速報・・・24日追記
日経ホームビルダーさんがこの記事の一般公開(要無料登録)を25日まで行うそうです↓。
http://nkbp.jp/2zv8YLK
又は
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/bldhbd/15/1711/050900014/?n_cid=nbpna_mled
今月号の日経ホームビルダーに・・・
なんと
「大開口部でも高耐震になる秘訣」
と気になる題が・・・
速報・・・24日追記
日経ホームビルダーさんがこの記事の一般公開(要無料登録)を25日まで行うそうです↓。
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http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/bldhbd/15/1711/050900014/?n_cid=nbpna_mled
今月号の日経ホームビルダーに・・・
なんと
「大開口部でも高耐震になる秘訣」
と気になる題が・・・
先々月から本格的に使用している新たな構造ソフトですが、本当にこのソフトが一般の建築士が扱えるのか・・・?
その2からの続きです。
最近巷で多くなった勾配天井の空間。
その時に小屋裏をスッキリと見せる架構法の一つに登り梁が有ります。
2017年6月29日 加筆修正 108角→108Φの修正
その1からの続きです。
柱間の大きい部分に計画された筋かいが所定の耐力をもっていないと、この業界で数年前から噂されておりましたが、その1でお伝えしたとおり実質国が「耐力に問題ない」との結論を出しました。その明文化が上の画像です。
許容応力度設計のバイブル本が「全面改定」されこの4月に出版されました。
建築基準法は変わっていないのですが、この本の内容が変わるということは、耐性性の法律が変わったに等しい事になります。よってなんとかこのセミナーを拝聴するため新幹線にのります。
今年の3月の終わりに、国交省監修の「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」の最新版が発行されました。3月に入手したかったのですが、気がついたときには完売で先週第2版を申し込みました。そして・・・この2週間は構造漬けになっておりました。
「緑の家」は20年前から許容応力度設計で耐震性の確保を行っております。
今、同じ平屋で地域が全く違う「緑の家」の設計を行っておりますが・・・
上の図で左は積雪30cmの地域で平屋(瓦で重い屋根)30坪の耐震等級3に必要な耐力壁の位置と強さです。
日頃から住宅の設計で一番大事なことは
「構造」の安全性
と申し上げております。
ここで「緑の家」が超高断熱住宅を造るにあたり気を付けていることは・・・
超高断熱化は家の重量が増える事の認識です。このテーマはちょっと建て主さんには難しい内容なのでスルーしてくださっても結構です。
2016年12月29日22時30分加筆
今日も新幹線から投稿します。下の写真のように名古屋は晴れですね。
八事・・・という文字が「ヤゴト」だと当初は読めなくて如何に狭い世の中で生きているのか実感させられました。
名古屋市では有名なところなのですね。
今年の4月に熊本で起きた地震で多くの木造住宅が倒壊しました。そこで直ぐに国は現地調査を始めましたが、4月の下旬~5月のに出された調査チームの第一声は
「筋かい が悪そう・・・」という「私感ですが」と念を押した言葉でした。
しかしその4ヶ月後の9月12日に国の専門家チームでだした結果は・・・
2017年加筆
2016年暮れに国(調査チーム)が出した結論は、筋かい自体は問題ない。施工ミスなどが合ったため所定の耐力がでなかったとの事。
筋かいとは・・・耐震壁を構成する斜めの木材。法律では90×45(米松)の寸法が一般的。
九州の熊本地震で全壊住宅が多数あったのに対し、日本建築学会の調査チームが現地調査を行っているとの業界新聞での報道がありました。
上の図のように米ヒバはヒノキに比べ全て圧縮・曲げの機械的性質が上回っている事がわかります。また耐久性、防蟻性もヒノキよりワンランク上で格付けされる事が多い、優れた樹種です。が・・・
超高断熱高気密住宅が売りの「緑の家」ですが、それよりもっと耐雪(大切)にしている性能が耐震性です。
最近地震が多いせいか再び耐震性能に注目が集まっております。何度かこのブログでも申し上げたとおり、新潟県では耐震性を語るときに耐雪量もセットで考えないと意味がありません。
建物にかかる地震力は建物の重さに比例して大きくなりますから、軽い建物は耐震性に対しとても有利なことは、瓦屋根の家の倒壊が目立った阪神淡路大震災で多くの建築主さんが学びました。
旧Q値0.8w/m2の「緑の家」は屋根が複雑であり天候も不順なため、防水シートまでに時間が掛かっております。しかし今回の屋根は基礎の次に大事な納まりがある場所なので時間がかかる事は仕方無いと考えております。
建て主さんとの相談時に何時も聞かれる事があります。
(場面) 事務所であるお宅の設計図書をお見せしながら
オーブル「このように当事務所で構造図まで書いて見積もるのです」
建て主「構造図を設計者が書くのは当たり前ではないのですか?」
オーブル「いいえ、普通は外注です。木を加工する会社が書くのです」
建て主「そうなんですか。でも最後は行政が耐震性をチェックするのですね」
オーブル「行政は普通の住宅の構造チェックはしません」
建て主「えっ・・・では誰がチェックするのですか」
オーブルデザインのブログ記事は約1500ほどになります。その殆どが日常的な日記ではなく、家の設計に関わる技術的な事です。ですので全て読んで頂くと、結構コアな人になります(笑)。
自分でも過去分を読み返すと・・・
えっこんな丁寧に書いていたの?
と、ビックリする事があります。
上の写真は特に今見ても違和感があります。↓にリンク
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-7181.html
2014/08/08に画像に緑字加筆修正
住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書の改変の記事「その②」です。
※住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書は、民間発行の書籍ですがそのフラット35などの事業では国の資金が使われているため、公用性が高いと判断しあえて転載させて頂きました。
昨日最後の住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書に掲載されている写真です。
どこが違和感があったのでしょうか?
仮筋かいと筋かいの混同する現場状態。この後残りの2階床が貼られ仮筋かいが撤去される。このやり方は昔ながらの大工さんの段取り。
「緑の家」の耐震壁は筋かい、合板、特殊合板 etc・・と何でも使います。
これは、国が定めた方法をきちっと行えば(設計、施工)、決められた以上の耐力が必ず得られるからです。特別この工法がよいとか、この合板がよいと訴えるつもりはありません。
まず下のリンク先の写真を見てください(期限あり)。
http://sankei.jp.msn.com/images/news/120506/dst12050621140038-p1.jpg
基礎が持ち上がりひっくり返りました(天地逆)。
ネットでは手抜きでは・・・とか言われることもあるかもしれませんが、通常あり得うる事ですし、どちらかというと、法律通り作った建物と思われますが、悲報があったことは残念です。
2011.05.02誤字修正(寝ぼけながら書き込みましたので)
「新潟版 東日本大震災から学ぶ家造り②」では 「先ずは耐震性」と申しました。
そうですね。とにかく家は耐震性が何よりも優先されます。あの福島第一原発は津波が原因で大事故を起こしたと言われておりますが、実は最初の地震で一号機の原子炉配管が破壊されたとの情報もあります。炉心さえ大丈夫なら配管などは多少外れても・・・と思ったかどうかは知りませんが、ここでいう梁の接合金物も原発の配管と同じです。一つでもない所があれば、そこがアキレス腱になりえます。
三条の南四日町の現場で土台敷きが始まりました。
オーブルデザインのこのブログは勿論オープンのため誰でも見る事が可能です。だからそこその写真に施工間違いがあれば、きっとご覧なられた方からご指摘も来るのではないかと想定する事で緊張感をもって工事監理する事ができます。
連日の報道のとおりNZの地震で起きた悲惨なことはとても心が痛みます。
地震が悪いのではありません。この地震に耐えることのできない物を作った、また放置している「私達、人」に問題があるのでしょう。 天災というだけでは片付けられません。
土台敷きが行われる現場。現場でこのようにドリルで穴開けがされる。
朱鷺が保護ゲージの中で小動物に襲わた原因が明らかになるにつれて、その保護ゲージの甘さが露呈してます。
「そのくらい大丈夫だろう」と工事を直接作業された方よりも、私はそのゲージの計画をした人、チェックした行政機関の甘さが原因と思います。
どんな工事でも作業する人は時には相当多数になり、意思の疎通が滞る事があります。だからこそ、
0.ミスがなくなる計画をする。
1.「主旨」を直接作業する人に理解してもらう。
2.施工責任範囲をきっちり理解してもらう。
3.予めミスしそうな箇所を全数検査する。
だと経験上思っています(おわかりだと思いますし、それ以上に実践されている方も多数いらっしゃると思います)。
さてここで「ミスが少なくなる計画」を特別数の「0」にしたのは、これが基本であるからです。
人間の行う作業は間違いや勘違いがあります。だからこそ様々なチェックがあるのですが、その前にミスがなくなる計画が一番大事です。そこで自然環境で左右される屋外現場では・・・
単純で行程が少ない事です。
複雑だったり、遊びが殆どない作業が多数を占める場合は、思わぬコストも掛かりますし
シビアな計画で行う事は大変難しい内容を要求されます。勿論そういう箇所があっても良いのですが、土と接している場所や近い場所では精度が得られにくいのは、屋外現場で作業した経験がある方ならわかるとおもいます。
例えば防腐防蟻性が重要視される建物の土台と呼ばれる所では、樹種に拘る事で実現できます。その為土台には薬剤を工場で加圧注入した土台を使う事が一般的に多い中、当事務所では「米ヒバ」という樹種を事務所開設当時から使っています。むろん米ヒバの方が薬剤を加圧注入した土台より随分高いのですが、使うその理由はここにあります。
現在の住宅において土台は、建物の部品の中でも基礎と同じくらい重要な部材です。ここが仮に数万コストが掛かっても米ヒバにするのは、現場での間違いをしない計画にしているためです。
今年は真冬日が多いですね。だから・・・
間違った考えとわかるのですが、
リフォームも新築も200年に一度訪れる可能性がある大地震に、大きな損傷を受けない頑強な家(免震とか)より、30年後確実に訪れる「石油危機」、「脱化石燃料」、「低炭素化社会」を考えると、超高断熱化が先ではないかと・・・。
家の優先は 安全性>快適性、経済性 とわかっているのですが・・・。
冬に突風とお日様のでない寒い新潟県ではついそのような魔の囁きが・・・ ┐(´д`)┌
新潟ではこの6年間で大きな地震が2度あり数十名の方が亡くなっています。しかし都市直下型地震である1995年の1月17日におこった阪神淡路大地震では、その100倍の6000人以上の人が亡くなりました。あれから15年経ち、被災者以外の人の脳裏からから少しづつ記憶が薄れてきております。
我々建築士は、この阪神淡路大地震を教訓にいろいろ学び、改善策を実施してきたと思います。が、今でも一般の木造住宅の4号建築物特例という法律が改善されないままです。4号建築物特例とは、普通の規模の木造2階建ての構造の安全チェックはその設計者が建築士の場合は、その建築士に一任し行政ではチェックしませんと言うものです。
この法律を建て主さんは知らないと思います。家を作るときは行政に確認申請を行い、この時点で行政(国)が構造も大丈夫かどうか見てくれると思っている人がほとんどでしょう。
しかし行政は一般の木造住宅の構造にはタッチしません(長期優良認定取得住宅等を除く)。その家の構造は設計者(法人を含む)が全て責任を持ち、行政は関与しません。
行政チェックやダブルチェックと言われる機能は、ここではありませんし、もしかしたら設計者のシングルチェックさえも「感」によってしかされていない場合が多くあるのではないかと考えます。
さて、この構造チェックをしていない設計者もいまだにおり、それを確認するには、プランが決まった基本設計時点で
「構造計算書」か
「壁量計算書」を
見せてください。
とお願いすればよいのです。
「構造計算」は専門知識が多少要るので少ないでしょうが、壁量計算は建築士であれば誰でもできるくらいもので、逆にこの壁量計算(四則演算程度)ができない人は建築士になれません。この壁量計算は安全性を確認する一番簡単な根拠(私は雪国の家では甘いと思いますが、法律ではOK)です。
基本設計終了時点でこれらの構造チェック(ラフでも)が終了していなければ、そのプランは絵に描いた餅(安全性が確認できない建物は家ではない)と同じで、きっとこの後も構造の安全確認はしないでしょう。
「構造確認は後で行います」
といっている設計者は多分こういうでしょう。
「今までの経験で大丈夫」
こういう人(会社)が一番危ないですね。
また、「4号建築物特例は住宅程度の小物件には必要だ!」
という業界関係者がいらっしゃいますが、私もそう感じます。
が、問題はその特例をいい事に構造の安全確認を設計者が決められた手順で行わないと言う事があるので、性善説が成り立たなくなっている事です。だから行政チェックによって法律が守られ建て主さんを保護しなければならなくなってきている状況であるという認識です。そうなるとまた確認申請料が上がり、建て主さんの負担が増え、また行政の肥大化を招きます。本来なら法律を守らない設計者が悪いので、4号特例を廃止するより
「法律を守らない設計者を一時免許停止のように厳罰に処す」と決めるとすぐに改善されるはずです。このほうが建て主さんにずっとメリットがあります。
最近は小屋裏収納のロフトや中間収納、太陽光発電パネル設置など、家がどんどん重くなってます。重くなると言う事は耐震性を増さないと家が壊れやすくなります。またその耐震性アップの方法は法律で決まってます。姉歯事件がきっかけで行った国の調査で、これを知らなかった設計者が関与した建物が100棟以上が法律違反となった関東の大手建設会社があり、きっと調べると全国的に相当多数の家が安全性に疑義がありそうだと言う事で4号特例が廃止される議論になったのです。
怖いですね。スキップフロアーや組み込み駐車場による大開口など、アクロバット的な家も多いですね。日本の諺の「のど元過ぎれば・・・」となってはいけませんね。
さて、阪神大震災の亡くなった人のうち5000人は木造住宅での圧死です。倒壊した木造住宅の大部分が古い法律時の耐震性しかない建物や腐朽した建物でした。現在の法律に沿って安全確認をし、上のようなアクロバット的(一般的でない)な事をしなければ倒壊等が起きる可能性が極めて低いと国はアナウンスしております。
因みに新潟でおこった地震の被害は地盤が原因である場合が多くあり、まずはがけ地や埋立地(過去に潟だったところ)の場合は、上物構造の安全確認ができたとしても家が傾くリスクがあると思ってください。この場合は、簡単に傾きが修繕可能かどうかが重要ですし、家具の倒壊防止も重要です。
過去の教訓を活かしたいといつもこの時期に思い出します。
2009.11.02、12.24緑字加筆
今日、構造見学会にお越し頂いた皆様、大変ありがとうございした。引き続き明日も行いますので、よろしくお願いします。
さて、本日お越しいただいたE様からのご質問で、
「全く同じ耐震等級2の建物を2棟作って、そのうち1棟はわざと手抜きした施工を表現するため1階の柱根元を基礎とくっつけないようにして、阪神淡路大震災級の地震波を与えて実験したというニュースがあった。結果は、何と施工不良のほうが倒れなくて、正しい施工の耐震等級2が倒壊した。これをどう評価しますか?」
非常に高度でショッキングな内容です。私は始めて聞いたので
「調べてみます」
とお返事しました。
そしてこの手の件は直ぐに調べないと気がすまない人間なので早速調べました。
するとおっしゃるとおりの内容の映像と記事を見つけました。実験している内容もしっかりしており内容は事実のようです。
上のプランの図は下のサイトから
一般に配布されている資料でプランと耐力壁を確認し、当事務所の構造ソフトに入力。確かに若干の差はあるものの現法律の耐震等級2の最低チェック事項クリヤーします。しかしプランを見ると、普通では考えられない構造計画(耐力壁の入れ方)があるのに気がつきます。一番重要な外周の耐力壁が倍率2程度で、その少ない分を内部の耐力壁で補っているようです。これは構造を知っている建築士は行いません。住宅等の小規模建物は外周の耐力壁が一番重要と認識しているからです。多分わざとこの部分を少なくして計画したのでしょう。「今法律で定められている構造方法に問題はないのか?」を確かめるために・・・2009年11月2日に主催者の説明ウェブを見つけ「想定通り」とのことで、やはりわざと弱い構造計画としたとのことです。
日経ホームビルダー2010.1によると、実験の委員長を務めた大橋教授へのインタビューがありました。
それには、「今回の地震波は建築基準法の1.8倍の力を与えた。この建物は建築基準法の1.25倍で造られているので、これで1.25倍(耐震等級2)が否定された事にはならないが、想定より10%くらい耐力が不足している事は、今後の解析課題である」と言う事です。ですのでやはり余力と基本的な構造解釈は必要とかと思います。
更に当事務所では全ての建物を最低基準の構造計算(ルート1)では済ましません。当事務所が行う構造計算ソフトは2次設計(ルート2 層間変形角等)も可能で必ずこれもチェックします。すると、完全にエラーが出ます。1階にいたっては充足率0.78です。これでは壊れても仕方ないでしょう。層間変形角とは、力を受けたとき柱がどのくらい傾くかを計算することです。木造では弾性の範囲1/150(外壁落下損傷を含めた)を超えないようにしております(。つまり柱の長さが2.8mでしたら、上部の横の動きは2.8/150=0.0188で1.9cm以内です。ところがこの実験棟の計算結果は最大で2.46cmとなります。これでは弾性の範囲を超え変形が残り大変形する問題があります。でもこの2次設計は通常の3階建では行わなくてもよいことになってます。ここに設計者の建築思想があるのでしょう?つまり構造の安全はその設計者の思想も重要ということです。また構造計画上問題がある建物は、柱の根元をきっちりと固めないで、力を受け流すほうがよい場合があるともいえます。しかしこれはあくまでもイレギュラーで、基本は構造計画を正しく行い、正しく施工することです。この映像を理由に金物施工不良を「正しい施工」とは思わないようにと願うばかりです。
さて、映像とわかりやすい説明は↓のサイトで確認できます。
http://mokutai-jc.seesaa.net/article/131652975.html
そのサイトのコメントも全くそのとおりだと思います。
興味ある方はご覧ください。
貴重な情報を頂きましたE様にはお礼申し上げます。