高基礎1m  呼び強度33N/mm2の一体(一回)打ち込み

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 晴れて最高の工事日和で、夜半から少し小雨になれば最高の品質になるコンクリート養生環境です。でもヘルメットは?工事監理者である私の権限を越えてますから注意はできませんが(現場監督さんの仕事)、昔からこの職種では地上の仕事のせいか「ねじり鉢巻き」が多いですね。

当事務所の「緑の家」の基礎は随分前(6~7年前)から全棟、コンクリートを一度で打ち込む一体打ち込みです。当HPをご覧頂いている方はその理由がよくわかると思いますが、

それは・・・

白アリ防止のためです。

先ずは一体打ち込みの動画をご覧下さい。

なぜ一体打ち込みが白アリ防止なるのか映像で見ればわかります。立ち上がりとスラブに隙間ができないことが専門家でなくとも理解できます。

画面左側は既に打ち込まれた建物本体の基礎部分。動画で打ち込んでいるのは、一体打ち込みの理屈がわかりやすいようにアプローチ屋根の基礎梁でつながれる部分です。
音がでますのでご注意下さい。

このようにこんな背の高い基礎も心配なく一回で打ち込めるのは、コンクリート強度が高いためです。多分普通の建設会社さん(21N/mm2)の1.5倍の強度(33N/mm2)指定をします。
映像ではバイブレーターをかけると突然流動化し、止めると殆ど流れないコンクリートの堅さがよくわかりますね。

 配合表は後日頂きますが、現場ではまず納入伝票で確認。数日間は外気温が7度以下の予報では無いので33N/mm2で決定。

1mもある高い基礎の上から流し込んでいるのに、あふれ出るような打ち込みに心配がないほど堅い。さすが33N/mm2、スランプ12(15)cmのコンクリート。

白アリは、針のような穴をこじ開けるようにコンクリートを貫通してきます。だから針の穴位の穴さえも欠陥になります注意が必要です。

コンクリート2回打ちでは、通常型枠の下には型枠を維持する金属が設置されます。それが2回打ち込み時には悪さをします。金属の周囲がきちっとコンクリートが埋まる事が少ないのです。

これは施工中に打ち継ぎ面の型枠下部から、コンクリートが漏れ出す事を嫌って、バイブレーターをしっかりとかけない事が多いためですが、一体打ち込みの場合はしっかりとバイブをかけないと逆に下に行き渡りません。また、外周部に白アリが通るような金属貫通ができにくい事もあり、2回打ち込みような白アリがこじ開けて通る穴ができません。

布基礎は構造上2回打ち込みでも白アリが入り難い施工法をしておりますが、べた基礎はその構造上どうしても一体打ち込みがふさわしいです。

アンカーボルトもネイティブディメンジョンズさんを見習って(笑)まっすぐ一直線。

今どき田植えアンカーで行っている建設会社さんは少ないと思いますが、このようにきちっと設置が良い施工です。奥にクレテック工法独特の納まりの16mmアンカーボルトが見えてます。

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コメント

  1. オーブルの浅間です。 より:

    コメントありがとう!!
    実は基礎はもっと拘りたいのですが(コンクリートに)、建て主さんには見えない部分なので、コストアップの説得が難しく部分的に一番良い仕様にしか採用してません。 
    安藤氏ではありませんが、住宅の基礎として最良のコンクリート打ちを目指したいですね。 
    PS
    もう冬ですね。あっと言う間の一年です。
    一年がかりでようやく耐震補強診断者講習会に行って来ました。12月中旬に案内が始まる新潟市の講習会にも参加したいと思います。またその情報があればお願いします。もう読んでいないかな?(゚ー゚;

  2. ju-su より:

    先日、仲村建設の専務さんに会う機会がありました。
    ガソリンが入ると更に楽しくなる方で、基礎工事のこだわりを熱弁されていました。
    オーブルデザインさんとのパートナー関係がしっかりと築かれているようで、またまた見習う所が増えた日でした。