大野町の家 基礎外断熱と角保護 その1

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大野町の家は工事が終盤。完成日時も決まり完成検査をかねて見学会を行う。予定日は6月22日、23日。超高断熱UA値0.21w/m2kの「緑の家」Aグレードの家を見に来てほしい。後ほどブログで案内する予定。

さて・・・

大野町の家には近年の「緑の家」には見られない特徴がある。

それは・・・冒頭写真の外観からみる基礎高と下の反対からみる基礎高がちがう。

こちらから見た基礎の高さは1400mにもなるし、正面側は600mmと一般の住宅の基礎高となる。つまり勾配のある敷地にたっているわけであるが、そこは「緑の家」、単なる600mmの基礎ではない工夫がある。そのからくりが面白い感じとなるのだが説明は外構ができるころにする。

次に一般的な「緑の家」基礎に見ることができない特徴が・・・

基礎の完全外断熱貼りを採用していること。

これは山形、福島など他県で既に採用しているが超高断熱住宅になってから新潟県では初採用となる。

外壁下部の基礎との間に色の違うところがある。ここがポイント。

外側に断熱材をコンクリートと同時に打ち込むので、表面には断熱材を保護するモルタル塗りをすることになる。このモルタルは20年後の剥離可能性が無いとはいえずそのときにシロアリの蟻道ができる可能性を否定できない。そのため基礎上部では基礎面がそのまま露出しているところを計画し、シロアリの蟻道露出部分をつくりそれを目視し点検することによって予防している。

基礎上部のアップ写真。露出する基礎部分がはっきりわかる。コウモリよけの網がある通気層下部も目の届かない部分にある気遣い仕様となる「緑の家」基礎。

上の写真のとおり、
5~6cmの露出部分をわざとつくる。これが意外と手間がかかるのであるが、外断熱時にはシロアリ予防のためこれを(必ずといいたい)行わなければならない。他にステンレス網などを張り巡らせる方法もあるが、やはり完全目視に勝るメンテナンスは存在しないと私は思う。

この基礎外断熱は、新潟県内の多くのビルダーが採用していない施工方法であるが、内側に断熱する基礎断熱方式のベタ基礎時より大変優れているところがある。それはスラブから外周廻りに室内熱が伝導して外部に多く逃げることを防止できる。従来の内基礎断熱の弱点を解消しているのである。この弱点(熱橋)を防止する優れた点をもつのが今回の外張り断熱の基礎断熱。特にこの土地は地盤表面に水分が多く水はけが悪い土地なのでこの断熱方法は大変有効で、更に布基礎を施し、深基礎になることでスラブ下への熱の伝導も押さえる効果がある。

基礎内外に断熱材を貼る基礎図。楕円丸部分がコンクリート露出部分の外部側。内部側も露出部分をつくり布基礎+土間コンの弱点を補う。

「緑の家」は同じように見えてその土地の環境によって柔軟に仕様を変更しているのである。

もう一つのテーマである角保護の重要性についてはその2で。

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