「て・こあ」でのある一日⑤ 古い竈の火入れ

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20年以上の眠りから覚めた竈・・・御神酒後、火を入れる。火が焚かれ魂が入ったようなこの存在感に心惹かれる。煙突の引き具合も真夏に関わらずOK。

「て・こあ」でのある一日④で頂いた「竈」に煙突をつなぎ火入れを行いました。

左はご飯の羽釜で、右は三角ちまきを茹でる釜。三角ちまきって茹でるものだったとは・・・。

石を切り出したような竈(多分コンクリートの研ぎ出し)。ホント雰囲気が良いですね。

月曜日は「て・こあ」のリノベーションの日となっている最近ですが、昨日は雨水タンクの計画と設置に行きました。その時にオーナーから「今日煙突を付けて貰えれば、ご飯をご馳走するよ」との言葉に、早速煙突付けからスタート。部品は既にあったので、古い竈の120Φから既存の150Φ径に変換し、長さをギリギリで合わせ煙突を設置。

さて終了と思った時に予期せぬ来客があり、そこで三角ちまき造り講習会が始まってしまいました。ご飯を炊く人がいないので急遽私が焚くことになりました。生まれて始めて火付けから蒸しまで行いました。

吹き上がる湯気。これがとーっても重要。とにかくがんがん湯気を上げること5分。その後中火で3分。蒸らし5~10分だったかな。トータル25分くらい。

昔から「始めちょろちょろ中ぱっぱ、赤子が泣いても蓋取るな」との事を聞いた事がありますが、始めちょろちょろとは、竈を木だけで焚いた事があれば直ぐわかりますが、最初は火を大きくしたくともできないのですね。火が廻り、一通り熾火が少しできると火力が強くなり「ぱっぱ」の状態になるのです。でもそこが丁度ご飯を炊く手順に合致していたのでしょう。今回は蓋は2度ほど開けました(怖かったので)。

これだけ火をつかったのに竈本体の横の温度上昇は何とか触れるくらいで、これは鉄製の竈と全然違います。さすが日本の竈・・・夏でも何とか使おうと言う気持ちになります。

ぱっと見、かにの穴にはなっていませんが、よく見ると適度大きい穴がある。奥は味見の穴。

蒸し上がりです。8合ほど焚きました。味は・・・イヤーうまかったです。米粒の周囲がのりのように粘って噛むと適度な堅さが残る。これは始めての食感です。って自分で炊いたからか・・・。

今度はオーブルデザインで「て・こあ」を借りてこのご飯をご希望者皆さんに振る舞いたいと思います。というか自分たちで焚いて味わってください。

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