空気が読めない質問をしたかも? 詳細偏

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坂本雄三先生によるパワーポイントの説明画面から転載

先日の「空気が読めない質問をしたかも?」の詳細偏です。マニアックな内容なので興味のない方は読み飛ばしてください。

この図は大変うれしいことを思い出させてくれました。

私がヒートポンプと住宅について40才過ぎてから論文を書くまでにのめり込んだのは、学生時代の他の人の卒業研究発表がきっかけでした。そこではヒートポンプは理論上、与えた電力に対し12~20倍くらいの熱を運べると聞いたからです。当時技術者の卵としてはヒートポンプは夢のような機器でした。いつかこの技術を生かしたい思っておりました。この図でそれを思い出しました。

この図で

例えば外気温15度で室内吹き出し空気温を230度くらいで運転すると、理論上は与えた電力に対し20倍の熱を動かす事(5度この差では暖房とはいえないから)ができます。

また、外気温0度で室内吹き出し温度40度とすると(一般的なエアコンの吹き出し温度)、理論上は8の効率を得ることができます。すると、最終的にはエアコンのCOPは最大で(冷媒温度40度以下ならもっとあがる)8くらいになると予想されます。今現在の機器では、外気温0度なら最大5くらいのですので、もう少し上がる余地がありそうです。因みに外気温7度の時は9になります。

坂本雄三先生によるパワーポイントの説明画面から転載

そしてこの画面・・・

昨日右端の赤丸部分が見えなかったと思いますが、すみませんでした。

そしてオーブルデザインの「片貝の家」は↓

2階天井冷房こそ行っておりませんが、それ以外同じシステム。エアコンの位置が違いますが、これは片貝の家では深夜電力による蓄熱を考えているからです。

しかも大風量(省電力型)循環ファン400m3/h×2台を2階フトコロに設置し、90m3/hの小風量ファンを5台(1階を合わせると7台)設置しております。

少し考えが違うのは冷房時で、冷房時は基本的に2階天井裏を使用しておりません。これはやはり結露又は高湿によるカビや汚れを気にしているからで、メンテナンスできない2階天井裏と2階床下は積極的に使いません。

坂本雄三先生によるパワーポイントの説明画面から転載

次に昨日詳しくご紹介したこの図↑。

赤曲線は外気7度の時の想定した実測結果です。部分負荷率50%のところでMAXのCOPです。ここら辺は今まで様々なところで発表された論文のとおりです。所が・・・青い線が外気-3度の時を想定した実測結果です。部分負荷率が上がれば上がるほどCOPが上がっています。通常外気が5度以下から室外機が霜がつき始め、除霜運転で効率が落ちますが、この除霜運転は部分負荷率が上がればあがるほど短時間に起こります。つまり効率悪化の原因になります。また、相対的に熱が少なく-3では、出力に対し熱交換機が大きいほど効率が上がるとされますが、この結果はそれが逆に表われております。よって私が実測調査した氷点下以下の曲線も、赤い線と同じように部分負荷率50%くらいがCOPがMAXでした。だからとても不思議に思い、どうしてこのような曲線になるかが、単純に伺いたかったのです。

坂本雄三先生によるパワーポイントの説明画面から転載

次にこの図。

青印で囲った部分が重要で、このCOPの数値はとても大事な事を示します。仮にSCOP3ならエコキュートがガス機器より低炭素機器として優れております。しかしこれがただのCOPなら、SCOPは2.7以下になるでしょう。特に長岡地域ではエコキュートの貯湯槽やヒートポンプユニットが雪に埋もれ、効率が下がるためです。ですので質問はこのCOPはSCOPでしょうか?そうならこの長岡市でもSCOPが3と見てよろしいでしょうか?とお聞きしました。 ※・・・・・・エコキュートは深夜に次の日のお湯を沸きあげるので、お湯を使うまで冷める。この冷めた熱を引いたこのシステム自体のCOPのことをシステムCOPという事が使われている。この点はエアコンのCOPと違うので注意が必要。

オーブルデザインのエコキュートには(SSプラン標準)には屋根がある。

巷のエコキュートの設置。屋根がなく、雪に埋もれそうなヒートポンプユニット貯湯槽の上には雪が内ですね。これは貯湯槽の熱で雪が溶けるから・・・つまり熱が逃げているからでしょう?

オーブルデザインでは「超高断熱」だけや「プラン」だけを考えているのではなく、トータル的に高い技術で家のこと全てを考えてご提案しております。この点が他社と大きく違う所でしょう。

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