「て・こあ」でのある一日 ㉜ 空調と土壁の家

まるっきり自然素材の家である築100年の「て・こあ」。土壁とわら床のタタミ、そして無塗装の木の3つで構成される家。通風が最大限とれる間取りであるが、昨年のカビには全く役立たず。

去年の梅雨から夏にかけて大きな害をもたらした「カビ」・・・。

今年の「て・こあ」は、そのカビから大事な布(絹)や本を守る為に、占いの間に空調設備(エアコン)を設置しました。

続きを読む


夏至を過ぎたので夏の準備・・・

ウッドバルコニーは3年経過。最近使わないので苔が生えてきている。

昨日寺泊の拙宅で夏に準備を行いました。

夏至を過ぎたので夏の準備・・・ここポイントです。夏至とは太陽が一番高いところに来る日です。これからは太陽の角度が低くなり冬至にむかいますが、暑さはこれから2ヶ月後がピークであることがポイントで、南窓に庇があっても日射は斜めに寝てくるので暑さは窓から入って来やすくなります。そこで南側でも簾等の設置が夏至以降に始まるわけです。つまり南窓であっても相当長い屋根や庇でないと日射を防ぐ事ができません。ここは設計者でも間違えやすく、特に南中時(お昼)の太陽高度だけを図面に書いて日射を防げると表現する事は間違いです。南中時以外は太陽の仰角は緩くなります。

続きを読む


「て・こあ」でのある一日 ㉚ 湿気除去

6月19日午後1時の「て・こあ」の土壁でできた押し入れの温度と湿度は、23.3℃の湿度71%でした。この時気象庁発表の気温は23℃の湿度73%でした。

カビの繁殖盛ん範囲帯温度が20℃以上湿度も60%以上を超える日が続き、自然素材はカビとの戦いに入りました。人工素材や薬剤処理自然素材ならあまり関係ないのですが、天然素材100%の「て・こあ」では、昨年の恐怖が蘇ります。

続きを読む


提言⑨ 超高断熱の家にはドレーキップ窓が基本

2014年7月23日緑字加筆修正

オーブルデザインの「緑の家」では今まで⑧つ提言をしてきました。これで⑨個目の提言です。

「超高断熱の家にはドレーキップ窓が基本」

2階の全ての窓がドレーキップ

こちらは3年前に計画されているある「緑の家」の2階のプランです。

青く囲ってあるところが窓部分ですが、この窓全て「ドレーキップ」という形式の窓で、巷に多い引き違い窓ではありません。

続きを読む


超高断熱の家(旧Q値で0.81w/m2K)着々と③

構造からデザインする吹き抜けのツイン梁

今日は現場で打ち合わせです。

「緑の家」はいつもご紹介している吹き抜けや勾配天井があり立体空間も豊かですが同時にしっかりと構造補強がされております。よく様々な方から

「「緑の家」の吹き抜けはどうしてそんなに梁や火打ちが多いの?」

と聞かれます。

続きを読む


海と山

昨日の朝の海。空の色がもう初夏を思わせるくらい。まだパーゴラには簾が不要な季節。

昨日の定休日は家族がダウンしてしまい、ほぼ寺泊の自宅に軟禁。一時間だけ「て・こあ」に山の手入れにいきました。皆さんもご存じの通り、拙宅は海の真ん前にあります。そのお話しをすると

「釣りやサーフィンをやるのですか?」

と聞かれます。私は釣りこそほんの少しやりますが、サーフィンはしません。また家族もしません。ではなぜ海の近くに住んでいるのかというと・・・

続きを読む


1550近くのブログ記事を簡単検索

私の友人Nさんから便利な検索方法を教えて頂きました。自分でも1550(2014年3月現在)も記事があると、あれはどこだったかなと全くわからなくなるのですが、キーワードさえ思い出せば簡単に検索できます。

それはもし「カビ」をキーワードにすると

【  カビ site:http://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/  】

とGoogie又はYohooの検索窓に入力すれば(括弧は除)・・・

続きを読む



「て・こあ」でのある一日 ㉔ ラボ 1

昨日は定休日で何時ものように「て・こあ」で健康と仕事の深みを兼ねて奉仕活動・・・

「て・こあ」で第二期リノベーションのアトリエ用「ニワ」の模様替えが始まりました。最初は解体・・・築100年の6帖和室を床を解体し「ニワ」にして菓子製作用のLabとなる予定です。「て・こあ」の本来の目的は実はこのラボを設ける事で、この築100年の建物を譲り受けたと聞いております。ようやくそこに手を付け始めました。

その前に・・・

続きを読む




自動お掃除付エアコンのお手入れ

2014.02.13.06.45緑字加筆

これは・・・

最近のエアコンで上位機種にはフィルターの掃除を自動で行ってくれる機能があります。メーカーのカタログには「10年分の埃を溜めるタンク付」とか、「強制排気で屋外に放出」とあり、まあ10年近くは掃除しなくても大丈夫なのかなと読めます。しかし当事務所や「緑の家」などのように24時間使いつつ一年の2/3を使用していると・・・

続きを読む


湿度とインフルエンザウイルス

よく見るこの図。実は大事な事が抜けていた。

冬期は湿度が低くなり、インフルエンザガ流行しやすいといわれており、室内も加湿して40~60%くらいがよいと言われております。しかしサーズを始めインフルエンザウイルスは熱帯の相対湿度が相当高い地域でも流行します。これってなぜ?とずーと思っておりました。

続きを読む




「て・こあ」から学ぶ事② 設計者(技術者)としての心構え

「て・こあ」から学ぶ事①の続きのつもりでしたが、少し「て・こあ」に惹かれる理由(心構え)に触れてから続きを書きます。

「て・こあ」の長さ7.5mを超える玄関土間。現在これほど中と外のつながりが大きい家はすくない。

昨日も「て・こあ」の記事を載せました。今年一年間はこの「て・こあ」の記事が多いと思われている方・・・

そのとおりです。

しかしそれには理由があります。

続きを読む


関川村 渡辺邸の屋根

前回の渡辺邸のブログでは、「かなしい」とは言いましたが、国の重要文化財なのでしっかりと考えがあってのこと、ですので鋼管で補強されることが最善の選択肢だったのでしょう。

屋根の下地材も使えないところは新しい物にかえるが、使える物は残す。屋根材は30~40年位持つので黒いカビの生えた一番奥の材はあと30年以上は耐える判断。

重要文化財なので、仮設の屋根をかけて痛んだ屋根を補修します。こうすればゆっくり直せますが、仮設の屋根が簡単にかけられなかった時代はどうやっていたのでしょうか。

続きを読む


壊れた・・・

キャスターが付くPCケースは当時はサーバー用しかない中、FREEWAYのアルミケースは標準でつく。その代わりとても大きいケースだ。HDを余裕で4台、DVDを4台設置。

最近、真夏でもないのに私のメインパソコンからピープー音が頻繁に鳴り響くようになったので、CPUの温度を見ると常時70度を超えております。これはファンかヒートシンクに埃でもついたかと思い(ファンは3000回転/分していることをソフト上で確認しているので)、軽い気持ちで蓋を開け掃除するつもりだったのが・・・

続きを読む


デシカホームエアーを考察 4 ’まとめ追記

家の設計を高性能で自然・木の素材。三条 長岡見附 柏崎 新発田 新潟で高断熱 

2013年9月19日7時加筆緑字

デシカを記事にしてから7日間はアクセスが2000回/日を超える状況でした。皆様の関心が高い機器と言うことが改めてわかりました。

当ブログでもカタログや仕様書・スペックから連載を4回続けてまとめに至りましたが、追記と言うことで多少補足をします。今年度中に今回の1~4をまとめてコラムに載せます。

続きを読む



調湿と温度・湿度 「て・こあ」で実測

家の設計を高性能で自然・木の素材。三条 長岡見附 柏崎 新発田 新潟で高断熱 

9月11日緑字加筆

今回実測した「て・こあ」の囲炉裏の間。ほぼ無垢材で新建材はほぼ無使用。

自然素材100%の家 「て・こあ」の温湿度調査・・・です。

夏が終わり過ごしやすい季節となってきました。そんな時、土壁たっぷり、タタミたっぷりという吸湿性素材が豊富に使われた築94年の「て・こあ」の温湿度調査から何がわかるのか・・・?

続きを読む


ヒートポンプでなくヒートムーブと呼ぶ!

またまた大提言(笑)。

時々無性にブログに書きたくなる事がある。

おっ・・・ではいつもブログを書きたくないのだな~。といわれそうであるが(笑)。

で、、、今日はとても伝えたいのである。

何か・・・。

題名のとおり、エアコン=ヒートポンプという言い方は止めて、ヒートムーブ(熱移動機器)と呼ぼう・・・と。

続きを読む



自然素材は何もしないと最後は黴びる

中霧島壁のカビ・・・築7年目くらいから生え始めたとのこと。

新潟の気候は・・・

夏は暑く湿っており、平地なので明け方まで温度が下がらないのが普通です。一方同じ緯度にある長野県や福島県(浜通を除く)では、夏の気温は高いのですが、平地ではないため明け方の気温が下がりやすい傾向があります。この明け方の気温が下がることが重要で、20℃くらいまで下がれば、天然の除湿器となり、空気中から湿気を取り除いてくれます。そこで今日のお話は、全国共通とは言えませんのでそこに注意してお読みください。

続きを読む


通風と周囲の環境 「て・こあ」で実測

大正6年築の「て・こあ」。何度か手直しがされているが基本部分は築94年になる。通風に頼る建物でエアコンは最小限の2階に1台のみ。

この夏にボランティアとして「て・こあ」に4日間、最高気温が33度~34度の最暑期にお邪魔しておりましたので、夜以外の通風を体験しました。今回は通風の風速でなく、その方位、温度に着目しました。その結果を報告いたします。

続きを読む


今日から仕事開始! スラブ下の温湿度

事務所の休日は11日~18日と過去最高の長さでしたが、私が盆休みだったのは13日と15日・16日で、後は仕事やボランティアに行っておりました。

今日は・・・1年目のメンテナンスに伺ってきました。

超高断熱高気密の「緑の家」で床下地中温度を測定している「弓越の家」です。

これが本当なら・・・

続きを読む


夜の寝苦しさは21年間経験がない (続)通風

家丸ごと通風の「て・こあ」。このくらいの外部環境と家の構造で始めて通風効果が期待できると言える。そんな「て・こあ」で畳上げが始まった。

未だに高気密高断熱などはダメで、通風の良い家がいい!なんていう専門家のコメントを良くネットで見つけます。超高断熱住宅などもってのほかとか(笑)・・・。

冷静に考えましょう。このご時世に窓を開けて寝ていられる住宅がどれほどあるか・・・

続きを読む





エアコンの工場見学 二日目

おはようございます。今朝は静岡市のビジネスホテルから書いております。

今日はエアコン工場見学の二日目の朝です。というか昨日は移動だけだったので、今日が本番です。

まず最初に昨日の夕食はうまかったですね。エアコン会社さんの主催で開かれた夕食会で、静岡らしく「鮪」の刺身から始まり、甲煮、最後は赤身漬乗せご飯で締め、デザートはこちらもご当地抹茶の掛かったスイーツでした。思わずエアコンはこのメーカーに数年間決定と言いそうでした。今日も午後から随時アップします。午前中は工場内で多分アップできないでしょうから。

・・・iphoneのツイッターでアップしようかな・・・。でも最近ではツイッターは馬鹿発見器とまでいわれているので、私はブログで発見されてしまっているからこれ以上・・・(笑)手を出せずにおります。

続きを読む


超高断熱の小新ゼロエネの家 完成間近

完成間近の小新ゼロエネの家は国認定のQ値0.99w/m2Kと最高の断熱性能は誇ります。国認定とは自社の計算値ではなく、実質国の機関と同様のところでの査定値なのでその正確さは折り紙付きです。自社の計算値ではやはり間違いや、どうしてもよく見せたいという気持ちがあり、数値に正確さが無くなると思います。

続きを読む






解体工事とアスファルトフェルト

2013年06.20緑字更新 訂正

GW(グラスウール)は数年前に建て主さんがご自分で入れられた物だそうです。すみません。間違えました。冷静に考えれば筋かい金物さえ施工されない当時、GW等の断熱材は殆ど入れられていないはずです。訂正とお詫び申し上げます。

黒い素材がアスファルトフェルト。今日の解体現場から。

アスファルトフェルトという素材・・・

フェルトにアスファルトを浸透させたもので、少し厚い紙(0.3~0.4mm)のような防水紙(紙ではない)のことです。かれこれ50年くらい前から使われているなじみのある材料です。

続きを読む





1 9 10 11 12 13 14 15