ちょっと10年を振り返り ②

10年を振り返り今後の事を・・・。「緑の家」について

地球温暖化問題もあるが、なんていっても原油の先行き不安感はこれから本格的始まる。人間の飽くなき欲求は今後も続き、一度覚えた快適性や快楽は早々手放せないのが真理心理。そこで「緑の家」では快適性を維持しながら今の生活よりエネルギー削減が出来やすい家として新に性能をアップした「SSクラス(0.99)」をご提案する。左の図は今年の建築学会で発表された論文であるが、暖房E0=Q値0.99は部分暖房する生活でも、全館暖房でもほとんどエネルギー消費が変わらない(但し地域設定が東京設定なので北陸では増える)。ところがQ値2.7W/m2K(ほとんどのメーカーの断熱基準)であると、やはり全館暖房はエネルギー消費が多くなる。緑の家ではこの10年で一番良いQ値性能の家で1.2W/m2Kである。これを改良する事で達成したい。また、断熱区画によるエネルギー削除の提案やよりコンパクトな住まいのご提案もしたい。コンパクトな家の提案として今度見学会行われる長岡ニュータウンの家はお奨め。居住部分は30坪に満たないが、外部収納として使われる車庫が15坪あり、当然車庫部分は暖房しないので、エネルギー消費量は抑えられる。しかも生活に必要なものをしっかりと使いやすくそろえ、かつ大胆に開口部をとる手法で設計している。今後の家のひとつのあり方だと感じる。(コンパクトがいいとおっしゃったのは建て主さんである。そのよさは拙宅でも分かる。時々妻に友人が遊びに来た時に狭いと言われるがそれを気にしなければ問題ない。と言うかそれしか建てられない経済的現実があったので、私の場合選んだと言うよりは・・・。)


ちょっと10年を振り返り

オーブルデザインは、平成8年に事務所登記を、その後一年をかけて準備を行い9年の暮れから実務を始めた。この暮れで実務を始めてから丸10年経つので少し振り返る。

1.10年前より建物の性能及び仕上げについて変わる事がなかった事が誇り。

10年前は自然素材を使う家が少なく特に木を無塗装で使う事など考えもしない業界であった。そんな中オーブルデザインの環境住宅「緑の家」では、床に無塗装の木、扉や戸枠に無塗装の木を使い、また、構造体にはクレテック金物と言う性能が明記されたものを薦めていたことに見学された人は大変びっくりされていた。これは今も変わりない。また、換気設備も当時から24時間換気設備を使い、今も全く同じ換気設備を標準では指定している。また、暖房設備に至っては、10年まえからエアコン暖房できる事(エアコン暖房が一番良いと言っているのではなく)を唱えており今も変わらない。さらに10年前から全棟に詳細な構造計算を行う事で建物の安全性を目に見える形で提供してきた。これらは全て10年間継続されてきた事。今の家でも自然素材、構造安定性、断熱性能等がバランスよく統合されていると自負する。洋服でも性能や仕様、価格がほとんど変わらないメーカー(海外アウトドアメーカーのモンベルやノースフェイスが造るゴアテックス商品等)があるが、これより寿命の長い家は最低10年くらいの仕様、性能を考える必要ある考え、「緑の家」はその仕様を決めてきた。

2.10年間で得た事務所の報酬は、全て建て主さんから。

一般に公共建築の設計のほとんど行わない設計事務所では、同業者から得る報酬が事務所の売上に占める割合が大きい。例えば確認申請だけをする仕事や施工建築会社の斡旋によるリベート、バックマージン等。しかしオーブルデザインでは一部例外を除いて全てが建て主さんからの設計工事監理料である。これは事務所の独立中立性の最大根拠である。最近施工会社が「当社は第三者機関によるチェックがある」と胸を張っているが、はてなと思う。いくら直接建て主に報告書を出すとしても、この第三者機関を使うかどうか決定するのはその施工会社である。つまり第三者機関にお金を払う意思決定権をもつ。数年前の姉歯偽装事件でも、国のお墨付きがある確認申請検査機関でさえも、民間運営で競争となった。そして施工会社から審査依頼が沢山ほしいばかりに書類のチェックが甘くなったと言う事実がある。これを建築士(設計者)は学ばなければならいと考えている。

3.年間6~10棟でお手伝いしその完成した家全てが「緑の家」である。

ハウスメーカーを除くほとんどの建設会社では、基本的性能でもランクをつけて家造りを行っている。これには実は?がつく。基本性能とは、安全性、快適性、耐久性と考えるが、これは設計者、施工者として確固たる理念があると思う。この家は予算がないから社の中の一番安い基本性能で良いという事ではどうも承服しがたい。経営的は多種多様の家をご提案したいと考えと思うが、これは基本線より良くなる事が前提であるし、デザイン的なものに限定することが重要である。家は50年を考えて造るものである。その中でメンテナンスを何回か行うだろう。このときやはりメンテナンス性も考えた家の基本性能がその設計者、施工者の理念ではないだろうかとオーブルデザインでは考えてきた。


国内で白熱電球生産中止に

青時2008年1月に加筆

今日ラジオでニュースを聞いていたら、「国内で白熱電球を生産中止になるように業界に要請したい」と政府が発表したと流れてきた。照明器具カタログへの白熱電球記載中止は以前からいわれていたが、製造中止となるとは・・・。国内全世帯の電球で白熱型から蛍光灯型に代えると住宅で造り出されるCO2の1.5%が削減されると言う。所謂地球温暖化対策であるが、少し前のブログでお伝えしたとおり頻繁にON、OFFするトイレのような場所は、最新型電球型蛍光灯でも少し問題ある。いきなり生産中止とは思わなかった。(実際国内で生産されている白熱電球は微小で影響はないだろうと思うが。)この要請は国内ばかりではなく海外にも波及させたいとうこと。白熱電球も悪い事だけなくON、OFFに強いメリットがあるので残す方が良いのではないだろうか?拙宅ではトイレだけは一日15回程度のON、OFFがあるのではないだろうか?すると2年で1万回を軽く超える。(最新型でも普通1万回位が寿命。但しパルックプレミアムは3万回点灯可能)しかし点灯時間は約0.5時間/日で2年で360時間にしかならないのに、寿命が5000時間以上もある蛍光灯型電球の設置意味は薄い。単なるエネルギーの消費だけで考える事よりLCC的考えや経済的考えも考慮してほしい。政府はCO2の削減ならまず24時間自動販売機や深夜のネオンをまず考えた方が国民に経済的にメリットがあるのでは?と強く思う。すべての電球型蛍光灯が点灯回数が3万回になればよいのだが・・・。


灯油がとうとう100円/Lに!!

石油関連の値上がりがとまらない。当ブログでも昨年から灯油やガソリンは今後も高くなると予想していた。この背景はいたって簡単。石油がとっても貴重という時代に入ったのである。過去20世紀の終わりに石油枯渇説が流れ、あと40年でなくなるのではないかと言う学説があったが、その後新たな油田や掘削技術が進み、その40年後あたりが現在であるがまだ30年くらいは石油があると言われている。このあたりもいろいろな説がある。でも重要な事は、これだけ技術が進歩しているのに、石油に代わる同等コストの物質がないということ。という事は現在の世の中のほぼ全てに関わる「石油」と言うものが「あと10年でなくなるぞー」と言ったらそれこそパニックになる。だから仮に石油が底をつき始めていても明らかに言えない。がしかし石油を小出しにする事は可能。供給量を増やさないで長持ちさせる事ができるし、価格は上がり石油掘削会社にはデメリットはない。石油自体がまだ直ぐになくならなくても、現在の増えない供給量であれば、発展著しい世界の人口大国の中国とインドの需要量は急上昇中で今後減る傾向はないため価格が上がるだろう。するとこの大国の急成長にはある程度のブレーキがかかり、温暖化対策にもなる。だから今後も石油製品化価格は下がらないと言えるのだ。

そこで前からHPでお伝えしていたとおり、「緑の家」の断熱性能を更に上げたバージョンをご用意する。詳細は来年早々にUPするが、現在の予定では断熱性能Q値は0.99W/km2以下で気密性能C値が0.99cm2/m2以下(現在でも平均C値は0.7cm2/m2)。これであれば現在の緑の家と同じ快適な空間の暖房費(エネルギー)が約1/2となる。そして耐震性能を性能保証制度の等級3同等も選べるようにしたい。また基礎についても2通りのスペックをご案内したいと考えている。

さて灯油が100円/Lのため、現在事務所の暖房は、外気温が0度以下にならない限りエアコンとする。低断熱中気密の事務所では灯油の暖房は快適なのであるが、なんせエアコンより1.3倍程度もコストもかかり一次エネルギーとしても無駄に使う事になるので仕方ない。(事務所のエアコン4台のCOPの平均を外気温2度で3とした場合)


家は何もかも昔のままが良いのではない。

戦前までの日本の家内部は、それなりに手入れが必要であった。一日一回はほうきで床(畳)を掃き、一週間に一度は廊下の水ふき、そして一年に2回は畳をめくっての大掃除。紙障子も数年に一回は新しく新調された。この習慣は、「メンテナンスフリー」そして「使い捨て」という価値観が高くなるにつれてなくなり、ついにはいつでも綺麗、お掃除不要とか抗菌とか安易なリフォーム(クロスの張り替え)でほとんど住まう人が手をかける事がなくった。

10年以上も変わる事のない樹脂でコーティングされた綺麗だけれど冷たいフローリング床。道路の舗装が進み砂埃がなくなったのでお掃除は週1回となり、畳めくりは、化学畳(藁床ではない断熱畳や防虫シートをはさんだもの)を使っている事や、和室にTV等多くの物があるので移動が面倒くさくなり、なくなった。メンテフリー、手軽さを求め家の内部のほとんどが石油製品を加工して造られた物を使っている。こうなると石油製品に偏り過ぎた反動があり、ある人々は石油製品を使わないものを強く求める。

例えばログハウスやほとんどの材料を自然素材に拘った住宅など。これ自体は賛同でき、私もそう共感する。しかし昔のものが良いとしても、住み方まで昔のようにできる人は、ほとんどいない。冬はやはり暖房するし、家電製品も多く使う。昔の生活は、電気のブレーカーが20AでOKだった。しかし今ほとんどの新築の家は60Aを下らない。電気使用量が増えるという事は、その使ったエネルギーのほとんどが最終的に熱や水蒸気となる。生活環境が変わったのに、それを無視して昔の工法や材料のまま家を建てると、内部結露やカビだらけの家となる。しかし自然派重視の家を宣伝する雑誌などには、今でも平然とこの生活環境が変わったことを無視して、昔のままの工法(防湿シートがない家)がよいといっている。これは専門家としての努力や見識が足りないと感じる。

暖房すれば室外より室内の方が水蒸気圧(所謂湿気)が高くなり、結露の可能性が高くなる。そもそも自然界に存在しない20度以上温度差が空気中に存在する「暖房」という行為において、その互いの空間の隔つ壁を、自然素材だけで作れると考える方がおかしい。冷蔵庫の外皮が自然木で作れるか?と同じ事。また土壁は断熱性能が低いので、今の基準の断熱性能得ようとすると30cmくらいは必要(断熱性能が低い家は、家中暖房が不可能なため内部、表面結露は避けられない)。

いつもTシャツ一枚で過ごしている人が「私は夏に冷房を使わない」と言っても、来客がネクタイを締めてくれば冷房しないわけにいかないし、その家を次に継ぐものが冷房を必要とする可能性は高い。そのためにも高い断熱性能は必要。つまり、家は社会資産であるため、多くの人が望む性能が必要だと言う事を理解する事が重要。

しかし今でも多くの建築士や家を造る者、自然派雑誌やその団体とかが「自然素材で造られ、昔のままの工法だから健康に良い。」等と声高らかに語たる。大変残念な事である。


エネループ完全移行計画

いまや家電製品を始め至るところに使われている電池。特にリモコンの多機能化により消費電力も多くなりあっというまに電池切れ交換と言う事も多い。特に事務所で使用しているエアコンは、リモコンと本体とで常に通信をして温度監理をしているらしく、直ぐに電池切れになる。(事務所では今年から灯油を使うFFストーブの稼働率を落としてエアコン暖房を多く使うようにしている。理由は灯油が高騰しかつエアコンのCOPが高い機種を昨年から使っているから)テレビ、AVなどリモコンだけでも10個以上有るので電池は数多くいる。使い終わると市の再資源ごみに出すのであるが、市で回収をおこなっている電池のリサイクル率はおもったよりも多くない。(個人的にゴミの収集方法から感じるし、電池工業会HPにも充電式小型電池をのぞく乾電池はリサイクルの必要性があまりないように感じる。)そういった背景があるのでエネループと言う充電式電池(ニッケル水素電池の一種でサンヨーさんから発売)に全面移行計画である。繰り返して使える電池は私が子供の頃から発売されており、今の主流は大容量が比較的安価で可能なニッケル水素電池である。(プリウスのバッテリーもニッケル水素)ノートパソコンやデジタルカメラはリチウムイオン電池が主流であるが、高価である事と、電圧制御が複雑なため汎用品の電池はニッケル水素電池である。ところがこのニッケル水素電池は、充電してから直ぐに使う用途には問題ないのだが、時計や目覚まし、リモコン等の長期間に渡って使う用途には不向きである。それはニッケル水素電池の特徴が、高容量ではあるが、自己放電が多いからである。ところが2年ほど前に電池のサンヨーさんが開発した「エネループ」電池は、ニッケル水素電池でありながら自己放電が少ない事が最大の売り。よって購入後直ぐにつかえると言う特徴をもち、また充電してからも長期間に渡って保存してつかえる。これはリモコンなどにもうってつけ。また繰り返し1000回は使えるので、1回リモコン用に使えばその家電機器が寿命を迎えても尚使える。長期間捨てることがほとんど無いのでゴミを出さない。価格は100円ショップ電池の13倍、一般電池の7倍位か?でも長期的に考えれば少なく見ても50倍以上も多く使えるはず。充分経済的であり、お勧めである。(・・・普通のニッケル水素電池は、デジカメのような短期間で使い切るような用途には充分使えるが、やはりメモリー効果もあるのでこのメモリー効果も少ないエネループ電池はお奨め。)


おいしい空気の値段

水を一日10kg飲むことは難しいが、人は一日に空気を体内に10kg以上入れる。これほど空気は多量がゆえ影響を受けやすいが、身近過ぎて忘れがちなもの。今日のニュースで空調機メーカーのダイキンの現代人空気感調査のよると、「おいしい空気を得るために出しても良い金額が月1144円であるとのアンケート結果だった」とあった。この数値はなかなか的を得ている。今の住宅では、法律上24時間換気が義務化されている。この24時間換気は少なくとも、電気を使いモーターで室内に空気を入れたり出したりしている。(新潟県では排気に動力を使う場合が多い。)この24時間換気システムの消費電力は、「緑の家」の標準換気システム場合で400円/月である。一方熱交換換気システム(所謂ロスナイ等)を使った場合は、セパレート型で1200円/月、集中型で2500円/月程度かかる。先ほどの調査結果が1144円なので、セパレート熱交換換気システムの1200円とほぼ同じである。すごいバランス感覚である。

次に「心地よい空気が流れている場所」についての結果は、なんと「屋久島」が一位である。ついで日本アルプスとなるが、先回のブログでご紹介したとおり公園や森など湿気が多く森としての代謝が活発に行われているところは、カビの胞子が室内空気の60倍も多い。これをどう見るか?屋久島の森は、いつも靄がかかるような多湿で人間が住むには過酷な空気ではないとか思うが、心地よい空気が流れているというのは、その場所の雰囲気から決定されるのだろう。おいしいと感じるのと体に良いかどうかは同じではないと思う。


床の素材

2日に完成見学会を終えた。お越し頂いた皆様、ご協力頂けたN様にお礼申し上げます。

この見学会で確信したのは、「檜の縁甲板」の床は、長時間立っていても疲れにくいこと。今回のB邸見学会では、1階床が当事務所一押しの「アドモントフロアー」。2階が「緑の家」標準仕様の檜の縁甲板であった。いずれも無塗装で針葉樹系の木(所謂柔らかい木)。連続立っていた時間は昼食休憩15分を含む7時間。最後の2時間くらいが疲れがたまり、床の素材によってどう違うのか比較しやすい。当事務所の所員と一致した見解は、2階に行くと足の疲れが和らぐと言う事。なぜだろう?同じ柔らかい木で、表面温度や熱伝導率も変わらないのに・・・。そこで檜の縁甲板とアドモントフロアーとどこに違いがあるか考えた。すると2階の檜の縁甲板は無垢の天然素材のため、貼り上がりの表面に微妙な凹凸ができる。この凸凹が刺激になるようだ。(そんな健康スリッパもあったような・・・)一方アドモントも天然木ではあるが、年間の湿気変動による木の寸法が変化起きないように、3層無垢構造に加工してある。このため貼り上がりの床表面は、まったいらになる。(これが良い特徴であるが)

考えてみれば、我々のご先祖様は、何万年にわたり土の上(地面)を歩いてきた。土にはまったいらな地面は存在せず、凸凹していてあたりまえ。この凸凹がある前提で足の裏が造られてきている。そう考えると分かりやすい。足の裏で感じる凸凹がきっと心地よいので疲れにくいのであろう。多分そういった科学的実験が過去行われているのではないかと思い、探したが見つからない。もし見つけた方は教えてください。勿論、反論文でもOKです。

折角の無垢の木の床。無塗装でかつ疲れにくい「縁甲板」を使用したいですね。ですが、見学会のように7時間も立ちっ放しという事は普通考えられませんから、アドモントフロアーの寸法安定性という利点で一押しという事は変わりませんよ。


今週の土日は見学会。是非お越しください。

これだけ前の見学会と今回の見学会の日があいたのは珍しい。8ヶ月ぶりでしょうか?。お待たせした皆様にはご迷惑をかけました。今回は三条市のど真中で、準防火地域といわれるところ。字のごとく防火性能の高い建物を造らなければならない地域。従って窓ガラスに「ワイヤー網入り」となり、開口部もいつもの大きい物はちょっと難しいが、そこは工夫で明るさと開放感を確保。

「緑の家」をお選び頂いた皆様はほとんど口をそろえて「見学会に来て、見て、初めてわかる良さがある」とおっしゃる。また今日ご契約させて頂いた建て主さんは、「3年前から色々な展示場や見学会に数え切れないほど行ったけど、長い時間家の中をを歩き見て廻っても「緑の家」は足が痛くならなかった。他の家はなぜか足が痛くなる」とおっしゃっている。「勿論トータルコストもこれだけの仕様で低めという事も大事な要素。是非おこし頂いて「見て、香、触って、歩き廻って」他社の完成した家と比較してみてく ださい。無論冬でもスリッパは入りません。素足でどうぞ!!詳しくはHPのここにあります。


驚き!公園の方が家内より60倍も多いカビ類が空気中にある。

皆さんの嫌われ者「カビ(真菌)」。梅雨時期にはカビの生育条件が良くなり至るところに発生する。生育状況が良いという事は、カビの胞子が多く空気中に浮遊している事になる。さて皆さんの吸っている空気は、普通公園の方が綺麗(定義は別として常識な範疇で)と思われている事と思う。それは車の排気ガスや燃焼ガスが少ないと思っているからだろう。普通の人にはそのとおりだが、カビのアレルギーや細菌類に弱い人はそうとも限らない。

続きを読む


最近のハウスメーカー

2011.01.24加筆緑字

当ホームページの「住宅最新NEWS」に取り上げたが、ひょんな事からある大手プレハブメーカーのHPへ訪れた。すると「基礎断熱工法を取り入れ、床下に蓄熱暖房機を設置し・・・」等とオーブルでは見慣れた言葉の商品があった。しかしこの商品では5年後にはクレームが多くなり、消滅商品になると私は推測する。というのは、床下に暖房機をを入れるのは快適性と衛生面との諸刃の剣となるから。詳しくは上のコラムを読んで頂きたいが、簡単に説明すると、「床下は絶対と言っていいほどお掃除する事の無い空間。そこに新鮮空気や暖房空気を循環させたりする事は、不衛生極まりない。新築時は良いが、10年も経てば昆虫の死骸などは至るところにあるだろうし、塵や埃、時にはカビもあるだろう。そんな空間の空気を室内に循環させてどうするつもりなのか?一番綺麗な空気は外気で、それをいかにダイレクトに入れるかがポイント(定期メンテナンスのされたクリーンルームは例外)なのに・・・。また床下はそのほとんどがコンクリート。このコンクリートは長い間「灰汁臭」と呼ばれる独特の異臭を放つ。本気で大量販売する商品とは思えない。どうしたの大手プレハブ!!また得意の数年で方針(商品)転換か?


2009から床下暖房を推進する立場に変わりました。
なぜか?
まず最初に、床下暖房の家は床下には上のような換気扇がありません。
これは・・・
床下エアコンが夏は除湿も行ってくれるからです(冬は暖気を送り込む)。
建築当初の特に1年は、コンクリートから湿気が多く放散されており、これを排
出する目的及び床下の灰汁の匂いが室内に侵入する事を防止するため換気扇を設
置しておりました。
ところが定期メンテナンスで伺っている時に、床下を積極的にお使いになってい
る方の家の床下が匂わないことに気づきました。積極的に使っていない家はやは
り灰汁匂いがします。つまり、床下に換気扇をつけてもまんべんなく床下の換気
がされているのではなく、ある一部だけが換気されている状態なのでしょう。当
たり前ですよね。1階床と床下は気密処理されていないので好き勝手な隙間から
床下へ給気され、それが仮に床下換気扇の近くだったらショートサーキットされ
床下内でまんべんなく換気が期待できないからです。
一方積極的に使われる家は、まんべんなく床下の空気が入れ替わっているため、
灰汁の匂いがしません。確かにコンクリート打放しの家(RC住宅)でも、一年く
らいたてばあの灰汁匂いは殆どしませんから。
ようは私の間違いだったのでしょう。これで床下内空気が綺麗と言えるためには
行う事は「定期的の掃除」だけになります(防腐防蟻剤塗布は論外)。
こちらは高床なので簡単に解決でき、それで今は床下暖房を勧める事ができるよ
うになりました。
以上修正し訂正させて頂きます。

最近・・・。

最近の話題

1.車のリアシートのシートベルト義務化が来年スタートと知った事。

これは結構な事。いつも目を覆いたくなるのは、走っている車の中で、小さな子供が助手席にシートベルト無しで座っていたり、リアシートで立っていたりすること。酷い時にはダッシュボードに座っている子供もいる。運転しているお母さん(時にはお父さん)はしっかりベルト締めているのに、子供はシートベルトなし。シーベルトは万が一衝突した時に身を守る命綱。車におおらかな規制の米国でも、子供にシートベルトをさせない親は、幼児虐待とされ、親権を一時失う州もあるくらい子供の安全性に厳しい。リアシートベルトの義務化でこういった光景が少なくなる事を期待したい。

2.建築される家の棟数が、6月20日以降少なくなったと報道された事。

これは建築確認申請が6月20日で改正され、法律に合致する事を図面に厳しく記載されるようになったため。と書くと「そうだよね」となるが実態は、建築基準法違反しているのでその是正が大変。つまりいつも法律を守っている家ばかりつくっているのではないという事。恐ろしいことである。

3.釣りで「スズキ」約56cmを釣った。

全く個人的な話で申し訳ないが、釣りを始めて4年目でようやくタモにようやく乗る魚をゲット。これも師匠(8年くらい前の建て主さん)に場所と極意をを教わったから。ありがとうございます。


工事監理で思ったこと。②

工事監理とは、設計図と現場が同じであるかどうかをチェックすること。これは法律で定められており、100M2(30坪)以上の家のばあいは、建築士の資格が必要。とここまでは何度もご説明している。さて、2年前に建築業界から始まった「偽装問題」は今では全てといっても良いくらいの産業界をもまきこみ、毎日のように「偽装」や「偽り」などの問題があちこちから噴出している。しかも発覚の発端がほとんど内部告発という情けないもの。つまり行政のチェックはほとんどパスという事。偽装や偽りを無くす一番の近道は、違反者への「厳罰処置」に尽きる。しかし建築業界では様々なチェックの法律を追加することで「偽装」をなくそうとしている。しかしこれでは根本的解決にはならない。特殊法人等の団体を増やし余計な手間隙が多くかかるだけ。つまり正直に業務を行っている人にまで、手間隙の費用負担をかける。これでは正直者が馬鹿を見る世の中になる。

住宅(建築物)は、本来建築基準法という立派な法律があり、その中で欠陥住宅が防止できる工事監理という制度があるにもかかわらず、さらに行政や他団体の現場検査がたくさんある。まあ、2重3重のチェックはとても良い。特に利害関係のない団体が交互に見ることは建て主にとって心強い。しかし2重3重のチェックが利害関係のある人が見るという事はほとんど意味のないことになる。しかし実際それが行われている。具体的には私ども手伝う家のほとんどが住宅性能保証制度に登録するが、この制度に登録すると2度の第3者による現場検査が行われる。一度目は基礎配筋時である。私どもも工事監理者として配筋検査をするが、この度、利害関係の大有りな2重チェックを体験することとなる。

新潟県では(財)新潟県建築住宅センターがこの住宅性能保証制度の窓口となり配筋検査の検査員を派遣する。ところが今回は、この検査員がこなくても良いらしい。というのは、この住宅性能保証制度の会社「財団法人 住宅保証機構」が定めた特定団体(このページの一番下)に加入している会社の人が、この配筋検査をする講習を受け、その方が現場配筋検査する事で建築住宅センターから派遣される第三者の検査員が見なくてもOKだそうだ。つまり施工している会社がこの特定団体に加入しており、その会社の中で配筋検査の講習を受けた人がいれば、第三者によるチェックは必要無しで、身内のチェックとなる。これでは第3者チェックとはいえない。事実その会社の施工物件の工事監理として基礎配筋を見に行ったら、底板スラブの下主筋のかぶり厚が最低6cmなければいけないところ全て4cmだったため是正するよう指摘したのである。その仕事があんたらの仕事だろうといわれそうだが、なんとも情けない話。これは力のある建設業者の集まりの特定団体と財団法人住宅保証機構のコネクションによるものだろうか・・・。


床暖房の評価の正しい評価を

正しく評価するのは難しい。といつもお世話になっている先生から聞かされてきた。「評価」を大辞林で調べると「物事の善悪美醜の価値を判定すること」と書かれている。価値は比べる条件で変わる事は多い。ある条件であるとAよりBが優れているが、条件を「少し」変えるとBよりAが優れている事は多々ある。

さて表題であるが、日経ホームビルダーの2007.09号の「広告企画」と小さく書かれているところ ←ここポイント に「最新評価で検証する床暖房の性能」と題し、某大学の教授が実験結果にもとづいた結果をトーク形式で載せてある。それによると「床暖房はエアコン暖房より3割少ないエネルギーで同等の快適さを得られる」と締め括ってある。ちょっと待ったー。私はこのトークの根拠となった実験の論文発表が空気調和衛生工学会の9月大会で発表される事がわかったので(実は同じセッションで私も発表した)、その論文発表と質疑応答を直に聞きいたがとても正当評価ではない気がした。というのは、ある大学の先生が「この実験条件は、床暖房に大変有利で一般的にこの体制でリラックスをずっとしているのは変。通常よく見られるソファーに座った条件で実験を行い2つを比べて評価すべきではないだろうか?」すると発表者は「その通り。ですので他の条件でも実験中」と応えた。

くもってその通りで、写真のようにその実験の人の状態では、暖かくなる床に人が一番接触しやすい条件である。(左のグラフはコメント覧で紹介した論文から抜粋)つまり床の30度近くの床温度がダイレクトに人に伝わるというもの。また人がこの写真の状態でリビングにいるだろうか?クッションもないのでお尻が痛くなってたまらないのではと思える姿勢。正しい評価というには無理がある。この某大学の先生は、正しい評価曲げなければならない理由(コネクション)があったのだろうか?共同研究者には某大手ガス会社の社員の名前があるが・・・。やはり他の条件の結果を待ってトークする事が正しい評価ではないだろうか?そうしないと一般実務者には誤解を与えるはず。大学は税金の補助を受け研究をしているはずである。中立性という箍が外れたら大学の研究評価は無意味ではないかとさえ思う。(実は当HPの過去掲示板に書いてあるが、床暖房とエアコン暖房は、快適性が同じという条件では投入エネルギーに差はない実験結果を知っているのである。)

そう、問題はこの広告企画記事を見て、「そうか。床暖房はやっぱり3割も省エネ」と言って販売の資料にされること。実験結果は正しいかもしれないが、正しい評価といえるだろうか?しかし日経ホームビルダーもなかなか。ごく小さいとはいえ一応「広告企画」と謳ってあって、記事ではないとされている。なるほど。納得であるが、ぱっと見、記事に見える。

この論文はここにおくので、見たい方はどうぞ。 2008.08←出所の使用注意を良く見たらインターネット上の複数利用は禁止されて事がわかり、リンクを削除します。メイルではご案内できるので興味のある方はご連絡を。


工事監理で思ったこと。

最近は、同時に様々な建設会社さんといっしょに仕事をさせていただいている。それぞれの会社の社風があり勉強になる。ワンマン性が強い会社は、一見、協力業者さんが統率されあざやかと表面では思えるが、実際はその協力業者さんの裏表がはっきりしている。現場の実務者が平気で「建築仕様を落としてもよいか」などと言ってくる。逆に組織的になっているところは、一見現場はたより無さそうだが多少まちがっていてもしっかりと最後まで仕事をこなす感じ。また、組織的でなくとも社長さんの人柄(人相)の良いところは、協力業者さんも最後まで真面目に仕事をこなす。私の仕事は人生そのもの。やはり真面目な会社が好み。

しかし、工事監理が重要と改めて感じる。工事現場は様々な人の集合で個性もいろいろ。全体的にコーディネイト(指揮)できる設計者、それを確かめる工事監理者は重要。(工事監理とは図面と現場が同一であることを監理しその責任を持つ人。現場監督とは、現場全体の業務を把握し段取り、工事範囲、内容を監督しその責任を持つひと。)


電球型蛍光灯の進化

  家庭用照明には大きく2つの発光方法がある。いわゆる白熱球と言われエジソンが販売したフィラメントの加熱で発光するするもの。もう一方は蛍光灯といわれ水銀ガスのなかを電子を飛ばしてその衝突で紫外線を発生させそれを可視光として変換し発光させるもの。白熱灯は点光源で影がしっかりとできるが、消費される電気のほとんどが熱となるため、蛍光灯と同じ明るさを得るのに3倍以上の消費電力を使う。ということは蛍光灯の方が同じ明るさを得るのに白熱灯の1/3でよいということ。だから省エネになる。ちなみに照明器具は電気を使うがその効率は白熱灯で10%残り90%は熱などに、蛍 光灯は25%で残りは75%は熱などになる。最近ではLEDという照明器具があり変換効率は90%近くもあるそうだ。

随分前(8年くらい)に当サイトや季刊紙で紹介しているとおり、当事務所では白熱球を電球型蛍光灯に変えることを勧めてきた。それが今年になって地球温暖化防止の観点から、国では来年の照明器具のカタログに白熱型の器具の掲載をやめるよう業界団体に申し入れる決定した。それに伴い従来電球型蛍光灯の弱点とされている、ON、OFFの頻繁におこなわれる場所での寿命が著しく縮まることを克服した商品がパナソニックから発売された。これでトイレ等のON、OFFが一日に20回以上もおこなわれるところにも使用が可能になったか?具体的なその商品のことはここのメーカーサイトを。それによるとこの商品の点灯寿命は10000時間、点灯回数は3万回となっている。すると1日に25回点灯するとして3年くらい。3年なら1日9時間点灯でようやく点灯寿命とON、OFF寿命が釣り合う。だからちょっと不満足。ON、OFFを1日15回なら5.5年はもつ。すると1日5時間でなんとかまあ許せるかなという判断。1日10回程度なら8年程度。このくらいでようやく実用的。すると夜10回程度のON、OFFする家だったら効果的で温暖化防止になる。かな??

今までの電球型蛍光灯の常識からすると、電球型蛍光灯は普通の部屋に使っていて2年くらいという感覚。それから考えるとずいぶん寿命の長い商品。ただしこのメーカーのこの機種のみであり、最近ホームセンターで販売される安価品からみると3倍くらいの値段をどう判断するか?皆さんいかがですか。ちなみに写真は自邸の器具です。風呂、トイレ以外はすべて電球型蛍光灯です。


心の成長

真面目なタイトルです。

先日ラジオである50代女性が「家の長女(娘)は子育てが出来ない。娘は自分の2歳の子供が泣き出すと無性に頭に来る。全く可愛くない。と言っていた。私はどうしたらいいんでしょう?」するとコメンテーターは、「お母さんが娘の心をしっかりと今まで受け止めていないで来てしまった。だから娘は自分の子供を授かって子育てしようとしたとき、自分が母の本当の愛を知らないので心に安心感がない。母の愛を知らない。すると娘が泣くとにどうむかったらよいかわからない。子供を守ろうという一番基本的な愛情が育まれなかったのでしょう。お嬢さんは体と年は大人で仕事もよくできるでしょうが、心はまだ子供もまま。今こそお嬢さんをしっかりと受け止めて愛してあげなさい。それは「どんな事があっても、私があなたを守るよ」という言葉と態度です」だった。お母さんは、その娘が「私には子育ては無理。仕事に復帰したいので実家に帰って子育てしたい」と申し出た時、「子育ては誰でも大変なもの。がんばりなさい。」と言ってしまった。そこでコメンテーターは、「それは一般的な愛のない言葉。母さんは、自分の娘がHELPサインを出しているのだから「直ぐに戻ってきなさい。あなたが困っている時はどんな事があってもあなたを守る。」と言ってほしかったに違いないと。」

私も全くそのとおりだと思う。子供にとって最大の安心感は、「お母さんに守られている」という事。その安心感があるから心が安定するのだ。最近の話では、大相撲の入門弟子が、その環境がきつくてもうだめだと家に戻った時、親は「もう少しがんばれ」と送り出してしまいその次の日に亡くなってしまった。親は会見で「一番だめな親だ。子供を守れなかった。わかってやれなかった。」と泣いていた。子供は親に送りだされた時どう思ったのだろう。「どうして僕をわかってくれないの?僕はもう苦しい。」と感じたと思う。そして生きることを諦めたような感じで命を落としてしまった。(本当に逃げようと思えば、縄で結ばれていない限り、相撲部屋から警察に駆け込むぐらいのことはできると思うから。)

私の妻はある事件(ブログに掲載した幼稚園事件)をきっかけにきっぱりと娘に言い切る。「万が一いじめやつらい事があったら、最後は絶対私が守るよ。」この言葉を横で聞いていたとき、私の心が温かくなった。(熱くなった)そして私は心で「妻が守いきれなくなったらない時は俺が家族を守るよ」と。ここで言葉を発して言う事ができればもっと私の心は成長していると実感できるのだがまだまだ心の修行が足りないないだめな父親。心での言葉となった。

親(社会)は子供に対し心の成長(豊かさ)も責任を持って育むことが、次世代に繋ぐ大事な使命と思う。私は23歳まで冒頭の娘のような気持ちがあった。だからわかる。子供の心の成長は、その子が望めば年月ではなくある一瞬で豊かになる事もできる。


電気自動車、バイクの難しさ。

私が最初に運転した乗り物は原付の「パッソル」(ヤマハ製)。当時はホンダのロードパルがヒットし、原チャリのブームが始まった頃。しかしロードパルではあまりにも・・・と思い、発売されたばかりのパッソルを買った。(ぺスパがほしかったけれど、価格が高くて手が届かなかった。)それから25年以上経ち一時廃番となったパッソルが電動バイクとして帰ってきたニュースを見たのが2年前。ほしいなーと思いつつ20万は高いと見守り続けてきたが、この度、販売中止のニュース。原因はバッテリーの耐久性に問題があったようだ。携帯電話やノートパソコンで体感していると思うが、バッテリーは比較的寿命が短い。2年くらい使うとヘタリ、2~3年くらいで当初の半分くらいしか使えない。パッソルも同じだったようだ。バッテリーは高く2~3年で交換していたら維持費がとても現実的ではない。携帯やノートパソコンのように途中で使えなくなっても諦めがつくが、バイクという用途から、途中で止まったら押して帰るか、運搬引取りとなる。これがクレームとなったらしい。

ではバッテリーで動く自動車といえばプリウス!!これが現在も大ヒットしていて更に販売車種の拡大を狙う事ができるのは、充電をするプログラムが優れているから。乗っていても思うし、トヨタさんの情報でもプリウスのバッテリー消費や充電のの仕方は、そのほとんどが最大容量の半分前後で頻繁に行われる事による。つまり満タンや空にほとんどしない。(1週間1回くらい強制満タンモードが行われる。)このようにハイブリッド車は、車に仕込まれたソフトが何時充電するかを決めるので持ち主は関与しなくていいし、関与できない。ところがパッソルを始めとする純然たる電気自動車(バイク)は、充電を所有者の判断で行う。すると最適な充電方法から外れバッテリーの寿命を著しく縮めてしまう。満タンにしなければ走行距離が縮まるので何時でも満タン。この充電方法ではやはり限界は500回から1000回でバッテリーがおかしくなるのであろう。(携帯電話のように)つまりバッテリーの高容量が安価出来ないかぎり、電気自動車が主流になる可能性は低い。バッテリーの状況を踏まえ現実的な提案をしたハイブリッドの開発者には拍手してあげたい。

PS今年から自家用ハイブリッド普通車には国からの補助金が出なくなったことは残念。写真はハイブリット車の充電や放出を示すモニター。


住居内のダニ、カビは性能の良い家が少ない。

今年の建築学会で発表となった論文で面白い物を見つけた。論文名は「カビ・ダニの実態と建築的要因に関する調査 連報3」である。ダニ・カビと建築的要因の研究は、まだ多くない。巷の話では、「住宅の高気密高断熱化がカビやダニによる影響を多く受ける。」と言われる事が多い。ところが今回の研究では、結論として「断熱(気密)化と換気確保による室内の湿度制御と掃除等の基本的な対策がカビ・ダニ等の抑制に寄与する」と締めくくってある。

当サイトでも何度か取り上げたが、冬の相対湿度抑制(高断熱化が、壁、床付近の温度と部屋中央部の室温との温度差をなくす事で壁、床付近の相対湿度が下がる事)と機械換気、そして掃除が重要と訴えてきた。そのことが実証された感じである。自然重視派を目の敵にしているのではないが、実際我々の暮らしは、既に暖房無しでは生活できないくらい日常的なものになった。この現実をしっかり受け止めると、中途半端な断熱化はお奨めできない。本当に自然派住宅を考えるなら、社寺仏閣のように一切暖房せず、冬でも隙間風が入ることに耐え忍ぶ生活をするか、住宅に囲炉裏を設け、室内で木を焚くことで日常的にホルムアルデヒドを発生させ、建物に満遍なく浸透すれば、カビやダニ等の影響を受けにくくなる。はず・・・。しかしこんな事を多くの人に実行してもらう事は現実的ではないし、大正時代以前の暮らしに戻れるはずはない。

注・・・自然重視派とは、家は昔のような素材と造り方が良くて、機械換気や高断熱高気密住宅を否定している人(団体)。または中途半端な断熱と気密が良いと唱えてつつ、自然素材で中途半端な断熱住宅を薦めている人(団体)。

論文原稿はここに置くので、原文を見たい方はご参考にどうぞ。ちなみに調査対象住宅モニターは、「主にインターネット及び建築専門誌媒体を通じた公募により、間取り略図等を書けることが条件」であるので一般との多少のずれはあるかもしれない。


急に・・・。

寒くなりました。急に・・・。寺泊の今日の6時の気温は14度。内地ではもっと冷えたのではないかと想像します。寒さに弱い拙宅住民はなんと暖房(エアコン)をON!!。数日前までは冷房ON!!だったのに・・・。エネルギー削減が求められている昨今に、こんな時期から暖房を使う私たちはわがままと言えると思います。が、やはり急な寒さには勝てません。

ところで最近寺泊から出雲崎まで海岸沿いを娘とサイクリングしました。気持ちいいですね自転車は。自分の足だけで10km以上離れた町までぶらっと出かけられる乗り物。自動車で移動するエネルギーを自転車でエネルギーゼロにしたことで、暖房用エネルギーを使った分を「チャラ」にしたと勝手に思ってます。

写真は拙宅バルコニー前から見た今朝の海です。


エアコンの水漏れの原因はカビ(バクテリア)

2008.02.28日赤字加筆

最近、自宅でも事務所でもエアコンの室内機吹き出し口から水が垂れる事(不具合)が多い。S社サービスエンジリアニングよると、全てドレイン配管内のカビが原因。なぜカビが生えたかというと無理なドレン管(結露水を排出するための管。冷房時は室内機の中にある熱交換器フィンで必ず結露する。この水を集めて外部へ排出するためのもの。)の配管方法とドレイン管そのものにあるらしい。住宅用のドレイン管はフレキシブル管といわれる柔らかい掃除機のホースのような蛇腹管である。最近の内部ドレインは下の写真の断熱ドレインでこれを使えば詰まりは少ない)この蛇腹のくぼみに水がたまり、乾きにくいとカビが成長するとのこと。ドレイン管はエアコン取り付け業者から工事して頂いているので、勾配などは間違いないと考える。が、しかし当事務所ように24時間つけっ放しように使うと、ドレイン水が乾きにくいとのこと。「この場合はドレイン水が流れやすいように勾配をつけなさい」というのがS社サービスエンジリアニングの回答である。私は、このような蛇腹配管ではなく、くぼみのない塩ビ配管にして、少しの勾配で水が流れるようにするのが良いと思う。なぜならエアコンの配管が極端な勾配で露出するのは美観上好まないし、設置自由度制限されないから。例えばオフィスの天井カセット式エアコンのドレイン管は塩ビ配管で、そのため設置自由。住宅エアコンも美観上考えてそうなればと思う。

しかしカビとはすごい。ドレイン管は直径16mm以上ある。直してもらったらそのくらいのカビ球がでてきた。ちなみにS社の人は、専用の吸い取り機を忘れたため、ドレイン管を口でくわえ吸い出したが、勢いあまってドレイン水が口に入り込んだ。仕事とはいえ、頭が下がる思いだ。

←隠蔽配管や内部配管時に使われる断熱ドレイン


夏の終わり

お彼岸で暦ではすっかり秋なのだが、今年はいつまでも暑い。気温は32度で真夏の35度に比べれば低いのであるが、太陽が夏より傾き、ずーっと横から照りつけるため、体への受光面積が夏より高く、ほてるように暑い。夏はもっとむあっとした暑さであるが、今の暑さは焼けるような感じ。

週末は寺泊で過ごすことが多く、今も窓を全開で虫の調べと波のハーモニーでこれを書いている。週中は事務所のある三条に泊まるが、こことは違い車の音で虫の響きはかき消される。そもそも大変騒がしいので、窓を開けて寝ることはほとんどない。しかしここはキャンプのテント泊のように、大自然のコンサート会場で、アンコールの要請がなくとも朝まで演奏が続く。心が静まる大事な一時。感謝!!


仙台での空調学会終了

タイトルと趣の違う写真。実は阿賀野市にあるラーメン店「マルコポーロ」のラーメンである。なぜこの写真が・・・。実は今回の学会が仙台で行われ、そこで食べたラーメン(味よしというお店で30年以上前からあるラーメン店だとの事)の鶏ガラスープと細めんがとてもおいしく、私の好きな「マルコポーロ」のラーメンを思い出したからである。私は基本的にあっさり系のラーメンが好きだ。こってり系も生まれが三条市だから勿論好きだが、最近はあっさり系がよい。マルコポーロのラーメンは、こってり系が好きな人には「何これ?」となるくらい繊細な味。運ばれてきたときの最初の香り、スープ一口目から鶏のうまみと八角やしょうがのほのかな残像が感じられ深みがある。固めの細めんとの相性がとてもよい。スープが最後の一滴まで飲める数少ないラーメン。

さて、私はわけあって建築学会や空調学会で論文発表するようになってから早4年、一応今年限りで発表は終了する。現在進行形での研究は終了したということである。が、我々建築士や専門分野で人を教授する立場の方は生涯研究者となるだろう。ある物事を注意深く見ることや、突き詰めて考える事はとても楽しい事。世の中では無数の研究が行われており、時には過去に同じ研究がされていた事を見つけられずに同じ研究をしていることもある。それが個人的な趣味であれば良しとなるが、公的に近い機関ではとてももったいない時間とお金が消費される。私がお世話になった先生は、研究テーマで大事なひとつのことは「オリジナリティー」とおっしゃっている。「過去に同じ研究がされていて、同じ結果出るなら、そんな研究は趣味の範囲で行え!!」ということであるが、今回の学会発表でもそのようなことを求める質問を耳にした。過去の諸先輩たちが行った研究をしっかりと調べ敬意を払えということなのだろう。そのとおりだと思う。


シュタイナーパステル色彩の「緑の家」新パンフレット完成間近

約10年間使いつづけたパンフが無くなったので、新パンフレットを製作していたが、ようやくもう直ぐ完成。といっても内容はほとんど10年前のまま。別に手間隙を惜しむためにそうしたのではなく、変える必要が無かったからである。これはとっても誇れることと思っている。つまり10年前に「緑の家」を建てて頂いた方が再びこのパンフレットをご覧になっても、「ほっと」するのではないか?流行に流されず先見の性能と素材をご提案し続けて来た証。床の無塗装材も、床下収納も、白い壁もそのまま。変わったのは写真の差し替えを行った事と、ページ数が4ページ増えた事。

全体的に白を基調としシンプルに仕上げた。(全ての版下構成は事務所内(笹岡)で行った。)表紙デザインスケッチはアトリエ「バリエ」(・・・妻です。)にお願いし、シュタイナーの色彩理論に基づいたパステル画となっている。とても穏やかで且つ元気の出る綺麗な色彩。今までのパンフレットをお持ちの方も、ご興味があればどうぞご請求ください。(カタログ在庫を切らしている時期にご請求があり、現在最作中とお伝えしたら残念がられておりましたので。)


寝てるひまもなく・・・。

昨日の夜、福岡(学会)から帰ってくる飛行機のなかのこと。ほとんどの人は寝ているか雑誌などを見ているが、私と直ぐ後の席の子供は窓の外に目が行ったまま。「すごい!すごい!」と子供が雲を見る。私もすばらしいと思い、何度もシャッターを切る。ここ数年、飛行機には年2回くらい乗るが、いつも雲の上はわくわくする。まるで昔観た「天空の城-ラピュタ」の一場面。文明の豊かさで見ることのできる非日常的な風景に心躍る。恥ずかしいが、子供とおなじである。


間違いです。ゆかりの家

今日は福岡で建築の学会が行われているが、その学会で論文発表するために飛行機に乗った。普段目にすることのない経済新聞を機内で読んでいたところ、半紙広告で「緑の家」と書かれていて手が止まった。なんと積水ハウスの木造住宅で新商品「緑の家」(ゆかりの家と読む)があった。なんと言う間違い。「実は「緑」ではなく「縁」だった。(お騒がせしてすみません。)ということで次の日に削除しました。


中越沖地震について

昨日柏崎市で震災を受けた当事務所の建物の詳細な診断チェックを行った。その現場に向かう途中で、「危険」、「要注意」、「調査済」と3種類の応急危険度判定調査結果の張り紙が、各家やビルに張ってある。「危険」と張り出されたり、家が崩壊している建物のほとんどが古い建物。崩壊していない建物は人命を可能性が低いけれど、崩壊した建物は命を奪う凶器になる可能性が高い。阪神淡路大震災が起こった数年後に、耐震補修費用としてある金額が補助される自治体が多くなったけれど、まだまだ小額で、とても耐震改修する気になれない。今回の地震で、「危険」、「要注意」、を張り出された家や建物は軒並み古く、高齢者だけ住居しているの建物も多い。もう少し国が法律を改定して、ある程度強制権のある内容とセットで補助金を捻出しても良いのではないだろうか?柏崎市の建物被害総額が1711億円。半壊以上の棟数が4117棟。仮に耐震補強の補助金を一件あたり100万とすると41億円にしかなからい。100万補助があれば、耐震補強する気にもなろう。耐震補強が必要と認めれたのにもかかわらず、耐震補強をせずに全壊した住居には国の税金は使えないという事を主張していた学者もいるくらいだ。

さて調査結果は家本体はほとんど問題なく、外構の石貼りの床の階段、アプローチにヒビが入り、こちらが補修費用がかさむような感じある。家本体の若干の被害として家中央の基礎立ち上がりにクラックが2箇所見つかった。他は仕上げ材の若干の損傷。建物の傾きは保証内であり問題なかった。クラックが見つかったのは、家の外周部ではなく中央部の基礎である。たぶん「緑の家」の高基礎仕様だから見つかったのだろう。普通の低い基礎では、歩腹前進しか行けず、一軒一軒そのような調査が行われているかどうか疑問である。そして肝心の地震保険は、外構の損害は該当しないということがはっきりとわかった。2度の地震を経験しているものにとって、よほど地盤が悪い地域を除けば建物損害は微小で、外構やアプローチ付近に細かい被害が集中する事(お金がかかる)がわかる。是非地震保険も外構等、建物の付属物にまで及ぶように改正してほしい。(←保険とは相当過酷な状況で効果があるものである事を再認識)


土台の樹種について考える。

  「緑の家」では土台の樹種に「米ヒバ」を使っています。土台と基礎と混同して表現される人がいますが、柱の下にある横になっている木が土台という部材です。

土台に米ヒバを使う建設会社は、最近増えてます。チラシやカタログなどではその理由を、「米ヒバは防腐・防蟻効果が高い樹種であるた め」とあります、まったくそのとおりです。が、防腐・防蟻効果が高い材料は世の中に沢山あり、その中でもコストが高いのが「米ヒバ」です。コストの安いもので、防腐・防蟻薬剤を塗布、染み込ませたPGスケヤー土台があります。防腐・防蟻効果に差はありません。ではなぜ「緑の家」ではあえて米ヒバを使うのでしょうか?右の写真を見てください。土台を基礎に伏せる前に、アンカーボルトの穴を現場で必ずあけます。なぜ工場で開けないかと言うと、アンカーボルトの精度は±10mmはあたりまえだからです。鉄鋼造ではもっと誤差が少ないですが、木造の場合、土台が加工しやすい木であることと、アンカーボルトの数が50以上になる事も当たり前で、そのためシビアな精度でアンカーボルトを設置するよりも、前述の誤差でアンカーボルトを施設し、土台の穴をそれに合わせて開けた方が  効率が高 いからです。

このように現場加工があるため米ヒバを選んでます。つまり現場で穴をあけてところは、その木自体が防腐・防蟻効果が高い物であれば、防腐・防蟻剤を塗布する必要がないからです。ところが防腐・防蟻剤を染み込ませた上写真の土台は、外部からおおむね10mm以上のところは薬剤が染み込んでいないため、改めて現場であけた穴に防腐・防蟻剤を塗布しなければなりません。(白蟻とは薬剤のないところから侵入する事が多いと聞きますし、事実公庫の仕様には記載があります)。

私どもは正しい設計、施工の工事監理をおこないたいため、アンカーボルトの穴がいくらあろうと、薬剤塗布チェックしなくて良い「米ヒバ」を選びました。住宅業界では最近、第三者監理というもの行われておりますが、土台が米ヒバでなければ、一日中付きっ切りで現場にいなければなりません。果たして付っきりで見ているのでしょうか?見ていませんよね。この監理コストを樹種に当てればよいと判断し、材料が多少高くても米ヒバを選びました。米ヒバを土台に選んでいるメーカーも、同じ理由があると思いますが、その事には触れません。なぜかは、米ヒバを使っている自社現場だけではないので主張できないのか、そもそもこの事をわかっていないかです。


無添加=安全か?

最近「無添加です。だから安全です」と大々的に広告しているものの多いこと多いこと。そもそも無添加という言葉は広辞林(20年前)には記載されていないが、添加とは次のように記載されている「添加=働きをよくするために添え加える事。また添え加えること」つまり添加物とは本来よい働きするものである。しかし現代はなぜか添加物というと悪いイメージとなる。その色眼鏡的な感覚が問題である。

添加物というと真っ先に思い浮かぶのは、「食品添加物」である。この食品添加物の定義は「加工食品をつくるときに使われる水以外の原料のうち素材となる食品の他に使われるものを食品添加物と考える事ができる」(日本食品添加物協会より引用)。ところが添加されていてもその添加物が通常食品として食べられるものは、添加物と呼ばない。例えばかまぼこの中に塩やお醤油が微量はいっていても、これらは通常食品であるため添加物ではないそうだ。ここでキーポイントは「加工食品」ということと、「素材となる食品の他に使われるもの」ということである。加工=人間の手を加えたものとすると、加工食品の逆は自然食品となる。つまり自然のまま使えば添加物という定義はあてはまらない。建築では添加とか無添加かの定義は無いが、あえて強引にあてはめると、無垢のヒノキの床板は、加工されていないと考えられるので本来添加、無添加などという言葉は当てはまらない自然材料だ。緑の家ではこの床を使うが、ヒノキの床板が汚れや水シミが気になるからオイル塗るという事は、加工品となり、オイルがヒノキ床材に対して添加物となる。でも使う場所によっては必要な加工である。更にオイルの中に、オイル以外の成分物を添加すればそれもまた添加物となる。しかしオイルのなかには食品である亜麻仁油ように酸化発熱しやすい物があり、それを抑える物質を入れなくれば直ぐに消費期限となったり最悪発火したりする可能性もある。添加物があるおかげで安全性や使いやすくしているのである。従って単純に添加物=危険、無添加=安全とはいえないと感じる。

自然素材のままだから優れていることは無い例として昔の土壁である。土壁は、本来、田んぼ土が素材である。しかし土ばかりであるとヒビが入りやすいのでわらすさを添加している立派な添加物入り加工素材である。無添加物ではない。この添加物のおかげでよい土壁ができる。

ここから下加筆2008.08

添加物に対して正しい知識をもつ事が重要のように、家も正しい知識(法律厳守が最低基本)を守るビルダーが良く、イメージや言葉に踊らされないように。


海の幸

  まだまだ暑いですね。今年は梅雨明けが遅れた。で、前の海の水温も上がらずラッキーにもくらげがお盆というのにまだでない。そこでお盆中は海に娘と潜り魚を捕った。25cm~30cmのネズミコチが2匹と25cmが4匹、キュウセンが3匹、アイナメ1匹、タナゴ?1匹、不明種1匹でした。やはりとりたてをから揚げにするとうまい!!。この日以外では、黒鯛1匹、キュウセン多数、カレイ1匹だった。いつもの釣りより成果があり前の海でも結構取れるものだと感心した。写真のかぼちゃは近所からの頂きもの、漬物は菜園。ご馳走様でした。


無塗装の木がとりもつつながり。

一日に2度もブログを投稿するのは珍しいですが、題名のとおり無塗装の木で思わぬつながりで私の思いが成就しました。無塗装の木の肌に感動していただいたのは、三条にある幼稚園の先生です。この幼稚園にはとてもとても善くしていただき、私自身何か恩返しを出来ないかと考えていたところ縁あって幼稚園で使う無塗装のテーブル製作のお手伝いをする事が出来ました。

続きを読む


改正建築基準法の施行③

タイトル その③になります。

ある業界紙では、改正建築基準法が施行された事について、工務店、建設会社、ハウスメーカーにアンケートをとったところ、着工の遅れが出ている事例が半数近くあるに回答を得たと記載されている。これは法律自体が確認申請の返答すべき時間が延びたことで納得できる。しかし驚いたのは、住まい手にアンケートした質問事項に「確認申請後、間取りの変更に制約を受ける事を知ってますか?」との項目があること。当事務所では、住宅の基本設計に1~2ヶ月、実施設計に2ヶ月~3ヶ月かけるので、実質4ヶ月は間取り(プラン)を決定する時間がある。そのため今まで一度も確認申請後や申請中に間取り変える事はなかった。また確認申請を出すくらいなので間取りの変更という根本的なものの変更は無いものと思っていた。(自然災害、ご不幸やその他例外はあると思うが・・・)多分一般の建設会社やハウスメーカー等は、間取りの打ち合わせに時間をかけず、また模型や室内の展開図も無いので、建築が始まって現場を見てから「こんなはずではない」とか、「イメージどおりではない」という事で変更があるのだと思う。しかしそれは工事費が割高になったり、「もう出来ません」という返事が来るのだろう。できるだけ着手前に細かいところまで説明を受け、納得し、確認申請を出す事が結果的に思い描いた建物に近づく近道ではないだろうか?

冷静に考えると全ては建てぬしさんの資質で、オーブルデザインが良い設計をしている事ではないことに気づく。ありがとうございます。私どもを選んでくださった建てぬしさん。

話題は違うが写真は寺泊花火大会会場の砂浜の様子である。広大な砂浜にろうそくの行灯が並べてあり、ゆったりした花火大会である。皆「寝そべって」花火を見ている。この感覚は、市街地の花火と全く別物。


この夏は人が少ないか・・・

写真は拙宅の前の海岸の様子。日曜日にもかかわらず人出は例年の1/3以下くらいでしょうか?やはり柏崎沖地震でレジャー自粛しているのか、風評被害のひとつかわかりませんが、少ない事は事実。寺泊は観光で成り立つ町のなのでちょっと心配。のりきろう柏崎。明るく人をもてなそう寺泊。

きょうは寺泊花火大会。この花火大会は他のゴージャスな花火大会とは全く違い、質素!しかし広い砂浜でゆったりと見れる、そして職人が作る1個1個の花火をしっかり見れる(1個1個打ち上げるのだ)のが違うところ。少し暖かい海風を最初は感じつつ、帰り頃にはほてった体を冷ます陸風も共にたのしんでほしい。駐車場は大きいので遅く着ても止められない事はほとんど無い。ゆったりとした花火大会をお探しの方には最高の雰囲気です。


またも大手住宅メーカーで強度不足の住宅

7月30日の日経BPニュースによると、大阪府の大手(大阪証券取引所第2部上場)のファースト住建の建てた(分譲)住宅の内32棟で強度不足が判明した。この会社は、構造計算を他社下請けにさせ、確認申請をだしていたらしい。強度の最低基準を決めた建築基準法数値の半分の家もあったとの事。今後は自社で構造計算をしチェックするとことに決めたとかかれている。やはりという感がぬぐえない。住宅の構造くらいその家の間取り(プラン)決定したした販売会社(設計者)が責任を見る事が出来なければ、この問題の解決は遠い。どうして住宅業界(新潟県内も含む)は、家の重要要素の安全性の確認を外注や下請けに依頼するのであろうか?

同じ日経BP7月22日のニュースでも、アーネストワンという住宅会社が、23棟の強度不足を発表し、その発表では外注の建築士が5人が間違っていたと、という発表を行い、自社販売住宅の構造責任を放棄するような発言が当たり前のように報道される。仮に自動車に置き換えると、「販売した車は欠陥があったが、これは下請けの工場の設計者にミスがあった」という事になる。そんな発表を自動車メーカーが行うだろうか?

家の販売会社が住宅丸ごとの責任を負う事が基本で、下請けが悪いとか、外注が悪いと言わんばかりの発言はどうかと思う。(現在は法律改正で販売会社にも責任を明確に追わせるようになったにもかかわらず・・・)    よい解釈に変えれば、それだけ建築士の仕事は自立しており、自己責任が大きく社会に与える影響が大きい業種という事になる。なるほど!!


感謝の気持ち

中越沖地震発生してから2週間ほど経過した。その間に色々な事を学んだ。その学びは感謝の気持ちがないと情報を間違えて捉えることにもなる可能性が高いと言う事。新潟県は今、地震による風評被害は大きいようだ。私の耳にも柏崎刈羽原発が事故を隠蔽していて、実は相当量の放射能を漏らしたなどと、発信元が定かでないインターネットのあやふやな情報を信じてしまう人がいる。しかしTVで写し出される汚染物質を貯蔵する水のプールからこぼれた水を、簡単な作業服だけでふき取っている原発作業員の姿を見れば、放射能が漏れて危険で、その事を隠蔽していると感じないはずだ。その姿は懸命にふき取る気持ちが伝わる。こういう危険性が高い場所で働く人がいるからこそ電気が不自由なく使えるととらえれば、誤報を鵜呑みにする事は無いだろう。すると反論する人がいる。高いお金をもらっているし、自分で仕事を選んだのだからその人に感謝する必要はないと。・・・とてもさびしい考えである。私は色々な人無しでは生きていけないことを知っている。自分では出来ない事をする人に素直に感謝し、しっかりと見据えれば、今何が危険で何が事実と違うかを適格に判断できるのではないだろうか?新潟県は放射能汚染はされてませんよ。ときっぱり!!

私は原発反対でもなく強い推進でもない。しかし原発以外に今の電気需要量を支える手段が無ければ、可動は勿論、今後の原発増設もやむ得ないと思っている。このブログも電気無しでは発信はおろか、書く事もできないし、冷たい飲み物も、水道水さえも飲めなくなる。現実を見た場合、電気無しではこの生活を維持する事は不可能であることは事実である。事故は絶対無くすことはできると言い切れないが、可能な限り0に近づけることはできると信じている。確かに不手際はあったが、今回の地震で原発が最悪の状態にならなかった事を感謝し、今後の安全性の確保にいかしてもらいたいし、自分でも肝に命じよう。


ついに新世代の自動車時代に!!プラグインハイブリッド

昨日ニュースを見ていたら、「トヨタ自動車がプラグインハイブリッド自動車を数年のうちに発売する。そのため現行のプリウスにプラグインユニットを載せて実験車を公開!!」と出ていた。とうとう次世代の自動車の幕開けである。プリウスは所謂ハイブリッド車であり、電気モーターとエンジンの併用で走る。どちらかというとやはりエンジン主体であるが、このたびのプラグインハイブリッドは、電気モーターを主体としたい構想。プリウスは新時代の前夜祭的な車だとすると、プラグインハイブリッドは本格的な新時代の次世代自動車と言ってよいだろう。そもそもプラグインとは、自動車を使わない夜(昼でもよいが)に家庭用のコンセントから駆動用バッテリーに充電をする機構を備えた車。今までも出来ない事はないのだが、バッテリーが小さいものだから最大でも数キロで電気を使いきりエンジンに切り替わる。そのため夜わざわざコンセントから充電しなくてもよい。しかし、バッテリー容量を6倍(数値はうる覚えです)以上にする事で10km以上モーターだけで走行可能になるそうだ。ちょっとした買い物であれば十分電気だけで走行可能。これで又一歩内燃機関から遠ざかる。是非早く発売してほしいものだ。この車が発売されたら、現在の初代プリウスから買い替えをする予定。と宣言してしまおう。


「もったいない」も時には注意。

最近「もったいない」という日本語が世界で通用する言葉となりつつあるようだ。日本人には昔から「もったいない」ということがあった。資源の限られた島国だからであろうか?私ももったいないを実践しているが、今回は「ひやっ」とした。

私の乗るプリウスは、10万キロを迎えたとお話したが、タイヤもそろそろスリップマークがでてきそうだったので、交換することにした。タイヤを注文した日は、中越沖地震の次の日。高速道路を雨の中走ると思い、リスクを少しでも避けるために溝の深い新品タイヤにしようと思ったから。タイヤを注文してから高速で被災地に向かう時に、車の挙動がいつもと違う。多分道が地震でやられて小さい波うちがあるのか?とそのときは思った。次の日タイヤがきたので交換すると、写真のようにタイヤがバースト(破裂)寸前。ゴムはなくなりワイヤーででて、円形ではなく一部が飛び出ている。おかしい。スリップサインが出たばかりなのに・・・。それでバースト寸前は・・・。しかしよく思い起こすと、このタイヤはパンクを2度も経験し(現場に行くと釘やねじが敷地に落ちているのです)、そのとき直ぐに気づかないで事務所に戻ってきた事があった。そのときこのワイヤーが出ている部分をいためて、極部的な磨耗があったらしい。

廃タイヤはゴミにしかならないもの。(一部燃料として使えるが、コストが合わないらしい)←すみません。調べると結構リサイクル率が高い。廃棄料としてユーザーから頂ける事が要因か?(07.24訂正)だからできる限り使おうと思ったのがいけなかった。やはり寿命をよく考え、ケースバイケースで対応しなければ・・・。と思った。事故が無くて運がよか ったとしか思えない事であった。    


再び地震が地元に起こりました。

中越大震災から3年。再び中越で大きな地震がありました。お亡くなりになられた方のご冥福お祈りいたします。震災の被災者に心からお見舞い申し上げるとともに、被災地で復興に携わる全ての皆様に敬服そして感謝いたします。

今日被災地に入り、震源地の真ん前の当事務所で設計させて頂いた建物が、大きな被害がなかった事実を自目で確認したことで、建築士としてまた社会に貢献できる啓示を頂いたような気がします。工事に携わった全ての関係者に感謝しております。

写真は被災地から帰る途中に撮影した痛ましい住宅です。


地球温暖化の対策が急進行。その①

本日、地球温暖化の主たる原因であるCO2が実際どのように作用しているか?うる覚え(間違った認識?)だった事をしっかりと新大の先生からご教授して頂いた。ありがとうございます。

地球温暖化対策は、京都議定書が締結作成された1997年から日本で始まっている。しかし、この議定書に反対し、脱退してしまったCO2排出最大国の米国は今まで全く知らん顔。ところが急に温暖化対策を実行し始めた。先日はニューヨークの市長が、市内のイエローキャブは、10年以内に全てハイブリット車にすると宣言したり、ブッシュ大統領も温暖化対策に関心を示し始めた。どうして急に舵を地球温暖化に切り始めたか?これはあるサイトで書かれてあったが、「地球温暖化対策が商いになるから。」つまり経済的に大きな比重を今後占めると推測される。こうなると進展は非常に足早になる。つまり早く技術革新で地球温暖化対策を考えたところに大きなお金が流れる。一旦動き出す恐ろしく早い米国が腰を挙げたことにより、対策技術で少しリードする日本は、もっと早く真剣に国民一人一人が関心を持ち実行しなければと思う。なぜなら島国なのに自給自足率が30%以下という特殊な国だから。子供達の子供が子供をを産むとき(50年後)に産湯さえ心配なことにならないように我々から実行なければならない。私達の先祖祖先の努力によって今の文明や文化を築けたのなら、その恩恵や学びを子孫に伝えなければならない。

その②では、家のリフォームでの省エネ対策に補助金が出た!!ということを報告したい。


改正建築基準法の施行②

改正建築基準法の施行が6月20日があったことは、前ブログでお伝えした。今回の改正において木造住宅ではほとんど変化が現時点ではない。ところが平成20年12月までに大きくかわる。(らしい)

現在は、建築士の設計した普通の木造住宅では、構造の安全性に関わるチェックは行政では行わない。例えば、基礎の造り方、柱の位置、耐力壁の量、床の構成部材などの安全性のチェックである。つまりこれら構造の安全性は、設計した「建築士」にゆだねられている。だから建築士は構造の安全性をチェックしないのである???(めんどうだから・・・。また組織的に手間のかかることは下請け大工、プレカット屋にまかせるから)建て主から見れば絶対変だと思われる事が業界では当たり前。もし疑うなら最近家を建てた親しい人で、「家の構造計算書持ってる?」とか「床伏せ図や基礎伏せ図持っている」と聞くとほとんどの人は、「持っていないし、見たこともない」と言うだろう。しかしこの図面が無ければ、構造のチェックなど到底出来ない。しかしこの構造のチェックを今度は行政も確認するよということになる。当たり前の事になりそうだと思うのは私だけであろうか。

勿論、「事務所設立時の10年前から「緑の家」の建て主さんは構造計算書も基礎伏せ図も持っています。」と手前味噌。


1 105 106 107 108 109