続・続・衝撃の提言 フラットスラブのべた基礎

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家の設計を高性能で自然・木の素材。三条 長岡見附 柏崎 新発田 新潟で高断熱 

調子に乗ってまたまた提言です。

Cci20101106_00001_5住宅金融支援機構などに図示されている標準的なべた基礎。周囲立ち上がり下にハンチがある。

一戸建て住宅の定番の基礎と言えば「べた基礎」ですが、通常はどの本にも、仕様書にも上のような形状です。しかしオーブルデザインでは8年前にべた基礎を標準仕様としたときからこの形状は計画したことがありません。今回は既に「緑の家」では当たり前すぎて忘れていた提言をします。これも衝撃的かな~。

それはこちら・・・

Photo_2この図はSS普及タイプのシングル配筋の基礎。標準タイプはダブル配筋となる。

フラットスラブです。

スラブ下が真っ平らなスラブです。
この説明は下のリンク先が詳しいです↓。
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-fc4c.html

この度、ほぼ幽霊会員として登録している国内最大の高断熱高気密推進団体の「新木造住宅技術研究協議会」=新在協の方から技術資料が届きました。それを見ると・・・

おおーフラットスラブを薦めているではありませんか?こういった図を当事務所以外の所が公にしたのを見るのは初めてです(近い物は建築学会がだしている書籍にあり)。

Dsc02272フラットスラブ方がスラブ下の断熱材が施工されやすいとの事で薦めている図。しかも説明文には「緑の家」が言っていることと同じ内容の文面。

Dsc02274

フラットスラブのべた基礎・・・ようやく業界で認知され始めて来ましたね。よい事です。

ですが・・・

注意しないと大変な間違いをする可能性もあります。というのは・・・

実はこれが標準で可能になったのは、「緑の家」の基礎の立ち上がりが最初から高かったからです。ここを間違えて全てのべた基礎の形がこれが良いとは言えません。 

通常のべた基礎は上(地上部)に立ち上がりを延ばしたのではなく、下方向(地中)に延ばし、且つこの立ち上がり(梁)とスラブの配筋の定着部分を確実にする為に、ハンチ(三角形部分)を設けているのでしょう。だから、地上部の立ち上がりを小さいままでフラットスラブを計画すると、鉄筋がD16という太い主筋が2本必要になるかもしれせん。これでは折角の経済設計が無になる可能性もありますし、この危険性に気づかない設計者もいるでしょう。簡単に図示すると・・・下の図です。

A1_2立ち上がりの高さで基礎梁の強さは比例する事は、技術者なら当たり前にわかる。

その詳しい内容は↓にあります。
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-9c74.html

さらにスラブ鉄筋の定着の問題もあります。↓

http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-95db.html

最後にもう一つ・・・斜めのハンチを単純になくし、立ち上がりが低くなると汎用のM16のアンカーボルトの埋め込み寸法が足りなくなるでしょう。というのは、35KNの引き抜きに耐えるM16は、コンクリートへの埋め込み長さは最低510mm必要です。ここにコンクリート被り寸法60mmを加えると570mmで、立ち上がりは大凡600mm必要となります。しかしこれでも足りないでしょう。通常スラブ配筋はピッチ200程度で組まれるので、上リンクで紹介したこの定着と干渉し、思うような位置にM16を設置できなくなるからです。そうなるとその定着の立ち上がり寸法360程度を足すと

510埋め込み+360定着+60かぶり=930←立ち上がり寸法

となり「緑の家」の標準基礎の1mが如何に合理的な寸法かがわかります。
但し汎用品ではなくコスト高ですが特別品の異型鉄筋のM16アンカーボルトは埋め込み200mmでも36KNを確保できる商品もあるのでこちらを使えば1m-0.3m=0.7m基礎でOKです。

Images_2こんなM16アンカーボルトも販売されている。

こういったことを全て理解してフラットスラブが標準化されております。このフラットスラブを自分で考え、薦めて来ているのでわかる注意点なのです。形だけまねをすると危険性がありその点が注意が必要な基礎なのです。ですのでこの基礎構造まで触れないと広く紹介するのは危険かもしれません。

・・・ということでまた手前味噌ですが、構造的問題を抑えれば

「緑の家」のフラットスラブの合理的な考え方、良さがわかるでしょう。

如何ですか?「緑の家」のフラットスラブが10年くらいで全国的に普及するかもしれません。

ということでオーブルデザインの⑨個目の提言に加えたいと思います。

①超高断熱はCO2削減ではなく、将来のエネルギー高騰時のため。
②原発は廃棄物処理ができないから反対。
③関東以南では熱交換換気より高効率エアコンで回収。
④温暖化防止(特に地球に優しい)の美麗句はやめて、大事に精神を。
⑤少子化対策は必要なし。それより少子化でも経済が回るような政策を。
⑥家の長命化は「サッシの取り替えの納まり」から。
⑦日本では超長期住宅(超長命化)は目指さない。
⑧風呂に排気型換気扇はほぼ不要。

⑨べた基礎はフラットスラブが多くなる。←増えた提言

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コメント

  1. ひらぱー より:

    お返事ありがとうございました。
    基礎が高いとコンクリートの体積が増え、費用も嵩むのかと思っていました。
    どの工事の範囲まで含めるか、また地域によって相場が違うので、実際にはどれくらいの費用になるかはわかりませんが、思ったほど費用がかからなそうで、すばらしいと思います。
    このフラットスラブの背の高いべた基礎が広がるといいと思います。
    教えていただきありがとうございました。

  2. オーブルデザインの浅間 より:

    ひらぱー様
    >ところで、もし良ければわかる範囲で結構ですので以下の費用の違いを教えて頂けるでしょうか。
    申し訳ありません。べた基礎を始めてから一度も巷の普通のべた基礎したことがないので、費用の違いを細かく検討したことがありません。
    ただ3番だけはわかります。
    40坪弱のフラットべた基礎シングル配筋で周囲断熱材120mm無しで約200万です。

  3. ひらぱー より:

    いつも楽しく拝見しております。
    フラットスラブのべた基礎による高床は、床下のメンテナンスの点ではすばらしいです。
    ところで、もし良ければわかる範囲で結構ですので以下の費用の違いを教えて頂けるでしょうか。
    1. ごく普通のべた基礎(周囲立ち上がり下にハンチがある)で床の高さも普通。
    2. ごく普通のべた基礎(周囲立ち上がり下にハンチがある)で床の高さは1m程度。
    3..フラットスラブのべた基礎で床の高さは1m程度(今回の提言)。
    わかる範囲で結構ですので、よろしくお願い致します。