14年前の窓とは思えないアンダーセンの断熱木製小窓。それを組み合わせ大きな窓を造る。梁に埋め込まれた照明が美しい。
先日の日曜日に2つの打ち合わせがありました。
その会話の中で、「緑の家は15年間殆ど変わっていない。だからこそ逆に胸を張れる・・・。」
と手前味噌的な思考を説明しました(笑)。その時に14年前に設計したU邸の写真が出てきて、ふと手が止まりました。
フィルムカメラで撮影後、スキャンした画像だから粒子感がある。当時のデジカメは最高機種で120万画素の頃。上の写真と同じように見えるがこちらは反対側を写したもの。デザインが統一されている。
U邸を今見ても全く違和感のないデザイン、インテリアです。家は30年以上もお付き合いする大事な家族の器です。だから流行に流されることなく、オーソドックスなデザインと素材が大事です。
その素材は時と共に変化する素材=無塗装の木 と変化が少なく酸化し難い壁=AEP、機器=ステンレス だったりします。無塗装の木は家族の歴史を色や傷で記憶し、家族と共に変化します。一方AEPやステンレスは変化のない安定感、落ち着き、安心感を与えます。
一方構造も14年前は県内で殆どの人が見向きもしなかった集成材の金物工法(クレテック)を使用しておりますから、乾燥材(当時無垢材で乾燥材は殆どなかった)仕様で、金物がほぼ見えない仕様で法律を満足している工法です。今では大手軸組メーカーが使用しておりますね。
この収納の戸は今も定番のデザイン。変える必要がないものはそのまま・・・。
明るさと空間の広がり、整然と配置された構造材、何かほっとする空間です。無論当時から高気密高断熱Sプラン(Q値1.9W)と今でも高い断熱性です。
今も定番の造り付けキッチンと造り付けテーブル。仕上げはステンレスとメラミン。
写真のキッチンフードは私が図面を引いた一品ものです。当時は既製品のよいデザインが無かったので造るしかありませんでした。今は既製品でも良いものがあるので助かります。