2016年08月緑字加筆
前回お勧めした、冷房運転(自動弱運転)の場合、冷媒温度があまり下がっていないため、吹き出し空気が露点まで下がっていないので除湿としてはあまり良くないのではないか?という疑問があります。さて事務所のエアコンで実測をしてみました。
2016年08月緑字加筆
前回お勧めした、冷房運転(自動弱運転)の場合、冷媒温度があまり下がっていないため、吹き出し空気が露点まで下がっていないので除湿としてはあまり良くないのではないか?という疑問があります。さて事務所のエアコンで実測をしてみました。
この写真は2年目のメンテナンスで、昨日床下の点検をした時に撮った写真です。
当事務所「緑の家」の床下は、照明が完備されているのでこのように明るいのですね。良く点検ができます。普通の家は床下で歩腹前進且つ懐中電灯なので、隅々まで見ることはできません。
「おや」 矢印の所に何かあります。
なんと丸虫(ダンゴムシ)と蜘蛛の死骸です。それも大量です。この家は完成時気密測定0.4cm2/m2と超高気密の家で、基礎断熱をしている「緑の家」です。その隙間のなさは、普通の家の1/10以下ですが、それでも丸虫(ダンゴムシ)は入ってきます。周囲は田舎ではなく普通の近郊住宅地で庭も芝生が綺麗に揃っている家です。
もっとよく見回ります、すると・・・
ふと足下をにはこんな名前もわからない虫もひからびてます。でも別に驚くことはありません。この状況は普通です。
私は「緑の家」の50件以上の床下に入りましたが、多かれ少なかれ必ず築2年で虫が結構死んでいます。
このように築2年でも基礎断熱のであろうと床下は、昆虫の死骸が沢山あります。この家だけでなく、暖かい高気密高断熱住宅は、越冬に虫が寄って来ることが大変多いと思って下さい。
しかし床下が照明完備で「明るく」、「自由に見廻れる高さがある」からこそ、気軽にこんな写真も撮れるし、「ああ、虫が死んでいる」なんて事もわかるのですね。
さすが基礎高さ1m万歳です!
気軽に入れない普通の高さの床下はどうなっている事やら・・・・想像したくないです。
この家は床下暖房や床下に温風を入れたり循環させたりしないので、この床下の空気が積極的に室内に入る事はありません。しかし床下空気を積極的に室内に循環させる家は、築2年目でこのような状態の空気を室内に循環させたいと思いますか?私はいやですね。
とにかく確認できない所の空気は綺麗だとは言い切れませんので、床下を何らかに使う場合は、このようにメンテナンスが気軽にできる基礎1mが最低条件です。
もし少しでも予算があるならそれは外壁の見栄えに使うのではなく、基礎を1mにすることに使いましょう。緑の家は過去12年間全ての家で基礎1mで提案しています。これが良い家を本気で奨める建築士の発想なのですね(手前味噌)。
緑の家では設計着手前に「スタディー模型」を作ります。上の写真は次回お渡しする模型が完成したところを写しました。この模型はある程度の期間建て主さんのお手元に行くため、写真に撮らないと作った建物をの細部や形状を忘れてしまうことがあるからです。
現在はパソコンによるパースが多いようですが、この模型作りは譲れません。そもそも汎用パースソフトでは当事務所の複雑で詳細寸法に拘る表現は難しいでしょうし、何より切ったり貼ったりして、考えながら作れる=スタディーの工程が重要なのです。
上の模型は耐雪2m耐震等級2(長期優良)で計画。総2階の単純形状をいかによく見せ、上下のプラン(柱)を合わせる=加重検討がポイントです。
勿論内部も作ります。2階ははずし、1階もオープンできます。これらを建て主さんが見ることで、実施設計に取りかかる前にイメージの共有が可能になり打ち合わせがスムーズにいきます。
さて、木のいえ整備促進事業の補助金の締め切りが10月11日ということで、これに向けて現在とても忙しい状況です。ですが、一昨日の夜も建て主さんのご自宅でとてもうれしいことがありました。
それは建て主さんの御子息のお名前が私と同じなのです。いままで読み方が同じということは何回もありましたが、漢字が同じという方は身の周りでは初めてです。うれしいですね。なんとなく親しみを勝手に感じてしまいました。
さて、その昼間は別の建て主さんに「近い職種の専門業者がHPをご覧になって唸った」というお話もうれしかったですね(唸ったとはたぶん褒めていると思います)。ですがこうお褒め頂くと今後の設計案は緊張します。
基礎が高い家、超高断熱の家をお勧めしている建築士はそう多くないと思いますし、住宅設計だけで施工しない会社も県内ではほとんどないでしょう。設計と施工を一緒にしないということは、ごまかしをしない唯一の合理的方法です(一品生産において)。そしてその建て主側に立った拘りは、多分近い業種の人ほど理解できるのだと思います。一品生産でなく同一大量生産なら設計と施工が同じでも問題ないことが多いでしょうが・・・。
いまから9年ほど前に竣工した家ですが、事務所で打ち合わせしていると毎回話題に上がる家M2ハウス(仕様はSプラン+α)です。ほとんどの方に評判が良いですね。たぶん敷地条件が良く、後ろの山や手前の草木がこの家の雰囲気を盛り上げているのでしょう。また屋根勾配をきつくしている事もその理由です(屋根急勾配は雪下ろしとの関連があるので、降雪地域では十分検討が必要)。
外壁は中霧島壁を当事務所では初めて使いました。理由は、軒の出(屋根の出)のない建物がご希望でかつ、左官壁が好きというご希望で探したところ、この材料なら長期メンテナンス不要で大丈夫だと判断しました。今でも問題ないところを見ると私の判断に間違いはなかったということです。主素材は天然素材の火山灰とセメントです。セメントは元々コンクリートの接着成分としての材料。だから水やお日様、環境の変化にとても強いのです。
またこの材料の最大の印象である「色」が天候によって変わります。これは主成分である火山灰がその吸水性による特徴で大きく変わるのです。写真は前日に雨がふった次の日です。まだ日の当らない西側の壁の一部が濡れてオレンジ色が鮮やかに主張してます。この外壁はこの色が一番鮮やかにこの現象がでます。普通雨の日の家の写真はパッとしないのですが、下の雨の日の写真は何とも言えないオーラが出ています。
室内インテリアもデザイナーの夫婦らしく大胆で美しいです。
この構造の梁は対になるようにデザインした自慢の構造です。スパンは6.37m。
同じ色素材を使っても軒の出を大きく取った下の家ではまた印象が違います。上のM2ハウスでは洋民家風ですが、下のK邸はオーソドックスでこれももまた良い感じです。
最近の業界情報を見ていると大手ハウスメーカーの太陽光発電パネル付きの住宅販売が好調ということです。特に太陽光パネルのディスカウントで1kwあたり30万相当で設置できるようなおまけもあるようです(多分建物本体の価格に入っているのでしょうが)。
現在は太陽発電パネルで発電された電力の中で、自分の家で使用した残りの電力が48円/kwhで10年間購入させる法律があります。このため以前ご案内したとおり、昼間は全く電力を使わない方が随分お得になります。
そして補助金もあり、エコ製品ということで大手ハウスメーカーは太陽光発電パネルの営業で説得し、設置率4割以上と市場は沸いております。
しかし以前からお伝えしているように、太陽光発電パネル(ソーラーパネル)は新築後いつでも設置可能ですが、超高断熱の工事は、新築時にしかできないくらい内部工事と絡みます。ということは、後で断熱強化したくてもできない事になります。特に大手ハウスメーカーの構造は、一般の建築士が手を出せない特殊な構造ですから尚難しいでしょう。
では、次世代断熱基準を満たした住宅で太陽光発電パネル設置と高気密高断熱の2から3倍の性能を持つ超高断熱住宅のコストシミュレーションをしてみましょう。このシミュレーションは太陽光発電の売電、メンテと年間冷暖房費、メンテのコストを積み上げました。
太陽光パネルは仮に100万(通常は180万)で3kwという格安で設置できたとします。また太陽光発電パネルの寿命は25年とし、10年までは48円/kw、11年目から24円/kwに戻り且つ発電効率が5%落ちた事で考えます。一方超高断熱(普及タイプ)は施工費4万/坪アップ(160万UP)として家の大きさは37坪前後です。この比較では太陽光発電パネルの補助金を入れた相場50万/KWより相当有利にしてあります。また、冷暖房費用(電気代)は11年後に20%のアップ、20年後に50%のアップ、30年後にはおおよそ2倍としてます。
結論は太陽光発電がコストで概ね30年間有利ですが、30年以降逆転し、その差はどんどん広がります。やはり家の建て替え寿命は30年として見ているのでしょう。このシミュレーションデータがそれを表しているようです。30年使えばあとは建て替え。だから大手ハウスメーカーでは太陽光発電パネル設置が一押しということなのでしょう。
下にグラフの元となった表を載せます。あくまでもこれは今回の検討のためだけにオーブルデザインが描いた簡単なシミュレーションです。太陽光発電の家は窓の性能が落ちても気がつかないのでメンテナンス費用は0円です。
実はこのコストの事よりも最も大事な事は、竣工後では施工できない「超高断熱」の快適さが30年以上も全く違うことです。これは数字ではなかなか現れませんが一番重要ですね。そして竣工後では施工不可能に近い超高断熱工事。これに尽きます。
太陽光発電パネルは、資源のない日本にとってとっても大事な発電方法です。是非国民としてその設置に参加、応援したいのですが、先ず基本は使うエネルギーを少なくする事です。その次に再生可能簡単なこのようなエネルギーに投資することであると考えます。強引に車で例えると、燃費の良い車を選ぶことが一番で次に屋根にソーラーパネルを設置する順番だという事です。
うらやましいですね~。海を見ると釣りですね。今はキスですか?取れたてのお刺身はぷりぷり感が違います。うまいですよね。
昨日は濁りのない空気に満たされたそんな気配の朝でした。
拙宅のシンボル、「ケヤキ」です。植樹後20年ですからもう青年でしょうか?
このケヤキくらいですとこれ一本で家族1人+1匹分の酸素を供給してます。そして2人分弱のCO2を吸っています。すごいですね。地球の生物の中でも植物は循環の根幹を担っている生物です。
拙宅みたいに裏山有りの田舎ではケヤキは問題なく植えられますが、ケヤキは大きくなる木ですのでそう簡単に宅地に植える事はできません。しかしこの樹形、害虫の少なさ、特に風と遊ぶ華奢な葉が歌うざわめき音は、他の木にはない優しい響きです。ですのでケヤキはとてもお勧めです。そこでケヤキを植えるなら株立ちを選ぶと良いでしょう。株立ちなら大きくなりにくいので、市街地でもOKです。だだし、葉っぱが多いのには変わりありませんからご近所さんで落ち葉の嫌いな方がいらっしゃるなら少し考えなければなりません。
天然素材や自然素材が好きな方でも落ち葉が嫌いな方多いですよね。私は全く問題ないのですが、コンクリートで閉ざされた土地では循環できないので気になるのでしょう。落ち葉が嫌いな方でも野山へ紅葉を見に行ったりする事はどうしてなんでしょうか?同じ働き終えた葉っぱなのですが・・・。ただ「ご近所さんに迷惑になるから」という理由はよくわかります。
そういえば娘が小さい頃よく落ち葉を集めました。栃の木の葉っぱなどはとても立派だし、定番の紅葉は形が手みたいだし、銀杏のあの黄色は独特です。 理想はそんな木々で家の周囲を満たしたいですね。
質問があったので2011.05緑字加筆しました。
「高気密高断熱だからエアコン1台で暖房。」という広告や宣伝を見かけますが、オーブルデザインでは、いつも複数台のエアコンを提案し、実際運転も複数台でお願いしております。それは・・・
これはオーブルデザインが今年の主力エアコンとして使う事を考えているエアコンの仕様表です。この表からこのエアコンは、できる限り最小運転をさせた方がCOPが高くなる事を示してます(燃費が良い)。これは最新機種の高性能エアコンであればほぼ同じ傾向です。
今のエアコンは全て「インバータ」付きなので冷暖房出力が可変できます。例えばこの機種であると暖房は600W(約500Kcal)~6100W(5200Kca)となっております(が、新潟県では600W~4400Wと考えた方が良いですね)。
さて、最小運転時のCOPは8と記載されており、最大運転時の時は4.2となっております。この数値は外気温が7度の時ですのが、通常外気温が下がっても特性は変わらず下にスライドするので(実際は霜取り運転が起こるところでガクっと下がる)低温時の特性から勘案すると外気温2度の時の最小運転時は5.6で最大運転時は3.0となります。
さて、延べ床面積100m2(約30坪)でQ値が超高断熱の0.9であった場合、外気温2度の環境で室内を22度に維持するためには100×0.9×(22-2)=1800wの暖房出力が必要です。これを一台のエアコンで運転するとCOPが4.5くらいですが、3台のエアコンで暖房を分散するとCOPが5.6で運転する事が予想されます(1.24倍良くなる)。
仮にQ値が2とした場合、一台で運転するとCOPが3で低く、5台で運転すればCOPは5.2くらいになるのではないでしょうか(1.7倍良くなる)。COPはランニングコストと同じですからエアコンの数が多い方が電気代は安く、約60%の電気代で収まります。
なぜ最小運転時の方がCOPが良くなるかというと、最小運転時は熱交換機に余裕があるのでCOPが良くなるという単純な理由です(冷媒温度を大幅に下げなくても良いからであることは熱交換素子に余裕がなければできませんので)。
最新のエアコンはAPFという効率指標の影響で最小暖房出力がかなり引き下げられております(そうしないと効率が上がらない)。だからできる限り最小運転で運転を目指し複数台で運転した方が電気代が安くなります。加えて複数台で運転することで、各空間の温度ムラが「更に」なくなるばかりか、吹き出し風量も少なく抑えられので快適性がグッとアップします。ですので決して能力的に1台でOKでも1台で暖房運転することはお勧めしません。
先日、「アルミサッシの終焉」と記事にしたら、数件のお問い合わせがありましたのでちょっと業界の事を補足説明いたします(良いんでしょうかこんな事説明して・・・ちょっと過激ですね)。
まず殆どの方が「YKK」や「トステム」と言えばアルミサッシメーカーだとお思いでしょう。でも住宅用アルミサッシに至っては「YKK」や「トステム」はアルミサッシの単なる「部品メーカー」です。
上の図のように、従来はアルミサッシは次のような流れです。YKKさんやトステムさんはアルミの枠部品を主に都市のガラス屋さんに売っているだけです。ところが省エネ法などでサッシ性能が重要視され始めると、ガラス自体もYKKさんやトステムさんが指定するのでアルミサッシメーカーから買う事になってきました。しかし依然、アルミサッシでは組み立ては町のガラス屋さんなのです。ですのでアルミサッシの窓としての保証はYKKさんやトステムさんではありません。ガラス屋さんです。「えっ」とお思いでしょうが、これが今までの流れです。なぜこんな流れになったのかと言う事は説明を省きます。
さて今までガラス屋さんは組み立てから配送、メンテナンス、また時にはアルミサッシのカットなど多くの工程があります。
下の図をご覧下さい。これが樹脂サッシになるとガラス屋さんは殆ど工程が無くなるのです。主に網戸と調整メンテナンスくらいです。つまり
「工程がなくなる事=利益巾が減る」
と言う事になりガラス屋さんがとても困ります。
だからガラス屋さんはできるだけアルミサッシが多い方が良いのです。従って工務店さんから発注を受けるガラス屋さんは、意図的にアルミサッシの方を樹脂サッシより安く価格設定します。ガラス屋さんは樹脂サッシにしたくないのです。サッシメーカーもアルミ精錬工場を持っているのでできればアルミが多い方が良いですのでお互いの利益が合致して建築現場では樹脂サッシの価格が下がらなかったのです。
しかし省エネ法が厳しくなり関東から東地区は樹脂サッシの断熱性がないと次の断熱基準をクリヤーできないので、行政がアルミサッシメーカーを説得したのでしょう。そうなると数社あるアルミサッシメーカーはやはりパイを大きくしたいので、樹脂サッシ拡販に舵を切り始めました。そして直接のお客様であるガラス屋さんの意図に反して樹脂サッシを売り込み始めたのです。
そもそも先進国ではアルミサッシより樹脂サッシが高い事はありません。アルミサッシはアルミの精錬に超大量の電気を使う事は有名です。そして今後はこの電気を発電する燃料が高騰することは目に見えていますので、電気を多く使わない塩ビ(樹脂サッシ原料)に将来性があると決断したのでしょう。
今まで国内の樹脂サッシはほぼエクセルシャノンさんしか販売しておりません。エクセルシャノンさの樹脂サッシは「ガラス屋さん」を基本的に通らないため、樹脂サッシより性能の低いアルミ樹脂複合サッシと同じ価格(白のみ)で販売して営業を始めております。ここから推測ですが・・・そこで危機感を抱いたアルミサッシメーカーが自社で樹脂サッシ販売拡販を始めました。その発注システムもガラス屋さんを飛ばしてネット発注を受けます(伝票はガラス屋さんをとおります)。
ですのでガラス屋さんにしがらみを多く持つ工務店さんは樹脂サッシの価格は下がりませんが、エクセルシャノンさんとお付き合いのある工務店さんなら樹脂サッシの価格は下がります(YKKさんやトステムさんと競争させれば白色以外も下がる可能性あり)。
先日、「これからは樹脂サッシだ!アルミ樹脂複合サッシは賞味期限間近品だ!」と宣言しました。そうしたらその記事に貴重なコメントを建て主さんから頂きました。
「樹脂サッシは紫外線劣化するので心配」
なるほど!普通はそう考えますよね。そこで論より証拠。
はい。拙宅の20年経過した樹脂サッシです。その上のアイアンウッドのすだれ掛け(夏限定)がこだわり。この窓は西の海に面しており、水面で反射した紫外線とダブルで当たる、また冬は風速30m/sが吹き付ける県内でも最も過酷な場所です。ですがサッシ表面は未だツルツルです。
どこが一番痛んでいるか?それは・・・
サッシの下に錆び汁跡がありますね。
そのサッシの戸を開けるとこんな感じです。黒い線はパッキン1で、黒い線跡は押しつけられているパッキン2の跡です。そして錆び汁跡もあります。樹脂部分はしっかりしているでしょ。パッキン跡が残るということはそろそろパッキン寿命です。
錆びの原因は家の真ん前の「海」です(笑)。・・・ではなく、このようなサッシ付属品のステー(金物)はステンレス製なので以外と大丈夫。実は錆びはこのステーを樹脂に留めているビス受けの内部金物なのです。とはいっても樹脂内部にあるので表面からわかりません。そこから錆びがでているのです。これは樹脂内部なので部品交換できません。サッシ全体の交換になります。
あっ、パッキンより外側は外部なので一度も掃除したことがありませんのでちょっとカビっぽいですね。
樹脂部分のアップです。どうですか?エッジの一番痛みやすい部分のです。しっかり角がアールでしょ。黒い線はヒビではなくただのこすり跡や傷ですが、傷が目立つということは表面がまだツルツルなのです。20年前でもすでに塩ビ(樹脂サッシの原料)の耐紫外線劣化防止剤は相当優秀です。
いやー20年後の住宅をアップで写すなんて、オーブルデザインだからですね。普通のメーカーさんや工務店さんには絶対あり得ない写真です。
自信があるのです。自宅を(家を)愛しているのでこの時間が経った雰囲気がすきなんですね。浅間は少し(大変?)変わってます。でも家って愛着があればとても長く大事にされるのです。
因みに10年ちょっと経ったご近所さんの海側の外壁と換気扇フードと軒裏はこんな感じです。引き合いに出してしまってすみません。
まとめです。
このとおり今のサッシの寿命は20年から30年。これは樹脂の寿命というより付属品の寿命なのでアルミサッシも同じ寿命ですね。だから緑の家SSプランAグレードではサッシ交換が簡単に可能なように取り外し枠がついているのです。これが70年以上(100年)家を保たせるまじめな解答なのです。超高気密住宅に20年も住んでいる建築士だからわかる事です。
大手ハウスメーカーさんは外壁に力を入れてますが、実はサッシの交換の方が大変な工事になります。外壁を壊さないとサッシ交換できない構造だから・・・。
外壁にお金を沢山かけるのは、家の寿命が30年だった今までの住宅で、これからの長寿命住宅は、サッシの交換が簡単なように考える事がメンテナンスコスト削減の上で大変重要なのです。
まったりするような日差しに美しい海です。定休日の月曜日は私が家にいられるので妻は溜まっていたお仕事、自然農のスパイラルゲイトへ。だから私は愛犬の世話を拙宅でお留守番を兼ねて。
海有り山有りの寺泊金山の午前中。凪な時はこのように海底の地形が見えます(下写真アップ)。
先週までむせかえる程の香りを漂わせていた野生の「藤」は終わり、裏山は黄色い花、花、花、と花畑。
自然農のスパイラルゲイト も拙宅の屋上菜園も黄色い花畑。自然農なのでコンパニオンプランツの花が今はとても綺麗な季節です。 あっ、いま屋上菜園で育てている左下のサラダ菜を採ってきてサンドイッチに挟んでほおばってます。菜園が出来た当初から全く肥料なし、農薬無しです。
気持ちの良い季節をこんなにゆっくり感じられるのは愛犬「ビアンコ」のおかげです。感謝。これからも元気で長生きだよ。
スパイラルゲイトではとにかく黄色の花、花。たまにアザミの紫がアクセント。「緑」は大切な友人です。
先日も書き込みましたが、「家は安全性が何よりも優先される」ということはどの人でも共感して頂ける認識だと思います。安全性があって初めてインテリア、自然素材、性能、設備があるのです。しかしチラシや広告、モデルハウス、ウエブなどには平気で安全性の欠如した写真をよく見ます。
特に最近流行の「梁」が内部に現れているインテリア。その端部にあるべきはずの補強金物がない建物。大変多いです。法では梁の緊結が規定され、その具体的な方法は各種書籍とくに「木造住宅の許容応力度設計」のなかにもきちっと、「全ての梁の端部は羽子板金物などで補強する」と記されています。どういう根拠でそれを省略しているのでしょうか?普段は外れる事はありませんが地震力で横から力が加わった時に、蟻ほぞだけではまず間違いなく蟻部分を破壊する力が働き外れる可能性がとても高いです。阪神淡路大震災で亡くなった人の木造住宅では、この梁が外れた事による圧死も大変多かったです。
「昔からこれで大丈夫」等という返答は構造に無関心の証拠です。必要な物は必要なのです。
中越地震の時に長岡市に建っていた緑の家。差し鴨居もある大きな吹き抜けに計画される「見える梁」でも全く問題なかった。それはクレテック金物でしっかり緊結されているから。
上からみた写真。吹き抜けにある梁は補強金物が不要なクレテック金物で梁を繋ぐ。矢印の所には普通のプレカットの加工では必ず補強金物が入らなければ、厳密には法律違反となる。
当事務所が創立以来クレテック金物に拘る理由がこれ。補強金物を必要無しに木と木を繋ぐ金物。クレテック金物の供給会社さんによると「オーブルさんは県内で一番早く使って頂いた設計事務所の一つ。13年前はほとんど県内では売れていなかった」とおっしゃっている。
玄関ポーチの柱とその根元。この基礎コンクリートは、オーブルのオリジナルデザイン。そしてやっぱり1m基礎(笑)。更にこの柱の根本には見えないように金物が補強されている。この辺が構造優先そしてデザインも大事というバランス感覚。見た目だけでOK、又は構造的裏付け無しというメーカーとは違う姿勢で家を造るお手伝いをする。それとオーブルではタイルよりモルタル仕上げが多い。なぜかモルタル一体感と職人の鏝による優しい素材に惹かれる。
2010.05.30緑字加筆
最近の検索ワードで「高断熱高気密の欠点・デメリット」という語句がちらほら見当たります。私に限らず高気密とか超高気密住宅では「息苦しくなる」とか「停電の時心配=換気が止まる」とかという気持ちが少なからずあると思います。
その時は「潜水艦のような気密保持から見れば超高気密住宅でもザルのような家。だから大丈夫」と感覚的にいつも答えていたのですが、それでは理論と実践を大事にするオーブルデザインではありませんので、今日は理論的にお答えします。参考にしたのは「家を建てる時に読む本」(編集エクセルシャノン 奈良憲道)です。
まず空気中には21%の酸素がありますね。因みに二酸化炭素は僅か0.03%です。人はこの空気を一時間当たり約500Lほど吸い込み、その中の20Lほどの酸素を体内に取り入れます。さてここから・・・
下の図(手書きですみません)をご覧下さい。
6帖の普通の寝室をガムテープで目張りして完全な密閉状態(このまま宇宙にいけるような)にします。その中で人が4人10時間寝たとします。すると人は死ぬでしょうか?
答えは生死には全くあまり関係ありません。その部屋の空気は、健康が阻害され始める酸素濃度18%を僅かに下回る17.5%にしかなりません。これは1500mの山の上で空気を吸っている時の濃度と同じです。確かに二酸化炭素と水蒸気、臭気(笑)が多少増えますが、これとて生死に関係する濃度にはなりません。因みに二酸化炭素濃度は3%となるようですので、頭痛が始まりそのままですと問題が発生します。
このように普通ではあり得ない宇宙船のような部屋を造った時に、人が4人で10時間寝ていると多少問題ができ来ますが、直ぐ生死に関わる事ではありません。
そもそもこのような完全密閉空間を、当事務所のお願いする超気密が得意な大工さんを始めとするどの住宅メーカーでも造る事は不可能です。溶接で船を造れる技術者から家を造ってもらえばひょっとしたらできるかも。いや待ってください。窓やドアがあるからだめか?つまり水に浮かんだり、水中でも大丈夫な完全密閉の家をつくった場合でも10時間は換気がなくても大丈夫という事なのです。
と言う事で、停電があって知らずに寝ていても間違い無く大丈夫です。但し酸素を使う器具(解放型暖房機)が室内で運転されていれば一時間以内で危ないでしょう。
さて、
以前「家より気密性のある小さな空間の車の中で寝ていても、人が死んだと言う事は聞きませんよね」と言いましたが、もし車が完全密閉状態であると
車の空気量・・・5m3(大型車)
大人1人が乗っていて酸素濃度が18%に低下する時間は
5*(0.21-0.18)=150L 150/20=7.5時間 です。
7時間は寝られるのか?なるほど!
2010.05.30加筆
こんな記事を書いた直ぐ次の日に悲しい事件が報道されました。車内で焼き肉を調理し親子2人が死亡しました(5cm窓が開いていても)。
どうして車内の密閉空間で火を使う事を考えたのでしょう。私はやはり家の中で安易に火を使うストーブを平気で使っている日常がある事が、何か大事なことを感じさせない事になってしまったような気がします。火は多量の酸素を使います。
事務所の水槽。下から水面を見ると不思議な感じです。少し魚になった気分。
「水」はとても不思議な振る舞いをする物質です。だから水を主成分とする有機体の人間も不思議なのでしょうね。「水」はまだまだ解明されていないところが多く、「水」を語る事は殆ど「好み」や「趣味」として捉えた方が良いのであまり、話題として取り上げた事がありません。 水!奇跡の角度104.45度 出展 Wikipediaから
でもちょっとだけ取り上げます。
水のおもしろい振る舞いで最も知られているのが、氷のような固体の時は液体の水の時より体積が大きくなる事です。大気圧下、殆ど物質は固体時が液体の時より体積は小さくなります。ところが水だけは凍った時の方が体積が増える不思議な物質です。冷凍庫にペットボトルをいれ爆発させてしまった事多々ありますよね。そんな不思議な水ですが、未だ科学的によくわからない事が多い物質です。
さて水というと飲み水が頭に浮かびます。私は15年前から電気還元水(所謂アルカリイオン水)を飲み水として愛用してます。これは様々な理屈や効能より、がぶがぶ飲んでもおなかがだぶつかない事を実体験したからでしょう。まるでビールのように飲み続ける事ができる(笑)水なのです。おかげで飲んだ後、直ぐにビールのように尿意を感じます。
人間の体は水が70%を占めると言われているので、その水がいつも入れ替わるような「気」がして気持ち良いから愛用しているのです。誰もが納得する根拠はありません。だから「趣味」の範囲なのです。でも「語らせれば」結構話しますので、もし興味があればお聞き下さい。
さて現在水関連商品は沢山あります。その関連商品を使った時に水が変化すると言うふれこみが多いのでちょっとだけ有名な所を調べました。所謂「機能水」と言われる水です。
主な有名な機能水
セラミック処理水(Wikiにはありませんでした)
共鳴磁気水・波動水?(Wikiにはありませんでした)
本当に色々あります。因みに私が愛用するアルカリ飲料水を造る機械は医療機器として厚生労働大臣の承認が必要となりますが、その他の機能水は普通に製造可能で取り付けも保健所への報告義務はありません(アルカリイオン機器の取り付けには保健所への報告が必要です)。
磁気処理水では東京都から注意が有名ですが磁気処理水に限らず心霊的な商法が横行しやすいので注意が必要です。でも住宅でもこれに近い広告がされていますよね。大丈夫でしょうか?
さて、当事務所に「どんな浄水器類が良いでしょうか?」と聞かれた時には、迷わずアルカリイオン水で、その機械はTOTOが20年くらい前から販売している「アルカリ7」をお勧めしてます。「アルカリ7」は、浄水器の欠点であるフィルターの交換が7年間要らないと言う事がユーザーにとって良い事です。フィルター交換が必要無い方法として、水道施設が行っているような活性炭の熱処理による再処理を一日一回しているからです。この点はエコ良いところです(アルカリイオン水と同時に出る酸性水を使わなければ1/3くらい水を捨てることになり無駄もあるそこはエコではない)。
最近はやはり科学的に根拠がある超軟水に興味がありますが、使用している方からのお話を伺ってからにしたいと思います。
TOTOのアルカリ7・・・電気還元(イオン処理)と浄水機能の両方がある。ビルトイン型もありキッチン内部に収納可能。
アルミサッシ(アルミ樹脂の複合サッシ)がいよいよ終焉。(その1)と3月のブログに書いております。それを裏付ける情報が入りました。
今日ある大手サッシメーカーがいらっしゃって
「新しく樹脂サッシが発売されました。是非!!」
「価格はアルミと樹脂複合サッシと同じです」
と伝えてきました。
当事務所は昨年から全て樹脂サッシに切り替えております。それは樹脂サッシがアルミと樹脂複合サッシと同じ価格になったからです。とは言ってもアルミメーカーの樹脂サッシではなく、樹脂専用メーカー「エクセルシャノン」さんの白サッシ(他カラーは高い)でした。
ところが今日からアルミメーカーが、樹脂サッシも同じ価格で売ります。おまけに白以外も同価格で!と宣言してきたのです。そこで
オーブル
「アルミサッシメーカーは、巨大投資した本業のアルミサッシを売らなくてよいのですか?」
アルミサッシメーカー
「勿論です。樹脂工場も完成しますので、今後は樹脂サッシに力を入れます」
「内緒ですが樹脂トリプルガラスサッシも視野に入れております」
との事です。
いよいよアルミサッシ(アルミ樹脂複合)の終焉です。
さて、現在もし家造りを計画されているなら、そのサッシが樹脂サッシ(オール樹脂サッシのことでアルミと樹脂の複合サッシではない)か確認された方が良いですよ。もしアルミと樹脂の複合サッシを奨めているなら、その家の「高気密高断熱の将来性」は本物ではない(もっと平たく言うと偽物)でしょう。
アルミサッシメーカー曰く
「新潟地域は2年後に住宅の断熱基準が引き上げられ、樹脂サッシでないと基準をクリヤーできなくなるので樹脂サッシがこれからの本命!環境負荷もアルミサッシより低い。」
と宣言していたので、完全な方向転換です。
いまアルミと樹脂の複合サッシを使うと言う事は、賞味期限品のサッシを買うようなものです。いよいよSSプランの断熱仕様がやっぱり良いね!と世の中が動き始めてます。
この図は東北電力さんの季刊誌に掲載されていた図です。それによると石油はあとたった42年、天然ガスであと60年、一番長い石炭で120年です。しかしこれはあくまでも埋蔵量で現在の石油、ガス、石炭の発掘費用が同じではありません。埋蔵物はとりやすいところからとるので、どんどん掘削するのに費用がかかる場所に移行して行きます。とうことはもし今後大規模の石油の新しい埋蔵が見つからなければやはり20年後の高騰は絶対避けられないでしょう。つまり奪い合いによる価格高騰と掘削費用増による高騰です。
そこで生活のエネルギーの源である電気は上のような施策がとられてます。現在の東北電力さん管轄の電気は、1/3が石炭、1/4が天然ガスで、石油はわずか6%。
1980年には石油での発電が約2/3を占めていたんですね。当時の原油の価格は現在の1/3程度です。そしてその頃に発表された石油の埋蔵量も40年位だった記憶があります。それから30年後の埋蔵量がまだ40年ですからこれを根拠に石油は毎年新しい埋蔵がみつかるとの論調もあります。しかし80年台より相当進歩した埋蔵発見技術でもなかなか新しい大規模油田は見つかりません。そこでまだ埋蔵量が豊富な石炭にシフトしているのでしょう。しかしこれも掘削費がかかる所しか残っていないため、価格高騰が懸念されるため今度は原子力にシフト傾向がみられます。
原子力発電の一番の問題は、その廃棄物処理が確率されていない事です。その廃棄物が次の循環(人間に影響が少なくなるように変化する事)になるまで1万年もかかると言われてます。そのため大深度地下で管理するとう事が現在唯一の方法です。これが問題で私は今後原子力発電を増設することは反対という立場です。
現在のエネルギー使用量を増やさない事と、簡単に循環でするエネルギー(太陽光、風力、波、地熱、バイオマス)の発電を増やす事を是非推進したいと思います。現時点ではたった4%、10年後でも4%のこのエネルギー。さてどうするか?
そこで私にできる事が「超高断熱住宅」の推進になります。本来この「超高断熱住宅」は、石油高騰によりエネルギー全般が高騰する来るべき時期(予想では20年後)にも、暖かい家をと思って奨めているのです。「蟻とキリギリス物語」でいうなら蟻の家のことですね。
それと同時に超高断熱住宅にすると、現在の暖房エネルギーの約1/2以下で快適暖房が可能なのです。現在のハウスメーカー程度の次世代基準断熱(所謂高気密高断熱)では、暖房エネルギーが以前のお住まいの住宅より確実に増えます(上図)。暖房エネルギーが少ない関東地方でこの数値ですから新潟ではこの1.4倍くらいは多くなります。これは以前から何度も指摘しており、超断熱とは冬に日が出る関東地方でもQ値1.3位、新潟ではQ値0.9以下が最低必要です。
その日の最後、お風呂からでるときに、壁に飛んだ石けん泡を「水で流しますか?」それとも「お湯で流しますか?」
これから新潟県ではカビの生えやすい第二時期=梅雨になります(第一時期は冬ですね)。
そこでネットのニュースを見ていたらある建築士が「お風呂からでる最後の人は、壁に冷水をかけ石けんかすを流すと同時に壁を冷やしてください。湿気が減りカビ防止になります。」・・・
はぁ?
全く反対!カビ防止なら壁の水分を早く飛ばさなければなりません。つまり乾かさなければなりません。その時水をかけると、水分が気化するのに必要な熱がなくなります。正しくは「熱いお湯をかけて石けんかすを流し、換気扇をON!」が一番早く壁が乾きカビ防止です。
当たり前ですね。お茶碗をお湯で洗った方が水で洗うより早く乾きます。
食洗機で洗い終わったら、扉半開きで(換気のこと)直ぐ乾きます。これは食器が熱湯で暖まっていて、水滴に直ぐに気化熱を与えることが可能だからなのです。すごく単純な科学です。乾くには基本的に「熱」が必要なのです。折角熱気で暖まっている壁をわざわざ冷やすなんて「・・・・・」ですよ。
建築士が湿気と結露のことわかっていないのです。お風呂場の壁が入浴中にびしょびしょになるのは、壁が冷たいから結露するのであって、壁が暖かかったなら水蒸気でかすんでいる風呂場の壁でも結露はしません。どうも「暖かい部屋」=「結露する」と勘違いしているようです。
だから「壁を冷やす」=「温度がさがり湿気がなくなる」と間違って思い込んでいるのでしょう。
その発想だから冬でも風呂場の窓を開け冷たい空気を入れたがるのでしょう。
冬は窓を開けるより、室内の暖かい空気で気化熱を与えながら換気をする方が早く乾燥します。
土曜日や休日は打ち合わせが殆どです。そんな今日、とてもありがたい評価を頂きました。それは、建て主さんAさんから、「色々な会社からプランを頂いたけれど、こんなに自分たちの思いが全部詰まったプランはオーブルさんだけ。無駄がないし、おしゃれだし・・・」
Aさんは家造りを始めてから色々な会社や展示場に行かれて、その度に様々な会社からプランを頂いたと聞いております。そしてある会社の「いわゆる無暖房住宅」を体験されてから、超高断熱って凄いという事でネットを検索していたら当事務所に偶然行き着いたという事です。
当事務所のSSプラン(普及)の家は、超高断熱でQ値が0.9の割にはコストがそう高く無い事が印象的で且つ高い基礎が理にかなっているという事で事務所にお越し頂きました。そしてプランを差し上げたのが2週間前ほど。そして今日お打ち合わせ時に、冒頭のお言葉頂きました。
私は設計屋です。仮に人柄やコスト、会社の大小でご縁がない事は仕方無いと割り切りますが、設計が良いという評価は素直に大変うれしいお言葉です。餅は餅屋でなければなりません。
また午後に建て主さんのBさんとお話ししていて、私が
「政府は2050年には日本においてで今の50%減(住宅は70%相当か?)のCO2排出量にすると目標を掲げていますのよね。これは後30年以上もありますが、その時の住宅の性能は最低でもSSプランの家です。その時のために当事務所では超高断熱仕様を選べるようにしているのです。」
更に
「その頃には私は生きていないでしょうね。だから関係ないのではなく、今からでないとその未来に合わない」といった時、自分で背筋がゾゾとしました(多少語句は違いますが)。
自分が生きていない時の事を考えて家(建物)を造る・・・。昔、知り合いの宮大工が「俺が死んでもこの建物はまだまだ立派に建っている。そしてその時他の大工がみて、この建物は立派に造ってある。まだまだ大丈夫というだろう。そういう建物作っている」と胸を張って言っていた事を思い出しました。
自分が死んでも後世に価値のある建物を残す意気込みは、大きな資源と大金を払って造る建物に関わる設計者や大工さんにはなくてはならない資質だと思います。
Bさんのお選びになった仕様は、今事務所が一押しのSSプランでまた一押しの外壁が無塗装の木貼りの「緑の家」です・・・(耐雪1.2mで耐震等級2)。快適さは無論、20年後には外壁の味と庭が完成し、新築時より雰囲気がよくなり、更に40年後にはトトロ家みたいにご近所さんからも愛される家になる事を願ってます。 最終チェックしたスタディー模型。南大開口部のあるSSプランの家です。きっと米杉の木が似合うでしょう。
この家は昨年6月に竣工した「緑の家」です。同じご近所のメンテナンスに伺ったさい、前をとおりかかったら、あまりにも花が綺麗に咲き誇っていたので写しました。すると燕がヒラリヒラリと玄関へ・・・。
昨年竣工した他の「緑の家」でも、山鳩が巣を作ったりしている事の連絡をうけております。なぜか新築後は小鳥が巣を作る事が多いですね。拙宅も「燕」や「雀」が巣を作ってました。真下が汚れる事で嫌う方もいらっしゃいますが、許せる範囲であれば楽しいものです。
さて外壁が無塗装の木の家。そろそろ色が変わり始めました。当初は水が残りやすい板下端から変色(所謂カビと紫外線退色です)が始まります。
私はこれが楽しみですが、世の風潮はこの色の変化がいやだという人の方が多勢を占めます。この家の近所にある、やはり木の外壁を使った家は、全く変化がないのっぺらの黄色の塗装色です。
自然素材とは変化があるから「自然素材」なのです。石のような無機物以外は、写真の木の幹の色のように、紫外線で退色しグレー色にかわる事が自然の中にある本来の有機物の姿です。だからこそ命ある葉っぱの緑色や可憐な花の鮮やかさがよりいっそう際立つのです。「命あるもの=花」と「勤めを終わったもの=木表皮」の役所の違い役割です。
普通の人はこの外観が一番良いというだろう。しかし私は1年後の外壁色方が好き。この揃った木の色は、自然環境(外部)では存在しない色だから、緑や花の色がくすむ。
無塗装の外壁の木はかんなで仕上げた表面だから意外とつるつるする。この通り太陽光を反射して光っている。 一方で既に色が退色し始めている。そして3年くらいで手前の木の幹と色と同じくなる。
外壁の所々がグレー色になり始めた。このあたりが少し我慢の時期(私は良いと思うが)。しかしこのグレーだからこそ花や緑が映える。これが「緑の家」ですね。
朱鷺の死亡で思う事その①はここ
今日、3月の朱鷺のゲージに小動物が侵入し、9羽が死んだ原因と対策をその特別検証チームがまとめ知事に報告しましたとのニュースがありました。
主な原因は
朱鷺の天敵に対し認識不十分だった。
緊急事態時に対応ができなかった。
各関係部者の責任の所在が曖昧な点があった。
とニュースでアナウンスしていました。詳しい報告はこのブログで紹介されています。このブログでも全く稚拙な事と言及してますし、私もその通りだと思います。
しかし全く不可解な報告です。
なぜなら死んだ原因は小動物が朱鷺のゲージに入ったからでしょう。天敵に対し認識不十分って、では何で「2.5cmのメッシュでゲージ」を造ったの?逃げないようにするためだけ?違うでしょう。それだけなら倍の5cmでも充分。2.5cmは天敵から守るためもあるって子供でもわかりそうです。責任が特定されていな事は、とても今の行政がおかしい現れです。ゲージを造ったからにはその発注者が必ずいるでしょう?そしてこのゲージの完成チェックをする部署(人)は誰だったのかはっきりとさせ、原因はそこにあるとしない限り、税金と朱鷺の死が無駄になる事は間違い無いでしょう。一個人を攻めない事が正義のような事とされがちですが、それは時と場合によります。あまりにも酷すぎます。調査チームって何?
どの物作りでも必ず同じです。誰かがそのゲージが正しく造られたかチェックしなければならいはずですし、そのように決まっているはずですがどうしてここを曖昧にするのでしょうか?
もしこれが民間で例えば住宅にたとえると、
設計図に「2階バルコニーの手摺りは子供が落ちないように、12cm以下に施工する」と記載があったのに、実際は26カ所も15cmの箇所があった。その一カ所から子供が不運にも落ちて亡くなった。
調査チームが調査したらその原因は
「子供の行動に対し認識不十分だった」
「緊急事態時に下で受け取る対応ができていなかった」
「バルコニーへでれる窓を監視していなかった(親のせい)」
「工事のできあがりをチェックする連携ができていなかった」
となるのでしょうか?それで親が納得するのでしょうか?絶対に親は「手摺りが設計図通り施工いていない施工者とそれを完成チェックしていない監理者が原因」と訴えるであろうし、それが事実です。
住宅も工事監理者が事実上不在なら同じ事が起きてます。そして名義上の監理者はこう言うでしょう。「私はあなたと直接工事監理契約をしていない。だから責任はない」と。
2010.05.24緑字加筆
さて発表です。2010年のお勧めエアコンは・・・
第一位
パナソニック CS-X220C
第二位
日立 RAS-S22Y、三菱 MSZ-ZW220
第三位
パナソニック CS-HX220C
です。
なんとパナソニックが2機種もランクインです。
理由は下の表をご覧ください。
まず6帖用機種で選定してます。これは現在の高気密高断熱住宅であれば、6帖用の2.5KWの出力があれば30帖くらいまで暖房できます(実用範囲は24帖程度が効率が良いと思います)。
時々チラシに「エアコン一台で暖房可」と自慢げに謳っている住宅会社がありますが、一台で暖房すると負荷が多くかかりCOPが相当悪くなり同じ暖房でも電気代があがります。表の低温COPを見て頂くと定格の半分になる事がよくわかります。更に温度ムラなどできます。可能な事と奨める物は違います。低温COPとは外気が2度の時のそのエアコンが最大出力(約4Kw前後)時のCOP。低温でも定格以下で50%くらいまでの出力ではCOPはこんなに下がらない。だから真冬時で外気2度の時はエアコンを数台で運転して一台当たりがより低い出力で分散運転するとCOP(効率)が上がる。これがオーブルが「数台で運転してね」という理由。
6帖用でも一機種調べる事でそのシリーズ効率特性がよくわかるので、この大きさのエアコンを調べました。
シリーズとは・・・イチメーカーで通常複数のシリーズを価格別に販売してます。一番価格高いシリーズはフル装備でかつ効率(COP、APF)もトップです。
まず全体の省エネトップは寸法フリーのパナソニックCS-HX220Cです。APF及び暖房COPでも最高です。但し価格も他の機種の1.5倍もするので第3位としました。でもあくまでも省エネトップに拘るならこちらです。
すると第一位は寸法規定のパナソニック CS-X220Cです。APFこそ2位ですが暖房時COPが6.4と検討しております。APFが寸法規定の第一位の三菱 MSZ-ZW220は新潟県ではとても重要な暖房時COPが5.5と極端に悪く、何か相当APFだけをあげるためにセッティングしてあるようです。従って第二位です。但し関東のような温暖地では第一位になってもよいでしょう。
三菱のMSZ-ZW220と同じく第二位は日立 RAS-S22Yです。暖房時COPやAPFもトップクラスで安定感があります。
第三位は先ほどのパナソニックの寸法フリーで省エネトップのCS-HX220Cです。あまりにも価格が高いので三位です。
一昔前省エネトップ常連だったの東芝さんの大清快は、その暖房時COPの高い事設計思想(デュアルコンプ)や付加価値(見える表示)で昨年度ランクインしていたのですが、今年はあまり代わり映えしない事と、最小出力時のCOPが極端に低いのでランク外となりました。残念です。
ちなみにこれは当事務所のエアコンマニアの浅間が勝手に順位をつけています。よって新潟県の気候で高気密高断熱住宅で使用される事が前提です。
さらに補足説明すると、各社エアコンの暖める&冷やす以外の機能(付加機能)を色々アピールしていますが、エアコンはまずその基本性能が肝心ですので、基本性能でランクづけしました。付加機能部分は趣味程度でお選びください。
あと超高気密C値0.3以下を目指すなら、この表の掃除方法が◎の所を選ぶ必要があります。○では外壁に直径2.5cm程度の穴が開いているのと同じ状態です。ドレンは最悪トラップで気密維持できますが、掃除用排気管は気密維持不可能です。そう考えると日立のRAS-S22Yは超気密の場合は第一位ですね。この部分がエアコンマニア的考えです。
気持ちよい日です。
拙宅のリビング
窓から見える緑と青の色。癒されますね。
基本設計と実施設計でこのところとても忙しいので、今も自宅で愛犬の世話(留守番)を兼ねてCAD設計をしております。が・・・ふと横を見るとこの広がり。CADよりぼーっとしている時間が長いかもしれません。しかし建物の設計には何か「ワクワク感」がなければ魅力的ではないと考えますが、基本設計などはすばらしい自然環境で考える事が重要だよ!と設計の恩師が言ってました。確かにビルの一室や込み入った所で考えた設計は、なにかと陳腐になりやすいですね。寺泊は私のプランの源です。
連休中に自然農のスパイラルゲートの石積みで腰を痛め、ここ10日間は腰がまっすぐに伸びずお見苦しいお姿をさらすことになってしまいましたが、ようやく復旧です。どうやら、最初の痛みで背中が横に曲がってしまい、それを維持するのに筋が硬直し、更に状態を悪化させておりました。鏡で見ながら痛みをこらえ補正すると嘘のように硬直がなくなっていきます。もう少しで完治です。
ちなみに写真の「夏づた」がウッドデッキに絡んでいるのですが、このツタの根でデッキ材の腐りが早くなっています。さてツタを撤去しようか悩んでおります。この新緑のツタの色を見ているともったいないのですが、自然の力は甘くありませんし・・・。
昨年夏頃の
新潟県内で暖房として使用する21年秋のお勧めエアコンの順位を独断で発表しました。ここ数年間はパナソニックが効率トップで商品が充実しており価格も結構こなれてました。そのため当事務所の選定するエアコンは4年くらいはパナソニック製エアコンです。
ところが今年からパナソニックが方針を変えてシリーズを一新したため、どうも一押しお勧めエアコンがありません。
変えた方針とは・・・
昨年までCS-X229AからCS-X289Aという機種が旗艦エアコンで主力でした。これは大きさの分類で「寸法フリー」という機械の外形寸法を限定しないもので、相反して「寸法規定」という分類もあります。カタログのスペックをよく見ると寸法フリーか寸法規定か書いてあります。現在寸法フリーで旗艦エアコンを持っているのはパナソニックを含め数社のみです。つまり後のメーカーは全て寸法規定ということです。
寸法フリーの方が寸法規定より効率が高くできますが、寸法規定分類より効率が一段高い「寸法フリー」機種にはとても大きな欠点があります。それは工事する人が大変ということです。
寸法フリータイプはトップランナー方式が始まった10年くらい前から あります。インバーター方式のエアコンの効率(COP)を高めるにはまずはその熱交換機を大きくするのが一番手っ取り早いのです。だからその熱交換機が入る箱(エアコン本体)がどんどん大きくなります。すると、大きくなったがために今まで窓と天井の間の壁や柱と柱に収まったエアコンが入らなくなってしまいました。
こうなると「工事に行ったけれど設置出来なかった」という事態になります。
すると家電量販店では嫌われてしまいます。量販店ではエアコン設置に詳しくない人が販売員をしてますから、設置出来るかどうかなんて考えて販売しません。多少効率(COP)が悪かろうが、どこにでも設置できるコンパクトな機種を勧めます。
それで現在は寸法規定タイプのエアコンがどのメーカーでもメインです。寸法フリータイプは一部のマニアックな人しか使わなくなってしまったのです。
今年のパナ製寸法フリータイプの旗艦機種 CS-HX220C室内機295×890×268mm 室外機619×799×299mm暖房COP6.84 APF7.2 APFは7以上になった初めての超高効率の量産型家庭用エアコン。
今年のパナ製寸法規定タイプの主力機種 CS-X220C室内機 295×798×268mm 室外機 540×780×289mm 暖房COP6.41 APF6.7 室内機寸法は長さが約100mm寸法フリータイプより小さい。
今年からパナソニックは、寸法規定タイプを主力にし、その分類でも効率COPでトップなる方針にしたようです。お家芸の効率トップ維持は寸法フリータイプでも達成し(なんと驚異的APFで7.2)こちらを旗艦エアコンとしてます(CS-HX220C)。しかし主力ではないため販売数が見込めないせいか大変割高です(価格.コム最安で15万)。以前の旗艦エアコンCS-X229Aの価格は主力エアコンでもあったため他のメーカーの規定寸法タイプの旗艦エアコンと変わらなかったのに・・・。
ちなみにパナ製主力エアコンCS-X220Cは価格.コム最安で10.5万。その差は1.5倍。
以上でパナソニックエアコンのお話は終わりです。
さて残念なお知らせがあります。10年以上前から財団法人省エネルギー機構がこの表を造っていたのですが、今年から止めたようです。大変便利なエアコンの省エネランキング比較表だったのにとても残念です。これさえあれば自分でカタログを集める必要がなかったので是非復活してほしいです。
さてこの夏のエアコンのお勧め順位は明日の「その②」でお伝えします。冷房の効率中心ではなく暖房効率と価格で選びます。
PS
最近のエアコンの効率はAPFで示されておりますが、どうもごまかされている気がします。以前もコメントしてますが、機械自体のハード的な効率アップではなく、ソフト的にCOPの山を定格出力の40~50%にして年間負荷の一番多い部分の効率を上げ、APFの数値だけを稼いでいる感じです。なぜならここAPF表示が始まった数年間は、COPの上昇スピードが止まってました。今年から再び上がりつつありますが・・・。
以前はCOPの山が定格部分にも配慮されていたので、小さなエアコンを少数で家全体を暖めた方が効率が良くなりました。しかしAPF重視のセッティングですと、エアコンの台数がより多くある方が効率が上がる事になります。やはり台数を売らなければならないメーカーの販売戦略でしょうか?
いまPCに向かってメイルのチェックをしていたら、
「野良猫餌付け 将棋の加藤九段に中止などを命じる判決」というニュースが目にとまりました。加藤9段といえば、我々の世代ではプロ将棋の王者でした。加藤9段の居飛車と故大山永世名人の中飛車は有名だったと記憶しております。
その頂点を極めた加藤9段が野良猫に餌付けしてご近所にご迷惑をおかけしている話は、大変ショックです。
犯人(猫)見つけた!拙宅の庭のプランターの中で用を足す放し飼い猫。強烈な臭いと掘り返された野菜苗が後に残る。
実は拙宅でも猫達(4匹)が出没して庭の花や菜園を荒らしていきます。そして車庫の中で臭い付けをしたり、糞をしたりします。この強烈な臭いにはとても困っています。
狸やハクビシンなどの野生動物なら一度脅かせばなかなかこなくなるのですが、この猫は餌付けされているか飼い猫なので、頭が良いですね。人に慣れてます。人の気配がなくなると来ます。鈴を付けている猫もいます。
そうならば回覧板で注意喚起しようとご近所と相談したら、なんと町内が違う所で回覧板がいかないところの猫のようでした。さらに、住民登録をしていないような別荘扱いの住まい方をしているようです。今は車庫に扉を付けたり、屋上菜園に柵を設け、できる限りの自己防衛をしてますが、車被害や受忍限度を超えれば一度ご相談してみようと思ってます。
その時この加藤9段のように、「飼ってはいない。時々餌をやるだけだ」と言われたら、何ともしょうがありません。ただそのせいで猫が集まり、大切に育てた花壇や愛車に傷がつき困っている人がいるのに、「関係ない」との言い方をされるとつらいですね。この近隣さんの気持ちはよくわかります。
妻はある人の助言で猫との会話でなんとかこの猫たちにわかってもらうように、事あるごとに猫に近づき話しかけてますが、今のところ理解して頂けないようです・・・。翻訳こんにゃくがあれば・・・。
2010.-5.14加筆
今朝のニュースで結構大きく取り上げられていたのでびっくりしました。最近は地域猫というカテゴリーがあり環境省もそのガイドラインを作っているようです。
野良猫の捕殺で相当数が人の手で殺されている事もかなしい事実です。殺す側の人(行政)だって好きで殺しているはずはありません。さて、どうしたら共存できるのか?それはお互いのテリトリーに入らない事ではないでしょうか?そして人のテリトリー内の時は、他の動物と同じように「人が飼う」しかないと思います。勿論責任を持って・・・。
どんな仕様、形、デザインでも家の評価は結局「建て主さん」が決めるものです。いくら設計者がこの家は「良い家」ですと言ったところで、建て主さんから認めて頂かなければ何ともしようがありません。
今年に入ってから超高断熱のSSプランが設計の半数以上を占めております。現在基本設計4件の内2件はそのご要望となっております。実施設計中1棟を含めると5件中3件がSSプランになる予定です。確かにSSプランの実測をみると今までの高気密高断熱とは一線を画し、省エネルギーが高次元性能で20年後の環境を先取りするすばらしい仕様です。
拙宅はQ値1.9w/km2の性能(所謂Sプラン)です。そこで約20年生活してきましたが、更に高い性能をほしい(理由はこちら と こちら と こちら)と思ってSSプランを2年くらい前に提案しました。20年も高気密高断熱住宅に生活してもっと高い性能が必要とわかったのに、初めて家を建てる人や、Q値がそんなに高く無い家でお住まいの方にほんとうにわかって頂けるのだろうかと思ったこともありました。
しかし、私が20年以上前に初めて高気密高断熱に出会ったあのときに感じた気持ちと、今回の超高断熱が必要だという感覚は大変似ております。だから信念を曲げずに奨めて来ましたが、今年からご同意頂ける建て主さんが増えました。とてもありがたい事です。
10年前に完成しているK邸。既に「緑の家」Sプランは完成されていた。真空集熱型太陽光温水パネル、ソーラー発電、中水利用、1.4mの高基礎(手前建物は土間アトリエ)など・・・
この事は1mの高基礎も仕様も同じで、この高基礎を奨めている理由に賛同頂いてご連絡頂ける建て主さんが殆どです。昨日も事務所にお越し頂いた建て主さんも、こちらが説明するまでもなく、ご生家が1mの高基礎で、「とてもメンテナンスがしやすかった。今、家の新築を検討しており、他のメーカーさんはなぜ高基礎はお勧めしないのだろうという事に不思議さがあった。そこでたまたまネットで1m高基礎が標準の設計事務所があったので・・・」
という私にとっては感動もの生証言を得れらました。また県外からの高基礎の設計のお問い合わせがこの3ヶ月で3件。私はこの高基礎を13年間お勧めして(採用率100%は自慢です)きて、既に慣れてしまっているのでその違いを過剰に説明してきておりませんでしたが、言われてみると13年前から高基礎を標準で奨めているのは新潟県内では当事務所だけかもしれません。雪深いところでは奨めている人も多いかと思いますが、標準仕様で100%の実施率は当事務所だけでしょう。
なぜ高基礎なのかは・・・13年前から変わっていません。
建築基準法上通りに建築しようと思うと、高基礎が一番現実的だからです。薬剤塗布で高耐久を実現するのは、10年くらいの塗り替えが非常に困難です。薬剤の効果がなくなる10年後再び塗布しなければ法律に沿った家にはなりません。ところが高基礎にすると当たり前ですが永久的に法律に即します。これは物理的に白アリと腐朽対策をするからですね。
これからも高基礎はずーっと奨めて参ります。これはオーブルデザインの法律をまじめに守るというポリシーです。そしてこんな「緑の家」仕様が皆様のご賛同をこれまで以上に得られますようにと願っております。
合掌
昨年の夏に地中熱採用の住宅について当事務所の見解をのせました。
このページです。↓
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-7809.html
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-5696.html
近年、低炭素社会が望まれ建築物もそれらの要求に応えるべく様々な試みがされております。その内容が先進的で優れたもので普及効果が認められる時は、補助金などの交付対象になります。今回の感想は「日本建築学会環境系論文集Vol.75 」の掲載されていた地中熱の利用での調査研究で、このシステムが組み込まれた住宅が国交省から200万円の補助金を受けているようですので、興味深く読ませていただきました。
建築学会の環境系査読論文集。査読論文とは複数の専門家に精査された論文。よって内容の信憑性は極めて高い。
この研究目的は「埋設深さ2mのヒート&クールチューブ※によって得られる外気負荷削減効果を実測面から明らかにする事」です。従ってこのシステムがトータル的にとても有意義なシステムかどうかではない事を最初に書き添えておきます。
※クールチューブとは、地中内にパイプを設置しそこに空気等を通して、年間を通じて温度変化のない地中の温度を利用するシステムの事。
つまり外気負荷削減だけを明らかにしており、かかるコストや維持費、衛生面での評価はされていない事になります。しかし一方では
「埋設深さ2mとしたのは、本来なら埋設5、6m以上が地中熱利用の定説の深さらしいのですが、5、6mだと設置費用がかかりすぎるので現実的な提案ができない。それで2mでシステム構成をした。」
と書かれています。よって建て主さんにわかりやすいように当事務所が僭越ながらこの研究結果からシステムの「有意義、実現性」について考えてみたいと思います。
上のリンクでもあるとおり、住宅で地中熱の利用は30年も前から研究が行われていますが、未だに効果対費用のメリットから普及してません。古くは1981年に「長谷川・木村・吉野・石川・松本らによるクールチューブ(深さ1m)があるとこの論文でも説明されています。30年も普及しなかったこの点が従来の研究にはない、深さ2mの埋設の実験となっているようです。2mに配管埋設なら表層地盤改良を行う地域ならそう大きなコストが追加されません。
そこで下のようなシステムが計画されたと想像します。
出展:いずれも「ヒート&クールチューブ住宅の地中熱利用効果に関する調査研究」垂水弘夫教授・簑原由紀氏から 日本建築学会環境系論文集Vol75
最初に結果から
このシステムで夏期の除去総熱量5890MJ/年→1636KW/年
冬期の取得熱量5500MJ/年→1528KW/年
です。・・・この算出は、北陸の場合除去熱が期待される時期6月~9月、取得熱が期待できる時期11月から3月の期間ごとの集計と論文にには記されています。
これを経済面から考えるとエアコンで同様のエネルギーを得るには
1636/5(冷房平均COP)×25円/kw=8180円
1528/4(暖房平均COP)×25円/kw=9550円
トータル・・・17730円/年(結露水排水ポンプの電気代は少と仮定)
といった金額が回収できます。そこでどのくらい施工費がかかるか推測すると、表層地盤改良と同時に住居の下全てを2m掘りVP管を100m設置ですから30万~40万。更に結露水排水ポンプで10万とすると最大で50万/セット。但し表層地盤改良とセットしないと不動沈下の危険性が増すのでこの工事行う地域限定です(表層地盤改良コストはシステムには入れない)。
さて50万ですから1.8万/年で考えると27年でペイできます。仮に15年後電気代が1.5倍になったとして23年で回収可能です。これをどう考えるか? 私はこの金額であれば実用化できるしおもしろいと思いますが、次の点が問題で確定できません。
問題は、今回の研究で評価していない、
1.空気質の長期調査
2.継続性
3.夏期の実態評価
です。
空気質の評価は以前もブログでお伝えしたとおり、継続して結露している管の中はかびが生える事が考えられます。その空気が住宅を換気する新鮮空気となるのですからこの点の調査結果が一番重要でしょう。メンテナンスができないのですから10年くらいの経過後がどうなっているか?とても重要です(もしかしたら結露水排水ポンプがついているのでクールチューブ内に水道水を通して定期的に洗浄排水するのか?だったら凄い!)。
継続性は連続2年間測定して、地温の温度変化が殆どなかったとの事ですが、多年数のデータがほしいところです。
次の夏期の実態評価ですが、これはこの測定が
(外気-地中内を通過した空気)の温度差となっており、そこから単純に夏期は6月から9月としてその差を集計したと読み取れます。しかし冬期は11月から3月まで継続して暖房を行いますので、このような集計でも問題ありませんが、夏期(6月~9月)は住宅内丸ごとでいつも空調を使っている想定となります。しかし通常はそのような使い方は特殊であり、間欠冷房(本当に暑い時に冷房する。それ以外は窓開けが主)と考えるのが一般的です。よって外気温が26度超えた時のみカウントする事が必要ではないかと考えます。機会があれば直接筆者にお聞きしてみたいと思います。
まとめですが
数十年前と違い地盤改良が多くなっている背景で今回の地中熱利用システムは、従来にはない効果対費用のメリットがありそうだと言う事がわかりました。
最後に
もし当事務所の見解に間違いがあれば訂正の上お詫びいたします。
2010.05.13緑字加筆
「色々調べてセルロースファイバーが一番良い」
とある建て主さんが言っていました。
さて、その言葉が頭から離れないで詳しく調べてみました。
その結果、オーブルの結論は全く依然と変わらず
「その建物の主旨にあった物であればどれでもよい!」
と言う事です。
住宅用断熱材は沢山の種類があります。
代表的な物は(青字はオーブルがよく使う物)
1 グラスウール
2 ロックウール
3 ウール
4 植物繊維(木質繊維)
5 セルロースファイバー
6 プラスチック系板状断熱材
7 〃 現場吹きつけ断熱材
8 植物系板状断熱材(コルクボード等)
です。
6のプラチック断熱材には更に5種類※に分けられますが、一応ひとくくりにします。
さて、なぜ「その建物の主旨にあった物であればどれでも良い!」のか。それはいつも申し上げているように、全て国やJISやISOの公的試験規格に「断熱材」として載っているからです。だから断熱という機能ならどれを使っても正しい施工ならしっかりと断熱材として機能します。
建築業界にはとーーっても不思議な現象があります。
それは、国やJISやISO等の国際機関の資料より、イチ建設会社やイチ工務店の説明を大事に受け取ると言う全く理解しがたい習慣があります。まず他の家庭に関わる商品分野では考えにくい習慣です。
どうしてこんな事がまかり通るのでしょうか?とっても不思議です。
さて、どの材料にも適材適所があります。一番多く使われている安価の優等生であるグラスウールやロックウールですが、これは土の中では使えませんし、常時水の多い所では使えません。逆にプラスチック系板状断熱材は熱が高くなる煙突周囲や給湯器等では使えません。
また住宅と同じくらい温度差ができる冷蔵庫ではグラスウールやロックウールは使いません。これは同じ厚さならプラスチック系板状断熱材方が約1.5~2倍ほど性能が良いので、グラスウールやロックウールを使うと冷蔵庫が一回り大きくなるからです。
また自然素材の断熱材を使いたい希望があれば、セルロースファイバー(古紙)やウール(羊毛)、コルクボード(木)、木質繊維系しかありません(藁もあるらしい)。しかし自然素材である以上虫の被害が必ずあるので、ホウ酸系の防虫処理をします。これで自然素材といえるかどうかは考え方次第です。私は自然界での分解機能が阻害された物はできれば自然素材と呼びたくありませんが、ホウ酸は水溶性なので外部では使用できませんが、ホウ酸は自然界では分解されず、また水溶性なので解体廃棄時には、環境に対し負荷が大きい欠点があります。またセルロースファイバーに直接触れて見るとわかりますが、繊維が細かいので(埃みたい)必ず気密シートとセット使用でないと、家の中にセルロースファイバーの綿埃が出来る事になります(特に第三種換気で室内が負圧になるとき)。木質繊維系(+INTELLO)はまだ一般的でないので情報がありません。
古民家で太い柱や梁を見せて生かす事が簡単にできるのがプラスチック系板状断熱材です。この断熱材は薄くても性能が高いので外張り断熱施工が容易です。グラスウール断熱材でも外張り断熱施工はできるのですが、厚くなり施工も複雑で断熱材以外でコストアップなりやすいです。
このように全ての素材には一長一短あり、その特性を踏まえその建物の主旨にあった物を使えば良いでしょう。やっぱり、正しい使い方をすれば、どの断熱材でもOKです。そうでなかったら、国やJISやISOが規定しその断熱材としての試験方法まで策定しておりません。あえて感覚的な事を言えば、新築住宅で現場で吹き付ける断熱材は吹き付けられた木を汚すので嫌いです(再利用不可)。
次の点もよくいわれますが・・・、
プラスチック系板状断熱材の経年変化と燃焼し易さを欠点にとらえているところがありますが、それも別に問題ではありません。最初からその経年変化分を加味※して造れば良いだけです。経年変化の少ないグラスウール等は、施工部位(電線や配管、筋かい周囲など)で断熱性能が基準値より落ちるのに対し、プラスチック系板状断熱材はその心配は無用ですからお互い様です。
燃焼性問題は以前ホームページのコラムで話題にしていますのでそちらをご覧ください。
とにかく性能評価は国等の情報が確かで、一企業や一工務店の情報を鵜呑みしてはいけません。
※プラスチック系板状断熱材の経年変化は「住宅用省エネルギー基準解説 21年度版」では下の表が付録にあります。但しこれは防露措置の計算用であって、断熱性能評価である熱損失計算は初期値である数値OKです。専門家でもグラスウールが優位になるように間違って宣伝している人がいます。心配な人はこの数値で計算しても良いかもしれませんが・・・。
当事務所で良く使うプラスチック系板状断熱はフェノールフォーム(ネオマフォーム)ですが、このメーカーにより更に独自の経年変化対策が施されています。
出典:(財)建築環境・省エネルギー機構『住宅の省エネルギー基準の解説(第3版)』
当事務所ではいつも公的機関が発表する資料により客観的中立立場で正しい情報をお伝えしたいと考えてます。
2010.05.07写真差し替え すみません。サーバーの制限でリサイズになってました。ここにリサイズ無しの画像を置いときます。度々すみませんでした。
新潟県の5月は本当に気持ちよい。風は穏やかに肌をくすぐり、日差しも決して激しくない。耳を澄ませば、鳥のさえずりと小波の音。
平和を感じるありがたい時。我々は過去の人の上に成り立っているといつも感じている。もし一時でも幸せと感じることが出来たなら、それはご先祖様が間違いのない道を歩んでそして引き継がれたのだと感じ感謝以外の言葉が見当たらない。 この写真は光量豊富が得意のシグマSD14によるバルコニーからの手持ち撮影。こちらのリンクはリサイズはしていないのでクリックして船付近の浮かぶ旗を等倍で見て頂いてほしい。ローパスフィルターで焦点ををわざとぼかさない(波がぼやけない)データの自然の画像の良さ。
昨日の報道で米国の核保有数が5000個を超えていると知った。ロシアも同数は保有しているだろう。どうしてこんな数の兵器がこんな小さな惑星に必要なのだろうと思うし、今まで日本以外に使われることがなかった奇跡を改めてありがたいと思う。
しかし、これからはたった一つのボタンで地球上の生物を数百回も死滅させる事が出来るような物質が、人の手によって管理されている事をやめなければならいないと思う。「日本は核を保有していないから自分には関係ないよ」との意見が多勢をしめる風潮と決別し、想う意見ははっきりと発信しなければならないだろう。
マザーテレサは「愛」の反対が「憎しみ」ではなく「無関心」と言った。このことは今の我々にとっても突き刺さる言葉である。最近は今の自分に直接関係しなければ関心が薄い傾向がある。本当にそれが良いのだろうか?
普通家を建てるに当たって30年後を考えるのがせいぜいだろう。これからの家は壊すことなく30年後も引き継がれなければいずれ枯渇する資源(=取り合いになる資源)環境において、正しい判断を下しているとはいえないと感じる。
だからこそ今強く発信する。
クローズされた工法による家造り(大手ハウスメーカーや一部フランチャイズの工法)は、今はどんなにすばらしくても容易に子孫に引き継げない。つまり資源として日本の家にはならない。なぜならクローズされた工法では改築も増築も我々一般の建築士には手出しできないからである。構造がクローズされているので理解が出来ないから壊すしかない。リフォームはできないのである。救いはクローズされた工法の占めるシェアーがまだ35%しかないことである。是非政策としてオープンマニュアル化してほしい。そうでなければクローズの家をこれ以上増やすことは資源の無駄使いになるとおもう。
久々に「そうそう!」と思いました。それは・・・
時々ROMしている「環境ガイド」。
近頃は、「やっぱり大先生っぽいな」という感じで何となく心に響かなかったのですが、今日の話題はストンと入り、記事を読みながら頷いています。最後に「考え方が最近変わった」とあったので、また一つ上のステージに上がられたのでしょう。御年でも変化する柔軟性。やっぱりすごい先生です。是非皆様も一読してください。低炭素社会の考え方がはっきりとわかります。そして子孫に引き継ぐものは負(危険な廃棄物)であってはなりません。
黄金 色に煌めく海(寺泊)。子孫にも伝えたい!美しいと心が感じられる平穏な環境を。
環境ガイドから引用~~~~~
10年ほど前までは、省エネに向けて努力することは、持続可能な社会を実現するために必須のことだと考えていた。しかし、このところ考え方が変わった。化石燃料が無い社会の方が、地球人口さえそれに適した規模になっていれば、人間本来の生き方ができるから、幸せを感じる人々が多いのではないか、と思うようになった。
引用終わり~~~~~
これに関して私見は↓です。
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-5e58.html
だから緩やかに着地するために、暖房機がなくともある程度暖かい家(超高断熱)を子孫に残すためにもいま必要としているのですね。
また、
環境ガイドから引用~~~~~
ヒトという生物は、他の多くの動物と全く違った特徴をもっている。それは、この世に生を受けたときに、極めて未熟な状態にあるということである。その反対の極端な例が、鮭である。この世に生を受けた稚魚は、親を知らない。すなわち、稚魚は本能を100%活用して自活する以外に生存する方法は無い。一方、ヒトは生まれ落ちた直後に親ないし他の保護者が必要不可欠である。しかも、かなり長時間の間、保護者が必要である。この間に、教育を受けて、一人前になっていく。教育だけでは不十分で、住む家、食糧なども親に依存している。すなわち、ヒトという生物は、保護者から教育によって大脳の内容物を受け取ると共に、生存に必要な資材を継承することによって、初めて生存ができる。
引用終わり~~~~~
これに関して私見は↓です。
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-1d42.html
環境ガイドでは保護者という言葉になっていますが、ここは「愛情」という言葉がぴったしだと思います。愛情こそ全ての希望です。
持続可能と継続可能の違いは今まで気にもしてなく違えさえわかりませんでしたが、人の寿命が有限である以上、引き継ぐ事が生命の基本的責任と常々思っていました。それが持続可能という意味になります。
まとめです。
私は生命には短い寿命があるから一生懸命、輝くように生きられるし、引く継ぐ責任と持続の希望があるから死を受け入れられると考えてます。
ちょっと話題が住まいから哲学や宗教的になりましたが、住まいは人が形成される器ですので、建築士はここは避けて通ることはできません。尊敬するシュタイナーも哲学者であり、建築家、教育者でもありました。
さて、この生命が進化し持続するという完璧なシステムは、やはり神様が造ったものと思います。感謝!感謝!ありがとう。
PS
ちなみに環境ガイドでは、「2030年の原油価格が$200/バレルと現在の3倍程度となる」としてます。私がいつも事あるごとに申し上げている20年後の化石燃料(特に原油)の枯渇を有名なサイトや人が色々なところでようやく宣言してます。準備を急がなくてはと思います。そうそう私が申し上げる「枯渇」とは、掘削しやすい化石燃料が尽き、大深度や深海など掘削費用が膨大に掛かる化石燃料のことはではありません。だから石炭が今後200年は大丈夫等という情報で楽観をしてはいけません。近い将来に奪い合いで価格が急高騰します。
オーブルデザインのゴールデンウィークは・・・
本日1日(土)・・・営業
2~5日・・・事務所はお休み
但し代表の浅間は連休中は寺泊と三条(事務所)を行き来してますので、もしご相談等あれば事務所へご連絡ください。事務所の電話は電波が入る範囲で浅間携帯へ転送されます。
2010.05.03 薬剤散布で緑字加筆
今年度も「木のいえ整備促進事業」とうい補助金事業があります。これは実質、昨年度の長期優良住宅普及促進事業と同じで、長期優良住宅に認定されれば100万~120万の補助金を受ける事ができるという事業です。ところがこの長期優良住宅の認定には「劣化防止等級」が最高になる等級3の劣化防止性能がなければなりません。
この劣化防止等級3では、殆どの木造住宅で白アリ予防剤という殺虫剤のような薬剤を壁の中の木に塗布しなければいけません。すると現場でこの薬剤処理を施すと、通常は外周部の根太や大引という床下にある木材にも吹き付けられます。
そこに床下暖房を施すと木に染みこんだ薬剤が温風によって気化され、居室に温風と共に床下から積極的に取り込まれます。これは10年位前に各地で訴訟にまで発展した○×ソーラーと同じ欠陥(シックハウス)です。床下暖房はすばらしい暖房方式ですが、様々な欠点を持つ諸刃の剣です。
2010.05.03緑字加筆
メイルで「ヒノキ、ヒバ等(ロのaの樹種)を使えば薬剤散布の必要はないのではないか?」と問いあわせがありました。その返答は、
「仰せのとおりその可能性もあります。がしかし現実的には厳しいです。というのは、柱以外の素材もヒノキ、ヒバ等にするのは大変です。柱以外には間柱、筋かい、合板、胴縁があるのですが、合板はすでに薬剤散布(注入)しかありませんし、筋かい、胴縁をわざわざ市販流通されていない材料を使う事で割高になります。ですので筋かい、胴縁をあえてヒノキやヒバを使っているとの話をほとんど聞きません。(一般の建て主さんには樹種の見分けがつきません)更に詳しく言えば、ヒノキ、ヒバでも性能表示のマニュアルでは、芯材がふさわしいとありますが、柱も含め胴縁は普通辺材混入です。芯材だけの胴縁を果たして使っているのとは思えませんし、それは現実的ではありません。よって一般的には薬剤散布が現実的対処です」 芯材の事 参考↓
http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-7ac4.html
外断熱を施した家は無論、充填断熱による工法であっても先ほどの室内への薬剤の侵入は確実に起こると予想されます。かといって勝手に現場で薬剤散布を中止すると長期優良住宅にはなりません。長期優良住宅にならなければ、補助金を受けれませんし、もしこの事を伏せて補助金を受ければ、大きなペナルティーが建て主さんと施工者に課せられます。補助金=税金なので、故意の補助金の不正取得には大きな罰則があります。
長期優良住宅以外は、平成13年度から白アリ予防剤散布をしなくても新潟県では一般的に行われる通気工法だけでも一定の防腐防蟻効果があると国(公庫)が認めてます。しかし、一定の効果だけでは長期間の防腐防蟻効果を求めた劣化等級3を満たせないので、防腐防蟻剤を塗布する決まりができました。
どんなに建設会社が「この家は劣化の耐久性がある」といっても、国等が認定しなければ全く意味がないばかりか、実際の性能も疑わしいものです。
ですから長期優良住宅に安易に床下暖房(スラブヒーターも同様)を施すと、シックハウスになる可能性が高くなり、欠点となります。
さて、
オーブルデザインでは事務所設立時の13年まえからこの薬剤塗布に疑問を感じ塗布を一切行わずに全ての家造りをしてます。また当然この薬剤を使わない標準仕様の家造りで長期優良住宅を取得しております。その秘密(もっぱら公開宣伝してますが)は1m基礎にあります。こんなに良い基礎なのにどうして皆さん(建て主さんも建設会社さんも)が「緑の家」をまねてのように基礎1mをにしないかとても不思議でなりません。
この写真のように、最近吹き抜けや梁材が室内に露出する事が多いですね。
この写真の矢印部分等が梁材の端部であれば、平成12年の法律改正で金物によって緊結(しっかりと固定)が実質義務づけられています。そのため一般的な梁の緊結は下の写真のように補強ボルトによる金物(羽子板ボルト)で行います。
ところが最近、見た目を優先してこのような金物を取り付けていない建物を多く見ます。この補強ボルトの見栄えが悪いので敢えてつけないのでしょう。それとも法律上でもここに補強ボルトが必要なことを知らないのかもしれません(法律義務でなくとも、耐力上必要ならつけなければならない)。
しかし法文では
令第47条
1 構造耐力上主要な部分※である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他国土交通大臣が定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない。・・・以下省略
※具体的には基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋交いや方づえ、火打材等)、床版、屋根版、横架材(梁や桁)を指す。
とあり、その具体例として許容応力度設計の解説本では「全ての梁の端部は最低羽子板ボルト以上を取り付けなければならない」とされています。しかし、どうもこの事が守られていないようです。
建物の最優先は絶対に「安全性」です。これを度外視してのデザインや見た目重視は許されないのではないでしょうか?
もし見学会やカタログで見る機会があれば是非建物をチェックしてみてください。きっとありますよ。
その時「金物がなくても大丈夫!」と即答する営業マンは一番タチが悪いと思ってください。法律を故意に違反することは偽造事件と同じですし、決められていることと違うことをする場合は、それ相応の根拠が必要です。
この件では住宅コラムに詳しく解説しているのでご覧頂ければと思います。
ちなみに「緑の家」では標準でクレテック金物を使っているので羽子板ボルトは必要ありません(そのためクレテック金物+集成材を13年前から採用しているのです)。
2010 04 27夕刻加筆修正
伝えたい内容がいっぱいある中で、以前指摘のあった「今までの建て主さんとのお話」が沢山ありますが、プライベートな事も含むのでなかなかご紹介できません。また、そのお話は私の心の中の宝物にも相当するので、おりを見てゆくっりとご紹介します。
さて今日は・・・
当事務所の住まいの総称がなぜ 「緑の家」なのか?
この前振りがとても長いですが・・・まず、
地球温暖化対策といって
結構、振り回されていることありませんか?
最近は住宅でもやたら「地球温暖化防止・・・」 目に付きます。
温暖化防止との理由で見当違いの商品化もあります。
「地球温暖化防止(CO2減)は無理強いできない」のではないか?
と申してます。
但しあきらめているのではありませんし、
また防止策を否定しているわけでもありません。
ただ、今まで好き放題CO2を排出しておきながら、
発展途上国にCO2を削減しましょうとは納得して頂けないでしょう。
だから温暖化防止は急激に進むことがないと感じます。
一人当たりCO2排出は世界8位。しかし全量に対する日本の排出量は4.5%と少ない。米国、中国、加国が取り組まなければ意味がない。
それを踏まえてプラス思考で考えます。
地球の歴史を振り返ってみると、
恐竜時代が1億年以上も続いていた事が知られてます。
因みに人間はまだ誕生から400万年いわれてます。
恐竜が住んでいた時代は、いまより気温が5度から10度も高く、
大気中のCO2濃度も今より数倍も高かった事が調査発表されてます。
この大量のCO2で樹木は大型化し旺盛だったとも言われてます。
事実、事務所の水槽に大量のCO2を与えると
光は同じでも水草が倍近く早い凄い成長をします。
一方氷河期といわれる時代も長く、温暖化と冷氷期を繰り返してます。
ここで生物に生死の影響が高いのは「氷河期」のような寒い時期です。
一番最近の数万年前の氷河期では、なんと瀬戸内海、東京湾も陸地でした。
それが温暖期に入った1万年前から氷がとけて
海面が120mも上昇してつい最近、今の日本の地形になりました。
↑(ネットの様々な情報から)
ここから学べる事は、
温暖化防止ではなく→温暖化になった時の対策です。
例えば今後温暖化で海面が上昇に備えて
今後低地には都市は造らない。←すごく過激ですが
「低地の都市は緩やかに低地以外に移設しよう」です。
低地を海抜8m以下とすると・・・
新潟県では新潟市は殆ど低地になりますし、
新潟平野の信濃川流域(三条市、白根、巻)も相当低地があります。
また東京の都心も愛知、大阪も低地地域は多くあります。
このような低地では今後台風による被害、高潮が増える事は
専門家の中でも強く指摘されております。このように温暖化による
海面上昇は国土縮小等も含め大きな問題を引き起こします。が・・・、
地球上の生物は地球に合わせて行動や生活を変え、
また一方では生物の行動で地球の環境を変えてきました。
人は産業革命以後200年間も地球の環境を変えてきたので、
これから200年間は地球にあわせて行動する事が
理にかなっているとおもいます(簡単ではないでしょうが)。
CO2をできる限り抑制しながら、
大事に、大切に資源を使う、そして「足を知る」
という事です。やっと本題ですが・・・
そしていつの時期でも一番大事なのは、
大量に酸素を造ってくれる唯一の生物、
植物=緑を大事にする事です。
もしCO2が増えれば、植物は盛んにO2を増やします(CO2が減る)。
だからこそオーブルデザインは家と共に身近の木を大切に考え、
いつも緑と共にある事を肌で感じ過ごす事が必要です。
これが「緑」と共にある「家」=「緑の家」なのです。
今日の朝は寺泊海岸清掃のボランティアです。昨年の嵐とは違い快晴で気持ちよく参加しました。
美しい海岸を次の世代にきちっと引き継ぎたいですね。皆さんお疲れ様でした。
さて、昨日も建て主さんにある事を熱く語ってしまい少々反省です。
それは・・・
以前からご紹介しているとおり、
「家造りの過去を消去するな」
です。
製品寿命が10年から20年の家電製品や車でも、誠意があるメーカーのホームページに行けば普通は過去の製品のスペックや取り扱い説明書などが閲覧できます。
ところがなぜか家を提供するハウスメーカーや建設会社、工務店のホームページにはありません。まず間違いなく消去されています。
家の寿命は短くても30年。そしてこれからは50年以上、もしくは100年くらいは使い続けたいと願っている人が多いと思います。
だからこそ過去の家のスペックや考え方の保存期間は20年以上はほしいと思いませんか?しかし、現在の住宅業界ではたった2年間まえの家造りの姿勢やスペックでさえ残っていません。完全に故意に消し去っています(当事務所では13年間まえのお勧めスペックなどほとんど残ってます)。新しい現在お勧めの性能やデザイン、仕様だけ大きく掲げ過去の家はほとんどありません。
いくら完全注文住宅でもその当時建て主さんは、工務店さんが勧めるあるスペック(例えばこの家は檜で全てつくられているとか、地震に対してはこのように考えているとか、気密断熱性はこう考えているとか、基礎はこのように考えている、内装仕上げはこれが良い)を聴いて、そしてそれを信じて購入しています。
だからその頃の情報を削除する事は、その当時の建て主さんを削除しているような気がしてなりません。
ではなぜ消し去るのでしょうか?
「過去お勧めした家造りのスペックに自信がない」
からでしょうか?
「その時だけよければ10年後はどうでも良い家」
だからでしょうか?
性能が高ければコストが掛かります。だからコストと性能のバランスを考え、この家なら20年後も性能的に問題無く使えるよ。とか10年は大丈夫とかと決めてお勧めしているのではないでしょうか?そうであれば自信をもって過去を紹介すれば良いと思います。それが国民の生命と財産を守る建築士という国家資格をもつ「プロ」といえる仕事だと私は考えます。
築20年の今日の拙宅。シンボルツリーの幹の陰がシルバーグレー色の無塗装の外壁に。この陰がつくるデザインはどんな有名な画家でも描けない一瞬一品もの。しばし見とれる・・・。
ちなみに拙宅は築20年経ちます。その性能はQ値で1.9、C値で0.9です。今も上位クラスの家の性能で、勿論快適です。そして、20年前から無塗装の木を全ての壁天井に使っています。だからこそ今でも自信をもって緑の家を勧めていますし、これからも過去を消す事はありません。
1月に完成し2月から本格的にお住みになっている「緑の家」SSプランの超高断熱の住まいの実測データーには大変驚かされました。
そして今日はそのSSプランのもう一つの目玉である「Heat Factory&Strage System」の実測データのプレ報告です。
Heat Factory&Strage Systemは上の図のように高基礎の床下を、熱工場と大収納にするシステムです。大事なポイントは、SSプランのように超高断熱&高基礎と組み合わせる事です。
Heat Factoryの簡単な特徴は、いつも捨てているお風呂のお湯やシャワーの湯から、熱だけ奪い取って冷水にして捨てようと言う事です。もったいなから洗濯機に残り湯を使う方も多いと思いますが、その場合は浴槽のお湯だけしか使えません。ところがこのシステムは、お風呂場で使用した全てのお湯から熱だけを奪って捨てるので、お湯の熱が無駄になりません(もったいない精神です)。
簡単なシステムフローは、
「浴槽湯を捨てる、シャワーを浴びる」
↓
「床下のタンクに貯湯される」
↓
「次の日の湯張りまで床下で放熱」=暖房となる。
↓
「浴槽にお湯をはる」
↓
「貯湯されたタンクの中を給水が通る」=熱を給水に与える。
↓
「貯湯タンクの下部水が冷える」
「熱が与えられた給水はエコキュート(電温)のタンクへ」
↓
「お湯を捨てる、シャワーを浴びる」
↓
「冷たい水がタンクから下部水フロー排水される」
となります。電気など一切使わないシンプルな構造です。この排水から次の湯張りまで22時間の時間差があるのがポイント。
もし次の日入浴しなくても、床下への自然放熱だけでもお湯から半分程度の熱エネルギーは回収できます。さてその実測結果は
床下への自然放熱(暖房)の結果。しっかりと周りの室温になるまで水温が下がる。
給水への熱交換がされている状態。給水温度7度でタンクから出た時は12度から28度と最大20度の温度上昇。
上のグラフは3月上旬のある一日の貯湯タンク内水温変化(上)と、夕方の湯張り時のタンク内で熱交換される給水の入り口と出口温度を示してます。
どうですか?計画どおりきっちりと熱回収されているのがわかりますね。完成見学会で「本当に?」と言われた方、この結果をご覧頂けたでしょうか?
いずれも熱回収された部分は赤色です。まず20時間かけて自然放熱で床下に熱を放出します(暖房エネルギーになります)。更に湯張り時に、7度の冷たい水がタンク内の21度以上の中で熱交換され、12度から28度(タンク内温度に依存)まで上昇し、その後電気温水機やエコキュートに入ります。排湯タンク内にはこの給水で冷たく冷やされた冷水ができ、その水は下部に分離層を造りながら溜まります。その冷たくなった水を排水(オーバーフロー)させて1サイクル終了です。
お風呂の湯張り後直ぐに入浴、排水すれば冷たいままの水がオーバーフロー排水されます。少し時間ををおくと(2~3時間以上)冷たくなった水は、タンク周囲の空気で温められ温水として排水されるので、できれば湯張り→入浴→排水がスムーズ行われた方が効率はよくなります。しかし仮に温水として捨てられても、タンク周囲温度以上に水温は上がりませんから、当初の自然放熱分としては50%は行われます(下部分離水温はこれから解析します)。
また、排温水をいかにタンク内に拡散させないように入れるかはポイントで、施工時2回手直しを設備屋さん(新潟市の本間工業さん)からして頂きました。感謝です。
謝辞
本システム、改良、測定に助言を頂きました新潟大学のA先生、また機器設置、測定に多大なるご協力を頂きました新潟県立大学の坂口先生にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。
ある人から
「毎日ブログを書き込む事大変じゃない?話題とかある?」
といわれた事があります。
私にとって書き込む話題に事欠く事はなかなかありません。
日々の仕事や暮らしで新しい発見やわくわくするような経験が
いつも起こります。感動も・・・。
大変なのはその事を書く時間がないと言う事です。
特に最近は忙しくゆっくりブログを書く時間がありません。
時間がないので
「誤字、脱字が多数」、「文の繋がりが変」といういい訳は
しませんが・・・(この事が既にしていますね)。
この資料によると大凡2万から30万人でしたね。
普通に考えると縄文後期の方が人口が多くなるのに
縄文後期に著しく減少し30万→8万人に下がりました。
これは地球全体が一時寒くなったためと、南極の氷の調査解析から
わかっています。寒さ→人口減(つまり生命体がへる)事です。
暖たかい生活が人に豊かさと心の平穏をもたらす
といつもこのブログで申し上げています。
この頃の寒さによる恐怖がDNAによって
今も人に受け継がれているように感じます。
厳しい寒さが来ても家の中なら大丈夫という安心感を
「緑の家」の超高断熱という技術でこれからも大事にします。
ここからは蛇足で、家には全く関係ないので読み飛ばしましょう!
上のグラフの右側部分。将来の日本の人口予想は・・・。
なんと90年後には4770万人と現在の1/3くらいです。
でもこのくらいの人口なら今後の日本技術を持ってさえすれば、
日本内の自給自足(エネルギーも食べ物も)は何とかなりそうです。
課題は人口減になりながら経済の成長または維持です。
これを何とかみんなで目標を決める事が今の私たちの
未来へ繋ぐための課題です。
少子化対策とは、人口を増やす施策ではなく、
「人口半減でも成り立つ日本社会にするシステム」と
私は思います。
人口増→経済成長は既に過去の事です。
先週、「自然共生建築を求めて」という本を購入し、読み始めましたとご案内しました。ようやく読み終えて感想を・・・。
「すばらしい!その通り・・・ただ難しくしすぎて私では読み飛ばしてしまう」の一言です。きっとその分野では凄い事が書いてあると思いますし、私がよく助言を頂く環境系先生も「その分野では第一人者」とおっしゃっていました。興味がある方はどうぞお読みください。
この本ではエントロピーとエクセルギーという概念で様々な現象を解いています。これが意外と頭に入らなくて、この概念に置き換えなくとも普段の生活の表現(経験則)のままの方が良いと私みたいな老化が始まった人はそう思いました(温房概念は理解が容易)。
ある物質を人が使用すれば(エネルギーを使えば)、廃棄物(熱も含)は必ず発生する事は日々の生活で身にしみてます。またこの廃棄物は、人間以外の他の生物がまた使用して、それを繰り返すことで再び人間が使用できる状態になります。これは大地と共に暮らしていれば当たり前に実体験でわかることです。これをあえて建築関連ではエントロピーとかエクセルギー等という机上の言葉にするとわかりにくくなり、とてもついていけませんでした。
また開かれた系においてエクセルギーの使用には必ず熱などを捨てなければ使えないという発想は少し理解が・・・できませんでした。循環に順番はなく、あるのはバランスのみでは無いかと思ってましたから・・・。逆を言えばバランスがとれていなければ循環はあり得ないと言うことだと思っていました。近年の地球の気温が上がる現象はバランスをとるために温度修正をしているだけで気温が上がれば、宇宙へ逃げる熱は増え、また太陽の熱を空気中の多量になった水蒸気で遮る等しながら数十億年過ぎたのだと思ってます。
エネルギーの概念では必ずこういう定義(エントロピー等)が無ければいけないのですが、私みたいに実践だけの設計者は非常に頭に入りにくかったです。つらい・・・まさしく老化です。
もし「自然と共生する建築」と問われたら私の率直な意見は、
「自然共生建築」や「環境共生住宅」などは出来ない。多分その言葉を使うなら
「自然共生の文明の建物」や「環境共生文化の住まい」になるだろうと思うからです。文化や文明の中の住まい方の一つに建物があるだけかな?
私は今の社会で一住まい(いちすまい)の単位で自然と共生するなんてとてもいえないと思っています。仮に一都市の単位でも同じで日本のほとんどが同じ意識(つまり文化)にならなければほとんど意味の無いことで自己満足(趣味)にしかなりません。本気で考えならまずは東京一極集中の施策を最初にやめなければ到底無理でしょう。
田舎である「寺泊」に住み、趣味で自然農等に関わっていても、自給自足、自然のサイクルに寄り添う事などできないと日々知らされているからです。多分大都市に住むんでいると感覚が麻痺し、日本でも田舎に行けば、自然と共生できる建物が出来ると勘違いするのでは無いかと思いますが、日本において現代の文化では無理といえるでしょう。
仮に一個人レベルでも山に籠もった仙人のように生活すれば自然と共生しているのでは?等と問う方もいらっしゃると思いますが、その人が暮らして行くためにどのくらいの縄張り(テリトリー)が必要でしょうか?せめて1km四方の土地は最低いるでしょうね。すると日本の国土が377,835km2ですからたった37万人しか仙人になれません。それを裏付けるように縄文時代はこのくらいの人口でした。これ以上の人数では食料やエネルギーで争いが絶えないでしょう。山でとれる食べられる物は思っているほど多くありませんし、木だって一度切れば30年後でないと使えません。
余談ですが実は稲作が最初に人を自然環境との共生文化から決別させたのです。稲作により、飛躍的に人口が増え、分業が進み文化(生活方法)が変わって急に人口密度が増え始めたのです。さらに18世紀の産業革命で今まで地球が経験したことのない未曾有の急激な人口増となります。
さて、ここまで来ると話があまりにも飛躍してしまいますので、少し戻して・・・
田舎に住み、自分のテリトリー内である程度循環させる事を考えると、その時の基本は
「大切にする、使う」
につきます。自然農の行われている畑では、勿論水道なんてものはありません。山に降る雨水がメインですから、これを貯める事から始まります。雨水でも一度土に染みこんだわき水を使いますが、あふれる程あるわけでもありません。乾期には枯れますし・・・だからその使用には順番があります。飲めるような浄化装置はありません。飲み水だけは自宅から容器で持って行きます。
まず一番きれいな水は食器荒い等に使います。次に野菜の下洗い、最後に畑へ・・・。大切に大切に使います。大切にすれば、何とか貯め水だけでやりくり出来ます。
このわき水はこの自然農のガーデンの持ち主が水のかすかな音を頼りに掘り当てた(40cmくらい地中の水脈)
煮炊きも山の枯れ木を使いますが、釜などを造って効率を考えます。野炊きではあっという間に多くの木を燃やしてしまいますから、釜を作り枯れ木でさえ大事に燃料にします。でないと木は直ぐに無くなります。例えば以前から申し上げておりますが、断熱性能ない家での薪ストーブは地球温暖化防止に貢献してません。大事に資源を使う工夫を今の技術を使って最大限努力するのです。釜の中であれば小枝だけでも煮炊き可能。
こういうことが自然と共になるべく過ごす基本です。自家発電装置だって畑にはありますが、全く人工的な物を排除するすのではなく、大切に使わないとあっという間に資源は無くなる事を学ぶのです。そして「足を知る」事です。それが今の日本人が自然と共生する第一歩です。広大な土地と資源を持つ米国のまねをしすぎたところを直す事から始めることが重要だと考えてます。
しかし縄文時代のような生活を目指す事では無く、せっかく祖先が造った文明の利器を使い、今の技術にあった自然と共生する文化を目指すのですね。たとえば寒いときには暖房を・・・、移動運搬には車を・・・またソーラーパネルから電力を・・・。
そして暖房が手放すことが出来ない文化なら、その暖房のエクセルギーを浪費しないように大事に使わなければなりません。太平洋側では、日射が多く利用できるのである程度の高断熱と蓄熱などと組み合わせれば良いのでしょうが、お日様がでない日本海側の住宅では「超高断熱仕様」が必須となるのです。
三条市の旧大通り近くにある建物です。窓の中をよく見るとわかりますがこの建物は土蔵造りです。土蔵の外壁である漆喰壁はその漆喰内部の土壁が湿気で脆くなるので数十年に一回塗り直しが必要です。そこで最近の土蔵はメンテナンスを減らす意味で漆喰壁を覆うように木の外壁を貼ります。昔ながらの白い漆喰の土蔵は見なくなりつつあります。
この木の外壁は杉の無塗装です。約30年から40年経過してしていると思いますが、まだまだ十分美しく、もう20年くらいはいけるのではないでしょうか?このように上に屋根があるだけで木の外壁はよく持ちます。この外壁を留めている釘は鉄ですが、この釘が先にだめになるでしょう。
そして驚くべきは、窓の上の庇が木だけで出来ています。デザインも美しく、見事にこの倉にマッチしてます。さすが昔の大工さんは、木をどこにどのように使ったら良いかよく心得てますし、美的センスも持ち合わせています。
この木だけで造った庇は上屋根に守られ、こちらも機能上全く問題ありません。木は屋根があれば、無塗装であっても非常に腐りにくい素材です(但し新潟県平野部は西側は季節風があるので寿命は25年から35年)。
しかし屋根がなければあっという間に腐り土に帰ろうとします。この庇だけを見ると杉をウッドデッキの床に使っても腐りにくいのではないかと考えてしまいますが、これは間違いです。水がかかりにくく、仮に掛かっても屋根のように斜めで直ぐに水が切れる事が重要なのです。
ずいぶん前から何回か(1 、2 、3 )申し上げておりますが、
最近の設計者は屋根の出がない家(軒の出の無い家)をよく設計します。流行の軒の出のない家に木の外壁は避けなければなりません。例え防腐オイルなどが塗ってあっても、あまり意味はありません。屋根の下の木に比べ寿命は1/2以下でしょう。特にエコや自然を大事にと御旗を掲げたのに、自然素材の代表である木を雨ざらしで使っては全く逆効果で自然素材の浪費となります。
オーブルデザインでは換気扇フードは決まった物を使用しております。ですがあるお宅で指定品番と違う物が付いているのに数ヶ月のアフター点検で気づきました。
完成の竣工検査で気づく事ができず建て主様にはご迷惑をかけ申し訳ありませんでした。この場で改めてお詫びいたします。
さて、取り付けられていた換気扇はフードは上の写真のように網が付いてます。これが問題なのですね。当事務所は設立以来このように網が付いているフードを一度も指定(取り付けた)した事はありません。それは下の写真のように直ぐ埃で詰まるからです。特に排気用換気扇は、室内の埃が付きやすく早い時は1年で、遅くても数年でつまります。詰まると殆ど排気されず換気量不足に陥り、冬は結露が発生し、夏はシックハウスになる可能性が高くなります。この写真のような位置に網があるとメンテナンスはまず不可能です。更に高いところにあれば、専門家に頼んで外すしかありません。
上の換気扇をひっくり返した所。表からでは埃で詰まっている事に気づかないからとてもやっかい。
実は換気扇フードカタログでも末尾の品番1文字違いで普通に網付きのフードが売らてます。何となくあると虫が入らないような安心という錯覚に陥ります。だから専門家でも間違った知識で取り付けられている可能性は高いとおもいます(今回も電気屋さんが勝手に気を利かせたつもりで付けていた)。
もし皆様の家にこのような換気扇フードが取り付いていたなら、直ぐに交換してもらいましょう。これは換気扇のシステム欠陥です。24時間換気が法律で定められた10年以内の建物なら無料交換となるはずです。
因みに「緑の家」にお住まいの皆さまは大丈夫です。網はありません。