現場で気づく事。

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「緑の家」の高基礎の完成した家を眺めていると・・・

わかる事があります。よく見てから続きを読みましょう。

わかりました?

作ったばかりの敷地内の土はまだ混沌としていて、雨が強く地面に降り注ぐと、土と混じった「しっぱ」が上がります。しっぱとは跳ね返りのことで、よく見ると一目瞭然!

700mmくらい雨が跳ね上がることがわかります。雨が跳ね上がると言うことは、水が多く掛り、しかも普段は予想しない下から雨が降るような現象となります。この時、家の外壁位置が低いと下から降ってた雨が外壁にとその中の大事な柱や土台を湿らすことになります。

5,60年前の木の外壁の家。足元の木が腐り大事な隅柱も腐りかけている。

昔は今のように金属系外壁がなく、木の外壁なのでそこに下からの雨水があたると腐朽しやすくなるので、法律では外周廻りの地面から1M以内の木の構造材には、防腐剤や防蟻剤を塗ることになります(薬剤を使わない方法もある)。

そこで「緑の家」では事務所設立当時からこのしっぱが跳ねるところに、土台や柱を排除し水に腐朽しないコンクリートだけになるように高い基礎が採用されているのです。

府に落ちるでしょう。そんな家造りをしているのが「緑の家」です。

ところで現在南魚沼市に「緑の家」が建築中ですが、そこで使う屋根材はこの三条で使うガルバニュームと同じなんですが、実は違います。

南魚沼市では積雪3Mはありますから屋根は落雪型がとても多い。そこで大事な事が雪の滑走性が良いこと。ですので同じガルバニュームでも表面が滑りやすい多雪地限定品を使います。

雪がよく滑るので表面摩耗も少なく良い素材です。ではなぜ三条で使われないか?

あまりにも滑りすぎて屋根に上がることは危険だからです。この日は雨上がりだったので、屋根に上がる事にはなれている私でも、一足も屋根に載せる事が出来ませんでした。

適材適所、適地適材・・・が設計の基本です。

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