まるでテ・コアのために造ったような素材と形状の竈・・・。石をくりぬいて造ったようなそんな素材感。
和島北野でリノベーション中のテ・コアになんと・・・古ーーい竈(かまど)が来ました。
煙抜き小窓がに合う竈。あとは煙突を設置するだけ。それにしても重かった。
コンクリートの土間にあつらえたようなこの竈・・・。
実はテ・コアのご近所さんから譲り受けました。
これがご縁と言われるものだと心から感じました。テ・コアのオーナーさんは、ご近所さんに、「竈でご飯を炊く会を催したいのだが、竈のご飯の炊き方を知っている人いませんか?」お声がけしていたところ、その方でないご近所さんから「うちに古い竈があるが、いらんかね」と言われたのでした。その竈がこれです。
始めてみたその竈・・・。
タイル貼りのイソライト竈は今でも市販されている唯一のものですが、こちらはタイル貼りはされていないものです。竈情報はネットでいろいろ検索したけれど、この竈のようなものは始めて見ました。このシンプルさ、頑丈さ、素朴な素材とデザイン・・・全てがこの土間のコンクリートに似合います。ここをまるで待っていたかのような竈・・・。
ご近所さんも捨てようと思えば、テ・コアさんに言わないで処分できたのに、そうしなかったその気持ち・・・
多少ヒビがあるが機能上問題ない。この無駄をとった形・・・軽くする為の工夫なのだろう
この和島北野の家「テ・コア」はきっと何か家の精霊(それともまっくろくろすけ?)が導いているような、そして守られている気がします。
この竈を設置するにあたり、女性のオーナーとその友人ではその重量で設置できず、オーブルデザインの浅間とスタッフが設置しました。設置中、あまりの重さに乗せていた台車が傾いてスタッフの指が床台と台車に挟まりました。・・・・しかしホントその場所だけにわずかな手掛けのような凹みがあり、指は無事難を逃れました。
多分重さは120kg~150kgくらいです。外部素材はモルタルのようですが、内部はわかりません。全体に黒く色づけされた上に一部煤で黒くなっており、時代を感じさせます。20年以上も使ってなく、倉庫に眠っていたとのことです。
前の竈も可愛い形状でしたが、何しろ鋳鉄製なので、冬は最高ですが夏は竈が暑くなり大変です。その点この頂いた竈は厚いコンクリート(もしかしたら珪藻土)で覆われているので大丈夫。オーナーさんは土の竈を造ろう(上の竈に土を塗る)としておりましたが、この竈が「ここに来たい」と感じ、この竈になりました。
同じ場所に設置された古い竈・・・。古い火消し壺と土間、竈の色合いが最初からそこにあったような錯覚におちいる。
煙突をつないでだら火入れ式です。さて無事に火が入るか・・・。設置を手伝ってくれたスタッフとテ・コアに感謝です。