左右の家の様から住宅密集地域であることがわかる。このような地域は建物が敷地一杯に建てられるが・・・
近隣の住宅ではしっかり緑が植えられている。これは地域の価値を高める上でも大切なことで、新しい分譲地では同じ価値観の人たちが暮らして町並みを造っている。
さて・・・話は本題であるが、自分で設計していながら驚くのであるが、1階内部の壁には下の写真のように筋かいだらけ・・・。耐震等級3という強さで且つ2階床面積が1階より広いとこのくらい計画してしまう。
とはいってもこれでもギリギリ耐震等級3基準を満たすのである。このあたりは耐震性、耐久性がまず一番で次ぎに断熱・間取りの順番になる設計方針。無論全て一番が良いに決まっているが、現実的にはコストの制約があるので優先順位がつく。
この日の監理では火打ちのチェックも行っている。
火打ちは地味な存在であるが、勾配天井で梁の表しになったときにとても大事な部材となる。
桁廻りの水平面をしっかり固めてくれる部材となり、屋根勾配面がキツくなるときには特に重要。240mm以上の梁背区画で2.5m2以内に一本以上入れることで高い水平力を担保する。
このような理由で「緑の家」では勾配天井空間をスッキリ見せるより梁を多用し重厚に見せる方が多い。梁上の埃の掃除は大変だが、折角の価格の高い木材をデザイン的に見せたいと思っている。
そうそう・・・屋根通気層の空気の取り入れ口も確認して屋根関連は終了。
勾配天井になる屋根断熱は構造設計と共に気を付けるところが沢山ある。
特に笹越橋の家は2階に工夫が詰まっているのである。