以前清五郎の家の換気量を調整しているときに事件は起こったとブログで書いているが、その続報でSAの増える量と、RAの減る量を計測した。
実測写真は上の通りで、24時間換気と同時にトイレの局所換気扇を一つ運転すると熱回収を行うRAの風量が44%下がり56%となった。これは予想より少なめだが考え方は証明されたと思う。今回はトイレの換気扇で測定したが、機外静圧が同じくらいならこの排気量をそのままUB換気扇に当てはめることが出来る。
突然何を話しているのだろうかと思われる人もいらっしゃるだろうが、下のブログの実測だと思って頂ければと思う。
上の時点では排気量が増えたときに家が減圧され排気量が落ちることまで考慮されていないので、実測以上の差がついているがこれは使う換気扇の機外静圧によって変わるので仕方の無いところ。今回使っている「緑の家」のAVH-95 が他の換気扇に左右されにくい静圧を発生する換気扇が理由と考えられる。機外静圧の小さい換気扇を常時換気に使った場合(ダクトレス換気など)ではこれ以上の差がついて更に熱交換機にはいる排気空気量が減ると考えられる。
最近、第一種全熱交換型換気扇でもトイレの排気を熱交換側に混ぜ取り込むタイプもあるが、
1.排気量が少ない(概ね30~45m3/h)
2.長期使用時の安定性
3.5%の臭気が新鮮空気として戻ってくる。
に対して問題があると思っている。
特に私としては排気量が少ないトイレは嫌いである。仮に30m3/hの小換気量なら一般的トイレ空間の空気が入れ替わるには最高でも6分半かかる。これが80m3/hもあれば最高で2分半で空気が入れ替わる。最高と記載したのは、空気は拡散して入れ替わるので実際は希釈となる。拡散が皆無の場合が最高になるが実際はあり得ない。理想で考えても朝のラッシュ時にはこの4分の差は大きい。COVIDー19のような感染症予防としての早期換気推奨にはあまり興味ないが、臭気対策として換気時間は大切だと思っている。
2の長時間の安定性は裏付けがないので確かではないが、3は現時点での最高性能換気機種でも有効換気率が95%※であり、5%の空気が新鮮空気として戻ってくる事実。これは廊下の空気が5%新鮮空気に混じることと大きくちがうと私は感じる。よってトイレの換気は全熱交換しない方がやはり無難だと思う。有効換気率が知りたい方はこちらをどうぞ。
※97.5%の有効換気率の機種もありますが、ゴム、パッキン劣化など考えると永年有効換気率は95%以下と考えた方が良い。