算出条件 全熱交換型換気扇7台 延べ床面積 175m32
オーブルデザインでは設立当時から換気はダクトレス第1種換気扇(熱交換無し)を使って来ました。それが3年前にダクトレス第1種換気扇(全熱交換有り)もラインナップに加わりました。これは熱交換率が上がると同時に消費電力が下がったためです。しかし現在の少なくなった消費電力でもそんなに熱交換型換気扇が有利でないことがわかります。
ではなぜ熱交換型換気扇を使うのか?それは・・・
算出条件 全熱交換型換気扇7台 延べ床面積 175m32
オーブルデザインでは設立当時から換気はダクトレス第1種換気扇(熱交換無し)を使って来ました。それが3年前にダクトレス第1種換気扇(全熱交換有り)もラインナップに加わりました。これは熱交換率が上がると同時に消費電力が下がったためです。しかし現在の少なくなった消費電力でもそんなに熱交換型換気扇が有利でないことがわかります。
ではなぜ熱交換型換気扇を使うのか?それは・・・
注意・・・2013年からお風呂場はCF(循環ファン)を標準としており本文内容と変わっております。
オーブルデザインの「緑の家」のトイレと風呂は局所換気です(S、SSプランの家共に)。
その換気風量は一般のトイレ換気扇の2倍以上の90m3/h以上を計画し、気になる匂いを短時間で素早く消し去る事を考えております。
局所換気とは使う時だけ機能する換気扇のことで、24時間計画換気扇に通常該当はしません。つまり殆どの時間はOFFなのです。なぜか・・・
書きかけ途中ですので後日追記があります。
以前ご紹介しているこの本が、日本における所謂「高断熱、高気密」の建物の指南書です。特別の理由、及び実測などの客観的に評価できる裏付けがなければこの本に添ってQ値や建物の温熱の性能の評価をしなければなりません。勝手な解釈では評価できません。よく国で出版されるこういった本を無視して宣伝、議論されますがそれでは井戸端会議の枠をでません。気を付けたいと思います。
この図は昨日ご紹介した赤林研究室(A-lab)に紹介されている研究。夜間冷却を積極的に行っても、8月の気候では冷房負荷が5%の削減にしかならない。それより簾などで日射遮蔽をしっかり行った方が冷房負荷を30%削減できるとなっている。詳しくはここです。
昨日、市街地での通風は効果が少ないとご紹介しました。その続きで通風のため積極的に窓を開けても効果は5%であるという研究結果もありますのでご紹介します。
これは以前からご紹介しようしようと思い、すっかり忘れていた夏の夜間通風の効果。この連日の熱帯夜では誰もが夜間窓を開けても家の中は冷却されない事は一目瞭然(まあ防犯上から夜間開けられる窓は少ないので、殆ど削減効果はなくなるだろうが・・・)。
ある特殊な工法では窓や床下換気口等から、夜冷えた空気を家の中に取り込んで次の日に生かすよと宣伝している(宣伝していたという過去形かな?)建築関係者がいますが、今この熱帯夜でもそんな事信じているのでしょうか?
昨夜仕事終了後、真夜中の12時頃町内ゴミ当番でゴミ収集場にセットをするため歩いて行きましたが、こんな深夜でも各家から聞こえるエアコンの音。昨夜の12時頃の気温が28度ですから皆さんエアコン全開です。今の時代「エアコン」があって本当に良かったですね。この魔法箱のおかげで毎日安眠、快適、感謝感謝の毎日です。
2010.05.30緑字加筆
最近の検索ワードで「高断熱高気密の欠点・デメリット」という語句がちらほら見当たります。私に限らず高気密とか超高気密住宅では「息苦しくなる」とか「停電の時心配=換気が止まる」とかという気持ちが少なからずあると思います。
その時は「潜水艦のような気密保持から見れば超高気密住宅でもザルのような家。だから大丈夫」と感覚的にいつも答えていたのですが、それでは理論と実践を大事にするオーブルデザインではありませんので、今日は理論的にお答えします。参考にしたのは「家を建てる時に読む本」(編集エクセルシャノン 奈良憲道)です。
まず空気中には21%の酸素がありますね。因みに二酸化炭素は僅か0.03%です。人はこの空気を一時間当たり約500Lほど吸い込み、その中の20Lほどの酸素を体内に取り入れます。さてここから・・・
下の図(手書きですみません)をご覧下さい。
6帖の普通の寝室をガムテープで目張りして完全な密閉状態(このまま宇宙にいけるような)にします。その中で人が4人10時間寝たとします。すると人は死ぬでしょうか?
答えは生死には全くあまり関係ありません。その部屋の空気は、健康が阻害され始める酸素濃度18%を僅かに下回る17.5%にしかなりません。これは1500mの山の上で空気を吸っている時の濃度と同じです。確かに二酸化炭素と水蒸気、臭気(笑)が多少増えますが、これとて生死に関係する濃度にはなりません。因みに二酸化炭素濃度は3%となるようですので、頭痛が始まりそのままですと問題が発生します。
このように普通ではあり得ない宇宙船のような部屋を造った時に、人が4人で10時間寝ていると多少問題ができ来ますが、直ぐ生死に関わる事ではありません。
そもそもこのような完全密閉空間を、当事務所のお願いする超気密が得意な大工さんを始めとするどの住宅メーカーでも造る事は不可能です。溶接で船を造れる技術者から家を造ってもらえばひょっとしたらできるかも。いや待ってください。窓やドアがあるからだめか?つまり水に浮かんだり、水中でも大丈夫な完全密閉の家をつくった場合でも10時間は換気がなくても大丈夫という事なのです。
と言う事で、停電があって知らずに寝ていても間違い無く大丈夫です。但し酸素を使う器具(解放型暖房機)が室内で運転されていれば一時間以内で危ないでしょう。
さて、
以前「家より気密性のある小さな空間の車の中で寝ていても、人が死んだと言う事は聞きませんよね」と言いましたが、もし車が完全密閉状態であると
車の空気量・・・5m3(大型車)
大人1人が乗っていて酸素濃度が18%に低下する時間は
5*(0.21-0.18)=150L 150/20=7.5時間 です。
7時間は寝られるのか?なるほど!
2010.05.30加筆
こんな記事を書いた直ぐ次の日に悲しい事件が報道されました。車内で焼き肉を調理し親子2人が死亡しました(5cm窓が開いていても)。
どうして車内の密閉空間で火を使う事を考えたのでしょう。私はやはり家の中で安易に火を使うストーブを平気で使っている日常がある事が、何か大事なことを感じさせない事になってしまったような気がします。火は多量の酸素を使います。
水を一日10kg飲むことは難しいが、人は一日に空気を体内に10kg以上入れる。これほど空気は多量がゆえ影響を受けやすいが、身近過ぎて忘れがちなもの。今日のニュースで空調機メーカーのダイキンの現代人空気感調査のよると、「おいしい空気を得るために出しても良い金額が月1144円であるとのアンケート結果だった」とあった。この数値はなかなか的を得ている。今の住宅では、法律上24時間換気が義務化されている。この24時間換気は少なくとも、電気を使いモーターで室内に空気を入れたり出したりしている。(新潟県では排気に動力を使う場合が多い。)この24時間換気システムの消費電力は、「緑の家」の標準換気システム場合で400円/月である。一方熱交換換気システム(所謂ロスナイ等)を使った場合は、セパレート型で1200円/月、集中型で2500円/月程度かかる。先ほどの調査結果が1144円なので、セパレート熱交換換気システムの1200円とほぼ同じである。すごいバランス感覚である。
次に「心地よい空気が流れている場所」についての結果は、なんと「屋久島」が一位である。ついで日本アルプスとなるが、先回のブログでご紹介したとおり公園や森など湿気が多く森としての代謝が活発に行われているところは、カビの胞子が室内空気の60倍も多い。これをどう見るか?屋久島の森は、いつも靄がかかるような多湿で人間が住むには過酷な空気ではないとか思うが、心地よい空気が流れているというのは、その場所の雰囲気から決定されるのだろう。おいしいと感じるのと体に良いかどうかは同じではないと思う。
皆さんの嫌われ者「カビ(真菌)」。梅雨時期にはカビの生育条件が良くなり至るところに発生する。生育状況が良いという事は、カビの胞子が多く空気中に浮遊している事になる。さて皆さんの吸っている空気は、普通公園の方が綺麗(定義は別として常識な範疇で)と思われている事と思う。それは車の排気ガスや燃焼ガスが少ないと思っているからだろう。普通の人にはそのとおりだが、カビのアレルギーや細菌類に弱い人はそうとも限らない。