無塗装の木の魅力 超仕上げ その1

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超仕上げの木の面は絹艶となる。

先日のブログでは査読論文で自然塗料および自然系塗料と無塗装時の放出する化学物質のことをお伝えした。今回はそのことを踏まえ少し感覚的なこともお伝えしたい。

伝えたいのは・・・このブログでも再三再四紹介している超仕上げされた木の魅力である。

「無塗装」の木の仕上げは大まかに3つある。

1.モルダー(プレーナー)仕上げ

2.サンダー(紙やすり)仕上げ

3.超仕上げ(カンナ)仕上げ

である。当然その感触は3>2>1となる。

まずその表面の違いを写真でみてみよう。

モルダー(プレーナー)仕上げは回転刃の波打つ模様残る。

モルダー仕上げとは主に高速回転した刃物で木の表面の削る仕上げである。これを仕上げと呼ぶには抵抗ある人もいるだろうが、ホームセンターで販売されている無垢の板材はほぼこの仕上げで売られている。「緑の家」では外壁材と内装では手の触れない天井等に使用する。床や造作材は一般的に使わない。

右が超仕上げされたヒノキの床材。左がサンダー仕上げのヒノキの床材。

次はサンダー仕上げ。これは多くの人がイメージできると思うが、平たく言えば紙やすりで擦って仕上げる方法。

撮影角度を変えても艶の違いがある。

最後は超仕上げと呼ばれる方法で平たく言えばカンナ仕上げ。カンナ仕上げとはよく切れる刃物で削いで仕上げる方法。

この触感の違いを実感するには、自分の皮膚で試すことができる(実際は想像だけにしてほしい)。モルダー仕上げは電気ドリルの回転している先端で肌を削るようなこと。サンダーは紙やすりで擦るようなこと。最後の超仕上げはよく切れるカッターで削ぐように切ること。さてこのように行った皮膚で最もなめらかになるのは・・・カッターであることが容易にわかる。

これを拡大鏡で見ていると・・・

このように超仕上げされた面は繊維の乱れがすくない。

明らかに繊維の乱れ方が違うことがわかる。さらに細かくみると、下の写真のように超仕上げはよく切れるナイフでスライスした断面のように平らな部分が多くを占めるが、サンダー仕上げのほうが凸凹が多く平らな面が大変少ない。

白い線で凹んでいると思われるところを囲った。超仕上面は凹んだ部分以外は平らにカットされているように見える。

カンナ仕上げされた木面を最近は見たことがない人が多いが、日本の建築はもとよりカンナ仕上げが一般的である。

最近は住宅建築現場で見ることがないカンナとその切屑

しかし最も触感がよくなる超仕上げであるが、近年の市場では超仕上げが大変貴重なようである。天井や壁材なら人が容易に触れないのでサンダー仕上げやモルダー仕上げでもやむ得ないが、最も人が接触する床材であっても超仕上げの材は少ない。

その理由は・・・その2でご案内する。

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