「 構造、構造計算、耐震、等級  」一覧


結局骨抜き?25年から始まる構造審査義務化

2025年から普通の住宅にも構造審査を実施するとの宣言が2年くらい前にあったが、残りあと1年半のこの時点では、どうも本気で構造審査をする考えはないようである。上のHPにいくと現段階の資料が見ることができるので8月7日の資料を是非見てほしい。

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耐力壁検査 その② 面材耐力壁と筋かい耐力壁

2023年8月29日ハイベストウッドの記載で緑字加筆修正

木造軸組工法の耐力壁には面材型と筋かい型がある。それぞれメリットとデメリットがあるが、建築基準法で規定されている数値を比較すると大きな違いがない。しかし裏話と称して「筋かいはだめ、面材がよい」とのような話をよく聞く。しかもその耐力算定基準に関与した方からの話と称しての情報に触れると・・・それはどうかと思う。

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耐力壁検査 その①
筋かい金物選定

松浜ヒルサイドの家に耐力壁検査に伺った時に筋かい金物の選定シミュレーションを行った。5種類のタイプの金物での比較。

先日お伝えしたように20年以上図面指定し定番だったEGガセット筋かいプレートが廃盤になり入手が困難になっている。このため今後の代換え品を選定しなければならないので様々な金物を現場に持ち込んで検討した。

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厚物合板の屋根の耐久性は大丈夫か?続編

Ver2が2023年5月に発刊されており厚物合板を扱う人は一読してほしい。

厚物(24mm以上)の合板を屋根に又は桁上に使う時の手引きとしては一度はよまれた方は多いとおもう。私はつい最近読んだが嗚呼やっぱり記載があるか・・・と改めて感じている。

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小屋裏(ロフト)収納の今後

ご存じの通りオーブルデザインは北は北海道から南は九州までの沖縄と島を除く日本全国で設計を行っている。そこでいつも困るのが確認申請の規定の違いである。本来国内での建築基準法の規定は同じでなければならないが、条文では全て網羅できないこともあるので、この法で大きな市には建築主事なる職をおいて、その人の権限で判断している。しかしあまりにも都市によって解釈が違うと、建築主に対し平等性を欠くので上のような日本建築行政会議などで統一見解を出している。

がしかし・・・

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耐力壁検査 鹿嶋市の家

太平洋側の木の外壁の場合、軒の出は1000mmにも簡単にできるので屋根が大きく、これだけで無難な家といえる。

茨城県鹿嶋市に建築中の鹿嶋市の家の耐力壁検査に先日伺ってきた。いつも通り往復800kmであり「風」が車検だったのでカングーで伺ったので多少腰のすわりがいまいちだった。

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改めて・・・面材耐力壁の難しさを知る。その3

ボールペン先が入るようなめり込みが2mm近くある釘。規定より2割程度耐力が落ちるとの実験結果がある。

昨日、

「生命に危険を及ぼすような建物の不具合は不法行為となり、20年間は時効にならず責任を負う」

とお伝えした。住宅でそれに該当する一つが耐力壁の不具合である。

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Bグレードで 等級7認定取得と今後の審査

「小新西の家」の長期優良住宅認定申請の書類。断熱等級7で認定取得。

昨年の春に設計が終了した「小新西の家」の長期優良住宅を申請した。昨年10月に断熱等級5、6、7が新設されたため長期優良住宅の基準が変わり、その後初の取得となった。

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過去にZEHを建てた人は確認してほしい・・・

少し寒気がおきるほどの差がある今回の指針提案。平屋の軽い家からみれば現在の倍以上の耐力壁が必要との事。下のセミナーでのパワポ転載。

先日、「2022年建築学会の学術講演梗概集から④ 構造 等級7(G3)の荷重は大きい」との論文情報をあげた。そしてこの10月に国交省がある提示を行ったとのこと。それが上の表である。

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2022年建築学会の学術講演梗概集から④ 構造 等級7(G3)の荷重は大きい

構造の4はお待ちかねの省エネ等級6越えのG2ーG3中間断熱性能の荷重増加が構造系分野で発表されていた。環境系分野でないことがポイントである。私としては環境系で発表してほしいと感じる。

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住宅の安易なリフォームやリノベーションに対し ・・・その5 エビデンス

今年出版された耐震リフォームの要となる「接合部」の評価方法の考え方。それでもまだ「案」止まり。

2年以上前に↓のブログを書いた。賛否はあれども建物構造的な欠陥であればそれは認めなければならず、否定すれば現在の構造検査の義務化の大義は薄れる。

住宅の安易なリフォームやリノベーションに対し<br />・・・まとめ
今までリフォーム・リノベーションは強くはお勧めしないとの理由が 1.耐震性が担保出来ない、 2.それ...
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小さな重要部材。アンカーボルトとナット一体型座金。

あるメーカーのナット一体型座金。直径70mmと大型。

座金・・・

土台を貫通したアンカーボルトをナットで締め付けるときに、より多くの力が伝達できるように、ナットの表面積を広げるような役目をもつ金属の板である。特に巷では最近上の写真のように、土台にめり込ませるナットと一体になった丸座金が多い。

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雪のない地域での耐震計画は・・・

2箇所もコーナーサッシを設けた2階のプラン。内部耐力壁は必要無いが、念のため1P 設ける。

現在熊本県に計画中の「緑の家」の基本設計を行なっているが、積雪がある新潟県と富山県の「緑の家」の計算の後だっただけに、拍子抜けするほど難しくない耐震計画である。

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構造用合板を定尺のまま使う

構造用合板が高い・・・。一年前の倍ちかい値がついている。そんな事で「緑の家」の地震に対する耐力壁は、数年前の仕様に戻して筋交い(壁倍率4倍)を中心として更に半分は真壁合板(壁倍率2.5)と同時に設置し、耐力壁倍率6.5と一般的なMAX7にほぼちかい。これは井岡の家が耐雪1.7mで耐震3等級という高い耐震性を要求するからである。

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ZEHの功罪で太陽光発電パネルの重さ

記事とは関係ないZEHのイメージ写真。

ZEHとはについては幅広く知られているので省くが、簡単には太陽光発電パネルを載せた僅かに断熱性能が良い家のこと。太陽光発電パネルを載せないとZEHにはならないが、この度国交省がようやく太陽光発電パネルと断熱材等の重さによる地震に対しての影響を検討しているとのこと。・・・遅いだろうと思う読者が殆どだろう。

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井岡の家 上棟とスラストの事

やはり既存母屋より基礎高の分だけ高くなる新棟。

今日、実質上棟となった井岡の家は、当初長期優良住宅の取得は行なう予定は無かったが、政府の施策の補助金が急に決まったので耐雪1.7mで耐震等級3で長期優良住宅を取得している。突然の取得でも当然変更が一切無く耐震等級3で認定されるのが「緑の家」の標準仕様。

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再び筋交いによる耐力壁に戻る

構造用合板の高騰を受け、「緑の家」では3年ほど続けてきた「大壁貼り」による構造用合板耐力壁から、主として筋交いによる耐力壁に当面のあいだ仕様変更する。サブで面材を貼るときには「真壁貼り」としたい。

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大地震後の気密性は担保できるのか?制振と法律

運動エネルギーを熱に変えるブレーキと制振装置は同じ。

近年、木造住宅でも地震に強い住宅として「制振」というキーワードを目にするし、そのようなご質問も受けることが多い。制振と耐震の違いは何だろう?また制振があれば地震後の気密劣化はないのだろうか?など疑問に思う人が多いので少しだけ解説する。

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今朝白町の家 防水チェックと梁の断面係数

間違ってフィルター加工撮影し4隅が暗くケラレした写真となってしまったが、この日差しは春。

数日間、春の日差しが降り注ぐ新潟県だが長岡市ではまだ雪が残る。今朝白町の家では、敷地内の雪処理を特にしていないのでまだ1.5mくらいの山になっている。

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耐雪2.5m今朝白町の家 防水と外壁材の厚さ

「告示」の準防火性能を「省令」と記載したので訂正 02/23

耐雪2.5mである今朝白町の家は、豪雪地の長岡にある。今年は小雪で最大積雪量は1.1mくらいだったので工事には大きな支障は無い。とは言っても現場は毎朝雪かきから始まる。

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超高断熱の等級7を設ける前に国が決める   構造チェック

パッシブな暖房で考える伊達の家 4 超高断熱と構造の関係
日頃から住宅の設計で一番大事なことは 「構造」の安全性 と申し上げております。 ここで「緑の家」が超高断熱住宅を...
5年前(2017年)の上のブログを読んで頂ければ今回の記事がよくわかる。

ZEHの普及に伴い、

1.断熱材が厚くなり重い壁、天井
2.窓がトリプルガラスで重い
3.太陽光パネルの設置で屋根が重い

ことが明らかになり従来の建物重量の条件では耐力壁が不足する例がでてきた。そこで国交省は2025年の断熱義務化に伴い、原則木造2階建ての構造審査を行政で行なう方針に決めたらしい。

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松美台の家の耐力壁検査と耐震性について

三条市で正規の積雪量2mで耐震等級3を取得した家の強さは、建築基準法だけでクリアーした家の2.8倍から4.4倍の耐力となる。

この図は地域にあった耐雪性能(積雪量)で耐震等級3が如何に重要かわかるグラフである。建築基準法で耐震性をクリアーしただけの家と、その地域で適切な耐雪量で耐震等級3を取得した家との耐震性の差が一目瞭然。

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業者は教えてくれない、耐震性と垂直積雪量(設計積雪量)の重要なこと その2

このブログに掲載する図は東京都市大学の大橋先生のセミナーから抜粋させて頂いた。

上の図は構造計算で用いる地震力算定時に使用する地震地域係数である。これを見ると新潟県は0.9となり関東、中部などの1.0に比べると10%も少ない力で計算してよい事になる。

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業者は教えてくれない、耐震性と垂直積雪量(設計積雪量)の重要なこと

これは新潟県のある長期優良住宅を取得した「緑の家」の耐力壁位置図である。この「緑の家」は設計積雪量が1mで耐震等級3の性能をもつ。この建設地域は1mの積雪が最低の垂直積雪量として決められているが、この建物を垂直積雪量が2m以上が標準の三条で建てようとすると・・・

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