新潟県内で最高のQ値の家  西裏館の家 内容②

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

仕上げ工事真っ最中の現場。職人さんは合計20名近く・・・。人密度は最高頂。

オーブルデザインの「緑の家」では、意図しないところで、とても素敵な空間ができる事があります。

今回はこの階段の正面から見た所・・・

正面の2階の壁が浮いているようなそんな空間になっております。

小屋の水平耐力2.7を確保する為に28ミリの構造用合板を貼った天井。そのままの表しで仕上げとする。

この西裏館の家では、耐雪2mで耐震等級3という「とてつもない性能」の家です。長岡市にこの春オープンする長岡市役所と市民施設の複合建物の耐震性が等級2です。以前の長岡市役所は耐震等級1を満足することができずに、補修よりも建て替えを選んだ経緯がありますが、それでも新しい建物は耐震等級2(通常の1.25倍)です。それより更に1.25倍強くしたのが耐震等級3の建物強度となり、この西裏館の家が耐震等級3、それも耐雪2mでの評価で認定を受けました(等級3相当ではなく国の正しい認定を受けた)。

日本における法律上の耐震性は等級1<等級2<等級3となり等級3は避難施設、病院等の最高の耐震性能を示す。

2mの雪を支える大きな屋根。構造材の太さも相当のもの。そんな大きな屋根下でも庇は窓とセットである。

茶色のアイアンウッドの簾掛けは、窓と簾の間に適度な隙間を造る事で風のながれを良くし圧迫感をなくす。

最高性能SSプラン(標準)の証・・・彫り込みの深い窓と簾かけです。この窓と簾かけは、オーブルデザインのオリジナル発想で、通常窓は外壁と同じ所にあるのですが、雨納まり、足場無しのメンテナンスを考え、外壁より内側に設置していおります。また簾掛けも雨の滴りが外壁にこないように上がり勾配のほおづえと水切り溝・・・。長期の風雨に耐えられるように細かい配慮がされております。

スパン5.5mの車庫。この大スパンで耐雪2mで耐震等級3を取得。車庫と母屋の接する部分の構造は大変複雑である。

建物正面のアプローチ側は季節風を考慮して東玄関としており、車庫と一体の建物となっております。しかし実はこの車庫は母屋とエキスパンジョイント方式で一体に見えるだけで、構造的には縁が切れているという複雑な構造です。何しろ耐震等級3を取るため、バランスの良い構造が必須なのでこのように構造的に離す事が必要でした。

合い言葉は「大地震が来たら家が安全!」です。

更に基礎が1.2mで床下1.4mを確保しつつ、なんと第一種低層住居専用地域の厳しい高さ基準もクリアーしており、その矩計寸法(高さ寸法)はmm単位で決定。設計者泣かせの建物です。

この辺りが構造をデザインと一緒に考える「設計事務所」しかできないような計画です。
「デザインと構造は同じ」と常日頃申し上げているとおりです。どちらも大事な建築的要素ですね。

南側の窓は大きい。たっぷりと日の光を入れる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする