①では下地の水引(水が浸透してしまうこと)調整にこんにゃくのりを使ったりして、漆喰自体には化学物質を入れない漆喰塗が本物とお伝えしました。
②では現代の漆喰下地の代表「プラスターボード」の場合、化学物質のたくさん入ったパテで目地処理が必要ない漆喰が本物の自然素材で、それは石灰モルタル(漆喰)であるということをお伝えします。
漆喰(石灰モルタル)の攪拌
石灰モルタルは漆喰と石の粉でできてます。古来からある日本の漆喰はこの石の粉は入ってません。変わりに海草のりとスサ(わら)が入ります。ちなみに外壁に使う土佐漆喰では海草のりは入っていません。
この石の粉が入ると硬化したときの強度がでます。ですので多少厚く塗れ、プラスターボードの継ぎ目も難しい処理は必要ありません。多少プラスターボードに平滑性がなくても大丈夫です。だからコストを下げられますし、化学物質のたっぷり入ったパテも使わなくて済みます。
また鏝跡もつけられます。ヨーロッパの家の壁で、漆喰なのに鏝跡が多くついた厚く塗ってある壁を見た人は多いと思います。漆喰自体は硬化してもそんなに強度は出ないので薄く(1mm)塗ることしかできません。塗り厚さ1mmでは鏝跡はつきません。そこで厚く塗るための強度を持たせるために、石の粉を漆喰にいれたのものが石灰モルタルです。石の粉が入ってないと、薄く塗ることになり、薄くするということは、鏝跡のない平らな壁になります。ですが平らだと当事務所の定番のエマルジョンペイントと見た目が変わりません。またプラスターボードの平滑性もシビアさが要求されます。、多少鏝跡がついていたほうが面白みはありますし、下地の精度も高くなくても大丈夫です(おおらかですね)。
日本の漆喰の繊細さはすばらしいですが、下地がプラスターボードの現在は、石灰モルタルの漆喰のほうが、コスト及び見た目に優位性があります。無論石灰モルタルは自分で塗ってもそれなりに味が出ます(下手でもごまかしがきく)。
石灰モルタル(漆喰)をプラスターボードに塗っているところ。
石灰モルタル=西洋漆喰として販売しているところが数多くありますが、①でご紹介した自然素材の水引防止剤の「こんにゃくのり」でこの石灰モルタルを塗ることを推奨している数少ないお店が①で紹介した会社です。このように施工すれば、全てが天然系自然素材の壁となります。
石灰モルタル(漆喰)なら外部でも大丈夫。厚塗りでそれらしい雰囲気が可能。上の写真はモルタルの上から石灰モルタルを塗っているところ。
①で紹介した当事務所が良く使う石灰モルタル(漆喰)販売店は↓です。
http://www.rakuten.co.jp/wagayaclub/
コメント
こんばんは まりこ様
ご投稿頂き、感謝いたします。
DIY・・・やってますね。
自然素材を本当に理解するにはDIYが一番です。なのでその選択は大正解です(ちょっと手間が掛かりますが)。
良いところ等(ちょっとの注意点も)その素材への理解が一番理解できますから。
全面寒冷紗貼り下地は理想ですが、確かにその手間は掛かりますね。それと比べジョイントのみ寒冷紗は下地手間が掛からない分、塗りはすこし「こつ」がいるかもしれません。引っかかりがない分、こんにゃく海苔がべとべと湿った状態だと、滑りやすいです。
私はこのメーカーの漆喰を塗ったことがないので、是非、西洋漆喰と漆喰を塗り比べてご感想頂けるとありがたいです。
では、家造り・・・お楽しみください。
PS
パインの「無塗装」の選択・・・大正解です。当ブログにも注意点がありますが、是非裸足でその感触を楽しみながら、木に艶を造ってくださいませ。
こんばんは。中古マンションを購入して、住みながら会社から
帰ったあとや、休日にDIYで漆喰を塗っている女性です(^^)
宅設備と、間取り変更、無塗装のパインの床は業者さんにやっていただいたのですが、壁と、木部は自分でやることにしました。
健康オタクなので、お願いした業者さんも自然素材で有名な
ところですが、漆喰の下地に変なシーラーを使われると嫌なので、、見えないだけに、自分で施工することにしたのです。
そして、コストの面でもDIYがいいかなと♪
ただ、作業は遅々として進みませんね~。。思ったより大変!
私も同じところの石灰しっくいをつかっています。
でも。。記事を拝見して、西洋漆喰に切り替えようかと、
思いました。また、作業風景を拝見すると、寒冷紗は全面に
お使いではないのですね?全面張りに時間がかかっていて
今悩んでいたところでしたので、ぜひ参考にさせて頂きます。
日本中がもっと自然素材の健康な住まいの国になったら
ほんとに素敵だと思っています。
どうぞ、これからも頑張ってください。
ありがとうございました。