金塚の家 耐力壁チェック その1

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本日新発田市に建築中の金塚の家の耐力壁チェックに伺った。

12月になると翌年の2021年の手帳にかわる。

昨日からスケジュール手帳は2021年に変わり、もう今年を見送る月に入った。そんな冬の12月の新潟県の天候はほとんど雨が降っている。金塚の家でも数日前から昨日まで雨が降ったりやんだり、また時には暴風雨のような横殴りの雨だったが、検査当日はトップ写真のとおり晴れ間がのぞいた。

そんな中、金塚の家では外壁の耐力壁が全て終ったのでその確認を行う。

その結果は・・・

パーフェクト!

過去構造用合板の大壁張りでパーフェクトだった家はないが、流石に何十棟も「緑の家」をつくってきたヨシダハウスさんのことだけはある。1箇所も問題のある部分はなく、釘のめり込みさえない。このようなノーミスは初である。

縁端寸法は15mm以上確保し、めり込みも0.5mm以内と規定どおり。合板が濡れたので隙間は少なくなったがふくれ等見当たらずこちらも規定どおり。

また施工直後に雨の激しくあたった構造用合板は水を吸い込んで少し伸び気味であるが、施工時に確保した隙間でふくれることがなく問題がない。水のあたらない壁面の合板は、下の写真のように隙間が残る。

合板が乾いている面は、隙間は3mmぐらいある。釘の違いは非耐力壁か耐力壁家の違い。

本来水に強い構造用合板であっても出来るだけ濡らしたくはないが、新潟県の天候はこのように12月~2月まではほとんど毎日雨が降っている。よって雨を避けた日の施工又は施工直後の養生は実質無理である。そのため、ある程度雨が壁面にあたっても問題ない材料が必須なのである。その点この構造用合板と外壁に使う外貼り用の付加断熱材である樹脂板のネオマフォームは、新潟県にふさわしい材料である。一方全国的に多く使われるグラスウールの付加断熱ではこの雨に対する注意が必要で、そのため新潟県の冬の施工はとても神経を使っているはずであるが、樹脂系断熱材では構造用合板が乾けば樹脂板断熱材は雨濡れに対し、付加断熱のグラスウールほど気を使うことはないのが良い点となる。

梅雨時以上にこれからほぼ毎日雨の新潟県新発田市

釘の種類、本数は以前もブログで紹介したとおり変わるので気を使ってみている。設計図での非耐力壁を現場で耐力壁にすると、木材端部接合部が先に破壊されて大変危険な壊れ方をする。このところは構造設計を自身で行わないとわからない理屈であろう。設計図どおりの壁の強さが肝心なのである。

ところで・・・「緑の家」の自慢の基礎であるが、今回も更に表面がテカる打放し面である。下の写真のように何も塗っていないのに基礎表面に光の反射が映り込む。これがガラス化する打放し基礎の特徴である。

ひび割れがおきにくい最適な季節である冬期の打込みとひび割れ誘発部分をつくる。

再び耐力壁に戻るが、どうしても耐力壁にレンジフードのダクトなど設けなければならないときが建物一つに必ず1箇所以上ある。150Φのダクトは本来スパイラルダクトの外径150mmで155Φ以上の穴をあける。水勾配も必要なので160Φくらいになる。しかし巷ではスパイラルダクト以外の施工で170Φの穴開けもある。構造用合板12mmでは144mmを超えると補強が必要になり、新建材構造用合板だと160mmを超えると補強が必要になったり、NGになる建材合板もある。

構造用合板12mmの時にダクト径170Φの補強

建材合板(ダイライトやモイス、ハイベストウッド等)にもそれぞれ穴の補強規定があるが、あるメーカーは160Φまでとか自社規定とかであり、150Φダクトのスパイラルダクトで接続しない場合は170Φで穴開けするときも有り、その時に補強方法の記載がない不安が残るがどうなんだろう。一方構造用合板の場合は、2×4工法に準じた補強規定であり500mm角まで補強が可能であるため汎用性が高いと思われる。

建材耐力壁メーカーの耐力壁への穴開け規定。補強方法はない。ダイケンさんの施工基準書から転載。

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