超高断熱住宅 鳴和台の家 何故今になって

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雨の金沢にふさわしい窓上の庇。全ての窓に計画されているのがわかるだろう。

今年の夏に完成した鳴和台の家・・・。

なぜ今になって・・・

という話題。

上の写真のとおり日本一雨の多い金沢市だからこそ全ての窓に庇を設けた。はずが・・・

なんと一つだけついていない開口部がある。

そう・・・上のサブ玄関の開口部。

ああー浅間さん、やっちまったのね~忘れたの?

といわれそうだが、実は確認申請前までは庇があったのである。

昨年確認申請を金沢市に提出した時に、

「アルミカーポートと母屋の間は600ミリ以上の隙間がないと母屋と一体の建物になる」

と指摘され、既製品のカーポートはアルミ製の構造なので母屋と一体とみなされると、事実上確認申請はとおらない。アルミは法律上構造材ではないので大臣の特認が必要で、通常アルミカーポートは母屋との一体では特認取得していないため根拠がなく無理。

元々申請時には母屋とカーポートの屋根先端は400mm程度離れていたが、600mmまで200mm足りない。そこでまずカーポートを200mm離して修正申請した。そしたらカーポートの屋根と母屋の外壁の隙間が600mm以上になったのだが、窓上の庇部分で250mmくらいしか離れていない・・・。ここも駄目ですか?と市の担当者に伺ったら

市「だめです」

緑「部分的な庇ぐらい良いでしょう」

市「だめです」

緑「何故はなす必要があるのか」

市「×○△×”?&*☆」

で確認申請後の図面にはなくなってしまった。だから完成建物に庇はないのである。

確認申請前図面には庇がある開口部

ところが・・・

ところが・・・

今日違う建物の確認申請の件で金沢市に伺ってみると、

市「ああそれは・・・主事が最近替わったので判断が変わりました。もうわずかな隙間があれば600mm離れていなくてもOKで別々の建物としてみなされます。

緑「ええー、マジですか」

市「マジです」

との表現ではいわなかったがもう600mm離さなくとも良いらしい。

元々金沢市の独自の決まりだったのでおかしいと思っていたが金沢の市民さんはちょっと不思議な、複雑な気持ちになるだろう。

それにしても建築主事の権限は強大である。

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コメント

  1. Asama より:

    とうちゃんさんへ

    >建築主事って誰の事を指すのでしょうか?

    簡単に申し上げると各市の建築指導課のトップです。主事は建築基準法によって定められており、特定行政庁(人口が約10万人以上の市)に置かれる建築の責任者で、その判断は市長から独立しております。

    >話からすると、たまたま窓口を担当した人なのかな、とか思えるのですが。

    いいえ。各窓口の担当者は自身で判断する事は原則ありません。必ず法文明記以外の内容は主事の判断を仰ぎます。

    一般的に私たち建築士は個別案件で建築主事と争うことはしません。個別だとその建て主さんにデメリットが大きすぎるからです。意見を言える機会に一般例としてお伝えするしかないと思われます。

    今回の東芝エアコン(2012年から2017年)・・・最悪でした。

  2. とうちゃん より:

    こんにちは。
    いつもブログを楽しみに拝見しています。

    建築主事って誰の事を指すのでしょうか?
    お話からすると、たまたま窓口を担当した人なのかな、とか思えるのですが。
    建築審査会ってのもあったりしますよね。

    それにしても、東芝のエアコン、ひどすぎますよね。
    拙宅も、交換したばかりですが要注意です。