やっぱりカビ・・・
ダクトレス換気のあるデメリット

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深夜2時に目が覚めカビのことを書いている。

築5年の「緑の家」のガルバニューム外壁このページの写真は全てオーナーさんから

昨日「緑の家」のオーナーさんから連絡があり、

「ガルバニュームがさびているのではないか?黒い点々がある」

とのことだった。

ガルバニュームは耐久性のある屋根材として現在認知されている。一方外壁に使った場合、雨がかかりにくい部位において白い点錆が発生しやすい(SGLでは少し改善されている)。水で定期的に洗浄すれば点錆が発生しにくいが、表面に付いた不純物が付いたままだと白いブツブツが発生する。しかし赤さび等の従来の金属外壁にできる錆の報告は30年くらい経た建物ではあるが、10年以内の建物にはまだ私の知る限りない。今回は黒い錆では・・・との連絡を頂いた。早速写真を送ってもらって確認すると・・・

どこかでみたことにあるような・・・

うーんこれは「カビ」か「汚れ」ではないか?

もう一度最初の写真を見てもらえばわかるが・・・

樹脂製の雨樋にも同様に黒い点がある。樹脂製はまず錆びることはない。つまり所謂「錆」ではない可能性が高い。

そこでオーナーさんに「布で拭き取ってとれるようであればそれは腐食の錆ではなく、多分カビです」

とお伝えした。少しして電話があり「拭き取ったら綺麗にとれたので錆ではなかった」とのこと。

上の写真をよくみると、左側にあるダクトレスの換気扇の排気口からの空気に影響されているように見える。ここから先は推測だが、

ロスナイで全熱交換型換気扇と言えども湿気は完全に回収できない。冬期、外気より湿気の多い室内空気が排出され、冷えている外壁に触れれば一時的にも冷えやすい金属面で結露する。結露すれば埃やちり等の有機物が外壁に付着しやすくなる。この付着した有機物が雨や水で洗い流されないまま夏期を迎えると、保湿し栄養分となりカビの苗床になる。

結局はまたカビであった。

写真の拡大をするとカビの菌糸が埃に沿ったような形態までわかる。

ガルバニュームは金属であるためカビなど一切関係ない考えがあるが、実はそうではない。金属自体にカビが生えることはないが、そこに付着した埃があればカビが生える。この外壁は外気に触れ(自然通風があり)しかも東南面で日射もあたる。以前から申し上げているが日射があってもカビは生えるのだ。以前から何度も何度も申し上げているが、新潟県の環境では必ずカビは生える。金属であろうとガラスであろうと・・・。

今回の事でわかったことは、ダクトレス換気はダクト換気と違いこのような排気口が分散して複数ある。この全てでこのようなリスクがあり特に2階部分に設置された排気口は外壁洗浄が簡単にできない。ダクト式の換気の場合はその排気口が通常一カ所なので外壁洗浄メンテナンスも楽。しかも1階の手が届くところにも設置可能である。ダクトレスの複数排気口にはこのようなデメリットも存在する。

また木の外壁は直ぐにカビが生えると常に申し上げているが、ガルバニュームもある条件下ではカビが容易に生えることが確認された。外壁選びはガルバニューム等の外壁のようにカビと戦う(洗う等)やり方で、木の外壁はカビと同居する(受け入れる)方法で・・・新潟県ではカビに対する相反する向き合い方で外壁を選ぶことになるのだろう。

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