最初に・・・伊達の家の事は「カテゴリー」で「伊達の家」に38の記事がある。そちらで確認するとわかりやすい。
太陽光の恩恵を受けるためのガラス張り(パッシブ)の伊達の家では引っ越しが始まっている。
ガラス張り建築の夜景は独特で美しい・・・。
外部ブラインドを下げて羽を開いたままにするとシルエットが見える状態で、全閉すると内部カーテンがなくとも外から中を見ることは出来ない。
さて、そんな伊達の家でようやく温熱の測定が開始された。
伊達の家では初計画(多分日本でも住宅では知る限り初めてだと思う)の、蓄熱体にヒートパイプを埋め込んで、アクティブな熱移動によるパッシブ的な床下暖房を行っている。
南側の大開口部から入ってくる日射を温室で貯めて一部を温室以外の居住部にあるスラブに速やかに移動させる事で、温風など吹き込むことを一切しないパッシブな床下暖房を行っている。
このヒートパイプ効果が発揮されているかを今冬に熱流計で調べる。
11月1日から12月11日には既に建物はほぼ完成しており、居住はしていなかったのでエアコンでの空調は行っていないが、日射は何時も温室の床にあたっていたので助走期間としてはよかったと思う。
使用した熱流計と計器、場所は↓の写真のとおり。
ところが・・・ここで事件発生!
というか「事実」がまた発覚・・・。
熱流計を設置しようと床下の点検口を開けると・・・
なんかある・・・。
うーーんハエの死がいである。
1ヶ月前はいなかったのに・・・。
たまたま点検口の真下に死骸があったからわかったが、これが他の場所ならこの建物が取り壊されるまでわからなかっただろう。多分ハエは光を目指して手掛の僅かな隙間の明かりが漏れるところで死んだと思われる。
床下は虫の死骸があると何時も言っているが、このように殆ど全ての家で発見される。床下に虫の死骸が等はないとの論調も多いが、多い少ないはあるにせよ虫は必ず発見される。これは事実である。設計者はこれに目をつむるのではなく、
「虫ぐらい死んでいるかもしれないが、床下の衛生には問題ない」
と宣言して頂いたほうが「床下は汚れない」というより誠意があると思う。
熱流計は黒い床表面の普段は邪魔にならないように端の方に設置したが、少しデータを見て位置を変えることも検討するつもり。
熱橋となるシロアリメンテナンスのための数センチ断熱材がない所にも熱流計を設置した。
こんな感じで測定をスタートした。そんな当日の夜半から雪が降り始めた梁川。新潟県より新潟っぽい雪景色。さてそんな天候ではあるが結果が楽しみである。