未曾有の長時間の揺れを感じたあの日から12年経過した。想うことは「災害は忘れた頃にやってくる」ということ。忘れがちだから家作りでは耐震性は常に最優先として意識していたい。
続きを読む「 構造、構造計算、耐震、等級 」一覧
Bグレードで 等級7認定取得と今後の審査
昨年の春に設計が終了した「小新西の家」の長期優良住宅を申請した。昨年10月に断熱等級5、6、7が新設されたため長期優良住宅の基準が変わり、その後初の取得となった。
2022年建築学会の学術講演梗概集から④ 構造 等級7(G3)の荷重は大きい
構造の4はお待ちかねの省エネ等級6越えのG2ーG3中間断熱性能の荷重増加が構造系分野で発表されていた。環境系分野でないことがポイントである。私としては環境系で発表してほしいと感じる。
続きを読む2022年建築学会の学術講演梗概集から③ 構造 固有振動数
木造建物は一年で耐震性が変化しているとの面白い研究があったので紹介する。
続きを読む2022年建築学会の学術講演梗概集から② 構造
近年建築学会では少し変化が起きているように思う。それは・・・
続きを読む耐力壁検査2 合板耐力壁
本日、三条市大崎で建設中の三国街道の家に2度目の耐力壁検査に伺った。
続きを読む住宅の安易なリフォームやリノベーションに対し ・・・その5 エビデンス
2年以上前に↓のブログを書いた。賛否はあれども建物構造的な欠陥であればそれは認めなければならず、否定すれば現在の構造検査の義務化の大義は薄れる。
続きを読む小さな重要部材。アンカーボルトとナット一体型座金。
座金・・・
土台を貫通したアンカーボルトをナットで締め付けるときに、より多くの力が伝達できるように、ナットの表面積を広げるような役目をもつ金属の板である。特に巷では最近上の写真のように、土台にめり込ませるナットと一体になった丸座金が多い。
続きを読む雪のない地域での耐震計画は・・・
現在熊本県に計画中の「緑の家」の基本設計を行なっているが、積雪がある新潟県と富山県の「緑の家」の計算の後だっただけに、拍子抜けするほど難しくない耐震計画である。
続きを読む木造耐雪3mで耐震等級3の計画
豪雪地に計画する「緑の家」で、耐雪3mで耐震等級3という超硬性能のプランを現在作成中。すると四角四面で異様に多い柱と壁の家となる。
続きを読む構造用合板を定尺のまま使う
構造用合板が高い・・・。一年前の倍ちかい値がついている。そんな事で「緑の家」の地震に対する耐力壁は、数年前の仕様に戻して筋交い(壁倍率4倍)を中心として更に半分は真壁合板(壁倍率2.5)と同時に設置し、耐力壁倍率6.5と一般的なMAX7にほぼちかい。これは井岡の家が耐雪1.7mで耐震3等級という高い耐震性を要求するからである。
続きを読むZEHの功罪で太陽光発電パネルの重さ
ZEHとはについては幅広く知られているので省くが、簡単には太陽光発電パネルを載せた僅かに断熱性能が良い家のこと。太陽光発電パネルを載せないとZEHにはならないが、この度国交省がようやく太陽光発電パネルと断熱材等の重さによる地震に対しての影響を検討しているとのこと。・・・遅いだろうと思う読者が殆どだろう。
続きを読む高耐力の水平合板貼りと垂木の接合
現在刈羽村に建設中の井岡の家に、長岡市で建築中の今朝白町の家での検査を行なってからそのままの足で現地に伺った。事務所からの方位はほぼ同じだが、移動距離は倍ほどである。
続きを読む井岡の家 上棟とスラストの事
今日、実質上棟となった井岡の家は、当初長期優良住宅の取得は行なう予定は無かったが、政府の施策の補助金が急に決まったので耐雪1.7mで耐震等級3で長期優良住宅を取得している。突然の取得でも当然変更が一切無く耐震等級3で認定されるのが「緑の家」の標準仕様。
続きを読む再び筋交いによる耐力壁に戻る
構造用合板の高騰を受け、「緑の家」では3年ほど続けてきた「大壁貼り」による構造用合板耐力壁から、主として筋交いによる耐力壁に当面のあいだ仕様変更する。サブで面材を貼るときには「真壁貼り」としたい。
続きを読む大地震後の気密性は担保できるのか?制振と法律
近年、木造住宅でも地震に強い住宅として「制振」というキーワードを目にするし、そのようなご質問も受けることが多い。制振と耐震の違いは何だろう?また制振があれば地震後の気密劣化はないのだろうか?など疑問に思う人が多いので少しだけ解説する。
続きを読む今朝白町の家 防水チェックと梁の断面係数
数日間、春の日差しが降り注ぐ新潟県だが長岡市ではまだ雪が残る。今朝白町の家では、敷地内の雪処理を特にしていないのでまだ1.5mくらいの山になっている。
続きを読む耐雪2.5m今朝白町の家 防水と外壁材の厚さ
「告示」の準防火性能を「省令」と記載したので訂正 02/23
耐雪2.5mである今朝白町の家は、豪雪地の長岡にある。今年は小雪で最大積雪量は1.1mくらいだったので工事には大きな支障は無い。とは言っても現場は毎朝雪かきから始まる。
続きを読む超高断熱の等級7を設ける前に国が決める 構造チェック
ZEHの普及に伴い、
1.断熱材が厚くなり重い壁、天井
2.窓がトリプルガラスで重い
3.太陽光パネルの設置で屋根が重い
ことが明らかになり従来の建物重量の条件では耐力壁が不足する例がでてきた。そこで国交省は2025年の断熱義務化に伴い、原則木造2階建ての構造審査を行政で行なう方針に決めたらしい。
続きを読む雪の中の耐力壁チェック
事務所の最終営業日に、今朝白の家の耐力壁チェック第一回目に伺った。当日は雪がちらつき氷点下の天候だが、雨よりはよい。
続きを読むようやく構造のチェック実施か?
ある業界紙の情報によると、現在行政で行われていない木造住宅(いわゆる4号建築)の構造検査を2025年ごろから実施することになるらしい・・・。
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今朝白町の家 配筋検査 二回目
スラブ排水管スリーブの欠点。
昨日、中2日おき2回目の配筋検査に伺ってきた。運良く晴れになったので余裕を持ってチェック出来た。
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今朝白町の家 配筋検査 一回目
スラブ排水管スリーブの欠点。
先週の土砂降りの中、今朝白町の配筋検査に伺った。ところが・・・「緑の家」では見慣れない風景・・・。なんだこれは・・・。
続きを読む松美台の家の耐力壁検査と耐震性について
この図は地域にあった耐雪性能(積雪量)で耐震等級3が如何に重要かわかるグラフである。建築基準法で耐震性をクリアーしただけの家と、その地域で適切な耐雪量で耐震等級3を取得した家との耐震性の差が一目瞭然。
続きを読む業者は教えてくれない、耐震性と垂直積雪量(設計積雪量)の重要なこと その2
上の図は構造計算で用いる地震力算定時に使用する地震地域係数である。これを見ると新潟県は0.9となり関東、中部などの1.0に比べると10%も少ない力で計算してよい事になる。
続きを読む業者は教えてくれない、耐震性と垂直積雪量(設計積雪量)の重要なこと
これは新潟県のある長期優良住宅を取得した「緑の家」の耐力壁位置図である。この「緑の家」は設計積雪量が1mで耐震等級3の性能をもつ。この建設地域は1mの積雪が最低の垂直積雪量として決められているが、この建物を垂直積雪量が2m以上が標準の三条で建てようとすると・・・
続きを読む改めて・・・面材耐力壁の難しさを知る。その2
現在工事監理中の「吉田の家」で3度目の耐力壁検査に伺った。一目見てようやく自己チェックを行っていることがわかりようやく本来の工事監理となる。
続きを読む悟り・・・基礎断熱の熱損失から
基礎断熱の熱損失評価が約7倍悪くなった・・・が特に何か支障があるかというと・・・実務に影響はほとんどない。評価が変わっただけある。一方既に住んでいらっしゃる建て主さんにおいては全く変わりないという事になるだろう。
続きを読む3.11から10年後の無難な土地と耐震性
建築主さんは、一般的な住宅では行政による耐震性のチェックが行われていない事はまだまだ知らない。3.11の大地震から10年、敷地の購入や建物に対する意識は変わったのだろうか?
続きを読む高基礎時の構造計算と床下収納の汚れ
「緑の家」が最も自慢できる事に、25年間全棟に採用している高基礎がある。
先回もオンライン講習会の録画をみていて、まさしくそう思った。
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無難とは「難がない」という凄い事。
屋根の架構方法とプランの関係
5年前に「『緑の家』は無難な家を目指す」と宣言している。
周りの人に無難な家を造るというと、皆さん怪訝そうな顔になる。無難とはさして優れておらずありきたりな物という印象のためである。しかし茶の世界にも「無事」という言葉があるそうで、これは平穏無事ではなく・・・
続きを読むプラスチック系付加断熱と内部結露 その2
ここ数日で頂いたコメントを読んだり、ネットで検索したりすると今の住宅業界に正しい情報が伝わっていないことがわかる。
続きを読む「緑の家」はA、B共に耐震等級3が標準に
数年前から「緑の家」では積雪が1mを超える地域でもほぼ全棟で耐震性能が等級3以上となっている。積雪1mでの耐震等級2は、雪の降らない関東の等級3と同等であると以前ブログで紹介した。つまり積雪1m以上ある地域の等級3はそれ以上の耐震性を示す。
先日設計を終了した「京極町の家」だけは耐震等級2である。この理由は屋根勾配が45度も有りほとんどの雪は落ちるはずであるが、法律上の決まりで積雪荷重を最低限の1mとすることが出来ないため。京極町では落雪出来ない屋根は積雪2.3mで設計する必要がある。雪が滑り落ちる屋根は2.3mから減じて最低1.4mにして構造計算を行わなければならない。
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ERIさんと住宅センターさん、新潟市役所さんの見解はNG
・・・ベタ基礎と布基礎の混用
過去2度取り上げた話題であるが・・・
日経ホームビルダー9月号に掲載されていた「住宅でベタ基礎と布基礎の混合はOK」との文面をみてようやく決着か・・・と思い、まずは新潟県の代表的確認申請審査機関である新潟住宅センターさんと全国規模で確認申請を審査する日本ERI新潟支店さんに電話にて伺ってみた。