新潟の住まい 高気密高断熱と自然素材と防腐防蟻?

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上の写真は現在三条市に建設中の「緑の家」。見慣れた新築時の明るい木の色が青空に映えますね。また密に並んだ柱が構造計算に支えられた力強さを表現してます。また基礎が普通と違う事がこの写真からでもすぐわかります。

Dscn0053 一方この写真は、ある分譲地の木の家の新築中(撮影は数年前であるが、今も同じ)のもの。こちらはほとんどの木の色が暗い色をしている。理由は、このメーカーさんは、ほとんどすべての木に防腐防蟻薬剤を工場で加圧注入し、色をつけている(色が付かない薬剤もあるが・・・)。

ここから先は好き嫌いで判断するので様々なご意見があることをご承知の上お聞きください。

私はできる限り薬剤塗布を木にしたくない派です。なぜでしょうか?

身近にある話を先にすると・・・最近、屋外で煮炊き、魚を焼ける釜場を作りました。その釜場では現場で捨てる木っ端を頂き、燃料にしています。このときやはり虫を一切寄せ付けない防腐防蟻薬剤が処理された木で、魚を焼くには抵抗があります。何か体に良くないと直感的に思うからです。自然の木でも燃やすと煙には「クレオソート」という劇薬成分が発生しします。昔このクレオソートの強防腐性を、鉄道の枕木に塗っていた事は良く知られてます。 この成分も体に良くないでしょうが、色々な化学物質が入ってますが人は何千年も前の大昔から木を燃やしそれで煮炊きや食物を焼いてきました。だからこの成分には多少体が解毒作用を持っていると考えてます。ところがこの防腐防蟻剤は数年ごとに成分が変わったり、薬剤自体が販売中止になっていることが常です。つまりそんなに頻繁に変わっていたら体の解毒作用は追い付かないと想像します。現実的に言うと、防腐防蟻薬剤処理された木の「箸」を使う人はいません。ある程度で腐ってもいいから何も塗らない木の箸がいいに決まっています!!

緑の家」は国が定めた家の性能表示において、「耐久性」の性能が最高ランクで評価されます。しかし「緑の家」では薬剤処理された木は使う事はありません(2%はどうしてもやむを得ない所だけに使います)。一方下の写真のように普通に造ると、薬剤処理された木を使うことが多くなります。特にこの写真のメーカーさんは、ほとんどの木に加圧薬剤処理された木を使うことを自慢し宣伝してます。ここまで使わなくても、、国の「耐久性」の性能が最高ランクを取得できます。しかしこのメーカーさんは、耐久性の「正しい施工」に拘ってます。良いことです。普通の建設会社は工場ではなく現場で防腐防蟻剤を塗ったりしてますが、この現場塗り薬剤は耐久性が長くても10年といわれてますから、20年位たったらまた外壁を壊して防腐防蟻剤の塗り直しです。でもこれは現実には不可能です。だからこのメーカーさんは工場で薬剤を加圧注入するということで効果が長く発揮されるこの正しい防腐防蟻施工をしているのです。拍手ものです。(ではなぜ「緑の家」はそのままでも耐久性が大丈夫なのでしょうか?その理由はここにあります。)

しかし、私はこの正しく防腐防蟻された家に住む事にためらいを感じます。防腐防蟻処理された木は、虫や菌がほとんどつきません。そんな虫一匹住むことを許さない木に囲まれて生活して木の家の良さがあるのでしょうか?(感情論なので気に障る方は流しください)木は水や湿気があれば腐ります。だから循環する材料(自然素材)なのです。腐らないものがよければコンクリートで家を造った方が理にかなってますね。腐りやすい木を、できるだけ木のままで長持ちされる工夫が自然素材を使う「人」の知恵であり、先人の棟梁さんが伝えた知恵と技です。

「緑の家」の構造では自然素材の木に少し加工を施した集成材も多く使います。しかし集成材は、木と同じように腐りますし、虫もつきます。少しでも木のメリットである循環性を残そうとしてます。できれば私は集成材をやめて無垢材にしたいと思いますが、まだ品質、性能的に製材が一般的に勧められないので集成材を使う事にためらいはありません。しかし長期にわたって薬剤効果が持続する加圧注入された防腐防蟻材を大量に使う事にはどうしても抵抗があります。写真のように何十年も色が変わらない真っ黒い木の家は、これが自然と共存できる家とは思えません・・・。

2009年4月9日訂正。

木を燃やしてできるクレオソートは、正式には「木クレオソート」と呼ばれ、防腐剤として使われるクレオソートと全く別物でした。「木クレオソート」は医薬品として正露丸に含まていて、安全性は高いそうです。間違った情報を書き込みお詫びと訂正いたします。

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