熱暖房だけではこのようになりません。全てはトータルバランスですね。


脅威の家!超断熱見学会初日 ありがとうございます。

自分でもびっくりしました。

今日の見学会開催と同時に床下のエアコンOFF。それ以後今日の見学会で暖房機の運転を一切しませんでした。それでも・・・
全く室温が下がりません。こんなに曇っているし、アメダスデータによると今日の新潟県の9時30分から17時00分までの平均外気温は2度弱と平年より低い気温にも関わらず・・・。

1階床表面温度         9時30分・・・23.5度
                  17時00分・・・22.0度
2階吹き抜け天井表面温度  9時30分・・・23.5度
                  17時00分・・・22.0度
いずれも放射非接触温度計で測定。
床が全く冷たくないのです。全く・・・。
6m上の吹き抜け天井と床の温度差が全くない!

照明器具を50%くらい常時付けてましたが、人の玄関の出入りを考えると決して大きな発熱元とはいいきれないので、こんなに温度が下がらない家は驚きです。
カーテンもない状態、調理もないので発熱体は人と照明のみで、家電の待機電力さえありません。それでも温度が下がらない超高断熱住宅。アンビリバボーですね。
この体験をあなたも・・・。

今日は12時30分から16時まで絶え間なくおこし頂いたので、お昼抜きでしたがこんな寒い日にお越し頂いた皆さんに感謝です。さて、明日は午前中が駐車場も空いてますのでお勧めです。


新潟の家 見学会の超高断熱の完成気密測定0.16cm2/m2!

今ほど電話があり第三者機関の行った完成時の気密測定が0.16cm2/m2との報告がありました。この数値には驚きがあります(勿論いい意味)。と言うのは通常「完成時」の気密測定を行うと、「中間時」の気密測定結果より0.2cm2/m2くらい下がるからです。この家の中間時の気密測定は0.17cm2/m2だったので、完成時はよくても0.25cm2/m2、悪い場合は0.4cm2/m2を覚悟しておりました。

結果はC値0.16cm2/m2と世界最高の厳しいパッシブハウスの規定0.3cm2/m2(0.5回/時50Pa)以下を十分上回り大変満足です。この数値ならたとえ外風が10m/sを超えようとも室内の影響はほぼない状態とみなしてもよいかもしれません。無論オーブルデザインが過去に携わった全ての中でNo1の超高気密住宅です。施工された仲村建設さん!おめでとうございます。

因みに中間時より完成時の気密が下がる理由は、わかっており

1.キッチン換気扇の排気側の電動ダンパーを省略している。
2.エアコン設置個数が多くそのドレイン、排気用パイプの気密が取れない。

です。1.は標準で付いている風圧シャッターがあり、今までの基準(平均C値0.7cm2/m2)ではOKだったのであえて設けていません。今回がやはり0.4cm2/m2まで下がれば今後の検討課題でした。
2.の穴の大きさはドレイン管がφ14mmなので1.53cm2。排気管がφ16mmとして2cm2。一軒で4台エアコンが設置されるとして(1.53+2)*4=14cm2しかないのであるが、何と言っても超高気密住宅では、この穴があるだけで0.14cm2/m2も下がります(100m2の家)。こんな設備機器の穴が気密性能を左右するのです。因みに14cm2の大きさは、1cm×14cmの穴です。エアコンの中でも給気排気の両方がある場合は更に悪くなりますので、当事務所はそういうエアコンは選びません(ここまで注意してエアコンを選定するのは私がエアコンマニアだからでしょう)。今後は排気のないタイプも視野に入れたいと思いますが、そうなると自動フィルターお掃除のごみを数年に1回は収集するメンテが必要です。
おっと話題がエアコンになりそうですので話を戻します。

なぜ今回完成時に気密性能が下がらなかった理由を推測すると、そもそも中間時の気密測定値に少し疑義があったのではないかと思います。中間時の気密測定は、少し風が吹いており、2回測定したのにその測定値にバラツキがありあました。中間時だからまあ問題ないということで終了したのです。今回の完成測定は2度とも同じ値で信用性大です。
完成時から逆算すると実は中間時は0.1cm2/m2以下だった考えられます。この位の超気密になるとC値は小さな外因に大きな影響を受けますね。

さて、今回の施工に携われた大工さんをはじめ設備関係の方々にお礼申し上げます。
ありがとうございます!!感謝です。 o(_ _)o


自然素材で超高性能の新潟の家 見学会 ②

2階の階段を上がったところ。

今週末の23日24日に行われる見学会の内部です。
ようやくクリーニングが始まり、床に貼ってあった養生シートが外されました。
光らない床は無塗装の証で、かれこれ12年以上前から「緑の家」の定番。10年経過した家では、ピカピカの表面になってます。荒く使うと直ぐに傷が付きますが、それが物を大事にする気持ち育みます。

左手の壁の陰影。こちらは漆喰コテ塗りの証です。流行の漆喰は色々なタイプがあり、一番安価なものはクロスに漆喰を混ぜたもの(漆喰とは言わないかも)からローラーや刷毛で塗るもの。そして今回の家のように、コテで塗るもの。勿論コテ塗りが一番風合いがでます。特に今回の漆喰は西洋漆喰で厚さ2~3mmと日本の漆喰の2倍の厚さ(日本の漆喰は1.5mm程度とかなり薄い)があるのでコテムラを残す事で風合いがあります(建て主さんとそのご家族で全て塗りました)。

普通漆喰は真っ白です。が、今回の西洋漆喰は黄色い石の粉でベージュ色をつけてあります。
だから穏やかな感じになります。

床下に設置された、排湯熱回収装置です。

シンプルな熱回収装置です。オーブルデザインのオリジナルで実用新案か特許申請予定です。
その装置の奥に見えるのが床下暖房用の「高効率エアコン」です。暖気が床下にまんべんなく対流するように隙間があることがわかります。

床下に貼り付けた断熱材はグラスウール換算で240mm。この床下がHeatingFactoryです。ここを見るだけでも価値はありますね。


自然素材で超高性能の新潟の家 見学会


天井のデザイン変化がよい感じです。

23、24日に新潟市で行われる見学会の内部(施工中)です。
最近、天井のデザインが気になります。平らな天井ではつまらないが、一階は勾配天井もできない。そんなときは、こういった天井は如何でしょうか?
部分的に2階の床裏が見えたり、梁が見えたり・・・ローコストでできます。
こういう天井は構造も一緒にデザインしないと見栄えがしません。つまり構造計画も設計者自身が行える、そんなスキルが必要です。普通の設計者では、構造の梁全てのサイズを決めることはその構造図を描かないのでできませんが、オーブルデザインでは設計者が構造図も書きます。だから構造材でデザインできるのです。

「「えっ」大工さんが決めるのではないの?」
と思った方もいらっしゃるでしょうし、
「「えっ」そんなの当たり前」
と感じたひともいるでしょう。

住宅位の建物規模なら、設計者が全て決めたほうが、構造=デザインになり、より楽しい家になります。

お待ちかねの床下暖房です。1380mmもある床下ですから、お掃除もしっかりできます(いまお掃除してます)。このくらいあると温風もいきわたる事がわかりますね。奥に見えているる四角い穴の下の基礎の高さでも普通の家の基礎の高さより高い(しっかりしている)のですよ。凄い基礎です。基礎は取替えが一番できないところなのでしっかりとしたいものです。

これは玄関の床です。建て主さんのご家族がデザインしその施工もご自分で行いました。完成度が高く設計者出る幕無しですね。
因みに厚さ3cmくらいの大理石ランダム貼りと白モルタルの子砂利洗い出しの組み合わせです。


長く愛する住宅を作る為 ⑤ 新潟という地域にふさわしい性能

柏崎市で積雪105cmと100cmを超えるなんて信じられません。長岡でも既に120cmを一時的に記録し4年ぶりの降雪。

先日も申し上げましたが、地球温暖化は、気温が上がるだけでなく、このように気象の変化が大きくなると予想されてます。降る時はたくさん、降らないときはまったくと・・・。

その中で地域にふさわしいと言う事はどういうことでしょうか?
新潟県は人口がある程度集中している地域の中で世界的にも雪が最も降ることで有名です。ですので1m以上降る事が多い場所はそれなりの配慮が必要です。例えば雪下ろしのしやすい屋根もそうですが、最近はとんがり屋根(屋根勾配が急)だけれども、雪下ろし以外に対応できない家などを見かけます。本当にそれで大丈夫なの?と首を傾げたくなります。住宅密集地では、雪下ろしや自己落雪屋根は計画できませんので、耐雪住宅が一番コストもかからない提案です。オーブルデザインは悠々自適なお住まいほどこの提案をまずします(採用見送りもあります)。

まずは三条下田の2mの耐雪住宅
これは3日前の状況ですから今はプラス40cmくらいあるでしょう。雪庇防止もよく機能してます。
雪に埋まる事のないエアコン設置位置やその屋根も考えています。

外壁の無塗装の木は少しずつグレーのカビ(このカビは木にとって問題ありません)も生えだんだんシルバーグレーになって来ました。今が一番気になるところですが、ここを過ぎると穏やかな色になります。
注意して見ていただきたいのは、雪が降っているのに、外壁がほとんど濡れていないことです(気温が低い理由もある)。だから木が長持ちします。
前面のカーポートは融雪装置を計画しました。バッチシ綺麗に溶けてます。

最近はデザインばかり重視して、本来の地域にあった家の計画をおろそかにしている傾向があります。
新潟県は雪が沢山降る地域があるということしっかりと設計者は認識する必要があります。

次は長岡ニュータウンの耐雪2.5m住宅です。
さすが雪国長岡!。この写真の道はニュータウンのメイン道路で普段は片道2車線+αくらいの道幅がありますが、この雪でロータリーラッセル車が間に合わないので1車線の細い道になってます。

道沿いの「あるお宅」ですが既に雪下ろしをされています。

黒い中央の家が耐雪2.5mの緑の家です。あと2mくらい載せる事ができます。余裕で十分ですね。

今のところ雪庇もできる気配がなくよい感じです。

雪国では余計なところにコストをかけるのではなく、風土に合った基本性能がある家となるように設計すると長期間愛せる住宅になります。建てたばかりの若いころは、雪なんてどうにかなるよと言う事で、設備に、インテリアに、広さにお金を掛けますが、30年後を想像してください。子供は独立して高齢の夫婦しかいない時に、雪下ろしや除雪は誰もがしたくないのです。こんなときに耐雪住宅なら心配ご無用ですね。

さて、雪が比較的降らない新潟市では、多雪の代わりに一週間に2日位は強風(平均10m/s)が吹き荒れる地域ですので、新潟市での地域性は超気密C値0.5㎝2/m2前後の住宅でしょうか?この気密性なら外部が風速8~10mまでならほとんど外気が隙間から入らないとされてます(通常のC値2から5程度の高気密住宅では家の中の空気が1時間に2回から1回も入れかわる位の外気が入り隙間風を感じます)。

そのC値が0.17cm2/m2の超気密住宅の見学会を来週行いますので、是非おこしください。


長く愛する住宅を作る為 ④ 新潟の家で阪神淡路大震災から学ぶもの。

 新潟ではこの6年間で大きな地震が2度あり数十名の方が亡くなっています。しかし都市直下型地震である1995年の1月17日におこった阪神淡路大地震では、その100倍の6000人以上の人が亡くなりました。あれから15年経ち、被災者以外の人の脳裏からから少しづつ記憶が薄れてきております。

我々建築士は、この阪神淡路大地震を教訓にいろいろ学び、改善策を実施してきたと思います。が、今でも一般の木造住宅の4号建築物特例という法律が改善されないままです。4号建築物特例とは、普通の規模の木造2階建ての構造の安全チェックはその設計者が建築士の場合は、その建築士に一任し行政ではチェックしませんと言うものです。
この法律を建て主さんは知らないと思います。家を作るときは行政に確認申請を行い、この時点で行政(国)が構造も大丈夫かどうか見てくれると思っている人がほとんどでしょう。
しかし行政は一般の木造住宅の構造にはタッチしません(長期優良認定取得住宅等を除く)。その家の構造は設計者(法人を含む)が全て責任を持ち、行政は関与しません。
行政チェックやダブルチェックと言われる機能は、ここではありませんし、もしかしたら設計者のシングルチェックさえも「感」によってしかされていない場合が多くあるのではないかと考えます。

さて、この構造チェックをしていない設計者もいまだにおり、それを確認するには、プランが決まった基本設計時点で

「構造計算書」か

「壁量計算書」を

見せてください。
とお願いすればよいのです。

「構造計算」は専門知識が多少要るので少ないでしょうが、壁量計算は建築士であれば誰でもできるくらいもので、逆にこの壁量計算(四則演算程度)ができない人は建築士になれません。この壁量計算は安全性を確認する一番簡単な根拠(私は雪国の家では甘いと思いますが、法律ではOK)です。
基本設計終了時点でこれらの構造チェック(ラフでも)が終了していなければ、そのプランは絵に描いた餅(安全性が確認できない建物は家ではない)と同じで、きっとこの後も構造の安全確認はしないでしょう。

「構造確認は後で行います」
といっている設計者は多分こういうでしょう。
「今までの経験で大丈夫」
こういう人(会社)が一番危ないですね。

また、「4号建築物特例は住宅程度の小物件には必要だ!」
という業界関係者がいらっしゃいますが、私もそう感じます。
が、問題はその特例をいい事に構造の安全確認を設計者が決められた手順で行わないと言う事があるので、性善説が成り立たなくなっている事です。だから行政チェックによって法律が守られ建て主さんを保護しなければならなくなってきている状況であるという認識です。そうなるとまた確認申請料が上がり、建て主さんの負担が増え、また行政の肥大化を招きます。本来なら法律を守らない設計者が悪いので、4号特例を廃止するより
「法律を守らない設計者を一時免許停止のように厳罰に処す」と決めるとすぐに改善されるはずです。このほうが建て主さんにずっとメリットがあります。

最近は小屋裏収納のロフトや中間収納、太陽光発電パネル設置など、家がどんどん重くなってます。重くなると言う事は耐震性を増さないと家が壊れやすくなります。またその耐震性アップの方法は法律で決まってます。姉歯事件がきっかけで行った国の調査で、これを知らなかった設計者が関与した建物が100棟以上が法律違反となった関東の大手建設会社があり、きっと調べると全国的に相当多数の家が安全性に疑義がありそうだと言う事で4号特例が廃止される議論になったのです。
怖いですね。スキップフロアーや組み込み駐車場による大開口など、アクロバット的な家も多いですね。日本の諺の「のど元過ぎれば・・・」となってはいけませんね。

さて、阪神大震災の亡くなった人のうち5000人は木造住宅での圧死です。倒壊した木造住宅の大部分が古い法律時の耐震性しかない建物や腐朽した建物でした。現在の法律に沿って安全確認をし、上のようなアクロバット的(一般的でない)な事をしなければ倒壊等が起きる可能性が極めて低いと国はアナウンスしております。
因みに新潟でおこった地震の被害は地盤が原因である場合が多くあり、まずはがけ地や埋立地(過去に潟だったところ)の場合は、上物構造の安全確認ができたとしても家が傾くリスクがあると思ってください。この場合は、簡単に傾きが修繕可能かどうかが重要ですし、家具の倒壊防止も重要です。

過去の教訓を活かしたいといつもこの時期に思い出します。


雪国で今の電気自動車ではだめ!

昨年から一般に電気自動車が販売されています。ガソリン車より効率が3倍以上もよい電気自動車の早期普及が待たれますが、現実的には厳しいでしょう。つまり間違いなく日本ではハイブリッド車が当面主流です(7~10年)。

理由は今朝車に乗って見てわかります。こんな寒い日で雪が降っている時は、車のフロントにどんどん雪があたってきます。ワイパーを早く動かしても、ワイパー自身に雪が付き氷となってガラスで氷結します。この時フロントにあたる温風量をけちるとあっという間に氷で視界がなくなります。ガラスに貼り付く氷を融解できるだけの融解熱を供給してあげないと運転はできなくなります。

ハイブリッド車のプリウスでは、一般車より少し効率がよいので排熱が少ない車です。しかしそれでも排熱が相当でますので雪が強くならなければ氷を溶かす事はできます。

もしこれが電気自動車だったら・・・  排熱が全くありません。多分運転は不可となります。温風を造るヒーターを大きく(又はエアコン暖房可能に)すれば良いのでしょうが、電気で熱を造るということはとても大きなエネルギーを使います。ただでさえ低温でかつ雪道のため燃費が落ちるところにヒーターでは・・・。満充電で走行距離40kmもいかないでしょう。また雪道は渋滞が付き物です。突然渋滞中にバッテリー切れ・・・。これは生死ものです。厳寒期に周りに民家がないところでエンストでは生死の恐怖を味わいます。
ここは雪国だからと言っても平地ですから今日でも-3度くらいです。特別厳しい環境ではありません。でも近場でもボードやスキーには絶対いけないでしょう。あの世界は-10度は当たり前ですから・・・(まあそうなると冬は使えない車でセカンドカーとなりますね)。

フロントガラスを真空ガラスにして、雪をガラス面で溶かさないようにし、ワイパーを工夫することで雪を溶かさないで削りとるなら、融解する大きな熱は必要ないまもしれません。このシステムは特許が取れそうですね。

電気自動車が普及するためにはバッテリーの容量が今の5倍は必要です。今でさえ高価な電気自動車が450万もする事を考えると5倍の容量のバッテリー(バッテリー代が車代の半分とも言われる)が普及価格になるには、相当なバッテリーの技術革新がなければ実現不可能です。それにしても炭化水素(ガソリン等)はエネルギー密度が大変高い物質ですね。大事に使いましょう。


自然素材 無塗装の床を勧められる理由がわかった。


築後8年経過の「緑の家」の無塗装の木の床。全く何も塗っていなのに艶々。

昨日ようやく理由がはっきりとわかりました。

当事務所は、無塗装の無垢の木の床を薦めて12年以上たちます。このことをとても不思議がっていらっしゃる人(同業界)がいました。その人は

「無塗装の床に住んでいる人からクレームありませんか?」

と毎年冬に聞かれるのです。

「えっ・・・。ないですがなぜですか?」と私

「冬になって家の中が乾燥すると、床が『ささくれだつ』と言われるのです」
「特に無塗装の床でなく、天然系オイルやワックスを塗った床でも言われるのです」

「そんな事いわれた事が今まで一度もないし、そもそも年月が経てば光って艶々ですよ。ささくれなんて考えられないです」と私

「全く同じ床を使ってもそれがそうなりません」

・・・すこし間をおいて

「それはスリッパを家の中で使用しているからでしょう!」と私

「そういえばスリッパ使ってますね。確かに裸足ではありません」

ここでようやく理由がはっきりわかりました。元々日本人は家の中で履物(スリッパ)を履く習慣はありません。スリッパは戦後の昭和30年くらいから一般の家で普及が始まったと言われてます。つまりそれまでは旅館、病院、学校など、ヨソで使用、借用するものであり靴下を汚さないために履くような考えでした。
そうですね。スリッパがささくれの原因です。無垢の無塗装の床は数百年の歴史がありますが、それは全て裸足か靴下で歩く歴史です。スリッパの底は、裸足や靴下より無論硬いですね。これが摺ることで木の表面に傷をつけていたのです。だから幾ら油成分を自然に出す針葉樹の木(ヒノキや杉、松)の床であっても表面がささくれてしまうのです。畳の上をスリッパで歩かないように自然素材は・・・。
更にスリッパでは足の裏から「人の油」を供給できないので光らなく磨耗するのです。
居住後の「緑の家」に伺っても「スリッパ」は一切その家に見当たりません。いらないから出さないし、購入しないのです。床はきれいだし冷たくなければ必要ありませんね。

さて、理由がはっきりとしました。ではなぜ当事務所の家以外のでは、スリッパを履くのでしょう。答えは簡単、簡単です。

家の床が冷たくて冬はスリッパなしでは歩けないからです。

目から鱗の理由でしょう。緑の家は家中暖かい性能の家と無垢の無塗装の床が必ずセットですから、あえてその無垢板の気持ちよさが最大限受けられるように「スリッパ」は薦めてません。またスリッパがなくとも冷たくない家を100%提供して来ましたから今までクレームがないばかりか、上の写真ように艶々するのです。しかしただ単に自然素材の無垢床しか薦めていない仕様バランスの悪い会社や設計者の造る家は、床が冷たいのでスリッパがなければとても歩けません。だから感触の悪くなるオイルや蜜蠟ワックス塗りを薦めるのです。オイルなどは汚れ防止だけではなかったのです。

いつも「蜜蝋ワックスを床に塗るのは絶対しないほうがよい」と言ってますが、冬に裸足で歩けない家の性能(構造)であれば表面にロウの膜を造るワックスは仕方なかった事だったのです。本当に今回の関連はびっくりしました。

確かに無塗装の床が数年でピカピカというブログや建設会社の実物写真を見た事がありません。これは家の仕様のバランスが悪いため、本来の木の使い方ができなかった事が原因であるとはっきりとわかりました。スリッパが存在しない寺や銭湯の床が光っているのはこのためです。

当事務所の薦めてきた「緑の家」の性能と自然素材のバランスに間違いはなかったと自負できるお話でした。感謝です、ほんとに久々に鳥肌が立つ時間でした。

この写真は新築時の床。まだ艶は全くない。これが裸足で数年歩くと上のぴかぴかの床になる。


プリウスのユーザーの変化から家を考える。

昨年のホンダの新インサイトが発売された当時のブログで、「ハイブリッド自動車が本命!でも購入者は若者がいるのかな~」的なお話をさせて頂きました。私は初期型プリウスに乗って早10年以上も経ちますが、当時から一昨年まで約10年は、このプリウスに乗っている人はどちらかというと高齢者か女性の方で、男性の20代30代は乗っている人はほとんどいなかったと思います。だから娘から「じじーの車」と揶揄されましたが、最近は全く言いません。
最近の新プリウス及びインサイトのドライバーの顔を見ると、全く変わり新潟県でも若い人や30代の男性をよく見かけます。本当に変わりました。去年からハイブリッドに乗っている人がガラっと。

今後も益々この傾向は強まり、今度は若い人ほどハイブリッドになるのではないかと思います(一度良さがわかると若い人ほど受け入れが早い)。ミニバンは大家族には大変便利ですが、最近の少子化傾向から家族平均人数が最大5人。とするとこれらのハイブリッド車でも何とかなります。
従来はローインパクト(環境負荷が少ない)を求めて選んだ購入者が多くを占めたハイブリッド車ですが、これだけ爆発的にヒットしているのは、一昨年の原油高騰が理由の最大であり、維持するのに経済的な負荷が少ない理由で選択していると私は思ってます。今でも同じ装備のガソリン車から見れば価格が割高に変わりありませんから、初期投資を少し多くしてもハイブリッドを選ぶのは、ランニングコストが安くそれがCO2削減にも貢献するということに価値を見出していると思います。

また私が知っている根っからのベンツのユーザーでも、今年から「ハイブリッド」を選ぶと変わってきております(冗談かも知れませんが)。これはレクサスのハイブリッドが本格発売されたためと思いますが、やはりプリウスの話題が影響していることが第一でしょう。選択肢にはプリウス(もちろんプラグイン)が上がってました。

ここで強引に家へ話を持っていって恐縮ですが、今後家を新築される若い方はこのような低い光熱費になる家(超高断熱住宅)に価値を見出す方が多くなると期待しております。決してローインパクト(環境負荷が少ない)が最大の動機ではないところがハイブリッド車と同じではないでしょうか。
ただ、車と違い家は簡単に買い替えができない物です。ですから車より10~15年くらい早い基準で購入しないと手遅れになります。つまり今がその時でしょう。もしこれから家を建てようとお考えの方は、その選択肢に「超高断熱住宅」を必ず入れてください。それでもし家の勉強してみて自分には必要ないと思っても、「自分の子供の世代には必要かな?」という事まで検討してみてください。今の家が親が建てた25年前の家で寒くて仕方ないなら、将来の自分の子供も今の基準で建てる家(断熱が次世代断熱基準程度では)はそう思う事になり、結局無駄な資金を使う事になります。ですので後悔しないためにも超高断熱は、冬に太陽光の恩恵が薄い日本海側には必要な仕様だと思います。


長く愛する住宅を造る為に③ 建築士として

家の構造図や構造計算書が手元にありますか?

長く愛する住宅を作る為にその住宅の履歴は必要です。特に基礎構造や柱、梁、土台、耐力壁が書かれた構造伏せ図がないと、長く愛する事を途中で止めなければならなくなるかもしれません。

長く愛するスパンとして通常住宅ローンが終わる30年くらいが節目と考えられます。30歳で建築したとすると60歳がそのころですね。その頃にはもしかしたら、息子娘夫婦と同じ敷地に住むかもしれません。そうなった時に増築やリフォームが考えられます。またその頃までにはエネルギー変革がありそれに対応した家に改造する必要があるでしょう。
その時に必要となるのが、家の構造図や構造計算書です。私も築40年くらい経った家のリフォームをお手伝いしますが、その時に一番困るのが構造図や構造計画書(構造計算書)がないことです。
実はある法律がありまして、少し柔らかく表現するとそれは・・・
「設計者の了解がなしで構造等に関わる手直しするときは、その家の責任を新しい設計者が引き継ぐ事になります」
当たり前ですね。構造が変えられたのに、前の設計者がその構造の責任を取れるはずがありません。だから変えた設計者が責任を引き継ぐことになります。そうです、このときに前の構造図や構造計画書がなければ、その責任を引き継げるはずがありません。いくらプロの建築士でも壁の中の状況や、隠れた接合部がわかるはずもありません。もちろん基礎の配筋でも同じです。専用の装置を使ったとしてもあくまでも推測の域をでません。それで責任を引き継げと言われても普通の感覚なら首を縦にはふれませんね。だからローンが終わったばかりの家を「リフォームなら建て替えた方が早いね」などと住宅メーカーから薦められてしまうのです。

さて、リフォームのとき一番困る住宅は何と大手ハウスメーカーの特別なオリジナル工法なのです。大手ハウスメーカーの工法は、ほとんどがクローズでブラックボックスですから、一般の設計者では構造の把握しようがないのです。仮に建てたメーカーに聞いても(存在していればですが)、そんな30年前の昔の仕様は残っているはずがありません。理解できない構造は責任が取れないので、取り壊され新しい家を再び建てる事になるのです。

日本の住宅産業はこの点が世界から見ると大変いびつなところです。世界をみると、クローズされた工法を持つ会社が最も大きい住宅メーカーであるという国はないでしょう。世界の先進国の住宅の寿命は50年以上がほとんどです。だから1度や2度は大きなリフォームや増築があることも多いでしょう。そのとき、○×メーカーの工法は構造的に理解できないから取り壊そうなんていうもったいない考えはないからです。家は国の財産でもあり流通商品でもあり、債務を引き受ける銀行の財産でもあるため(日本ではこの仕組みが待ち望まれる)、ブラックボックスになる事を避ける政策なのでしょう。
さて、日本はこの点についてこれからどうするのでしょうか?残念ながら、大手メーカーは国の機関に大きく食い込んでいる(天下り?)ため凄く難しい問題です。本当は国が「住宅は個人の財産ではあるが国の資産でもある」という大方針が出れば改善されるかもしれません。

では現在どんな工法がオープンなのかといえば、2×4工法や木造軸組み工法、普通の設計事務所が計画する鉄骨やコンクリート(S、RC)工法がオープンな工法(わけ隔てなく設計できる)です。
反対に特別な工法として、セキスイさんやミサワさんダイワさんパナホームさん旭化成さんパルコンさん等が有名です。また木造軸組み工法では珍しくSE構法、KES構法などがクローズされた工法(ロイヤルティー、特許料等が掛かる工法です)。特殊工法のようなクローズされた認定工法の場合、巾はありますが外壁を変えたり屋根材を変えたりするだけでも家の重さが変わりますから、それだけでも構造チェックの必要があるかもしれません。

偏った考え方かも知れませんが、もし長く愛する家を造る為には、一般の建築士が理解できる工法や、普通の構造計算された資料や履歴がある家がよいと思います。特殊性の高い工法や構造、計算方法の家は数十年後に同じメーカー、設計者がいれば良いのでしょうが、30年後というスパンでは非常に期待薄です。
そこまで厳密にこだわらなくてもいいじゃない?とのご意見もありますが、家は命を守る器です。せめて構造の責任の所在が明らかな事が求められるのではないでしょうか?

汎用計算方法である構造計算書(許容応力度設計)
緑の家の設計図書(計55枚~100枚) 

国が評価した「住宅の性能評価書」



今月23日(土)と24日(日)に新潟市で見学会を行います。

すばらしい壁です。

巷では自然素材と言われる漆喰。一般の漆喰には下塗りやそのものに人工化学合成したのシーラーやのりが使われますが、今回の壁の漆喰は化学合成の糊やシーラーは一切使ってません。昔からある漆喰「だけ」です。本物に拘るなら、この漆喰がまさしく本物でしょう。

いつもの緑の家は水性エマルジョンを使って壁を塗りますが、こちらは全て漆喰でした。価格は漆喰が倍ですが、何と建て主さんのご家族で全て塗り上げました。拍手ですね。仕上がりも良いコテムラでいかにも手仕事の壁の雰囲気が出てます。

クリックすると大きくなり少し素材感がわかりますが、この良さは実物ですと感動します。
ムラがある仕上げが天井の大きの梁と重なり、洋風民家調で独特の手作りの雰囲気が出てます。

この建物は、国の性能評価を受け耐震等級3という最高の評価でしたので極めて地震に強い建物です。
写真のように大きな吹き抜けがあっても等級3の評価を頂けるほどバランスが良い構造計画で、地震に強い建物にありがちな圧迫感や暗さはありません。
今年度の長期優良住宅補助金事業でこの等級3で新潟市で認定されたのは多分数棟しかありません。

また、新潟の亀田郷という地域柄地震時の不動沈下や液状化が予想されますが、万一大地震で傾いたときに補強なしでジャッキアップし補修できる性能の頑強のスラブを持ち合わせてます。

この耐震性の良さは2階の天井になっている厚さ28mmの構造用パネルも一役買っています。そのパネルをそのままインテリアとして使う素朴さが、鏝ムラがある塗り壁と調和しております。

これも長期間使い続ける住宅(所謂長期優良住宅)には是非ほしい設備シャフトです。
大体50cm×50cmくらいの四角い断面で、床下空間から天井裏まで貫通しております。ビルなどは頻繁に設備メンテがあるので設置されますが、住宅ではまだ一般的ではありません。しかし長期優良住宅の意味合いを考えると計画したほうが良いに決まってます。
この設備シャフトは、将来の新ネット配線や配管そして超高断熱住宅では秋と春に必ず起こるオーバーヒートした熱風を床下に送り込む通路でもあります(今回は吹き抜けにシーリングファンがあるのでこのシャフトは使ってません)。

このように今までの住宅ではなかった仕様や構造、材料が「ぎゅっ」と詰まった家ですね。

見学会の詳細はここです。

※写真はまだ施工途中のものです。


長く愛する住宅を造る為に② 建築士として

日本の人口が自然減となり国家として本格的な成熟期に入りました。そんな中、長期間住まいつづけられる家が求められ、長期優良住宅という名称と法律が昨年から本格運用されております。

「昔の民家はよかった。丈夫で100年位使えたし、いまも残っている民家は立派な構造だ」とおっしゃる方を耳にします。全くそのとおりです。しかしだから全てが昔と同じ構造や架構方法でよいかというと、それだけでは家の供給ができないと思います。
今も現存する立派な民家は、ある程度の財力がある人(地主)が作った邸宅がほとんどだからです。庶民が暮らしていた本当の民家は残ってません。ほとんどの人が現在は残っていない取り壊された家(借家)やに住んでいたのです。成熟期の今だからこそ普通の庶民が手にする長期間維持される家造りが求められております。・・・とここまでは昨日と同じです。

家造りの計画はまず周囲の環境、地盤の把握から始まります。所謂土地探しです。どこに住まいを構えるのか?どういった基準で土地を探すのか?は大切な第一歩です。私はよく土地は「ご縁」と申し上げます。この地上で同じ土地は2つとありません。それは人間の手で作り出されたものではない所謂「天然」の一部だからです。だからこそ「ご縁」では無いかと思います。そして決めては・・・自分の「直感」を信じましょう。技術者が語る台詞ではありませんが、そもそも「直感」とは、その人が過去に学んだ又は体験したもの全てを総動員して瞬間で判断している事になります。学校や駅が近いとかスーパーが近くにあると言うようなこまごました事が書いてあるマニュアル本に頼らず「ここだ!」と感じたところが都になります。もちろん親、親類の土地でも「ここだ」と感じればそこがよい土地です。
ですが必ず裏づけを取りましょう。裏づけは直感で決めた後付理由にもなります。
さて具体的な裏づけは、建築士(中立的な立場の)などの専門家に聞いて見ましょう。しかしその専門家が難色をしめした土地でも、そのデメリットを受け入れる事ができれば後はご自分の判断です。
土地とはそういうものです。とにかく直感が一番です。直感はただ単に物理的な問題ばかりではなく、その人の他人とは違う価値観で優先的に判断することになります。これは他人ではわかりません。「ここだ」と決めた時、そこに住んでいる自分を想像してとても「わくわく」すればそこはあなたにとってよい土地なのです。
仮に、仮に・・・将来その土地とご縁がなくなったとしても自分で決めた事に後悔も無いはずです。

拙宅の土間(アトリエ)からデッキ越しに見える裏山が借景となる。

因みに私が20年前にご縁があったその土地は、バブル真っ盛りで今の値段で現在の5倍近い信じられないような単価でした。今金額を考えるとなんともいえない思いがありますが、現在楽しく生きているのでそれで良しとなるわけです。そんなものです。この山有り、海有りのこの土地は多少狭くとも大好きです。前日の庭が絶対必要と言った話と違うとのお声があると思いますが、庭は自分のものでなくとも借景(半永久に続く公園や河、海)でもよいのです。(笑)


長く愛する住宅を造る為に① 建築士として

日本の人口が自然減となり国家として本格的な成熟期に入りました。そんな中、長期間住まいつづけられる家が求められ、長期優良住宅という名称と法律が昨年から本運用されております。

「昔の民家はよかった。丈夫で100年位使えたし、いまも残っている民家は立派な構造だ」とおっしゃる方をよく耳にします。全くそのとおりです。しかしだから全てが昔と同じ構造や架構方法でよいかというと、それだけでは現代の家では不合格です。
今も現存する立派な古民家は、ある程度の財力がある人(地主)が作った邸宅がほとんどで、庶民が暮らしていた本当の民家はほぼ残っておりません。ほとんどの人が現在は残っていない取り壊された庶民の家(借家)に住んでいたのです。しかし社会の成熟期の今だから、庶民の手にする家こそ長く使われる事を求められております。

現在も高いコストを掛ければ、より有能な設計者、技術者、職人を集められ、後世に残るような建物とその維持管理ができるので古民家のような住宅を建てることは可能でしょう。しかしそれはほんの一握りの人にしかできません。実は高いコストを掛けなくとも、その家で人の愛情が育まれ引き継がれていけばその家は長期間存在すると私は考えていますし、そのようになるべきと考えてます。

バージニア・リー・バートン作「ちいさなおうち」

この絵本にはそんな想いが感じられます。家への直接的愛情ではなく、家の中で育まれ引き継がれる「愛情」は、その家を長く維持するために最も必要な事です。この想いが家から発せられるようになり、それがその家の魅力となります。全ては人の「想い」で長く維持され引き継がれると考えてます。

さて、我々建築士にできる事はこの表紙にもありますが、庭を含め総合的にバランスをとる事です。目に見えない構造や温熱環境、維持管理しやすさの考え計画することです。

新築計画の最中は、どうしても家の内部(間取り、インテリア等)にだけ意識が集中しがちです。家は間取りと設備、仕上げ類だけではありません。私どもが基本設計するときには必ず外部とのつながりである道や緑(庭等周囲の木々や土地の環境)から考えます。
高いコストを掛けなくとも、小さな家であっても長い間残っていく建物が、緑と共にあることにお気づきでしょうか?有名な「トトロのいえ」もそうですし、近所にある100年経過した家のそうです。庭がしっかりある家が長く存在していることが多いのです。もの言わぬ緑を大事にする心は、周りの環境や人への気遣いも同じように大事にするでしょう。その気持ちが「愛情」なのかもしれません。
多少家が小さくとも、庭や畑、敷地に余裕があれば何とかなるものです。古民家を移築や再構築する方の全てが、庭があるところに建てます。都心の狭い庭が取れない土地に民家を造る人はいません。民家とは、それと一体のなった周囲の環境に同化するのことなのではないでしょうか。

都心のような高度土地利用必要なところは、個々に庭が無い集合住宅(借家含)がふさわしいでしょうし、事実住宅寿命が長い国でもそのような都市計画です。がしかし戸建て住宅が無理なく建てられるようなローカル地域では、庭が無ければやはりその家の寿命は長くなるとは思えません。それほど緑(庭や家の周囲の緑の環境)が重要と考えます。

次に家の構造や温熱環境、維持管理のし易さ、経年変化に適したよい材料となります。これはまた次回にお話します。


老後を悠々自適に楽しむため 建築士として② 高齢者の家

屋根の出があると外壁は少しの雪や雨では濡れません。ケヤキの幹は濡れ色ですが、外壁は乾き色です(花台のみ濡れ色)。

今日の寺泊は未明の4時ごろから突風が吹き荒れました。アメダスによると最大風速は27m/sとサッシ規定値位の風が吹きました。事務所へ通勤道中、寺泊から燕へ入ると風は弱まり、三条に入ったころはほとんど風が強いとは感じませんでした。新潟の冬は地域差があります。そんな厳しい環境にある拙宅は家にいれば冬も家中全く快適です。洗濯物は一晩で乾くし、寝起きも苦ではありません。

ここから本題ですが、拙宅の家族には今年満20歳を迎えるトイプードル犬(ビアンコ)♂もいます。去年から人間で言う認知症が始まり、朝と夜の区別がわからなくなっているようです。今日は深夜2時半から2時間くらいおきて徘徊をしてました。・・・徘徊する・・・そう、お分かりのとおりビアンコはロープでつないでもいないし、サークルも基本的にはありません。これはできる限り自分の足で動けるようにと思っているからです。既に走る事はできず、歩行もよろよろで時々転びます。転ぶと自分で起き上がる事ができないときがあり、この時間が長いと怪我や関節が痛むせいか数日間立ち上がる事ができません。ですので常時24時間付き添いがひつようです。
「そこまでするなら、サークルに入れたほうがよいのでは?」
とおっしゃる方もいらっしゃいますが、徘徊の歩く事はとても重要な事だと思ってます。適度に歩く事で足の筋肉が落ちないようなリハビリになり、バランス感覚も維持できます。この自分の足で動けるということは、介護するほうも非常に楽ですし、何と言っても介護する側される側どちらも楽しく感じます。この「楽しく」が家族には一番重要で、家族が檻に入っているような環境は楽しくありません。
高福祉で有名な北欧の介護の基本はいかに寝たきりの時間を短く(無いように)するかと言われてます。寝たきりは介護するがわに肉体的にも金銭的にも大きな負担を強いるからです。

今日は深夜2時30分から2時間位おきてました。 汚れてしまった床の清掃や座布団の洗濯をその時間にしました。
何がいいたいかと言うと、こんな深夜に起こされても家中寒くないので、そのストレスがないという事が大変ありがたいのです。薄い一枚のパジャマでお風呂場からトイレ、キッチンまで難なく裸足で移動できること(床が冷たくない)。これは実際夜の介護した人にしかわかりません。
故父も、認知症で徘徊がありました。実家は高気密高断熱ではなかったので、家中暖房は無理でした。トイレは10度くらいしかなく、お風呂場は外気とあまり変わりない温度です。そんなところを夜おきて仕事や洗濯をしたり、父に洋服を着せるのは大変ストレスがたまります。寒いと言う感覚がない父が寒い場所に移動したときは、直ぐに上着を着せなければならないし、最初から沢山着ていると今度はトイレのとき脱がす事が大変です。

介護施設はいつ行っても温度一定です。トイレでもお風呂でも暖かいですね。これは介護する側にも大変なメリットです。半そで一枚で介護できる事は、汚れたら直ぐに着替えられ、気温差によるストレスもまるっきりありません。もしかしたら介護を楽にするために、施設内を快適温度にしているのではないかと思わせるくらいです。
家中暖房は、高齢になったときその真価を最大限発揮できる人工環境です。自分ばかりか、介護する人にとても優しい空間なのです。

最近、数十年後はエネルギーが高騰するので・・・と言う理由で超高断熱住宅ををお勧めしてます。「するとそこまで考えてなくともいいよ。」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、ますます自宅で介護される施策が進められるなか、介護者に優しい家は介護される側にも楽しさをもたらします。
「寒い」と顔をしかめる事が介護する人になく、心に余裕を持って接しられます。その余裕が介護者にも伝わりお互いハッピーです。更に家中暖房できる家は、床が冷たくないのでスリッパがありません。これは私がお手伝いした家の99%そうでした。メンテナンスに伺ってもスリッパが玄関にありません。スリッパがないということは、引っかかって転ぶ心配も少なくなりなす。介護施設も入居者のスリッパは原則禁止ですよね。ほとんどがスニーカーですが、たまに裸足の認知症の方もいらっしゃいますが、足が冷たくなければ裸足ほど安全な歩行条件はありません。

自然素材重視の住宅メーカーさんのなかで、超高断熱の家を見ると
「そこまで断熱性能が必要ないよ。性能マニアの家だよ」
といわれる方がいらっしゃいますが、老後は何かと収入源が固定化されると思います。ですので新築後20年くらいたった時、断熱リフォームをされる意欲はないと思います。最初から断熱性は20年後のエネルギー高騰を予測し高い性能で新築すれば、介護する人にもやさしい家中暖房が少しの暖房費で可能です。もちろん、それまでの間でも家中暖房の良さを体の芯から感じることができます。高齢になったときは、家で体を鍛える必要はなく、体やお財布に負担を掛けずに悠々自適に快適な環境で過ごす事ができる住宅・・・超断熱住宅をお勧めする理由です。


未来につなぐために 建築士として

新年にあたり少し私の家に対する思いをお伝えします。

私たち現世に生きているものは、過去の人が残してくれたものの上に成りたっています。仮に悲しい過去があっても過去を否定する事は現在の自分を否定する事になり、大変さびしい行為です。また一方で私たちには未来につなぐ責任を持っています。過去の人が築いて来たものを消去することなく、その上に積み上げていくか、分解し再構築していく必要があります。
その受け渡し方法はただ一つ「生命」そのものしかありません。人間には科学、技術、文化、言語など様々な受け継がれる学ぶべき分野、形態がありますが、それを生かすも殺すも「人」しかありません。その人から人への受け渡しはどのようなことなのでしょう。私はその核が「親子」であるといつも考えてます(これは血がつながっていない親子も含みます)。

「一人で裸でうまれ、また一人で去ってゆく」人は最初と最後はすごくシンプルです。しかしもうすこし詳細にみると、生まれる時は一人ですが、生まれる前でもすでに母の胎内にいます。卵子はそれが「ある」時点から母に守られ暖かい愛情に包まれてその時を待っているのですね。もうすでに最初の親子が始まってます。
「三つ子の魂百まで」ということわざがあります。これは先人が残してくれた大切な知恵です。ある解説には「満2歳までに身に付けたものはその子の性格となる」とありますが、私は「性格」ではなくその子の生きていく上での思考、感情の核であると思ってます(性格はすでにDNAで引き継がれると考えてます)。

哺乳類を除く生命のほとんどが、親から生まれた途端に自立し生きてゆけます。ところが哺乳類は生まれてから自立できるまである程度の期間を要します。人はその期間が2年間最低必要だということなのでしょう。ですので最低この2年間は親の愛情(命に変えても子を守るそんな感情であり、躾ではない)の中に包まれている必要があると思います。この2年間が仮に愛情のない期間となってしまったなら、それを哺乳類でない他の生物に例えると、卵が途中で割られてしまう事を意味し、本来現世では存在できない事になるからです。ですのでこの2年間は人として特別な期間と解釈し、だから「三つ子の魂百まで」という諺になると考えています(三つ子は満で2歳の事)。
さらに社会に自立できるまでまだ相当期間がいるのですが、本格的な集団行動ができる6歳までが核が分裂し増産される数の次期になると考え、更にその後9年間がその配列を決める時期なります。つまり15年間は人としての思考、感情の未来への引き継ぎの期間と考えてます。

さてお話が住まいと違う話題のような気がしますが、しっかりつながっています。
この15年間は親子として住まいとその周囲の環境を中心に活動します。特に母と子の関係は重要で、母の家・庭・人に対する思いはダイレクトに子に引き継がれると思ってます。住まいや周りの環境の善し悪しで引き継ぐものが全く違うとは思いませんが、影響はすくなからずあるといつも考えてます。ですので私たち建築士はその事をいつも感じ、真剣に未来に引き継ぐ重要な「人間形成の巣」を造っていると心にとめております。


昨夜の出来事 

今朝の寺泊の海です。午前中は比較的穏やかでしたが、夕方から再び風が 強くなってます。
30日から2日までの平均風速は9m/sで、実際の体感となる10分ごとの瞬間最大風速は、元旦の日では何と20時間以上も20m/sを超えてという台風並み。このデーターはアメダスの地点(海岸より400m内地)のデーターなので、拙宅はそれより概ね2~3割増しになります。
いかにc値1.0cm2/m2未満の高気密住宅でも風速25m/sもあれば機械換気等しなくても、法律で決められた0.5回/h以上にはなるので、最近は風の状況で換気扇をOFFにしてます。ちなみに高気密でない住宅では、その換気量の多さは恐怖です。
秋のように外気が20~15度くらいであれば、この換気量でも恐怖ではないのですが、なんせ今は外気が0度くらいですから、換気量大=すごく寒いといことになります。本当に約20年前から冬が来るたびに高気密で良かったと実感してます。

前置きが長くなりましたが、昨夜10時30分ごろふと海を見ると、何か花火が上がっているようではないですか?しかしこの冬空に・・・。よく見ると上写真右側に写っている電柱の変圧器下部数か所から火花がでてます。げっ・・・と思い勘違いかなと思って電柱まで見に行くとやっぱりオレンジ色の綺麗な大きな線香火花ような火花が出てます。
これはまずいと思い「東北電力」さんの緊急コールに電話すると、「ただ今停電地区があり電話が込み合ってます」との録音アナウンス。待つこと15分位でつながり、もうすでに11時近かったので、「近くの電柱がスパークしているみたいなのでお伝えします。電柱番号は寺泊線229。・・・当方への連絡は結構です」とお伝えしました。これで解決と思って12時ごろ就寝すると深夜1時10分ごろ電話が鳴り、眠い目をこすり電話にでると、
「電気の者です。どちらが具合悪いのですか?」と相手。
「電話でお伝えしたとおり家の前の電柱の変圧器です」と私。
「何にもなさそうですが・・・。お宅停電してます~?」と相手。
「停電してませんが。だからスパークが・・・」と私。
「それでは多分塩害らな。この時期良くあるのだな~」と相手。
「では、問題ないのですね」と私。
「問題なくはありませんが・・・断線はしていないし・・・」と相手。
先方も深夜で大変そうだったから、
「では、問題ないとしたらこういう現象を見た場合は連絡しなくとも大丈夫でしょうか?」
「それは私から申し上げられません」と相手。
「えっ東北電力さんでしょう?」と私。
「違います。ただの委託会社で、夜に呼び出しがあったので・・・」と相手。
「では誰に聞けばよいのですか?」と私。
「東北電力さんにきけばいいだろうかね」と相手。
「お宅さんはどこの会社?名前はなんですか?」と私。
「別に名乗らなくていいでしょう」と相手。
「私は名乗っているのに何で深夜に用事で電話を掛けてくる人が名乗らなくても良いといえるの?」と私。しぶしぶ
「・・・・○×」と個人名だけをいう相手。

中略

「では明日、「今度は連絡したほうがよいかどうか」連絡します」と相手。

電話を切ったあと、
「まあ、無料で花火が見れて良かった」と笑っていましたが、寝付けませんでした。
でも今日夕方まで今のところ電話がありません。  ふーーまあいいか(;;;´Д`)ゝ。

皆さんも見かけたら「冬に良くある現象」なのだそうで、電話は慎重にしたほうが良いかもしれません。

この変圧器下部付近4か所位から綺麗な火花が2時間?ほど出てました。


今年完成した「緑の家」 ② -新潟県内の自然素材の家-

 

今年は太陽光発電に光が当たりました。太陽光発電パネルで発電された電力の買い取り価格が今までの2倍(24円/Kwh→48円/Kwhになりました)。

これでようやく太陽光発電を設置する動機が明確になりました。従来の24円では、設置費70万/kwhを償却するまで30年という現実離れの年数が15年となり、16年目から実質発電貯蓄と同じようになります。

上の写真は3kwの太陽光パネルを設置した時の真冬の最大発電量です。仕様通りの最高で3kw発電されてます。 

さてこの家は新潟市小新のS邸です。県内の戸建て住宅で、一番最初に耐震等級2を取得した建物です(大手メーカーを除く)。
何度かご紹介してますが、デッドスペースの階段上に手洗いを設置。排水管周りがそのままインテリアです。 
玄関横には小さなウォークイン収納です。最近は玄関床はありがちなタイルを使用せず、モルタルで仕上げる事が多くなりました。昔は「モルタル=質素」という感覚でしたが、私は「モルタル=手仕事の味」という感じです。特に年月が経ったときのモルタルの雰囲気は、昔の土間のたたきのような味ががでます。

南側の一番良いところは吹き抜けです。冬でも太陽の光をあます事なく室内に取り入れます。
洗面台は造りつけとして計画します。大きな鏡と大きな洗面ボール、そしてシンプルな棚のみの構成です。
外観はガルバニューム鋼板で軒の出なしのコスト重視のデザインです。但し、夏の日射対策として大きい窓には全て庇があり、すだれなどを掛けられるように計画しました(太陽光パネルから雪が落ちる個所は庇なし)。

次は三条のK邸です。とにかくバランスがとれたオーソドックスなデザインで、Q値は1.58W/m2Kの高断熱です。サッシはアンダーセンという木製サッシでU値1.6W/m2K程度の高性能窓です。加えて木製サッシですが、外部のみ樹脂コーティングされ、木製サッシにありがちなメンテナンスが必要ありません。

主暖房は床下暖房ですが、薪ストーブもあり、当然薪小屋も計画しました。この薪小屋は一冬分の薪を保存でき、先入れ先だしを考えた小屋です。
外構は、オーブルお得意の下田産の自然石(丸石)を積んで柔らかい雰囲気と本物の質感を生かした玄関アプローチとして計画。これから充実する木々が楽しみです。

内部にもこだわりが見えますね。まず素地の色が多い緑の家ですが、今回は染色による色づけをしております。着色ではないところがみそです。
リビングの外の濡れ縁は夏の日射を防ぐと同時に天井いっぱいまで窓と、濡れ縁のトップライトと相混じって室内に明るさをもたらします。
天井にもデザインを施し、建築化照明で、照明器具までデザインに取り込んでいます。

緑の家は超高気密高断熱住宅で耐震性、デザイン、耐久性、自然素材、コストがバランスが良く考えられた住宅です。


今年完成した「緑の家」① -新潟県内の自然素材の家-

まずは無塗装で木の外壁の下田のY邸。
建築業界では、木の外壁の無塗装はいわばタブーです。これは当事務所が12年前に「木の床は無塗装で!!」と言っていたのと同じで、ここ最近ではありえない使い方です。しかし良く考えてみると、100年も昔から木の外壁は使われていて、その70年間は無塗装の木の外壁です。防腐剤が塗られるようになったのはここ30年位です。たぶん有名なキシラデコールという塗料の存在が大きかったのでしょう。しかしこのキシラデコールは欧州の塗料で、国産ではないところが「みそ」です。つまり日本国内では70年も無塗装の外壁で困らなかったともいえます。欧州のメーカーが勝手に、外壁に防腐剤は必要でしょう?と押し付けた気さえします。欧州ではずっと木製サッシが主流でアルミサッシはありませんでした。木製サッシですから、防腐剤を塗った方が機能が長持ちします。しかし日本では30年前にはすでにアルミサッシなっていたので、サッシに防腐剤は不要です。となると外壁や破風とよばれる部分にしか塗る場所はありません(木の場所)。だから面積の多い外壁にメーカーは勧めたのではないかと想像します。特に30年前から屋根の出のない家が著名な建築家によって建てられてましたので、そんな木の外壁の家には防腐剤を塗らなければあっと言う間に黒ずむ家となります。でもしっかり屋根の出を造る事で、無塗装の木の外壁でも40年もその機能を維持することを身の回りの歴史(近所の神社やお寺)が証明してます。だからまた10年先には「12年前から床に木の無塗装を勧めた時」と同じように少しは認知されると思います。
さてこの無塗装の木の外壁は時が経つと「シルバーグレー色」になり、この色の杉板がまさしく「環境と調和」します。この下田のY邸付近は自然が多く残っており、目の前の用水路でオニヤンマがたくさん孵化します。そんな環境ですので、緑に似合う外壁をお勧めしました。この付近の積雪は例年1.5mくらいふります。雪おろしは老若男女いずれでも危険な重量労働で避けたい仕事です。そこで2.0mまで雪を屋根にのせたままでも平気な耐雪住宅となっています。
また、中水利用も兼ねた融雪用の深井戸を掘り、散水や洗車に使います。。

では数年後のシルバーグレー色はどんな感じか?何回かご紹介して恐縮ですが拙宅と緑の木々の相性は抜群。まさしく「緑の家」の外観です。

次は栄のS邸です。
カントリー風の家をご希望されたので、煙突付とんがり屋根の家です。カントリーハウスにには付き物の納屋も一緒に提案してます。納屋は木の無塗装の外壁でこれが母屋の塗り壁とマッチしております。この家には真っ白な塗り壁ですね。
内部はこだわりの漆喰塗り壁です。化学物質であるシーラーをまったっく使わない漆喰です。漆喰は150年も昔から存在していた壁仕上げです。当時シーラーと呼ばれるものがありましたか?ないですね。だからこの漆喰にもシーラーは塗らないのです。それが本物の自然素材を使うということです。
住んで間もなくお子様がこの漆喰をかじってしまいましたが、さすがに漆喰自身の強アルカリ性は害がありますが、シーラーという訳のわからない化学物質が入ってないので少しは安心です。でもどうしてかじったのでしょうか?美味しそうだった??

この家の木の使い方は、「緑の家」では珍しく、窓木枠にペンキ塗りを施してます。これもカントリー調のデザインを出すためで、狙ったとおりのよい雰囲気になりました。
照明器具は一品ずつ建て主さんが選んだアンティーク品です。
イメージにあった使い方を柔軟に提案する設計事務所ならでは使い方です。キッチンもオリジナル設計で、天蓋や棚なども見た目と、機能上の天蓋に埋め込まれた照明などミリ単位の細心注意で設計されてます。無論ローコストになるように無駄なところはバッサリ省きます。

また納屋やお風呂洗面台、階段、玄関と至る所にこだわりのデザインを施しております。


新潟の家 太陽の恵みとパッシブ利用とアクティブ利用

パッシブとは・・・
直訳で「受動的・・・」
反対語にアクティブがあります。

写真の太陽光発電は、太陽の恵みをアクティブに利用し再生可能なエネルギーとして使う装置の代表ですね。
一方太陽が窓から入る光や熱は、そのまま受動的に使う代表です。
ほぼ冬至同じ太陽高度の25日の11時30分(ほぼ南中時刻)写真が↓これ。

冬至は太陽が一番低くなる季節。冬至を過ぎると太陽の角度は夏至に向かいまた高くまり力強くなります。さて、光と影の分かれ目をよくご覧ください。
ほぼ窓の上とピッタシです。つまりこれからこの窓から入る光と熱は少しずつ遮られ、夏至のころには完全に遮断されます。一番気温が暑くなる7月下旬から8月中旬のころは、夏至より少し太陽高度が低くなるので、そのころの太陽を防ぐように庇や屋根の大きさを設計すると屋根の出は1.1mにもなり、このくらい南側の屋根が出ていないと、暑くなる7月下旬から8月中旬の日差しは屋根で防げません。超高断熱の家は、夏は日射が大敵です。家の中に入ってきて大変な事になりますので、キッチリ防ぎます。この配慮が新潟の家では必要ですが、最近こんな大きな軒の出がある家はなかなかありません。秋に完成した超高断熱の↓家も屋根のでも屋根の出は1mありました。

屋根の下の「たるき」と呼ばれる綺麗に並んだ部材。神社などでは当たり前のように見えているこの部材。屋根の出が1.1mもあるためこのように細かいピッチで並びます。これを隠すのはもったいないので露出させました。木の家の証明です。

この家の見学会は1月23日24日25日に行います。そのパッシブですべてにおいて完璧な性能をお確かめください。


新潟の超高断熱には、こんな感じの木製断熱サッシですね。

自分で設計していいね~というとおかしいですね。でもこの開口部、良くないですか?
12月22日のブログに、「木製サッシには庇か屋根の出が必ず必要」と宣言してます。それは、木製サッシの耐久性に大いに関係しているからです。
この外壁から引っ込んだ木製サッシ。あれっ、どこかで見たような・・・。と思って車にに乗っていたら、「これだ~」と思ったのが、土蔵の窓でした。
土蔵は壁の厚さがやはり30cmくらいあり、窓の位置が外壁から引っ込みます。そしてその窓をかばうように庇が付いているのが普通です。古来日本からあるデザインなのですね。
流行の庇がも屋根もないサッシとは違いますね。庇がないと自然素材の木のサッシの痛みが激しく、また時には「よだれ」を引き起こします。基本は忠実に守りたいところです。
町で見かけた築12年くらいのかっこい良い家。しかし屋根の出や庇がなく、外壁がガルバニュームではないので汚れがひどく目立ち残念

ちなみに下の外壁はIGサイディングと呼ばれるガルバニューム鋼板。エンボス加工がすっきりしたイメージを与えます。
珍しく「緑の家」になぜサイディング?と思う方もあると思います。
実はこの外壁は外貼り断熱に使っている「高性能フェノールフォーム」という最高性能の断熱材が105mmの厚さで施工されてます。
法律では市街地は燃えにくい外壁構造としなさいという決まりがありますが、その決まりに正しく合致するのが、現在はこのIGサイディングのみです。但し建築主事の判断で今までのガルバニュームをつかえるところがありますが、そこはケースバイケースです。
あっ、ダイケンのダイライト工法では、こんなに厚い外貼り断熱をすることは認可されてません。またダイライト工法では外貼り断熱の上に無垢の木を貼る工法も認可されておらず法律違反です。気をつけたいですね。
「緑の家 SSプラン」この庇ならほとんどの雨は防げます。また枠のようなデザインは、外壁を壊さなくともサッシ交換可能な枠。こんな窓、見たことないでしょう。


新潟の家の冬 超高断熱の家。結露とハニカムサーモスクリーン

ハニカムサーモスクリーン(セイキ販売)というカーテン類をご存知ですか?数年前からその筋の人(超高断熱マニアやパッシブハウス、無断熱住宅)には使われている断熱カーテンです。私自身は使った事がないので、もし使用経験のある方の情報をお待ちしてます。
何の情報かといいますと、新潟県は冬型の天候時、必ず西又は北風が強く吹き、吹雪や霰が窓にあたり融解し水となります。するとガラス面の表面熱伝達抵抗が小さくなり、室内カラス面の温度低下が起こります。風だけならその温度低下が予測できますが、雪や霰が表面を覆った時の低下を算定する式(表面熱伝達抵抗値)が見つけられません。
この時にハニカムサーモスクリーンを下していた窓は、結露するはずですが実際にお使いの方の体験をご投稿く頂ければありがたいです。当ブログはその方面の常連さんも多いので何か情報をお待ちしております。

ちなみに通常であれば内外温度差である部位の温度は次式で予想できます。

ガラス表面温度は・・・
θx=θi-rx/R(θi-θ0)
R・・・全体の熱伝達抵抗(表面熱伝達抵抗0.11、0.04含む)
rx・・・x点までの熱伝達抵抗
θ・・・室内温度i
θ0・・・室外温度

LOW-EガラスAr入り K=1.6の時の室内側表面ガラス温度
θx=20-(0.11/0.625(20-0))=16.4度

複層ガラスK=3の時の室内側表面ガラス温度
θx=20-(0.11/0.333(20-0))=13.4度

ハニカムサーモスクリーンとK=1.6の時の室内側表面ガラス温度
θx=20-(0.39/0.91(20-0))=11.4度・・・室温20度湿度約60%の露点温度
(ハニカムサーモスクリーン使用時の全体K値1.1と仮定)

と単純に計算すると複層ガラス表面温度 より2度低くなる。
この仮定は風速2から4m/sの穏やかな時の表面温度なのです。吹雪で風が直接吹き付けるガラス面の表面熱伝達抵抗は更に小さくなり、より温度低下が考えられます。すると寒波が来ているときの風上側サッシガラス表面で結露する可能性が高くなります。ですので当事務所ではハニカムサーモスクリーンは使用してませんし、当然当方から積極的にお勧めしてません。
日本海特有の風の強い(風速は10m/sを超える)冬の雪の時に結露したのでは何となくいやですよね。私個人としては、一時の結露は全く問題ないのですが、結露が相当悪いイメージをもたれてますので、いまひとつ躊躇しております。
どうでしょうか?使用されている方のレポートお待ちいたします(できれば日本海側)。

ガラスはLOW-EガラスAr入り複層ガラス12mmなのでK値は1.6としてます。以前のブログでガラスのK値がこのくらい上がると、外部風速の影響を受けにくくなるとのご報告を致しました。これは内部の付属断熱戸付きでのお話ではありませんから当てはまらないと言えますから・・・ああ・・・ わからない。 知りたい・・・。


新潟の家 自然素材の木の外壁は屋根が必要です。

いくら再生可能なエネルギー(太陽光発電等)を使っていても、現在のエネルギー浪費の暮らしでは、環境を考えているとは言えないということで、超高断熱(Q値0.7W/m2K)の家、所謂パッシブハウスを建てた人がいらっしゃいます。すばらしい考えです。私もそう思います。幸運にもその家の資料を拝見する機会がありました。やはりすばらしいお考えで造られた家です。ただ設計者がに対し経験が少し不足していて次の点が残念でした。

屋根がないところに貼り、数年で腐る木。記事とは関係ない家です。撮影は1999年ごろです。

1.焼き杉と呼ばれる杉の板を外壁に使っている事自体問題ないが、建築地が関東でも雨の量は梅雨時相当なもの。軒の出のない所謂四角い家では、雨がいつも外壁を濡らす事になる。これでは木の外壁は20年持たない。運が悪ければ10年で朽ちる。この使い方では環境になるべく負荷を掛けない家とは言えない。木は長持ちさせるから再生可能な材料。せめて木が育つ30年は腐らない使い方をするのが設計者。つまり軒の出を設けなければならない。

2.高性能木製サッシを使っているのに、そのサッシ上部に庇がない。所詮木製サッシは木でできている。雨ざらしでは木端部から腐朽が始まりやはり20年もつかどうか。下手をすると10年で機能上の不具合が出てくる可能がある。樹脂やアルミサッシには必須ではないが、木製サッシには基本的に庇がセットされてなければ素材や高価なパーツの浪費と言える。ローコストにするためと言う理由であれば、本末転倒。見た目のためなら設計者失格(この建て主さんに対し)。せめて屋根が大きくあれば庇がなくとも許せるが・・・。

築10年になる緑の家K邸。木製サッシは必ず屋根の下にある。基本中の基本の使い方。

当ブログでは何年も前から自然素材である木は使い方が重要であり、耐久性の明暗を分けるとお伝えしております。しかし最近は木をまるで使い捨てのように雨ざらしで使う風潮があります。
最近流行のラーメン屋さんにも木が雨ざらしで多く使われていますが、このような店舗のような建物に使う感覚で住宅に自然素材の木を使うことは、素材の浪費となります。

どんな設計でも常に「バランス」が重要です。超高断熱性能だけは所謂「パッシブハウス」だけれども、外壁やサッシ、屋根の素材の使い方が間違っていると、その家のメンテナンス経費は跳んでもないくらいに高価になり、下手をすると使い捨て(30年で破棄)されてしまう事になります。特に今回のように、わざわざ腐りやすく考えたような木製サッシでは、早期交換は必須です。
日本の気候は欧州とは違い、モンスーン気候に近いです。雨は多く絶対湿度も多い雨季があります。この点をしっかり抑えないと単なる一時的な「省エネ」ハウスで終わってしまいます。

日本の昔からの民家は必ず庇があります。これは、窓が金属や樹脂ではなく木製であったため、庇がないとすぐに朽ちる事をよく知っていたからです。日本(北海道を除く)の気候では木製窓と庇はセットです。勿論アルミ被覆(樹脂一体被覆はOK)された木製サッシでもアルミ同士の接合部から水は浸入します(経験上)。


新潟の家での太陽光発電パネルと雪の計画

緑の家に設置された4.5Kwの太陽光発電。
太陽光発電パネルは表面がガラスのため、勾配のある屋根に設置した場合、積もった雪が直ぐ滑ります。新潟市では多くの太陽光発電パネルが設置されてますが、雪の対策は充分ですか?発電効率を考えると、上写真のようにできる限り滑らせてしまったほうが早く発電効率が回復するので正しい設置ですね。
ですが、雪の滑った先が駐車場でしたら笑えません。6mも上から来る雪(の塊)の破壊力は結構ありますので車が壊れてしまいます。そんな対策を設計で考えてありますか?
海岸沿いの新潟市は雪に対してそんなに過敏に考えてないと思いますが、三条より内陸部は、雪の落下で様々な事故や問題を引き起こします。

下写真ような大手ハウスメーカーに見られるような平らな屋根に設置すると、雪が解けきるまで一部が雪に覆われ発電効率が極端に悪くなります。なるべくなら積もらないほうがよいですが、敷地にゆとりがない場合はやむ得ないですね。こちらのほうが安心です。
ただ長岡市のように雪が1m以上も降るところは、1月、2月はまるっきり発電不可ですね。とくにせっかくの2月以降は日射が多くなり、気温が低いので発電効率が上がってますからもったいないです。


雪の降る新潟の家 預言者ではありませんが当たります。

本当に当たります。
昨日まで新潟市を中心とした大雪で積雪45cmと25年ぶりの降雪。さらに昨日から長岡市では雪が降り続け現在70cm。12月としては最近珍しい量です。
地球温暖化は、気温が上がるだけでなく、このように気象の変化が大きくなると予想されてます。降る時はたくさん、降らないときはまったくと・・・。

忘れたころにやってくる天災の対策は重要です。ですので当事務所では雪の少ない時から「耐雪住宅」には真面目に取り組んできました。
過去長岡市内に建設した緑の家は4件中3件が耐雪住宅で、一軒が雪下ろし住宅です。雪下ろし住宅では、屋根勾配は緩く雪下ろししやすい配慮がされてます。また三条市でも耐雪住宅は3件あります。
これは雪の少ない時から「必ず雪は多く降る時が周期的に来る」と予想していたからです。三条や新潟市でもこれはあてはまり、今まで雪の積雪を安易に考えていた設計者は少し考え直すことになるでしょう。特に高齢者住宅が多くなる今後は、雪下ろしの苦労から解放されなければ、安心できる家にはなりません。

1m以上雪が降る地域には表示義務がある。自然素材の家の耐雪住宅に付ける表示プレート。

新潟県は新潟市や寺泊等の海岸沿いの一部の都市を除いて、家を設計するときは雪の量を1m以上に設定する決まりがあります。例外措置として「慣習的に雪下ろしをする地域」は、積雪を1mまで減じて設計できますが、それを見やすいところに表示しなければなりません。しかし、このプレートを「見やすいところに設置」している建設会社はほとんどありません。住宅では当事務所ぐらいではないでしょうか?
木の家とか自然素材とか、気持良い家とか、暖かい家とか、耳障りの良い言葉だけで住宅を造ると本当に法律に沿った最低限のよい家にはなりません。全てのバランスが重要です。
旧新津市や旧岩室町、旧亀田町でも法律で定められた積雪は1m以上ですので、住宅でもこの写真のようなプレートの設置義務(県通知通達)は数年前からあります。設置していない会社は、積雪1mを構造計算していない可能性もあり、安全性に疑念があります。施工会社選びの時はこの点のチェックで構造を正しく考えている会社か、構造をいい加減で考えているかわかります。特にこの決まりができていた数年前の家に設置されているのかは、その会社の構造に対する誠意があるかないかです。


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