続・超高断熱の家 雨の日の上棟

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大工さんは4~5人と結構入っておりますが、家が大きいこと、屋根下地が複雑なことで結構手間がかかる。

荒町2丁目の家の上棟後2日目です。まだ屋根が全部終わりませんが、形になってきました。

上から見ると一番単純な寄せ棟。この形が雨漏りに対し長期に渡って安定した性能を維持できる。

この家の完成形はこの模型のようになり、屋根は一番単純な寄せ棟です。

2日間晴れたが、3日目今日はまた雨模様。真夏だけ安定した晴れが続くが、夏後半は何時も天候サイクルに戻る。

下地が貼られる屋根を見ても単純な形状です。実は「緑の家」では、屋根はできるだけ単純な形状を心がけます。それは・・・

長い目で見ると単純な形状の屋根ほど雨漏りし難い。単純なかたちだからこそメンテナンスが簡単だからです。その単純さを維持するため時には屋根を支える木組みは逆に複雑になったりもします。そのくらい拘ります。

水平剛性を取るために木が何層にも重なる小屋組。隣家の窓の高さで2階の床が相当高いことがわかる。

2階の屋根組です。木で埋め尽くされているような勢いの木組み。これはこの地域が第一種低層住居専用地域という、軒高7m以下(軒高とは屋根を支える水平に入る木の高さ)に抑えなければならない地域に、基礎が高く、できるだけ単純な形で屋根を計画したからです。普通の基礎の低い家は、この地域でも簡単に計画できるでしょうが、「緑の家」は基礎が普通の2倍、特にこの荒町2丁目の家に至っては、3倍の高さになり、普通に作ると軒高7mを簡単に超えます。

ですので、各高さ寸法をミリ単位で調節し、更に、屋根の作る木組みを複雑にして軒高と屋根が北側斜線(北方向からかかる高さ制限)を超えないように工夫しております。

タル木も38×140mmと普通の倍の大きい部材

こんな複雑にかかる梁なのは、耐雪1.4mで耐震等級2相当をなるべく大きな空間で取るため。こんな梁を隠すのは勿体ないですすが、今回は天井裏断熱なので、かくしてしまいます。

上棟日は雨が降ってしまいました・・・昨日は晴れ・・・
実は上棟時よりこの段階以降のほうが我々専門家は雨に対して敏感です。上棟時は殆ど骨組みだけなので濡れてもたいしたことはありません。しかし床下地が貼られ、資材が多くなるとある程度雨に対し注意が必要だからです。そして今日は雨・・・現場の職人さん。お疲れ様です、安全第一でお願いしますね。

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