夜の寝苦しさは21年間経験がない

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熱帯夜が続く新潟県です(今朝はようやく24℃に下がりました)。

ラジオ、ニュースでは「寝苦しい夜が続いています。体調管理には十分ご注意ください」

と一時間ごとに繰り返されていると思います。

多くの人が真夏、どうしてエアコンをわざわざOFFしたり、タイマーでOFFするのでしょう?下はこの3日間の新潟市の気温と湿度です。確かに夜は気温が27℃まで少し下がりますが、湿度は逆に85%以上、時には90%台まで上がります。暑さはご存じのとおり、気温と湿度に影響されます。この2つの熱をあわせてエンタルピーと呼んだりしておりますが、このエンタルピーから見ると、日中も明け方も空気の熱(エンタルピー)は殆ど変化しておりません。特に近年都市化が進み、道はアスファルトやコンクリートで固められると、蓄熱が多くなり昔と違い気温が下がりません。

新潟市の気温と湿度。暑いときこそ明け方の気温も28℃あり、湿度は85%超え・・・

10年ほど前にアンケートを大学の研究室で集めた事があり、その時にどうしてエアコンを使わないかの問いに、半数以上が「電気代が心配」との回答が一位になりました。後は体調がおかしくなる、エコではない・・・等でした。

おかしいことに気づくでしょう。冬の暖房は冷房より2倍以上コストがかかるのに、電気代が嵩むから消すということには消極的なはずです。でも冷房になるととたんに電気代・・・

何か私たちは間違った事をすり込まれた感じがします。それは、

冷房は電気代がかかる、贅沢だ!

しかし暖房に比べ一月あたり1/2から1/3でかつ、期間もほんの一ヶ月・・・暖房は5ヶ月は必ずするはずです。それなのに電気代が高いから・・・???

エアコンが一般的になった40年前、当時は都市のコンクリート化率も低く、ヒートアイランド現象も今ほどひどくありません。また、治安もよく、網戸が無い状態で窓を全開にして寝る事もできました。ですのでまだエアコンを一日中つけてなくとも夜は扇風機で何とか過ごせましたが、昨今は治安が悪い、近隣の目がきになる、近隣の空調機から温風がでる、家の内部の家電が多い(発熱する)などで、条件が悪くなったにもかかわらず、未だ夏の夜はエアコンをOFF・・・。

きっと使いかたもよくないからだめなのでしょう。思い切って家中冷房すれば、高温低湿冷房が可能です。低断熱中気密程度の当事務所も28℃で湿度60%くらいになりますし、非常に快適ですから、築20年以内の建物(断熱が殆どの家で施工され始めたころ)では、建物丸ごと冷房が可能なはずです。その時注意することが「日射を外でさえぎる」ことです。例えばすだれ、遮光ネットなど・・・。こうすれば電気代が半分近くまで下がることもありえます。是非勇気をもって家丸ごと冷房を一度行ってみてください。

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コメント

  1. 北関東 より:

    ご回答ありがとうございます。
    拙宅の地域はアメダスで湿度の計測はしてないようです。
    したがって一日のエンタルピーをしることが出来ませんでした。
    機会があればデータロガー機能がある温湿度計で測定してみたいと思います。

  2. オーブルデザインの浅間 より:

    北関東さん
    コメントありがとうございます。
    >さて、新潟市や前橋市と比べて-3℃程の拙宅の地域でも24時間冷房入れっぱなしがよろしいのでしょうか?
    私の目安は明け方の外気温が20度になった頃に24時間冷房を止める事を考えます。20℃であれば冷房中の部屋のエンタルピーと同じ空気質(温度)なので・・・。そもそも20℃くらいまで下がるときは、太平洋高気圧ではなくシベリア高気圧なので空気自体がもう違う感じ(秋の空気)です。
    高地で平地より-3℃なら一時(数日間)の24時間冷房でしょうか?この判断は一日全体のエンタルピーを見てみないと何ともいえません。

  3. 北関東 より:

    夜窓を閉めていると虫も入ってこず、子供達が蚊に刺されることもないです。小さいメリットですが、、
    さて、新潟市や前橋市と比べて-3℃程の拙宅の地域でも24時間冷房入れっぱなしがよろしいのでしょうか?