オーブルデザインのブログ記事は約1500ほどになります。その殆どが日常的な日記ではなく、家の設計に関わる技術的な事です。ですので全て読んで頂くと、結構コアな人になります(笑)。
自分でも過去分を読み返すと・・・
えっこんな丁寧に書いていたの?
と、ビックリする事があります。
上の写真は特に今見ても違和感があります。↓にリンク
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-7181.html
オーブルデザインの「緑の家」が最も大事にするのが、構造安全性です。
室内のデザインがどんなに優れていようが、家の外観がどんなによくても、その器が地震や台風によって、家人に被害を与えてしまうようなら、それは良い家といいません。しかし、建て主さんは多くは、その構造安全性は殆ど神話(設計者がやってくれる)を鵜呑みにして、内装やプランばかりに気を取られているように感じます。
「緑の家」を選んで頂いた方は、その構造安全性を最重視し、次に耐久性とメンテナンス、そして最後がお金が掛かりにくい快適性を重視します。
ですので派手ではありませんが、「緑の家」は一見超高断熱マニアの家と思われがちですが、じつは質実剛健をもとめる方のためにある家なのです。
木の構造設計(伏せ図)は実際の設計者が考える・・・
実は巷の多くは、構造設計は外注なのです。プランを書いている設計者ではありません。だから細部にまで配慮の行き渡る事はできません。
例えば・・・プランや構造計算が終わっていざ着工・・・でもその後に外壁の仕様が変わったとします。普通は現場対応でおしまいですが、外壁は1件あたり200m2を超える量を貼ります。m2あたり15kgだった仕様が25kg品に変わると、
2000kg=2トンも家の重さが増えます。
これは屋根の仕様が金属のような軽い屋根から重い瓦屋根に半分以上変わったと同じくらいのインパクトです。
とどうなるか?耐力壁を増やさないと、地震に弱い家になるかもしれません・・・というより「弱く」なります。
地震力=「重量」×「加速度」ですから、
重量が重くなれば、破壊しようとする力がより大きくなるので、耐力壁も多く必要になります。だから・・・壁の仕様がかわったら、耐力壁を増やすか、より強い耐力壁に変更しなければなりません。その配慮ができるのが、外部構造設計者ではなく設計者なのです。その設計者が構造の事を知っていれば壁を強くしたり、増やしたりできます。
仕様=構造 で全ては構造なのです。