国土交通省が行う長期優良住宅先導的モデルに再び申し込みました。内容は前回とあまり変わりません。というのは、先回の内容に自信があるのは勿論ですが、それ以上に先回の申し込み以降に始まった「長期優良住宅の補助金」の進捗状況が期待ほど良くないからです。申請受理数は↓のページです。
http://www.cyj-shien.jp/shinsei.html
このように最大で一戸あたり100万を補助して頂けるすごい制度ですが、なんと8月末までで全国で537戸と全体枠の1/10程度です。たぶんこの9月10月が一番多い申請月になると思いますが、それにしても少ない状況です。新潟市役所に伺ったところ、新潟市の管轄で50棟くらいの長期優良住宅申請があり、内40棟が大手ハウスメーカーだそうで、この補助金は大手ハウスメーカーは受けれませんから10棟が補助金該当物件です。
↓は県内の申請建設会社名が検索可能です。(当事務所該当住宅は仲村建設という会社名となりまだアップされてませんが10月になる予定です)このリストにある会社のこの家は、耐震等級が2と公に認められた家です。・・・が、結構大きい建設会社さんが多い割には、物件数が単数で少ない気がします。それ以外の建物は長期優良住宅ではないということでしょうか?100万もらえるのに使わないという事はどういう理由なのでしょうか?
http://www.cyj-shien.jp/search.php
(今回の補助金申請は「設計事務所」ではだめで「建設会社」の申請になります。不思議な制度ですがしかたありません。ここら辺が政治力なのかも知れません。)
話を元に戻し、これだけ補助金を受けれる長期優良住宅が少ない原因は、やはり一般工務店ではその設計ハードルが高い事が理由です。当事務所が申請したERIさんや新潟市役所さんでは、申請代理者が工務店(建設会社)ではなくほとんどが設計事務所と聞いております。これも設計のハードルが高い事を表してます。
そんな現況の中、さらに技術的に高い「先導的モデル」では誰も真似しないでしょう。当事務所が応募した先導的モデルとは、その内容がこれからの長期優良住宅にふさわしいから補助金を頂けないか?という原点に立ったものです。税金で捻出する補助金で「ふさわしい」とは、普及性がなければ何にも意味がありません。誰で少しがんばれば「よい長期優良住宅」が造れるそういう事です。だからどんなにそのモデルが良くても特許で固められた家(例えば大手メーカー)では先導的モデルとして本来補助金の対象とはなりにくいはずです。
そこで今回の主旨は「ローテクで簡単で効果的な長期優良住宅」として申し込みました。小さな設計事務所が行える技術ですから当たり前です。内容は前回とほとんど変わりませんが、主旨を次のように簡素にしてわかりやすくしました。
1.床下に専用の設備空間
2.初期および将来の断熱強化
の二つです。非常に簡単で両方とも造る側である工務店と住む側である建て主さんと多くの同意が得られる内容です。←内容は以前のブログにあります。
これからの50年を考えただけでもこの2つが家の性能の中心となることは間違いないと思います。というのはこの性能の強化なしでは今後のエネルギー革命(石油枯渇)とそれが原因による設備更新に対応不可能(大きなお金が掛かる)です。