「て・こあ」を管理者が譲り受けオーブルデザインが奉仕してから早7年目を迎える。この建物は大正6年の竣工だから、大正、昭和、平成、令和と四つの元号を見ている建物で築103年目に入った。そんな建物の前庭にある糸ヒバを伐採することになった。
糸ヒバの生長は大変遅く、同種のヒノキにたいし1/3程度の成長スピード。しかも大きくならないので庭木にふさわしく数十年まではよく庭木として使われた針葉樹といえる。
しかし少し陰気な感じになるので管理人から当初から伐採願いが出されていた。そこでこの度新スタッフMから手伝ってもらい先週「て・こあ」の奉仕中に木を倒した。
これでも7m以上はあり、そのまま倒すと電線や他の庭木に寄りかかるので、写真のようにまず先端部分の3mを切り倒す。そのため木に登れるように脚立をかけたところである。
先端をきったら次は地上から60cmのところをチェーンソウで切るのだが、いずれもロープで倒したい方向にテンションをかけて倒す。するとほぼその方向に倒れ、他への影響が全くなかった。私が倒した木の中で最大の高さの木(7~8m)である。ヒバと言っても切った切り株から匂いは、松系に近いから不思議。
次に裏山の手入れ・・・
斜面で草刈り機を運転中貴重な物を見つけた・
山椒の大木である。
大木と言っても山椒は低木で普段見る木はせいぜい3mくらい。しかしこちらは5から6m近い大木。たぶん樹齢60年以上で、これほどの木はなかなか見ることができない。
で何が貴重かというと・・・
この木はすりこぎ棒として最もふさわしい樹種である。
とても堅く、しかもすりおろした時に棒がすり減るとその粉がかすかな山椒の香りとなる。
キッチン用品店さんにもよくあり、小さめのすりこぎ棒で1000円で、大きい物だと数千円になる。
見つけた山椒は直径9cm以上で、大きすぎてこの部分はすりこぎ棒にならない(笑)。細いところを使うことにしよう。まずは乾燥のため一年くらいは陰干しとする。陰干しの理由は以前このブログでおつたえしたとおり。陰干しはカビ防止のほか急激な温度変化による乾燥収縮がおきないことで、ヒビが入りにくいため。
作業がおわり、食事には永谷園の松茸お吸い物に「自生の三つ葉」を多めにいれた。インスタントでもこれがおいしい。