新在協と書きましたが、新住協の間違いでした。私が高気密高断熱で北海道に行っていた20年前は、新在協でしたが、10年位前に新住協に変わったようです。関係者様にはご迷惑を掛けてすみませんでした。
新在協新住協(NPO法人新木造住宅技術研究協議会)の薦めるQ1.0住宅の講習会に参加した。このQ1.0住宅とは、高気密高断熱住宅(次世代省エネルギー住宅)の断熱性能を地域にあった方法で効果的に高め、暖房にかかるエネルギーを1/2~1/3以下にしようという住宅。講習会途中で帰ろうとしたが、ひきとめる内容がありとても有意義で参考になった。
現在、次世代省エネルギー法ではある断熱基準が定められており、それを満足する住宅造りが求められている。ある断熱基準とは、暖房に関する所では①部位毎の熱貫流率を満たす、②熱損失係数を満たす、③年間暖房負荷を満たす等の3つの基準を確認する方法がある。特に当事務所では②を標準と考え計算するが、①で確認する場合もある。これは、冬でも日射取得による暖房負荷の基準(パッシブソーラー採用基準)が複雑なため、計算では採用出来ないが、熱損失係数の計算だけでは現状と合いそうもない場合に確認に使用する。ところがこのQ1.0プロジェクト2使用するQPEXという熱計算プログラムは、元々次世代省エネルギー基準の2倍程度の断熱性能の住宅を想定しており、その超高断熱仕様の家では内部発生熱や窓からの太陽取得熱が今まで以上に、快適性に影響を与える(家具などで蓄熱できる)という経験(実測?)に基づき、計算に反映される。だから、冬でも多少でも日射があれば、積極的に南面は熱反射ガラスを使わない(庇等は必要)ことで※、暖房負荷を減らそうという計算が組み込まれる。このおかげで、冬に日射がある地方では、複雑なパッシブ仕様にする事無く、ある程度窓からの取得熱を組み込める。熱損失係数だけでは判断できないが、実際にそくした方法だと歓迎する。因みに温暖化問題から、現在の次世代省エネルギー法を更にアップさせた断熱性能が検討されているらしいが、その中に今回のような冬季日射量を加味する内容が含まれるらしい。学術的な評価は不明(プログラム結果の責任は一切取らないと記載あり)だが、実務者にはちょうど良いQPEXの開発者でこのプロジェクトのリーダーの室蘭工業大学鎌田先生に感謝するばかり。写真は計算結果。
※・・・これは「緑の家」に実際住んでいらっしゃる方からもご指摘がある。